大倶利伽羅
青定(あおさだ)
SPOILERCoC『夜這い星を殺せ!』2枚目はシナリオネタバレ絵のため、未プレイの方はご注意です
KP:一郎さん
PL:琴咲さん(大倶利伽羅)、青定(鶴丸)
謎カウンターが最速で上がっていくの大倶利伽羅らしくて良かったです
とっても楽しかった~!
ありがとうございました! 2
unknowntb140
DONEなんかついかっとなって書いた。刀ミュ準拠の鶴丸さんについてお話する火車切君と大倶利伽羅君ですが、まあ独自設定っていうか独自解釈があります。あと花歴で次期花当番になったコンビが話だけ出てくる。香水売り場の乾いたテスター程度のくりつるのかほりが…しませんか?そうか…… 4
嵩之のらくがき
DONE本丸の皆に配られるかぼちゃクッキーを渡す図多分クッキーの他にかぼちゃようかんとかかぼちゃ団子とかあるかもですが
ハロウィンらしい物も作りたいよね!と、うちの厨番長(燭台切さん)の一声で洋風の物も作られてたりしないかなー
なんてことを思いつつ描きました
うちの大倶利伽羅は何かにつけ小夜に物をあげる性質なので「届けてきてね」と選ばれたとかなんとか
mitiyuku_00
DONE番のくりつる。いつか描きたいお話があるんですが長いのでいつになるかな…本丸最古株で近侍の大倶利伽羅君が、ピーキーで近寄りがたい変わった個体の鶴丸さんと関係を築いて番になるまでのお話。 2
krtrjp00
DONEくりつるwebオンリー【第5回 めくり綴るは恋調べ】開催おめでとうございます!!
こんなギリギリに本当にすみません😂
少しでも賑やかしになれば幸いです。
『それでもあなたと月が見たい』
ある日大倶利伽羅くんが夜戦から帰ると⋯。
両片想いくりつるです。
大倶利伽羅くんしかログインしていません。
以上が大丈夫でしたらどうぞ! 7
iro_cham16
DONEJBF2024 大倶利伽羅×審神者オンリーにご来場下さりありがとうございました!私事ですが今回のイベントをもって刀剣乱舞の二次創作活動を終わりにします。
短い間でしたが作品を読んでくださった方々、ありがとうございました。
またどこかでお会いできたら嬉しいです☺️ 13
🌸🌸🌸
DOODLEドッペルゲンガーだった鶴丸と、一振り目の大倶利伽羅の話ドッペルゲンガー、恋を知る。第三話 本丸の道場はすぐ埋まってしまうため、個人で素振りなどの鍛錬をする場合は大抵、本丸施設の外を使う。これは以前、一振り目の鶴丸もそうだと言っていた。積極的に手合わせをする相手を探すならば道場、そうでないのならそれ以外、というのは暗黙の了解のようだった。たまに、掲示板に模擬戦の予定が掲示されているので、もう少し力をつけられたら参加するのもいいかもしれない。
汗で木刀が滑る。あ、と思った隙に首筋に木刀が突きつけられた。これで今日は6対2。もちろん、鶴丸の負けである。くそ、と舌打ちして木刀を拾った。大倶利伽羅は手加減をしない。だから悔しさはあっても苦しさはない。
「木刀に慣れすぎるのもよくないかもしれない」
46650汗で木刀が滑る。あ、と思った隙に首筋に木刀が突きつけられた。これで今日は6対2。もちろん、鶴丸の負けである。くそ、と舌打ちして木刀を拾った。大倶利伽羅は手加減をしない。だから悔しさはあっても苦しさはない。
「木刀に慣れすぎるのもよくないかもしれない」
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DOODLEドッペルゲンガーだった鶴丸と、一振り目の大倶利伽羅の話ドッペルゲンガー、恋を知る。第二話 朝日が目に痛い。
これは肉体を得る前にはなかった感覚で、鶴丸は自分の目を手で覆った。それでも隙間から容赦なく光は入ってくるもので、仕方がなく諦めて布団から起き上がる。
ふあ、と欠伸をしながら布団を畳み、戸を開ける。そうすると今度は完全に朝日が差し込むものだから、思わず呻いてしまった。
「ああ、鶴丸さま。おはようございます」
山ほどの洗濯物を持った平野が、部屋から出てきた鶴丸に気がつき挨拶をする。もはや前など見えなそうではあるが、気配を察したらしい。おはよう、と挨拶を返しつつ、鶴丸は平野が抱えていた荷物を半分持ってやった。
「平野は働き者だ」
「そんなことはありませんよ。これだって、僕たち粟田口部屋のものですからね」
24391これは肉体を得る前にはなかった感覚で、鶴丸は自分の目を手で覆った。それでも隙間から容赦なく光は入ってくるもので、仕方がなく諦めて布団から起き上がる。
ふあ、と欠伸をしながら布団を畳み、戸を開ける。そうすると今度は完全に朝日が差し込むものだから、思わず呻いてしまった。
「ああ、鶴丸さま。おはようございます」
山ほどの洗濯物を持った平野が、部屋から出てきた鶴丸に気がつき挨拶をする。もはや前など見えなそうではあるが、気配を察したらしい。おはよう、と挨拶を返しつつ、鶴丸は平野が抱えていた荷物を半分持ってやった。
「平野は働き者だ」
「そんなことはありませんよ。これだって、僕たち粟田口部屋のものですからね」
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DOODLEもうすぐ折れてしまう一振り目の鶴丸と大倶利伽羅を見守る二振り目の鶴丸の話です。ドッペルゲンガー、恋を知る。第一話 ――きみは、ドッペルゲンガーというものを知っているだろうか。
まあ、そうだろうな。
簡単に説明してしまえば、自分そっくりの姿をした分身、幻覚の一種ってもんらしい。面白いのは、自分のドッペルゲンガーを2回見たやつは死んでしまうっていう噂だ。もちろん、噂に過ぎない。本物のドッペルゲンガーは周囲の人間と会話をしないらしいしな。ま、残念ながら俺も、本物のドッペルゲンガーを見たやつと会ったことはないが。
訳がわからない、という顔をしているな。俺たちもそうだった。「それ」が現れたのは唐突で、どうしたらいいのか、俺たちも、主も、わかるはずがなかった。ただひとつ確かなのは、「それ」が現れたら、近いうちに同じ姿をした者は折れてしまう。だから便宜上、俺たちは「それ」をドッペルゲンガーと呼んだ。
37160まあ、そうだろうな。
簡単に説明してしまえば、自分そっくりの姿をした分身、幻覚の一種ってもんらしい。面白いのは、自分のドッペルゲンガーを2回見たやつは死んでしまうっていう噂だ。もちろん、噂に過ぎない。本物のドッペルゲンガーは周囲の人間と会話をしないらしいしな。ま、残念ながら俺も、本物のドッペルゲンガーを見たやつと会ったことはないが。
訳がわからない、という顔をしているな。俺たちもそうだった。「それ」が現れたのは唐突で、どうしたらいいのか、俺たちも、主も、わかるはずがなかった。ただひとつ確かなのは、「それ」が現れたら、近いうちに同じ姿をした者は折れてしまう。だから便宜上、俺たちは「それ」をドッペルゲンガーと呼んだ。
新月の本棚
MAIKINGうちの審神者の夕麗(JK審神者)本丸に顕現した大倶利伽羅・蜂須賀虎徹・獅子王が同室になって仲良くなるまでの話
タイトル未定「ああ、よかった! あなたが俺の同室だろうか」
穏やかな声をかけられたので、大倶利伽羅は面食らって入り口を凝視した。
淡い京藤色の髪に橄欖石の瞳。それを引き立たせる金色の装束を着た青年が、まるで柔らかい月のように佇んでいた。
こんな真昼間に月も何もないだろう、と我に返った大倶利伽羅は顔を逸らす。それを見た青年は、困ったように首をかしげた。
「すまない……もしかして、部屋を間違えてしまっただろうか。鶴丸国永という刀から、左腕に龍のいる刀が同室だと教えてもらったのだけれど……」
ああ、あいつは余計なことを。大倶利伽羅は、旧知に向けて内心舌打ちをした
たしかに、審神者からノルマの関係で立て続けに新入りが来ると聞いていて――自分の希望が通るのは、最低でもひと月先だと聞いてはいたけれど。
9748穏やかな声をかけられたので、大倶利伽羅は面食らって入り口を凝視した。
淡い京藤色の髪に橄欖石の瞳。それを引き立たせる金色の装束を着た青年が、まるで柔らかい月のように佇んでいた。
こんな真昼間に月も何もないだろう、と我に返った大倶利伽羅は顔を逸らす。それを見た青年は、困ったように首をかしげた。
「すまない……もしかして、部屋を間違えてしまっただろうか。鶴丸国永という刀から、左腕に龍のいる刀が同室だと教えてもらったのだけれど……」
ああ、あいつは余計なことを。大倶利伽羅は、旧知に向けて内心舌打ちをした
たしかに、審神者からノルマの関係で立て続けに新入りが来ると聞いていて――自分の希望が通るのは、最低でもひと月先だと聞いてはいたけれど。
廉永@aiu8a6
MENU5/5(日)超閃華の刻 くりへしあわせ2 東7【K-02b】「恋わずらい」
(全年齢/A4/24p:本文20p/¥600)
サークル:鴛鴦茶堂(えんおうちゃどう)
CP:大倶利伽羅×へし切長谷部
恋に迷走する長谷部に大倶利伽羅が振り回されるお話です。
色々とギリギリで作成したのでやっつけ感がすごいです。
当日はよろしくお願いします! 6
sanjihan_
DOODLE刀剣男士半獣化ログ鶯丸・鶴丸/古今伝授の太刀・地蔵行平/治金丸・北谷菜切/千代金丸/笹貫/祢々切丸/燭台切光忠/小竜景光・大般若長光・小豆長光/謙信景光・五虎退/太鼓鐘貞宗・大倶利伽羅/岩融・今剣 13
花咲流奈
DOODLE花暦13話『梅』を聞いて思い浮かんだ小ネタになります。きっと伽羅ちゃんはなんらかの任務で本丸には不在なんだろうな、と思った結果こうなりました。鶴丸を気遣う大倶利伽羅の気持ちと、それに応えた日向の掌編。CP要素はありませんが、くりつるの人間が書いているので微かに香るものはあるかもしれません。やさしい気持ち 刀剣男士たちが寝起きをするための棟、その一室から灯りが漏れているのを確認した日向は大急ぎで厨に向かい、残してあった汁物を温め直し、用意してあった握り飯に漬物を添えて戻る。
「……鶴丸、まだ起きてる?」
声を潜めて問いかけると、間もなく戸が開いた。
「日向じゃないか。こんな時間にどうしたんだい?」
夜も更けて、そろそろ日付が変わりそうな時間に訪れたのだから、その質問はもっともだ。
「夕餉、食いっぱぐれたでしょ。おにぎりと味噌汁だけだけど、何かお腹に入れてから寝た方がいいと思って」
今日一日、日向は注意深く鶴丸の動向を確認していた。実は夕餉だけでなく、昼餉も抜いていることは確認済みなのだ。
刀剣男士は食わなくても死にはしないが、空腹という感覚はあるのだから、任務中ならいざ知らず、本丸での日常でそれを誤魔化すのは難しい。
1486「……鶴丸、まだ起きてる?」
声を潜めて問いかけると、間もなく戸が開いた。
「日向じゃないか。こんな時間にどうしたんだい?」
夜も更けて、そろそろ日付が変わりそうな時間に訪れたのだから、その質問はもっともだ。
「夕餉、食いっぱぐれたでしょ。おにぎりと味噌汁だけだけど、何かお腹に入れてから寝た方がいいと思って」
今日一日、日向は注意深く鶴丸の動向を確認していた。実は夕餉だけでなく、昼餉も抜いていることは確認済みなのだ。
刀剣男士は食わなくても死にはしないが、空腹という感覚はあるのだから、任務中ならいざ知らず、本丸での日常でそれを誤魔化すのは難しい。
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DOODLE負傷による不具合のある大倶利伽羅の話能面の男 大倶利伽羅がある出陣の際に負った負傷でちょっとした不具合が発生していたことに気がついたのはそれから半月後のことである。もっともそれが本当に不具合だったのか心理的な問題があったのか鶴丸は知る由もなかった。
半月ほど前に一振り目の鶴丸国永が折れた。当然のことながら戦の最中のことで、それはそれは勇猛果敢に敵に斬りかかり大将と相打ちになった末とのことである。大倶利伽羅はそのとき同じ部隊にいたそうだ。
――なんだ、その顔は。
二振り目である鶴丸が初めて大倶利伽羅と会ったとき、彼は呆気に取られた顔をした。
その顔とは。
挨拶もする機会を失い、鶴丸は自分の顔に触れる。
目も、鼻も、口もない。
気味の悪い物を見るかのように大倶利伽羅は鶴丸を一瞥する。
1731半月ほど前に一振り目の鶴丸国永が折れた。当然のことながら戦の最中のことで、それはそれは勇猛果敢に敵に斬りかかり大将と相打ちになった末とのことである。大倶利伽羅はそのとき同じ部隊にいたそうだ。
――なんだ、その顔は。
二振り目である鶴丸が初めて大倶利伽羅と会ったとき、彼は呆気に取られた顔をした。
その顔とは。
挨拶もする機会を失い、鶴丸は自分の顔に触れる。
目も、鼻も、口もない。
気味の悪い物を見るかのように大倶利伽羅は鶴丸を一瞥する。
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DOODLE大倶利伽羅の無自覚な体質の話遣らずの雨 夜、大倶利伽羅の部屋から自室へ戻るとき、決まっていつも雨だと気づいたのはいつのことだっただろう。おかげで廊下では誰とも出くわさないし、足音を忍ばせる必要もない。雨は一晩中降るだろうが、おそらく明日には止んでいる。勢いは強くなく、穏やかに雨粒が屋根を叩いている。雨音を聞きながら、鶴丸は冷え切った廊下を進む。くしゃみが出そうになり、手で押さえて耐えた。先ほどまでの暖かさが恋しく感じ、すぐに馬鹿馬鹿しくなって鼻で笑う。そこから抜け出してきたのは自分の意思だ。
翌朝、遅めに起きると短刀たちが廊下でてるてる坊主を吊るしているのを見た。話を聞いてみると、どうやら明日は天気が良ければ兄弟でピクニックをする予定とのことである。昨夜は天気が崩れたので心配しているのだろう。鶴丸もてるてる坊主をくくりつけるのを手伝ってやった。それぞれに顔が描かれているのが実に味がある。つん、と指先で吊したばかりのてるてる坊主を揺らした。
878翌朝、遅めに起きると短刀たちが廊下でてるてる坊主を吊るしているのを見た。話を聞いてみると、どうやら明日は天気が良ければ兄弟でピクニックをする予定とのことである。昨夜は天気が崩れたので心配しているのだろう。鶴丸もてるてる坊主をくくりつけるのを手伝ってやった。それぞれに顔が描かれているのが実に味がある。つん、と指先で吊したばかりのてるてる坊主を揺らした。
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DOODLE同じ日に顕現した大倶利伽羅と女士の鶴丸を見守る光忠の話です。大倶利伽羅くんの苦労性な日常③「光坊、腹減ったー」
聞き慣れた、それでいてここ数日聞いていなかった声がする。
厨に入ってきた鶴丸は腹を押さえながら情けない声を上げた。一週間ぶりの長期遠征からの帰還である。光忠はおかえり、と言いながら冷蔵庫の中で冷やしていたものを取り出した。
「なんだい、これ」
「チョコムースだよ。チョコレートと生クリームを混ぜて冷やしたお菓子」
「ほう」
順番は逆になるが、鶴丸がデザートを食べている間にもう少し腹の膨れるものを作ろうと再度冷蔵庫へと向き直る。夕餉まではまだ時間があるが、満腹になりすぎて食事が入らなくなるのもよくない。
「なんだか今日は本丸中甘ったるい匂いがするなあ」
あっという間にチョコムースを食べ終えた鶴丸が、くんくんと鼻を鳴らす。帰ってきてすぐにここへ来たのであれば、カレンダーなども確認していなかったのだろう。
2375聞き慣れた、それでいてここ数日聞いていなかった声がする。
厨に入ってきた鶴丸は腹を押さえながら情けない声を上げた。一週間ぶりの長期遠征からの帰還である。光忠はおかえり、と言いながら冷蔵庫の中で冷やしていたものを取り出した。
「なんだい、これ」
「チョコムースだよ。チョコレートと生クリームを混ぜて冷やしたお菓子」
「ほう」
順番は逆になるが、鶴丸がデザートを食べている間にもう少し腹の膨れるものを作ろうと再度冷蔵庫へと向き直る。夕餉まではまだ時間があるが、満腹になりすぎて食事が入らなくなるのもよくない。
「なんだか今日は本丸中甘ったるい匂いがするなあ」
あっという間にチョコムースを食べ終えた鶴丸が、くんくんと鼻を鳴らす。帰ってきてすぐにここへ来たのであれば、カレンダーなども確認していなかったのだろう。
krtrjp00
DONEくりつる Girls Fes開催おめでとうございま~~~す!🎉㊗️🎊
少しでも賑やかしになれば幸いです!
ハッピーバレンタインデー!♡ということで
「鶴ちゃんが作ったチョコ(溶かしただけ)を食べる大倶利伽羅くんをわくわく顔で見守る鶴ちゃんの図」を描きました!
🌸🌸🌸
DOODLE同じ日に顕現した大倶利伽羅と女士の鶴丸のラブコメです。大倶利伽羅くんの苦労性な日常②「伽羅坊、ちょっと付き合ってくれないか」
鶴丸国永にはノックという習慣がない。引き戸であるから仕方がないのだが、それにしたって声を掛けるのと同時に戸を引くのはどうかと思う。見られて困ることでもしていたらどうするつもりなのだろう。残念ながら鶴丸にはその発想もないのだ。
「なんだ」
部屋の掃除をしていた大倶利伽羅は、作業をしていた手を止めて顔を上げた。
大倶利伽羅の部屋には物が多い。困ったことに、私物というわけではなかった。鶴丸が好き勝手に物を持ち込んでは置いていくのである。捨てるわけにもいかず、かといって鶴丸の部屋には入りにくい。鶴丸の部屋は大倶利伽羅の部屋のとなりであったが、鶴丸がこの本丸唯一の女士ということもあり、そこに立ち入る気は起きなかった。こうして鶴丸が毎日のように大倶利伽羅の部屋へ入り浸っているので今更他人から受ける誤解を気にする段階はとうに過ぎ去ってしまったが、大倶利伽羅なりに気を遣ってのことである。また、鶴丸は自分が女士であることにあまり頓着をしていないので、自分が着替えをしている最中であっても訪ねる者がいたら入室を許可してきそうな光景が容易に想像できたから、というのもあった。
2851鶴丸国永にはノックという習慣がない。引き戸であるから仕方がないのだが、それにしたって声を掛けるのと同時に戸を引くのはどうかと思う。見られて困ることでもしていたらどうするつもりなのだろう。残念ながら鶴丸にはその発想もないのだ。
「なんだ」
部屋の掃除をしていた大倶利伽羅は、作業をしていた手を止めて顔を上げた。
大倶利伽羅の部屋には物が多い。困ったことに、私物というわけではなかった。鶴丸が好き勝手に物を持ち込んでは置いていくのである。捨てるわけにもいかず、かといって鶴丸の部屋には入りにくい。鶴丸の部屋は大倶利伽羅の部屋のとなりであったが、鶴丸がこの本丸唯一の女士ということもあり、そこに立ち入る気は起きなかった。こうして鶴丸が毎日のように大倶利伽羅の部屋へ入り浸っているので今更他人から受ける誤解を気にする段階はとうに過ぎ去ってしまったが、大倶利伽羅なりに気を遣ってのことである。また、鶴丸は自分が女士であることにあまり頓着をしていないので、自分が着替えをしている最中であっても訪ねる者がいたら入室を許可してきそうな光景が容易に想像できたから、というのもあった。
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DOODLE同じ日に顕現した大倶利伽羅の女士の鶴丸のラブコメです。大倶利伽羅くんの苦労性な日常 自室へ戻ると鶴丸が部屋で寝そべっているのはよくあることで、大倶利伽羅は部屋へと溜め息を吐きながら部屋へ入り、戸を閉めた。畑当番の後の身体には疲労感が残っている。軽く一眠りでもしようかと部屋の片隅に転がっているクッションを手に取った。このクッションは鶴丸がいつの間にか部屋へ持ち込んだもので、今鶴丸が使っているものと揃いになっている。鶴丸はクッションに頭を載せたまま、なにか雑誌を読んでいるようだった。
「ん、ああ。これかい」
主に貰ったんだ、と大倶利伽羅の視線に気がついた鶴丸が雑誌を掲げる。なんの変哲もないファッション誌であるが、鶴丸がそういったものを読むのは珍しい。記憶の限りでは初めてのことだと思う。
2187「ん、ああ。これかい」
主に貰ったんだ、と大倶利伽羅の視線に気がついた鶴丸が雑誌を掲げる。なんの変哲もないファッション誌であるが、鶴丸がそういったものを読むのは珍しい。記憶の限りでは初めてのことだと思う。
ながら(半分収納場)
DONE大倶利伽羅がほとんどいない、大倶利伽羅と火車切の話。主に歌仙。竜と猫。/言霊本丸のお迎え「おつかれ。あとは引き継ぐからもう休むといい」
「…ああ」
頷いた大倶利伽羅に思わず、え? と顔を上げれば、伸びてきた手に、くしゃりと頭をかき乱された。
「すまないね、火車切」
戸惑ったまま呆然と火車切がその背中を見送っていると、引き継ぐと言った刀から謝罪の言葉とともに呼びかけられた。
「僕は歌仙兼定。この本丸の始まりの一振りだよ。よろしく」
「…あ、うん」
「ここの審神者は少しばかり言霊の力が強いようでね。本来なら大倶利伽羅は冬眠の時期で、あまり戦には出ないんだ」
「…冬眠」
「竜、春分にして天に昇り、秋分にして淵に潜む。審神者の中では竜は冬眠をする生き物らしくてね、刀身に竜の彫り物を持つ刀やそれに由来する名前を持つ刀はどうしてもその影響を受けやすくできているようなんだ」
1020「…ああ」
頷いた大倶利伽羅に思わず、え? と顔を上げれば、伸びてきた手に、くしゃりと頭をかき乱された。
「すまないね、火車切」
戸惑ったまま呆然と火車切がその背中を見送っていると、引き継ぐと言った刀から謝罪の言葉とともに呼びかけられた。
「僕は歌仙兼定。この本丸の始まりの一振りだよ。よろしく」
「…あ、うん」
「ここの審神者は少しばかり言霊の力が強いようでね。本来なら大倶利伽羅は冬眠の時期で、あまり戦には出ないんだ」
「…冬眠」
「竜、春分にして天に昇り、秋分にして淵に潜む。審神者の中では竜は冬眠をする生き物らしくてね、刀身に竜の彫り物を持つ刀やそれに由来する名前を持つ刀はどうしてもその影響を受けやすくできているようなんだ」
ながら(半分収納場)
DONE大倶利伽羅と火車切。みえるもの「…ねぇ」
くい、と上着を引かれる感触。足を止め、どうした、と言葉にはせず目をやれば、火車切の指が庭先の塀を指し示す。
「あれ、斬らなくていいの…?」
「あれはまだいい」
「…ふーん」
伸びていた指が丸まり、肘のあたりの布地を摘まんでいた手が、するりと離れていく。
「…おまえにはあれが何に見える」
「え?」
「何に見える」
「…鳥っぽい、何か…。…幽霊、じゃないけど、いい感じもしない…」
「そうか」
随分よく見えている、と内心で感心しながら、ひょいと背中に垂れたフードを摘まみ、その頭へとかぶせてやる。
「うわ…っ、なに」
「…見えすぎるのも困りものだな」
わたわたとフードを上げようとする手を制し、被っていろ、と言葉を落とす。
585くい、と上着を引かれる感触。足を止め、どうした、と言葉にはせず目をやれば、火車切の指が庭先の塀を指し示す。
「あれ、斬らなくていいの…?」
「あれはまだいい」
「…ふーん」
伸びていた指が丸まり、肘のあたりの布地を摘まんでいた手が、するりと離れていく。
「…おまえにはあれが何に見える」
「え?」
「何に見える」
「…鳥っぽい、何か…。…幽霊、じゃないけど、いい感じもしない…」
「そうか」
随分よく見えている、と内心で感心しながら、ひょいと背中に垂れたフードを摘まみ、その頭へとかぶせてやる。
「うわ…っ、なに」
「…見えすぎるのも困りものだな」
わたわたとフードを上げようとする手を制し、被っていろ、と言葉を落とす。