Recent Search
    Create an account to bookmark works.
    Sign Up, Sign In

    大倶利伽羅

    ちゅきこ

    DONE(みつくり×現パロ)
    ヨルシカさんの「爆弾魔」の雰囲気なんとなくで描き始めた終わりの見えない妄想です。
    リーマン光忠さん×高校生大倶利伽羅
    実在の地名が出てきますが緩めのファンタジーとして見てください。
    大倶利伽羅の身体の一部に欠損の描写が出ます。
    大丈夫な方だけどうぞ!
    瞬く星は終に爆ぜない渋谷で捕まえた男の子を家まで連れ帰った。名前は知らない、住んでいるところも、今は何歳で、どこの学校に通っているかも聞いていない。いくつかの質問は聞こえなかったかのように流されて、続きを問うのを諦めた。
    タクシーを降りてマンションのエントランスに入る。少し足を引き摺っているような動きだ。怪我でもしているのだろうか。

    はじめは職場の隣のビルで起こった小火だった。終業過ぎ、かなり立て込んだ案件で深くまで残業した日の夜だった。
    消防のサイレンを聞きつけ、野次馬となり外へ出た時に、その群衆に彼がいたのを見たのだ。小火が出たビルの上階をじっと見て、慌てる様子もなくそこへ佇んでいた。

    次に見かけたのはセンター街だった。金曜の夜に同僚と飲んだ帰り、潰れた同期を支えながら駅までだらだらと歩いていく。その時になぜ嗅ぎ分けられたのかは分からないが、急にきな臭さを感じた。
    8658

    kuusui

    TRAINING本丸で光忠のお兄ちゃんの歓迎会が開かれ、そこで日本号との回想が繰り広げられて、それを大倶利伽羅が目撃したというIFくりみつ。光忠回想も合わせて目撃しています。
    梅の木で逢いましょうのお話の続き。
    拗らせ大倶利伽羅さんがその特別に気付いちゃったお話。

    ※ちゃん呼びを最初は嫌がっていたという捏造を含みます。
    ※同室くりみつのいるとある本丸設定のお話。
    梅の木で逢いましょう 04 俺の好きな奴には、その両手で抱きしめるほどの世界がある。
     朝起きておはようの声とともに、腹の減るような米の匂いがする。飯椀を無言で押し付ければ、にこやかな笑顔とともに炊き立てのご飯がこんもりと返って来る。アイツが洗濯物を干せば、調子の外れたよくわからない唄を口ずさむ。あまりにも楽しそうなのでそれを茶化すものもいない。
     そのあたたかな、郷愁すら呼び起こしそうな温もりのあるやさしい世界。それはアイツにはよく似合っていると心から思う。光忠はそんな世界に必要とされている。
     だから――そんなお前の、”世界”を取り上げることができたらなんて。
     俺は一体、何度その傲慢を思い描いて来たことだろうか。
     
     
     活気のある宴会部屋を離れ、縁側の廊下を伝って静かな自室へと帰って来た。
    7038