2Lamb_77
MOURNING※死ネタるつ※従者or錬金術師×王様みたいなかんじ
謎時空
俺の語彙力で伝わるとは思えないので補足をさせていただくと、
「王様つかは不治の病に侵され危篤状態。呼吸マスクを付けなんとかつないでいる状態での、恋人の類と最後の逢瀬であった。
もう満足に呼吸器が働かない体で呼吸マスクを外すということは死を意味する。そんな中でつかはるいに終わらせてもらうことを選ぶ」
みたいな話
「本当に、よろしいのですか?」
いつになく深刻な声色で重々しくオレに尋ねる類。類の両手に収められたオレの手が強く包み込まれる。
「もちろん、だ……。おまえ、に、なら」
「ふふっ、恋人冥利に尽きます……」
耳元で響く声は笑っている。霞み揺れる視界では、類の顔を詳細に捉えることができないが、長い間聞き続けてきた声だ。類の心の機微に気づけないオレではない。
「僕がこんなことしたとばれたら、冬弥くんたちに怒られてしまうかもしれませんね」
口調はいつも通りなのに、心なしか指が震えているような感触がする。酷なお願いであることは重々承知していた。でもやはり、このままいつ目覚めるかわからない状態で眠り続けるより、ほかの誰でもない、類の手で眠りたかった。
975いつになく深刻な声色で重々しくオレに尋ねる類。類の両手に収められたオレの手が強く包み込まれる。
「もちろん、だ……。おまえ、に、なら」
「ふふっ、恋人冥利に尽きます……」
耳元で響く声は笑っている。霞み揺れる視界では、類の顔を詳細に捉えることができないが、長い間聞き続けてきた声だ。類の心の機微に気づけないオレではない。
「僕がこんなことしたとばれたら、冬弥くんたちに怒られてしまうかもしれませんね」
口調はいつも通りなのに、心なしか指が震えているような感触がする。酷なお願いであることは重々承知していた。でもやはり、このままいつ目覚めるかわからない状態で眠り続けるより、ほかの誰でもない、類の手で眠りたかった。
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第二十八回 お題:「決心」
類視点 片想い
20分オーバーしました何時からだろう。
きっと切っ掛けは、ハロウィンショー。
その時の喧嘩が、切っ掛けだったと思う。
彼のことを、目で追うようになった。
彼の笑顔を、もっと見たいと思うようになった。
えむくんや寧々に向ける表情を、僕にも向けてほしいと思うようになった。
色んな表情がみたくて、ちょっかいをかけることがどんどん増えていった。
気がついたときには、もう戻れないほど。
彼が。司くんのことが、好きになってたんだ。
「…で?自覚したはいいものの、勇気が出なくて思いが伝えられないと」
「うんまあその通りなんだけど…ばっさり言うね、瑞希…」
ある日のお昼。屋上。
登校してきた瑞希と変わらず屋上で話しながらお昼を食べていた。
委員会で司くんの都合がつかなくなったので、こうして2人だけで話ができている。
瑞希は僕を見るが否や、「何か悩んでる?」と開口一番聞いてきたのだ。
自分は僕に話せないことを抱えているというのに。なんて思いながらも、自分で抱えておくにはちょっときついものだったのも相まって、あっさりと白状した。
昔から、女性ではなく男性を好きに 4337
水月 千尋
TRAINING #ritk版深夜の60分一発勝負 (ワンライ)のお題『決心』をお借りして書いたものです。
[所要時間:2h]
内容よりもタイトルに一番悩んだ。
【欲と煩悩まみれの錬金術師】
ガムテープで閉じられた無地の段ボール箱。
練習着に着替えてワンダーステージに着くやいなや着ぐるみくん達から渡されたそれを、舞台上でバリバリと開封する。中身は今度のショーで使う衣装だ。次回はおとぎ話をモチーフにした内容なので着物が入っている。
……が。
中身を全部表に放り出して並べ終えたところで、僕はぎくりとした。頼んだ通りの数が入ってはいたのだが、鮮やかな色合いだったり、大きく花の模様が入っているような物ばかりだったのだ。
(……どう見ても女物しかないね)
僕や寧々、司くんは自力で衣装を用意することが多い。もちろん僕と寧々の分は瑞希に依頼して用意してもらった物で、司くんは自作だ。しかし、さすがの瑞希も着物に関しては──アレンジなら出来るんだけど──と消極的だった為に力は借りられず、司くんも不得手だというので珍しく全員分を発注したはずだったのだが、どうやら不慣れなせいで発注書の書き方を間違えてしまったらしい。着ぐるみくん達も、僕たちが度々自前で準備しているのを知っているから、男物がなくても不思議には思わなかったんだろう。
1990ガムテープで閉じられた無地の段ボール箱。
練習着に着替えてワンダーステージに着くやいなや着ぐるみくん達から渡されたそれを、舞台上でバリバリと開封する。中身は今度のショーで使う衣装だ。次回はおとぎ話をモチーフにした内容なので着物が入っている。
……が。
中身を全部表に放り出して並べ終えたところで、僕はぎくりとした。頼んだ通りの数が入ってはいたのだが、鮮やかな色合いだったり、大きく花の模様が入っているような物ばかりだったのだ。
(……どう見ても女物しかないね)
僕や寧々、司くんは自力で衣装を用意することが多い。もちろん僕と寧々の分は瑞希に依頼して用意してもらった物で、司くんは自作だ。しかし、さすがの瑞希も着物に関しては──アレンジなら出来るんだけど──と消極的だった為に力は借りられず、司くんも不得手だというので珍しく全員分を発注したはずだったのだが、どうやら不慣れなせいで発注書の書き方を間違えてしまったらしい。着ぐるみくん達も、僕たちが度々自前で準備しているのを知っているから、男物がなくても不思議には思わなかったんだろう。
sannomekun
DONE🔞/🎈🌟 「○○の中は」神代類は、よく、よく、天馬司の未知を開いてくれたが、同じだけかそれ以上、教えてくれないことを持っていた。そのことに気付くたび司は、類の知っていること、見たこと学んだこと揺さぶられたこと悲しんだことを余さず寄越せと傲慢にーー。 1312
hukurage41
DONE類司「リアルな夢の条件」
ーー苦痛に歪んだ顔に、有り体に言って欲情したのだ。
司の首を絞める夢に興奮して泣きながら自分で致す類の話。
割と最低な気分の時に書いた、比較的最低な話。
タイトルは80年代女性アイドルから。
知らないお嬢さんが多いのだろうな。 3499
sannomekun
DONE🔞R-18/🎈🌟コンドーム
あまりにも官能的すぎるその顔に、とんでもない事をしているような背徳感が沸き上がった。薄いゴムで感じる、
ーー劣情。誰にも見せない顔を、知っている 1069
sannomekun
DONE類司/🎈🌟 「海を見る」ただじっと座って海を眺めていた。
「いつも居るなあ!」
「それは、こっちの台詞だよ」
いつも無表情な横顔しか見ていなかったからだろうか、何故だかその顔がひどく印象的だった。 2164
水月 千尋
TRAINING #ritk版深夜の60分一発勝負 (ワンライ)のお題『キスの日』をお借りして書いたものです。
[所要時間:4h]
最初はただキスしてるだけの話を書いてたが、お題からそれるのでは……?と思って、ネタ考え直して書き直したらこの時間だよ!
【恋人初心者】
「キスする場所ごとに意味が違うそうだよ」
「意味?」
類のソファに腰かけ、図書室から借りてきた戯曲集に目を通していたオレは、突然振られた話に咄嗟にそれだけを返して首をかしげた。さっきからずっと隣でスマホをいじっていた類は、やおらにっこりと笑ってこちらを見る。
「そう。手の甲だったり頬だったりで、その意味が変わるってことらしいね」
「まぁ確かに外国では頬に挨拶のキスをしたりするしな。で、なんでいきなりそんな話なんだ」
「今日がキスの日だってことで検索サイトのトップに特集の記事があったから、なんとなくね」
スマホを脇に置いたかと思うと、長い指がオレのあごをついとなぞる。
「司くんは全部知っているかい?」
2745「キスする場所ごとに意味が違うそうだよ」
「意味?」
類のソファに腰かけ、図書室から借りてきた戯曲集に目を通していたオレは、突然振られた話に咄嗟にそれだけを返して首をかしげた。さっきからずっと隣でスマホをいじっていた類は、やおらにっこりと笑ってこちらを見る。
「そう。手の甲だったり頬だったりで、その意味が変わるってことらしいね」
「まぁ確かに外国では頬に挨拶のキスをしたりするしな。で、なんでいきなりそんな話なんだ」
「今日がキスの日だってことで検索サイトのトップに特集の記事があったから、なんとなくね」
スマホを脇に置いたかと思うと、長い指がオレのあごをついとなぞる。
「司くんは全部知っているかい?」
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第二十七回 お題:「キスの日」「振り向くと」
司視点⇒類視点 両想い
友情出演:えむ、寧々
40分オーバーしました演出を寧々と話している類の姿を横目で見ながら、脚本に目を落とす。
そこに書かれた文字も上手く頭に入ってこず、ひっそりとため息をついた。
最近、類が意地悪だ。
どうも、振り向いた際に頬に人差し指を指す、というよくあるやつにハマってしまったらしく学校でも、ショー練習の休憩時間にも、事あるごとにやろうとしてくる。
怒ろうにも、何故かそれをやる類が矢鱈と嬉しそうで、怒るに怒れない。
ならば引っかからないように警戒する、という手もあるが
警戒しようにも、自分の悪い記憶力ではすぐ抜け落ちてしまい、何回も何回も引っかかってしまう。
そもそも類相手に警戒すること自体が難しい話なのだ。
大切な、恋人。なのだから。
どうにも手のうちようがなく、からかわれている感じがする今の状態がモヤモヤしてしまい、最近は演技も上手くいかない。
当の本人はわかっていないのか、「悩みがあるんだったらちゃんと言うんだよ?」と言う始末だ。
お前が!!!悩みの原因だと!!!いうのに!!!!
眺めても全く文字が頭に入らない脚本から目を離し、再度類の姿を見遣る。
ネネロボの話をし 4662
のくたの諸々倉庫
MOURNING色々/類司前に書いていたものその2(と言いつつ3つあります)・お題:香水
……ああ、またか。
周りにはバレないようにため息をついた。司くんの纏う香りが、いつも違うことをなんとなく嫌だと思い始めたのは、きっと僕達が付き合い始めたからだろう。とはいえ彼の周りに、匂いがうつるほどの香水をつけている人なんていないし──飛ばしたドローンが浮気現場なんてものをとらえたこともない。
ああでも、彼には妹さんがいたんだっけ。なら彼女がつけているそれの香りだろうか、と。抱きしめた彼の肩に顔を埋めていれば、くすぐったそうに彼は笑う。
「どうしたんだ、類」
「君はいつも、違う香りをさせているね」
「ああ、それは役作りのためだ」
……ん?
予想外の返答に思わず顔を上げれば、ふふんと自慢げな顔で胸を張っている。よくぞ違いに気付いたな、と取り出された小瓶には、今度のショーで彼が演じる役のラベルが貼ってあった。
「毎回こうして、演じる役に似合う香水をつけているんだ。もちろん妹の協力も得ている上、客席には届かない、というのは承知しているが」
そこで一度言葉を切り、彼は微笑む。
「いつも隣にいるお前には、どのようなオレにもときめいていてもらいたいからな!」
・お 1218
のくたの諸々倉庫
MOURNINGその手を取るために必要なこと/類司前に書いてたものその1です。支部に上げる予定は今のところないのでここに。 好きだ、と。
震える声で告げた瞬間、類は大きく目を見開いた。
「……君が、僕のことを?」
小さく頷く。屋上は夕暮れの色に染まり、風も冷たくなり始めている。きっと今大声で歌ったら、遠くまで響くのだろうな──と。玉砕覚悟の告白故か、オレの思考はいつも以上に平静なもので。
けれど見つめた類の表情は、案の定明るいものではない。まあそうだよな、というか告白なんかした時点で冷静じゃなかったか、などと頭を抱えかけたとき。
「やり直し」
「……は?」
心の底から、意味が分からなかった。
こいつの思考回路を理解できないのはいつものことだが、まさか告白の返事より先にダメ出しをくらうとは。けれどそんなオレをよそに、口元に手を当てて考え込んだ類はただ、「もう一度、言ってみせてよ」と。
「なん、でだ」
「そうだね、うまく伝わらなかった……というのが主な理由かな。思わずその対象を、僕かと訊いてしまうほどには」
「ばっ……今ここにいるのは、オレとお前だけだろうが……!」
「分からないよ、僕の頭上をカラスが飛んでいたくらいだ。それにこう見えて僕は臆病でね、君の『好き』と僕の『好き』が食い違っていたらと思う 2116
hakka_ymg
DONE類司/🎈🌟お誕生日おめでとう。
23時、ワンダーランドのセカイにて『22:40』
なんだかそわそわした様子のベンチに腰掛ける人影がひとつ、夜のワンダーランドのセカイにぽつりと浮かんでいる。昼間の賑やかさは鳴りを潜め、街灯の光と星空だけが明るい。
今日は司の誕生日だ。
昼間はショー仲間や友人たちに目一杯祝われ、帰宅してからは家族が祝ってくれた。咲希には日頃の感謝までされてしまった。自分としては当たり前のことをしているだけだからくすぐったくて、同時に妹の成長も感じて思わず泣いてしまった。咲希にはこのまま健やかであって欲しい。
司は握ったままだったスマホの画面を点灯させる。
『22:43』
誕生日にも関わらず新しい舞台装置の実験台にしてくれた待ち人はまだ現れない。あれのおかげで追いかけてくる教師から逃げ回る羽目にはなったが、なかなか良いものではあった。しかし試すのは今日でなくてはいけなかったのかと思わずにはいられない。
1135なんだかそわそわした様子のベンチに腰掛ける人影がひとつ、夜のワンダーランドのセカイにぽつりと浮かんでいる。昼間の賑やかさは鳴りを潜め、街灯の光と星空だけが明るい。
今日は司の誕生日だ。
昼間はショー仲間や友人たちに目一杯祝われ、帰宅してからは家族が祝ってくれた。咲希には日頃の感謝までされてしまった。自分としては当たり前のことをしているだけだからくすぐったくて、同時に妹の成長も感じて思わず泣いてしまった。咲希にはこのまま健やかであって欲しい。
司は握ったままだったスマホの画面を点灯させる。
『22:43』
誕生日にも関わらず新しい舞台装置の実験台にしてくれた待ち人はまだ現れない。あれのおかげで追いかけてくる教師から逃げ回る羽目にはなったが、なかなか良いものではあった。しかし試すのは今日でなくてはいけなかったのかと思わずにはいられない。
sannomekun
DONE類司/🎈🌟『元気にしていますか』
誕生日になるとバースデーカードにその言葉が届く。
差出人の名前は「神代類」『元気にしていますか』
誕生日になるとバースデーカードにその言葉が届く。
差出人の名前は「神代類」
見慣れた文字でその癖も分かっている。ただ、会っていない。カードを贈ってくる相手は、きっと一方的に。
ーー歯がゆさは、いつもそこに起因する
零時を回ると同時に司の携帯に通知が届いた。見れば同じ大学の同級生から祝うメッセージで、今日になった瞬間を狙って送ってくれたらしい。祝いのメッセージに続いて、スタンプが送られてくる。
普段、友人が絶対に使わないようなそのスタンプは、きっと司に合わせてきたに違いない。心遣いに、小さく笑う。
窓から見える風景には、まだ慣れない。
去年ここに引っ越してきて以来、いい加減慣れてもいいと思うのだがこの場所に住んでまだ一年半ほどだ。
湿った空気は、生暖かった。
カーテンを閉めて電気を消す。瞼を閉じても、左目は、ちかちかと光を追っていた。
司に初めてバースデーカードが贈られるようになったのは、今から四年前のことだ。
とても綺麗な字で「元気にしていますか」とだけ書かれていた。 あれから四年。バースデーカードは毎年司のもとに届けられている。
3446
水月 千尋
TRAINING #ritk版深夜の60分一発勝負 (ワンライ)のお題『お風呂』をお借りして書いたものです。
[所要時間:2h]
恋人前提の類司+天馬家のお風呂捏造。
天馬さんち、お風呂もおしゃれっぽそうだなって……。
【癒しのバスタイム】
「どうだ類、気持ちいいかっ?」
「……そうだね。広いし、悪くないよ」
大人がちょうど二人は入れそうなほどに広い、真っ白の浴槽。なみなみと入っていたお湯の中に力強く押し込まれた僕は、浴槽の外側から、縁に両手を添えてまぶしい笑顔を向けてくる腰タオル一枚の司くんに生返事を返した。
──なぜこんな状況になったのだろう──
もう何度も繰り返した自問をまた繰り返し、ちらと浴室の中を見回す。……一般の家庭よりも明らかに広々とした浴室内。白を基調としているが汚れは一切なく、壁は淡いライトブルーの小さなタイルやシーグラスで飾られていてデザイン性も高い。もし目隠しで連れて来られていたなら、おしゃれなホテルの浴室だと言われても気づかなかったかもしれない。
2353「どうだ類、気持ちいいかっ?」
「……そうだね。広いし、悪くないよ」
大人がちょうど二人は入れそうなほどに広い、真っ白の浴槽。なみなみと入っていたお湯の中に力強く押し込まれた僕は、浴槽の外側から、縁に両手を添えてまぶしい笑顔を向けてくる腰タオル一枚の司くんに生返事を返した。
──なぜこんな状況になったのだろう──
もう何度も繰り返した自問をまた繰り返し、ちらと浴室の中を見回す。……一般の家庭よりも明らかに広々とした浴室内。白を基調としているが汚れは一切なく、壁は淡いライトブルーの小さなタイルやシーグラスで飾られていてデザイン性も高い。もし目隠しで連れて来られていたなら、おしゃれなホテルの浴室だと言われても気づかなかったかもしれない。
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第二十六回 お題:「青春七五三」「お風呂」
類視点 両想い
30分オーバーしました前を歩く司くんについていくように、住宅街を歩いていく。
普段は歩いてる間もショーの演出や脚本の話で盛り上がっているけれど、今日はお互いに無言だ。
しかも、前を歩いているから見えていないだろうと本人は思ってるけれど、見えている耳は真っ赤だ。
斯く言う僕も、顔が赤い自信があるけれど。
何故、こうなってしまったのか。
それは、数時間前に遡る。
----------------
司くんとお付き合いを初めて、早数ヶ月。
TPOを弁えて、なるべくやることは全部家の中になってしまったけれど、それでも僕たちは、恋愛初心者かと言われるくらいには、とても順序よく事を進めていた。
手を繋ぐ。抱きしめ合う。イチャイチャする。キスをする。
どれも僕に取って、そして司くんにとっても初めてで。
お互いどきどきしながら、時には勘違いしたりすれ違ったり、喧嘩もしながら、幸せを積み重ねていった。
そんな、ある日。
次の日はショーの練習も学校もお休みだから、よかったら僕の家に、と言いかけた僕の口を手で塞いで、司くんは言った。
「…よかったら、その。オレの家に、泊まりにこないか?……家 3461
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DONE5月10日はメイドの日!ということで。以前「ritk版深夜の60分一発勝負」にて作成したメイドパロの続編です。
※先に「ritk版深夜の60分一発勝負」にて作成したお話をご覧頂いてから此方をお読みください。
※漫画「メイ/ドさ/んは食/べるだ/け」の設定をお借りしたパロディとなっております
※CP要素は前回よりありますがそれでも薄いです
※司の口調が違います
上記が大丈夫な方のみどうぞ 3387
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第二十五回 お題:「身長差」「紙飛行機」
司視点 両想い
30分オーバーしましたそれは、ある日の練習終わりのことだった。
練習終わりに昔何をして遊んでいたのか話していて。
その時に、今の紙飛行機は折り方さえしっかり学んでいれば、とても遠くまで飛ばせるということを教えてもらって。
えむがあまりにもわくわくしながら聞いているもんだから、折角だし皆で作って飛ばしてみよう、なんて話になって。
皆で一斉に飛ばして飛距離を楽しんだり、折る動画を見てた類がこうすれば更に飛べるんじゃないかとかって言い出したり。
皆で折り方を変えてみて。でも紙を無駄にはできないから、同じ紙を広げて元に戻してからまた折って。
折っては飛ばし。折っては飛ばし。
そんな、類がよくやるような実験を、皆で楽しんでいた。
その時だった。
「司くーん!変なとこ行きそうな子、捕まえてー!」
「ん?…おお、あれか!わかった!」
ちょうど自分の紙飛行機を拾った時、えむに呼ばれてその方を向くと、客席から逸れて林の中に突入しそうな紙飛行機が少し手前を飛んでいた。
同じ紙を使っていることもあり、あまり傷つけてしまうと飛ばせなくなってしまう。
実際遊びすぎて、ダメになってしまった紙飛行機は何体か 3624
水月 千尋
TRAINING #ritk版深夜の60分一発勝負 (ワンライ)のお題『紙飛行機』をお借りして書いたものです。
[所要時間:2h]
まだ友人以上、恋人未満。
【Simple is best?】
眠そうに目を擦る者、あけっぴろげにあくびをする者、友達と楽しげに笑い合っている者……。朝の登校ピークを迎えた下駄箱は色んな生徒が多く行き交う。
そんないつも通りな光景の中。司は必死に寝癖を直した髪を、ことさら撫でつけながら自分の下駄箱に辿り着いていた。寝癖直しに奮闘したせいで普段より登校時間が遅くなってしまい、一時は遅刻すら覚悟したが、わずかな時間の余裕すら生んで到着出来たことに一人胸を撫で下ろす。
(予期せぬアクシデントすら、いとも容易く乗り越えてしまう……さすがオレ!)
上履きに履き替え、額に指先を当てて顔を斜め二十五度上に傾ける『靴をしまう時のカッコいいポーズ』を機嫌良く決めて歩き出そうとした。その時だった。
2173眠そうに目を擦る者、あけっぴろげにあくびをする者、友達と楽しげに笑い合っている者……。朝の登校ピークを迎えた下駄箱は色んな生徒が多く行き交う。
そんないつも通りな光景の中。司は必死に寝癖を直した髪を、ことさら撫でつけながら自分の下駄箱に辿り着いていた。寝癖直しに奮闘したせいで普段より登校時間が遅くなってしまい、一時は遅刻すら覚悟したが、わずかな時間の余裕すら生んで到着出来たことに一人胸を撫で下ろす。
(予期せぬアクシデントすら、いとも容易く乗り越えてしまう……さすがオレ!)
上履きに履き替え、額に指先を当てて顔を斜め二十五度上に傾ける『靴をしまう時のカッコいいポーズ』を機嫌良く決めて歩き出そうとした。その時だった。