魔道祖師
羽神弓槻
PASTpixivの方で投稿していた忘羨小説です。7月26日は幽霊の日という事なので、それっぽい話を書いていたのでこちらで加筆修正したのをあげてみました。
君と歩いて行く未来君と歩いて行く未来
夷陵老祖の魂を封じて十二年目が経った時仙門一同が恐れる事態が起こった。
その日は天候が悪くあちこちで雷が落ち森が火災や崖が崩れるなど様々な自然災害が起こっていた、そして皆考えない様にしていたあの雷が封じているあの禁忌の場所に落ちないかと、その不安は的中し封じている陣が少し崩され慌てて五大世家数名が集まった。「少し陣が緩んだだけみたいだ、この程度なら修復可能だが強化もしておくか。今なら中で眠っている夷陵老祖の魂が出てくる事はなかろう」
「もし出てきたとしても、今度は魂を完全に消滅させればいいだけの事だ、その方が皆怯えずに安心して暮らせるだろう」
「江宗主、彼の魂はここ十二年暴れる事もなく静かに眠っているのだからそのような事は言わないで欲しい」
6007夷陵老祖の魂を封じて十二年目が経った時仙門一同が恐れる事態が起こった。
その日は天候が悪くあちこちで雷が落ち森が火災や崖が崩れるなど様々な自然災害が起こっていた、そして皆考えない様にしていたあの雷が封じているあの禁忌の場所に落ちないかと、その不安は的中し封じている陣が少し崩され慌てて五大世家数名が集まった。「少し陣が緩んだだけみたいだ、この程度なら修復可能だが強化もしておくか。今なら中で眠っている夷陵老祖の魂が出てくる事はなかろう」
「もし出てきたとしても、今度は魂を完全に消滅させればいいだけの事だ、その方が皆怯えずに安心して暮らせるだろう」
「江宗主、彼の魂はここ十二年暴れる事もなく静かに眠っているのだからそのような事は言わないで欲しい」
雨宮未栞
MOURNING景儀の名って何……ってところで止まった_(:3 」∠)_wikiだと景儀が名になってたけど、字だよね……?
小双璧 藍願は困惑していた。
藍忘機に兎の群れの中に置き去りにされてしまったのだ。別に藍忘機が悪いわけではない。餌やりに連れて来てもらって早々に、藍忘機が門弟に呼ばれたのだ。
白くてふわふわした生き物達は別に怖くないが、足の踏み場もないほどに集まっているので、少し動けば蹴ってしまいそうで動けなくなっていた。藍忘機は毎度これほどに囲まれて、どうやって抜け出しているのだろう。
「哥哥……」
「おーい、そこで何やってるんだ?」
藍忘機が戻ってきてくれないかと座り込んでいるところに背後から声をかけられて、藍願はびくりと身を竦めた。
怖々と振り返ると、藍願と同じ歳くらいの少年がうさぎの群れの外側に立っていた。
「いつもよりうさぎが密集してると思ったら、お前を囲んでたんだな。何してるんだ?」
856藍忘機に兎の群れの中に置き去りにされてしまったのだ。別に藍忘機が悪いわけではない。餌やりに連れて来てもらって早々に、藍忘機が門弟に呼ばれたのだ。
白くてふわふわした生き物達は別に怖くないが、足の踏み場もないほどに集まっているので、少し動けば蹴ってしまいそうで動けなくなっていた。藍忘機は毎度これほどに囲まれて、どうやって抜け出しているのだろう。
「哥哥……」
「おーい、そこで何やってるんだ?」
藍忘機が戻ってきてくれないかと座り込んでいるところに背後から声をかけられて、藍願はびくりと身を竦めた。
怖々と振り返ると、藍願と同じ歳くらいの少年がうさぎの群れの外側に立っていた。
「いつもよりうさぎが密集してると思ったら、お前を囲んでたんだな。何してるんだ?」
雨宮未栞
DOODLEしょうもない魔道祖師小話が浮かんでしまったのでイメージ的にはきゅうり見て跳ねる猫みたいな……w
天敵「わんっ」
夜狩に向かう途中。世間一般では可愛らしいと称される鳴き声が聞こえた瞬間、少年達はやや後方にいるはずの引率者を振り返った。
「! 魏せんぱ……あれ?」
しかし、つい先程まで露店を冷やかしていた黒衣の男の姿はなく、まるで初めからそこには誰もいなかったかのように掻き消えていた。
いつもなら情けない叫び声を上げて近くの誰かに飛びついているのに、と少年達は犬が近くにいないことを確認しつつ周囲を見渡す。
「あっ! いた!」
地面に落ちた不自然な影に気付いた一人の門弟が空を指さした。その先には、辛うじて風にはためく黒衣が見える程度の距離に人影が浮かんでいた。
「えっ、一瞬であんな高さまで?」
「まったく気付かなかった……」
821夜狩に向かう途中。世間一般では可愛らしいと称される鳴き声が聞こえた瞬間、少年達はやや後方にいるはずの引率者を振り返った。
「! 魏せんぱ……あれ?」
しかし、つい先程まで露店を冷やかしていた黒衣の男の姿はなく、まるで初めからそこには誰もいなかったかのように掻き消えていた。
いつもなら情けない叫び声を上げて近くの誰かに飛びついているのに、と少年達は犬が近くにいないことを確認しつつ周囲を見渡す。
「あっ! いた!」
地面に落ちた不自然な影に気付いた一人の門弟が空を指さした。その先には、辛うじて風にはためく黒衣が見える程度の距離に人影が浮かんでいた。
「えっ、一瞬であんな高さまで?」
「まったく気付かなかった……」
林 田
DOODLEすばる6月号が全然入手できなかった時期に描いた、清談会で昴を熱唱する光善。ビリージーンを歌って踊る光善はいただいたリプライでめちゃくちゃ面白かったので描きました。カラオケ上手そうですよね。 3雨宮未栞
MAIKING唐突に浮かんだ夢の話夢 夢を見る。そんな些細な現象が恐ろしくなったのは、大人になってからだ。
それは幸せな夢であるほどに残酷で、目覚めた瞬間に覚える絶望に、とうに傷だらけの心が凌遅され続ける。
残酷な夢を見るくらいなら、癒えぬ傷に眠れぬ夜を過ごした方がいい。そして、夢など見ないように、疲れ切った体で気絶同然の眠りに落ちる。
兄にはいい顔をされなかったが、結局やりたいようにさせてくれた。
そうした夜を幾千と過ごして、夢の中で夢と認識し、削がれる心も無くなったように思えた頃。唐突に現実という悪夢は終わりを告げた。
どんな夢を見た朝でも、目覚めればそこに夢に見続けた幸福が腕の中にある。
感慨に思わず腕の力を強めてしまった。
349それは幸せな夢であるほどに残酷で、目覚めた瞬間に覚える絶望に、とうに傷だらけの心が凌遅され続ける。
残酷な夢を見るくらいなら、癒えぬ傷に眠れぬ夜を過ごした方がいい。そして、夢など見ないように、疲れ切った体で気絶同然の眠りに落ちる。
兄にはいい顔をされなかったが、結局やりたいようにさせてくれた。
そうした夜を幾千と過ごして、夢の中で夢と認識し、削がれる心も無くなったように思えた頃。唐突に現実という悪夢は終わりを告げた。
どんな夢を見た朝でも、目覚めればそこに夢に見続けた幸福が腕の中にある。
感慨に思わず腕の力を強めてしまった。
雨宮未栞
SPUR ME書きたいとこ部分部分でちまちま出力するばかりで中々まとまらない……こういうのばっかり溜まってく……
回顧 藍忘機の世界は、雅正集と雲深不知処でできていた。
日々藍啓仁の教えを受け、藍曦臣や門弟達と鍛錬に励み、山で修行する。夜狩のために雲深不知処を出ることがあっても、他人と接触することはない。藍忘機は仙門の務めとして、ただ邪祟を除くだけだ。
藍忘機という人間は雅正集でできていて、人情を解さないのだと言う者がいる。人心を解さずして問霊などできようはずがなく、人から生まれる怨念を祓うことなどできないというのに。
ただ、藍忘機にとっては、周りがどう思おうとも関係なかった。兄は無表情と称される藍忘機の顔から感情を正しく読み取ってくれるし、雲深不知処にいる分には、同じ規則で生活する者しかいないのだから困ることもない。
2583日々藍啓仁の教えを受け、藍曦臣や門弟達と鍛錬に励み、山で修行する。夜狩のために雲深不知処を出ることがあっても、他人と接触することはない。藍忘機は仙門の務めとして、ただ邪祟を除くだけだ。
藍忘機という人間は雅正集でできていて、人情を解さないのだと言う者がいる。人心を解さずして問霊などできようはずがなく、人から生まれる怨念を祓うことなどできないというのに。
ただ、藍忘機にとっては、周りがどう思おうとも関係なかった。兄は無表情と称される藍忘機の顔から感情を正しく読み取ってくれるし、雲深不知処にいる分には、同じ規則で生活する者しかいないのだから困ることもない。
りゅうひよこ
DONE仙門百家cafeボイスで、金子軒が自ら制服を選んでハリキっていたので。金子軒が「厭離と同じ場所で、同じ目標をもって過ごす機会なんて滅多にない!たくさん話して好感度を上げるんだ!」と意気込んでいたものの、雲夢双傑に妨害されて厭離と一言も話せない回(ツイッターに上げたものの保管)仙門百家cafeAU 金子軒が江厭離との距離を縮めようとかんばる回~忘羨を添えて初夏の風がさわやかな朝、カフェには仙門を代表する三家から公子公女が集まり、開店の準備に取りかかっていた。
金家の公子二人も、美しい制服に身を包んで会場に入った。だがカフェのきらびやかな雰囲気とは対照的に、二人はそろって重いため息を吐いた。
金子軒の当初の目論見では、この行事を通して江厭離と仲良くなるはずだった。だが来る日も来る日も雲夢の憎き弟たちに邪魔をされ、彼女と一言も話せない日もザラだ。
一方の金光瑤は前の夜、金夫人、つまり金子軒の母から「子軒が厭離と全然話せてないみたいじゃない。あなた、なんのために子軒に付いて参加してるの。なんとかしなさいよ」と無茶な要求をされたのだ。
金光瑤は金子軒へ声を掛けると、彼のアスコットタイの結び目を整えながら言った。
2050金家の公子二人も、美しい制服に身を包んで会場に入った。だがカフェのきらびやかな雰囲気とは対照的に、二人はそろって重いため息を吐いた。
金子軒の当初の目論見では、この行事を通して江厭離と仲良くなるはずだった。だが来る日も来る日も雲夢の憎き弟たちに邪魔をされ、彼女と一言も話せない日もザラだ。
一方の金光瑤は前の夜、金夫人、つまり金子軒の母から「子軒が厭離と全然話せてないみたいじゃない。あなた、なんのために子軒に付いて参加してるの。なんとかしなさいよ」と無茶な要求をされたのだ。
金光瑤は金子軒へ声を掛けると、彼のアスコットタイの結び目を整えながら言った。
風呂桶
DONEMDZS ちゅ〜るは法器1~5話1討伐依頼編:何故かウキウキの兄上
2捕獲編:法器(ちゅ〜る)の力で無事捕獲
3命名編:想い人に似ている……?
4保管場所編:これだけやっていれば大丈夫と思っていた所を破るのが猫
5変身編:マイスイートハート(初恋の若かりし座学時代の姿)そっくりに変身した!? 5
炯螺〜Kayla〜
PAST2023年の思追誕生日おめでとうSS藍思追生誕祭「おーい、思追そっちにあったかー」
「魏先輩、こちらにありました!蓮の芽が出てます!!」
「おぉ!そうか!やっと芽をつけたか」
「含光君がこの池に蓮を植えてから初めて芽がでましたね」
「ハハッ、あいつが俺のために蓮池作ろうとしてたのは驚いたけどな」
「魏先輩…私思い出したんです」
「ん?何をだ??」
「私が幼い頃、夷陵で魏先輩が植えた蓮の芽を私が抜いてダメにしてしまいました…魏先輩ごめんなさい」
「おいおい、思追もう何年も前の話だろ。
それにお前まだ小さかったし俺は気にしてないぞ」
「で、でも....」
「なにも気にするなよ」
「俺はさ阿苑が生きてて、今こうして一緒に蓮池を作ることができる…今がある事が嬉しいんだ」
「魏先輩…私も羨哥哥と有銭哥哥と共に過ごせる今が大好きですよ!」
1452「魏先輩、こちらにありました!蓮の芽が出てます!!」
「おぉ!そうか!やっと芽をつけたか」
「含光君がこの池に蓮を植えてから初めて芽がでましたね」
「ハハッ、あいつが俺のために蓮池作ろうとしてたのは驚いたけどな」
「魏先輩…私思い出したんです」
「ん?何をだ??」
「私が幼い頃、夷陵で魏先輩が植えた蓮の芽を私が抜いてダメにしてしまいました…魏先輩ごめんなさい」
「おいおい、思追もう何年も前の話だろ。
それにお前まだ小さかったし俺は気にしてないぞ」
「で、でも....」
「なにも気にするなよ」
「俺はさ阿苑が生きてて、今こうして一緒に蓮池を作ることができる…今がある事が嬉しいんだ」
「魏先輩…私も羨哥哥と有銭哥哥と共に過ごせる今が大好きですよ!」
炯螺〜Kayla〜
PAST魏嬰誕生日&Happy Halloween「藍湛、藍湛!!とりっくぉあとりぃーとってな!!!」
「お菓子じゃなくて天子笑くれなきゃ、悪戯するぞ!!」
「魏嬰…君、血が出てる…」
「おい、藍湛顔を青くするな、これは血糊に使った西洋の酒だ!!」
「酒の名は確か葡萄酒っていう果実酒らしいんだ」
「そして、俺のこの格好は、西洋の妖魔吸血鬼だ!!」
「どうだ??怖いだろ!!藍湛!!」
「うん」
「なんだよ藍二哥哥、怖がってないじゃないか」
「「含光君失礼します」」
「うぇ、魏先輩ソレ…」
「魏先輩…血が、血がでてます」
「羨哥哥死なないで…」
「おいおい思追、これは血糊だ、妖魔に仮装してるだけだから泣くなよ」
「全くお前たち親子は反応も一緒だな」
「魏先輩が悪ふざけするからですよ、まったくなんでそんな格好を?」
1276「お菓子じゃなくて天子笑くれなきゃ、悪戯するぞ!!」
「魏嬰…君、血が出てる…」
「おい、藍湛顔を青くするな、これは血糊に使った西洋の酒だ!!」
「酒の名は確か葡萄酒っていう果実酒らしいんだ」
「そして、俺のこの格好は、西洋の妖魔吸血鬼だ!!」
「どうだ??怖いだろ!!藍湛!!」
「うん」
「なんだよ藍二哥哥、怖がってないじゃないか」
「「含光君失礼します」」
「うぇ、魏先輩ソレ…」
「魏先輩…血が、血がでてます」
「羨哥哥死なないで…」
「おいおい思追、これは血糊だ、妖魔に仮装してるだけだから泣くなよ」
「全くお前たち親子は反応も一緒だな」
「魏先輩が悪ふざけするからですよ、まったくなんでそんな格好を?」
ちょりりん万箱
DONE魔道祖師オンライン交流会7の展示作品です。藍思追と藍景儀はお互いに想いあっているのに、それを隠しながら、習慣と誤魔化して生活していた。
R-18なので、18歳未満の方の閲覧を禁止いたします。よい子は18歳まで我慢してね!
パスワードは、本日の日付(数字4つ)と18⬆️?yes/no?
楽しんでいただけますように! 10721
ちょりりん万箱
DONE魔道祖師オンライン交流戦7の展示作品です。ある村の桜祭りに訪れた藍忘機と魏無羨。
そこは昔、藍忘機が訪れ困り事を解決した村でもあった。だが、桜祭りの目玉である村に伝わる話を元にした劇にはある噂があった……
というお話です😄
楽しんでいただけますように!
桜舞う昔、ある若者がいました。
彼は働き者で心根が優しくまた誰からも愛される男でした。
ある春の日、山に入った若者は咲き始めた枝が一本、地面に落ちてるところを見つけました。
昨夜、強い風が吹き咲いたばかりの桜の枝を落としたのかもしれません。
若者はその枝が勿体なく思え、家の花瓶に差すことにしました。
木の枝が桜の花を咲かせるには花瓶では心許ないだろうが、枯れてしまうよりはいいだろう。
そんな軽い気持ちでした。
しかし、意外にも桜の枝は枯れることなく、一つ、また一つと桜の花を咲かせていきました。
若者も、頑張って花を咲かせる枝に心が癒され、毎日話しかける日々でした。
花冷えの寒い夜、とんとんとんと扉をたたく音がしたので、若者は扉を開けました。
17440彼は働き者で心根が優しくまた誰からも愛される男でした。
ある春の日、山に入った若者は咲き始めた枝が一本、地面に落ちてるところを見つけました。
昨夜、強い風が吹き咲いたばかりの桜の枝を落としたのかもしれません。
若者はその枝が勿体なく思え、家の花瓶に差すことにしました。
木の枝が桜の花を咲かせるには花瓶では心許ないだろうが、枯れてしまうよりはいいだろう。
そんな軽い気持ちでした。
しかし、意外にも桜の枝は枯れることなく、一つ、また一つと桜の花を咲かせていきました。
若者も、頑張って花を咲かせる枝に心が癒され、毎日話しかける日々でした。
花冷えの寒い夜、とんとんとんと扉をたたく音がしたので、若者は扉を開けました。