もちこの本棚📖
DONE2024年2月25日K暁オンリーイベント、開催おめでとうございます🥳
K暁デーネットプリント企画、お題「バレンタインデー」で書かせていただきました。
同棲軸の二人のはなしです🍚
※既にお知らせしていますが、本部様のネップリアンソロに申請させていただいた予約番号は不備があったためすでに削除しています。白黒版、修正したカラー版を登録し直したので、詳細はTwitter(X)をご覧下さい!
ビターな思い出を塗り替えて「KK、いつもありがとう」
お皿の上にちょこんと乗せられたそれは、どうやらチョコレートケーキのようだ。
「あ?……昨日作っていたのは、それだったのか」
昨日の夕方頃、帰宅すると部屋中チョコレートの甘い香りで包まれていて、その残り香が甘ったるくてつい顔を顰めてしまった。その香りの正体が、これだというわけだ。
「甘さ控えめにしたからさ、KKでも食べられると思うよ」
食べてみて苦手なら残してもいいからさ、と暁人は皿をずずいっとオレの前に差し出してくる。残してもいいと言うが、せっかく作ってくれたものを食べないわけにもいかない。とりあえず一口、と控えめにスプーンですくって口へと運ぶ。
「…………美味いな、これ」
1959お皿の上にちょこんと乗せられたそれは、どうやらチョコレートケーキのようだ。
「あ?……昨日作っていたのは、それだったのか」
昨日の夕方頃、帰宅すると部屋中チョコレートの甘い香りで包まれていて、その残り香が甘ったるくてつい顔を顰めてしまった。その香りの正体が、これだというわけだ。
「甘さ控えめにしたからさ、KKでも食べられると思うよ」
食べてみて苦手なら残してもいいからさ、と暁人は皿をずずいっとオレの前に差し出してくる。残してもいいと言うが、せっかく作ってくれたものを食べないわけにもいかない。とりあえず一口、と控えめにスプーンですくって口へと運ぶ。
「…………美味いな、これ」
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PAST1月のK暁デー、お題は「温泉」で書かせていただきました♨️まだ付き合っていない、ふたりの話です
湯けむり温泉、恋慕の情「あ、見えてきた!あの旅館だね」
「おー、立派なモンだなぁ」
暁人とKKは、某県某市のとある旅館へと足を運んでいた。駐車場から少し歩くと、趣のある旅館が立派に構えている。古くからある旅館だが、ネットのクチコミでも評価が高いようだ。
「貰った宿泊券じゃないと、こんな立派な場所なんか来れなかったね」
「オマエの強運も、大したものだよ」
――そもそも、この旅館に泊まることができたのは暁人のおかげだった。たまたま貰った一枚の福引の抽選券で、なんと特賞が当たったものだから暁人は嬉しさよりも驚きの方が増してしばらくぽかんとしていた。同行していたKKが、たまには兄妹で旅行でもしてきたらどうだ、と提案したのもあって帰宅後すぐに麻里に話す。が
3273「おー、立派なモンだなぁ」
暁人とKKは、某県某市のとある旅館へと足を運んでいた。駐車場から少し歩くと、趣のある旅館が立派に構えている。古くからある旅館だが、ネットのクチコミでも評価が高いようだ。
「貰った宿泊券じゃないと、こんな立派な場所なんか来れなかったね」
「オマエの強運も、大したものだよ」
――そもそも、この旅館に泊まることができたのは暁人のおかげだった。たまたま貰った一枚の福引の抽選券で、なんと特賞が当たったものだから暁人は嬉しさよりも驚きの方が増してしばらくぽかんとしていた。同行していたKKが、たまには兄妹で旅行でもしてきたらどうだ、と提案したのもあって帰宅後すぐに麻里に話す。が
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PAST12月のK暁デー、お題は「プレゼント」で書かせていただきました。同棲しているいつもの二人のおはなしです。
その輝きは、手の中に「KK、クリスマスプレゼントは何がいい?」
「煙草だな」
「え? 最近そんなに吸わないのに?」
こたつでぬくぬくと過ごしながら、暁人は数日後のクリスマスをどうするか考えていた。
同棲を始めてからというものKKは日に日に煙草を吸う回数が減り、今では一日一回吸うか吸わないかぐらいになっている。ヘビースモーカーだったであろう彼からしたら、それはかなり意外なことであり、本人も控えるつもりはなかったと無意識だったようだ。
「もっと他にさ、せっかくならちゃんと物として残るものとか……ない?」
KKはしばらく考えて、すぐには思いつかなかったようで「思いついたら言うよ」と蜜柑を剥き始めた。
結局、KKからのプレゼントの要望はないままクリスマスイブ当日を迎えてしまった。挙句、もう一度聞けば「プレゼントはオマエでいい」と返される始末である。
1935「煙草だな」
「え? 最近そんなに吸わないのに?」
こたつでぬくぬくと過ごしながら、暁人は数日後のクリスマスをどうするか考えていた。
同棲を始めてからというものKKは日に日に煙草を吸う回数が減り、今では一日一回吸うか吸わないかぐらいになっている。ヘビースモーカーだったであろう彼からしたら、それはかなり意外なことであり、本人も控えるつもりはなかったと無意識だったようだ。
「もっと他にさ、せっかくならちゃんと物として残るものとか……ない?」
KKはしばらく考えて、すぐには思いつかなかったようで「思いついたら言うよ」と蜜柑を剥き始めた。
結局、KKからのプレゼントの要望はないままクリスマスイブ当日を迎えてしまった。挙句、もう一度聞けば「プレゼントはオマエでいい」と返される始末である。
ポテトゾンビ
DONEお待たせしております!!秋祭で受けたエアスケブです!けけを押し倒しながら「あんたのそういうところ、僕は嫌いだよ」って言うド攻めあきとくん(受)です!
ディープ💋の話。
ありがとうございました!!
ポテトゾンビ
DONEお待たせしております!!エアスケブで頂いた「へべれけK暁」です!好きそうな酒(個人の意見)も添えました。
今回は開戦しちゃったけど、2人してダメな酔い方して二日酔いになってほしさもある。てか多分そういう日もある。あれ。
倉庫です
DOODLE「好きなだけ食べていいぞ」前→https://poipiku.com/2688419/9753213.html
次→https://poipiku.com/2688419/9760073.html 2000
祟久⛩️-Suiku-
DONEちゅーしてるだけなのですがこういうけあき大好きです❤️aktくんから押してけけに押し返されるやつ、つまりはGOサイン??
若いからね?したいよね?
背景とか雑なのは許してくださいね💦
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DONE『足を止める』『すれ違う』『忘れ物』のお題で、ずんだのもちこのK暁さんのお話しを考えてみましょう。K暁ずっと幸せに暮らしてくれ〜〜〜
わかる人にはわかる、某ドラマのネタが含まれています。あまりにもお題がタイムリーだったもので…
#shindanmaker
https://shindanmaker.com/605556
あなたと共に過ごすなんでもない日々を KKと一緒に暮らし始めて一年以上が経った。
暁人も社会人になり、次第に仕事が忙しくなるにつれてどうしても自分一人で家事を担当することは難しくなり、KKからも提案があって分担するようになった。初めからKKが全く家事をやらないわけではなく、暁人自身がやらせて欲しいと頼んだのもあって、正直なところ分担をすることは躊躇った。だが中途半端になってしまうことの方が嫌で、ここは素直にKKにお願いすることにしたのだ。
「KKごめん、今日も遅くなりそうだから…先にご飯、食べててね」
「おう、今日はオレも遅くなるだろうし、外で食べてくるから気にすんな、洗濯物は畳んでから出るからよ。お前も、なにか食べろよ?」
「うん、じゃあいってきます!」
3748暁人も社会人になり、次第に仕事が忙しくなるにつれてどうしても自分一人で家事を担当することは難しくなり、KKからも提案があって分担するようになった。初めからKKが全く家事をやらないわけではなく、暁人自身がやらせて欲しいと頼んだのもあって、正直なところ分担をすることは躊躇った。だが中途半端になってしまうことの方が嫌で、ここは素直にKKにお願いすることにしたのだ。
「KKごめん、今日も遅くなりそうだから…先にご飯、食べててね」
「おう、今日はオレも遅くなるだろうし、外で食べてくるから気にすんな、洗濯物は畳んでから出るからよ。お前も、なにか食べろよ?」
「うん、じゃあいってきます!」
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DONE11月のK暁デー、お題は『チョコレートケーキ』『こたつ』で書かせていただきました!先月の話の続きにはなりますが、単体でも読めます👌🏻´-
甘美な菓子と炬燵の誘惑「週末の天気は晴れ、一二月下旬頃のような気温になり、最低気温は……」
テレビで流れる天気予報は、今週末が一段と冷えることを示していた。それを見ていた暁人が「早めに冬支度をしておいて、正解だったね」と夕飯の準備をしながらKKに語りかける。
「今年は随分と過ごしにくいな、日中は春みたいな気温だってのに」
「本当にね、体調崩さないようにしないと」
今日の夕飯は生姜をたっぷり使ったスープと、スタミナがつくようにと豚キムチにした。キッチンから香る美味しそうな匂いにKKの腹の虫が鳴く。
「お待たせKK、ご飯にしよっか」
ぱたん、と読んでいた本を閉じてKKが食事の準備を始める。ダイニングテーブルの上に色違いで購入したランチョンマットを敷いて、箸を置く。今日は酒を飲んでもいい日だと、グラスにビールを注いでいく。
2265テレビで流れる天気予報は、今週末が一段と冷えることを示していた。それを見ていた暁人が「早めに冬支度をしておいて、正解だったね」と夕飯の準備をしながらKKに語りかける。
「今年は随分と過ごしにくいな、日中は春みたいな気温だってのに」
「本当にね、体調崩さないようにしないと」
今日の夕飯は生姜をたっぷり使ったスープと、スタミナがつくようにと豚キムチにした。キッチンから香る美味しそうな匂いにKKの腹の虫が鳴く。
「お待たせKK、ご飯にしよっか」
ぱたん、と読んでいた本を閉じてKKが食事の準備を始める。ダイニングテーブルの上に色違いで購入したランチョンマットを敷いて、箸を置く。今日は酒を飲んでもいい日だと、グラスにビールを注いでいく。
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DONECP要素ありのけけ誕、K暁です( ˊ꒳ˋ ) ᐝ大遅刻ですが11月はけけ誕月間なので許していただきたい。改めておめでとうKK🎊
愛しのあなたと食卓を囲む 「ただいまー」
家に帰るとKKはまだ帰ってきていないようで、部屋は真っ暗だった。電気をつけて手を洗い、買ってきたものを冷蔵庫にしまっていく。今日の買い物は奮発した。
壁にかけられたカレンダーを眺めて、暁人が笑みを浮かべる。今日が何の日か、おそらくKKのことだから忘れているだろう。だからサプライズして驚かせてやろうと、暁人はあることを企てていた。
スマートフォンの画面を開き、メッセージの通知が来ていないかを確認する。KKからのメッセージはまだ来ていなかったが、夕飯までには帰ってきて欲しいと伝えておいたので問題は無いだろう。
「さてと……まずは唐揚げを作ろう!」
その頃、KKはようやく依頼を終わらせ凛子に連絡をする。凛子からは「報告書は後日でいいから、今日はそのまま直帰して。いいわね?」と少々強引に返されてKKは不思議に思いながらも帰路に着く。煙草の残りが少ないことに気がついて、通りかかったコンビニに入った。
2945家に帰るとKKはまだ帰ってきていないようで、部屋は真っ暗だった。電気をつけて手を洗い、買ってきたものを冷蔵庫にしまっていく。今日の買い物は奮発した。
壁にかけられたカレンダーを眺めて、暁人が笑みを浮かべる。今日が何の日か、おそらくKKのことだから忘れているだろう。だからサプライズして驚かせてやろうと、暁人はあることを企てていた。
スマートフォンの画面を開き、メッセージの通知が来ていないかを確認する。KKからのメッセージはまだ来ていなかったが、夕飯までには帰ってきて欲しいと伝えておいたので問題は無いだろう。
「さてと……まずは唐揚げを作ろう!」
その頃、KKはようやく依頼を終わらせ凛子に連絡をする。凛子からは「報告書は後日でいいから、今日はそのまま直帰して。いいわね?」と少々強引に返されてKKは不思議に思いながらも帰路に着く。煙草の残りが少ないことに気がついて、通りかかったコンビニに入った。
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PAST幽霊けけ(幽霊の相棒)シリーズ、画像版をまとめました。※一部加筆修正ありこちらのまとめだけ読んでいただければ、だいたい伝わるかなぁと思います…|ω・)
よろしくお願いいたします!🙏✨ 44
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DONE『ひとりぼっちのヒーローと幽霊の相棒』そのお話の、KK視点の物語になります。
心残りは、なかったはずなのに。
幽霊の相棒とひとりぼっちだった青年のおはなし「おやすみ、KK」
微かに暁人の声が聞こえて、KKは眠りについた。
――すべて、終わったんだ。
般若の男に命を奪われ身体を失った時、KKは酷く狼狽した。『このままだと消える…!何もかも、終わりになっちまう……ッ!』誰でもいい、身体を乗っ取れそうな人間を探すも……生きている人間には入り込めるはずがなく、弾かれてしまう。まずい、まずい…ッと辺りを見渡すと……幸か不幸か、事故で瀕死の状態になった青年がそこに倒れていた。
それが普通の大学生――伊月暁人と、亡霊の男――KKとの最悪な出会いだった。
「嘘みたいだよなぁ……あんな出会い方した奴が、まさか相棒とまで思える仲にまでなるなんてよ」
賽の河原をゆっくり歩きながら、KKは一人呟く。ポケットから煙草を取り出し、ライターで火をつける。随分と久しぶりに吸ったような感覚だった。
4657微かに暁人の声が聞こえて、KKは眠りについた。
――すべて、終わったんだ。
般若の男に命を奪われ身体を失った時、KKは酷く狼狽した。『このままだと消える…!何もかも、終わりになっちまう……ッ!』誰でもいい、身体を乗っ取れそうな人間を探すも……生きている人間には入り込めるはずがなく、弾かれてしまう。まずい、まずい…ッと辺りを見渡すと……幸か不幸か、事故で瀕死の状態になった青年がそこに倒れていた。
それが普通の大学生――伊月暁人と、亡霊の男――KKとの最悪な出会いだった。
「嘘みたいだよなぁ……あんな出会い方した奴が、まさか相棒とまで思える仲にまでなるなんてよ」
賽の河原をゆっくり歩きながら、KKは一人呟く。ポケットから煙草を取り出し、ライターで火をつける。随分と久しぶりに吸ったような感覚だった。
祟久⛩️-Suiku-
DONE #広川神社秋祭開催おめでとうございます🎊
ということで、ハロウィンに間に合わなかったイラストです!
ネットプリントも用意していますので、もしよかったら印刷してみてくださいね
※プリント番号はX(Twitter)にて公開します。
_hinon_
REHABILI久しぶりにK暁の文章書いたからだいぶ文がぐっちゃぐちゃだけどワシは満足した(=`ェ´=)ムフー
KKハピバ K暁SS
「KK誕生日おめでとう」
暁人は頬を紅潮させ満面の笑みを浮かべ、
KKは暁人からの素直な祝いの言葉に照れくさそうに頭を掻く。
小さな声で「・・・おぅ、ありがとうな」と言う。
「KK、もしかして照れてる?」
「ぐっ・・・悪いかよ」
KKは暁人からめをそらしたが、暁人はKKの耳や頬がうっすらと赤くなってるのに気がつき暁人は胸がキュンとする。
「何、ニヤニヤしてんだよ」
KKはムスっとした感じに暁人に言う。
暁人は「ふふっ」と嬉しそうに笑った。
「また一つKKの事が知れて嬉しくて、つい」
舌をペロッと出し、いたずらっ子のような表情で暁人は「ごめんね」と言い、そしてKKの耳元に口を寄せる。
366「KK誕生日おめでとう」
暁人は頬を紅潮させ満面の笑みを浮かべ、
KKは暁人からの素直な祝いの言葉に照れくさそうに頭を掻く。
小さな声で「・・・おぅ、ありがとうな」と言う。
「KK、もしかして照れてる?」
「ぐっ・・・悪いかよ」
KKは暁人からめをそらしたが、暁人はKKの耳や頬がうっすらと赤くなってるのに気がつき暁人は胸がキュンとする。
「何、ニヤニヤしてんだよ」
KKはムスっとした感じに暁人に言う。
暁人は「ふふっ」と嬉しそうに笑った。
「また一つKKの事が知れて嬉しくて、つい」
舌をペロッと出し、いたずらっ子のような表情で暁人は「ごめんね」と言い、そしてKKの耳元に口を寄せる。
作品置き場
DOODLEKの誕生日のお話。初出→23/11/16
加筆修正あり。(24/11/16)
こちらのお話は暁の誕生日の続きです。初見の方は下のリンクからどうぞ。
暁誕のお話→https://poipiku.com/5677964/9291018.html 7436
時人歩
DONEこのCPで書くのは初めてなので初投稿です。こんな処女作で大丈夫か。まだゲーム完走してないんですけど、これはここ逃がすと一年後になってしまうのでフライングで失礼します……!
K暁です・3・ 2124
臓物(GwT)
DONEKKお誕生日おめでとう!!これから先も共に在りたい。前向きな約束のお話。
お誕生日のお祝いに小旅行へ行くK暁。
「願うもの、繋ぐもの。」 https://poipiku.com/5748061/9288994.html
と地続きの話です。
※全員生存している、当社比で超ハッピーな仕上がりになっております。健全です。
結ぶもの、続くもの。※はじめに※
このお話は二次創作です。実在の人物や団体、ゲーム本編の内容とは一切関係ありません。
出てくる場所、地理は実際に存在する場所を数箇所モデルにしています。いつものようにふんわり読める感じのお話です。
───────
誕生日にアナタの一日が欲しい、などという歯の浮くセリフを自分が言う日が来ようとは。二十数年生きてきた人生、暁人は思いもしていなかった。
言われた当人は鳩が豆鉄砲をくらったように一瞬だけ目を丸くしてから、徐々に半目に伏せた視線を手元の文庫本に戻して、空いた左手をスウェットシャツに突っ込み腹を掻き始めてしまった。
「暁人よォ、そりゃ普通逆じゃないのか。オレの誕生日に、オレがオマエにプレゼントすんのかよ」
7571このお話は二次創作です。実在の人物や団体、ゲーム本編の内容とは一切関係ありません。
出てくる場所、地理は実際に存在する場所を数箇所モデルにしています。いつものようにふんわり読める感じのお話です。
───────
誕生日にアナタの一日が欲しい、などという歯の浮くセリフを自分が言う日が来ようとは。二十数年生きてきた人生、暁人は思いもしていなかった。
言われた当人は鳩が豆鉄砲をくらったように一瞬だけ目を丸くしてから、徐々に半目に伏せた視線を手元の文庫本に戻して、空いた左手をスウェットシャツに突っ込み腹を掻き始めてしまった。
「暁人よォ、そりゃ普通逆じゃないのか。オレの誕生日に、オレがオマエにプレゼントすんのかよ」
鯖目ノス
DOODLEこれ(https://poipiku.com/5256083/9462613.html)の続き。ほぼ蛇足みたいなもんですがこれで完結でございます。
パラレルなのをいいことに中二病で構成されておりますが楽しかったので良いと開き直ってます。 32937
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DONE10月のK暁デー、お題は「冬支度」「鍋」で書かせていただきました。同棲する二人の冬の先取り。
冬の先取り「へっくしゅんッ」
暁人が唐突にくしゃみをする。それもそのはず、部屋の室温は18℃を下回っていた。
「はぁ…朝晩は寒い時期になったね…」
「ほら、風邪ひくから暖かくしろ」
KKがピッとエアコンのスイッチを入れると、徐々に部屋が暖まっていく。なんと心地のいい事か。
「電気代節約しなきゃって思ったけど…よく良く考えれば、風邪ひいて病院で診てもらったり、薬代がかかるよりはマシかもね」
「今年はいろんな風邪が流行ってるみたいだからな」
暁人はまだ暖まりきっていない台所へと足早に向かって、電気ケトルでお湯を沸かし始める。
「KK、コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
「コーヒー、熱めのやつな」
お揃いで買ったマグカップにインスタントのコーヒーとお湯を注いでいくと、すぐにコーヒーの香りが辺りに漂い出す。テーブルにマグカップを置き、二人がけのソファに腰掛けると、すぐ隣にKKが座った。
1842暁人が唐突にくしゃみをする。それもそのはず、部屋の室温は18℃を下回っていた。
「はぁ…朝晩は寒い時期になったね…」
「ほら、風邪ひくから暖かくしろ」
KKがピッとエアコンのスイッチを入れると、徐々に部屋が暖まっていく。なんと心地のいい事か。
「電気代節約しなきゃって思ったけど…よく良く考えれば、風邪ひいて病院で診てもらったり、薬代がかかるよりはマシかもね」
「今年はいろんな風邪が流行ってるみたいだからな」
暁人はまだ暖まりきっていない台所へと足早に向かって、電気ケトルでお湯を沸かし始める。
「KK、コーヒーと紅茶、どっちがいい?」
「コーヒー、熱めのやつな」
お揃いで買ったマグカップにインスタントのコーヒーとお湯を注いでいくと、すぐにコーヒーの香りが辺りに漂い出す。テーブルにマグカップを置き、二人がけのソファに腰掛けると、すぐ隣にKKが座った。
臓物(GwT)
DONE毎月25日はK暁デーお題『trick or treat』で書かせて頂きました!
イタズラは後払いでお願いします。 布団を被り、熱で潤む目でぼんやりと天井を眺めながら、暁人はひとり思う。
──渋谷のハロウィーンを舐めていた。
兎にも角にも、この一言に尽きる。
◇ ◇ ◇
盆・彼岸・ハロウィーンの時期は、彼の世と此の世を繋ぐ道が開き、帰って来る死者に混じって厄介な魔や怪が人間を狙いにやって来る。
『我々にとっては稼ぎ時になる。つまり繁忙期、休む間もないという事になるけれど、今年は暁人と麻里が加わったことだし、ボクらも多少楽になると信じたいね』
そもそもはヨーロッパを発祥とする秋の収穫祭で云々──と、長々しいうんちくと共にボイスレコーダー越しにエドから期待の言葉を貰った暁人は、それに応えるべく張り切っていた。
凛子やデイル、歳下ではあるが仕事上の先輩に当たる絵梨佳と、(兄として心配は捨てきれないけれど)適合者として自分より力があるという妹の麻里、そして心強い相棒のKKと共に、いざ夜の渋谷へと勇んでみたはいいが。
3844──渋谷のハロウィーンを舐めていた。
兎にも角にも、この一言に尽きる。
◇ ◇ ◇
盆・彼岸・ハロウィーンの時期は、彼の世と此の世を繋ぐ道が開き、帰って来る死者に混じって厄介な魔や怪が人間を狙いにやって来る。
『我々にとっては稼ぎ時になる。つまり繁忙期、休む間もないという事になるけれど、今年は暁人と麻里が加わったことだし、ボクらも多少楽になると信じたいね』
そもそもはヨーロッパを発祥とする秋の収穫祭で云々──と、長々しいうんちくと共にボイスレコーダー越しにエドから期待の言葉を貰った暁人は、それに応えるべく張り切っていた。
凛子やデイル、歳下ではあるが仕事上の先輩に当たる絵梨佳と、(兄として心配は捨てきれないけれど)適合者として自分より力があるという妹の麻里、そして心強い相棒のKKと共に、いざ夜の渋谷へと勇んでみたはいいが。
鯖目ノス
DONE前回(https://poipiku.com/5256083/9426917.html)の続き。どうにかこうにか書きたいところ全部詰め込んでやったぜのざっくばらん文章。厨二病まっしぐらのどんどこ設定過多につき注意。
今回も暴力描写及び惨殺表現がありますので閲覧にはご注意ください。 35904
臓物(GwT)
DONE突発ネップリ豆本に収録したもの。日常の中の、互いに触れる上での、小さな思いやりのお話です。
触れる★SIDE・K
長い残暑から一転し、一気に秋めいた空気に肌がカサつく。KKは、洗面台に向かって、顔や身体に入念にクリームやボディミルクを塗って保湿を施す暁人を、ジトリと見詰めていた。曰く、今は男もスキンケアを大事にする時代──とかで。確かにそんなCMが最近増えた気がするが。
「KK、手荒れ酷いね。クリーム使ってみる?」
「オレはいいよ、今更そんな事気にするような歳でもなし」
善意からの提案を柄ではないからと断った──断った筈なのに。まんまと手を握られてしまっている。正直、この青年の押しの強さを舐めていた。
「金木犀の香りなんだ。甘くていい匂いでしょ」
骨張っていて存外男らしい暁人の手が自分の手を包み揉んだり、指の間をなぞったりして乳白色のクリームを伸ばしていく様は、何だか色っぽい。
1006長い残暑から一転し、一気に秋めいた空気に肌がカサつく。KKは、洗面台に向かって、顔や身体に入念にクリームやボディミルクを塗って保湿を施す暁人を、ジトリと見詰めていた。曰く、今は男もスキンケアを大事にする時代──とかで。確かにそんなCMが最近増えた気がするが。
「KK、手荒れ酷いね。クリーム使ってみる?」
「オレはいいよ、今更そんな事気にするような歳でもなし」
善意からの提案を柄ではないからと断った──断った筈なのに。まんまと手を握られてしまっている。正直、この青年の押しの強さを舐めていた。
「金木犀の香りなんだ。甘くていい匂いでしょ」
骨張っていて存外男らしい暁人の手が自分の手を包み揉んだり、指の間をなぞったりして乳白色のクリームを伸ばしていく様は、何だか色っぽい。