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    ストーカー

    ojo

    DONE🏹👑
    完成版https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15783576
    👑に匿名でストーカー行為を繰り返すファンに名探偵🏹が牙を剥く話の冒頭(推敲なし)

    全年齢ではありますが👑を性欲の対象としている劣情にまみれたモブが出てくるので閲覧注意です。
     談話室で寮の仕事を手伝ったあと、ヴィルを部屋まで送る。特に頼まれているわけではない、私が勝手にしていることだ。拒否されないところを見ると、ヴィルも受け入れてくれているのだろう。今日もいつものように、部屋にたどり着くまでささやかな談笑を楽しむ。
     ふと見ると、ヴィルの部屋の前に小さな箱が置かれていた。たしかヴィルは家族やマネージャー以外からの荷物や手紙の受け取りを拒否していたはずだ。学園に通っていることが世間に知られている以上、受け入れていればきりがないから。不思議に思い隣を見ると、感情なくその箱を見下ろすヴィルが目に入った。
    「ヴィル?」
    「じゃあここで。おやすみなさい」
     その箱を話題にさせる気はないのだろう、ヴィルは有無を言わさぬといった様子で私に別れの言葉を述べる。気にはなるが、きっと触れられたくないのだろう。こうなってしまっては何も言えまい。私もヴィルに別れの言葉を告げ、自室に向かおうと踵を返す。
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    kadekaru_kaname

    DONE半にストーカーをさせているロナの半ロナです。
    未必の故意となれ人に見られる、ということを意識したのは退治人見習いになってからだった。だが、ショットやサテツには「ロナルドってそういうの慣れてる感じがしてる」と言われ、ひとり心の中で「ああ」と思い起こす。その時はまだロナ戦もブログでしか執筆していなかったし、ロナルド吸血鬼退治事務所にやってくる人も少なかった。
    「慣れてるっていうか、見られるにはコツが居るんだよ」
    「でもそれって結局ロナルドの見た目が派手だからじゃねえのか」
    「退治人の見た目なんて派手しかねえだろ、なあサテツ」
    「え、あ、うん……まあ、個性的だよね」
    会話の合間に温かいミルクを飲んで喉を潤す。カウンターではなく、窓の近い大通りが見渡せる場所を位置どって。こういうことなんだよ、と二人には告げないけれど内心職務を終えたであろう友を思う。今も見てるんだろ。窓の外は見ない、あくまでもバレないようにしてる友──半田にバレないように動く。今日の常夜町は平和だった。特に何も急ぎの依頼がないと思ったのでミルクの代金を払って、マスターとサテツとショットとあと途中で来たヴァモネさんに挨拶をして夜の道を歩く。外は静かな空気が流れていて、鼻腔を擽った。まだ、春にもなれない後を引く冷たさに息を吐けば、白く靄となる。家に帰って暖を取るか、それともヴァミマに寄って雑誌の立ち読みでもするか。やることを頭の中に描きながら、信号待ちをするように十字路に立つ。ただ、行き場は決めていない。彷徨う脚が、何方へ向かうか惑っていると、業を煮やしたのか後ろから声が掛かる。
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