myo_uga_uga
DOODLEアラビアン龍羽(R-15ちょっとえっち注意)はいるよたぶん
転載・使用・二次加工禁止|Reproduction and secondary use prohibited.
SuzukichiQ
DONE寝る前の1時間ライティング。月がきれいですね。タイトルは絵本から。
シマフクロウと湖 夜の森を歩き進めていく。今日おちたばかりの落葉をふみしめて。
昼間に歩いて回るときと同じなのに、夜の雰囲気によって音が少し違って聞こえる。ひんやりと乾燥した空気が耳元を過ぎていき、わずかに服にも入り込んだ。日々深まる秋のなかに、冬の気配が混ざり始めていた。そろそろ毛皮の服がほしい時期になっていた。
「毛皮の服が欲しいな」
「そうだね」
同じことを考えていたらしい声がすぐ近くから聞こえた。口元で笑ったが、きっとそこまでは見られていないだろう。
話したのはそれくらいだった。
夜の森の、深いところを進んでいく。ふたりで、ほとんど言葉を交わすことなく。最初、道はゆるやかな上り坂だった。言われなければ気付かないくらいの傾斜で、なおかつ道は舗装されていない。落葉をふみしめ、たまにパキンと小枝の折れる音もたてながら、少しずつ高いところに進む。さっきよりも寒くなっている気はするが、体温が上がっているから冷えはない。
1933昼間に歩いて回るときと同じなのに、夜の雰囲気によって音が少し違って聞こえる。ひんやりと乾燥した空気が耳元を過ぎていき、わずかに服にも入り込んだ。日々深まる秋のなかに、冬の気配が混ざり始めていた。そろそろ毛皮の服がほしい時期になっていた。
「毛皮の服が欲しいな」
「そうだね」
同じことを考えていたらしい声がすぐ近くから聞こえた。口元で笑ったが、きっとそこまでは見られていないだろう。
話したのはそれくらいだった。
夜の森の、深いところを進んでいく。ふたりで、ほとんど言葉を交わすことなく。最初、道はゆるやかな上り坂だった。言われなければ気付かないくらいの傾斜で、なおかつ道は舗装されていない。落葉をふみしめ、たまにパキンと小枝の折れる音もたてながら、少しずつ高いところに進む。さっきよりも寒くなっている気はするが、体温が上がっているから冷えはない。
millustacc
MEMOあまり整頓できてないけど続きend point⑤(ご主人様、今度はどこにお出かけするんですか?)
(あぁ!不死身の死に関する情報を得たので隣国の方に行ってくる)
(そんな、海なんて危ないのに…僕のためにそこまでしないでください…)
(何を言っている?それはついでに過ぎないさ。俺の個人的な、隣国へのちょっとした視察だ)
坊ちゃんは太陽のような笑顔を僕に向けてくれる。
(気兼ねなく待ってろよ羽京!)
以来坊ちゃんは帰ってこなかった。
坊ちゃんの乗った船が行方知れずと言っていた。行方知れずというだけで死んだかどうかなんてわからない。坊ちゃんは絶対帰ってくる。約束を破られたことなんて一度もなかった。僕は坊ちゃんを信じてる。坊ちゃんを諦めた使用人たちはポツリぽつりとここを離れる。待っていたハズの者たちもいなくなる。
3172(あぁ!不死身の死に関する情報を得たので隣国の方に行ってくる)
(そんな、海なんて危ないのに…僕のためにそこまでしないでください…)
(何を言っている?それはついでに過ぎないさ。俺の個人的な、隣国へのちょっとした視察だ)
坊ちゃんは太陽のような笑顔を僕に向けてくれる。
(気兼ねなく待ってろよ羽京!)
以来坊ちゃんは帰ってこなかった。
坊ちゃんの乗った船が行方知れずと言っていた。行方知れずというだけで死んだかどうかなんてわからない。坊ちゃんは絶対帰ってくる。約束を破られたことなんて一度もなかった。僕は坊ちゃんを信じてる。坊ちゃんを諦めた使用人たちはポツリぽつりとここを離れる。待っていたハズの者たちもいなくなる。
millustacc
MEMO続きものぽちぽちend point④「また来たの」
こんな問答も何回目になるんだろう。二、三日に一回ほどのペースで龍水は羽京のところにお邪魔していた。羽京は同じ言葉を毎回龍水に言うけれどそのあとはいつも無言で招き入れる。龍水が何かしらの茶菓子を持ってくるのも当たり前のことになっていて、それを食しながら食堂で談笑するのがいつの間にか日課となっていった。
「こんな真昼間から来てさぁ、ねぇ領主様って暇なものなの?」
「俺は要領がいいんだ」
「…そうだろうね」
羽京は「それ自分で言うんだ…」と言いたげな顔で龍水を見た。
「さぁ、今日は何を話そうか」
最近は専ら龍水の話ばかりだった。家柄、仕事、いつも手土産を持たせてくれる執事の話…羽京に関しては「食べるのが好き」「音楽が好き」「主人の帰りを待っている」「不死身…」最初の頃に知ったことばかりで他の情報があまり得れていない。いや、この数ヶ月で分かったことも多少はあったか。屋敷に小さなダンスホールがあったからそこで羽京を誘って踊ったけれど初めての割には上手く踊れていたなとか、いつも俺が玄関でノックをする前に気付くのはなぜかと聞いたときは耳が良いのだと教えてくれたな。俺がどんな領主なのか知ったのも、屋敷まわりで野草でも取っていたのであろう住人の噂話からだったと最近になって教えてくれた。
3387こんな問答も何回目になるんだろう。二、三日に一回ほどのペースで龍水は羽京のところにお邪魔していた。羽京は同じ言葉を毎回龍水に言うけれどそのあとはいつも無言で招き入れる。龍水が何かしらの茶菓子を持ってくるのも当たり前のことになっていて、それを食しながら食堂で談笑するのがいつの間にか日課となっていった。
「こんな真昼間から来てさぁ、ねぇ領主様って暇なものなの?」
「俺は要領がいいんだ」
「…そうだろうね」
羽京は「それ自分で言うんだ…」と言いたげな顔で龍水を見た。
「さぁ、今日は何を話そうか」
最近は専ら龍水の話ばかりだった。家柄、仕事、いつも手土産を持たせてくれる執事の話…羽京に関しては「食べるのが好き」「音楽が好き」「主人の帰りを待っている」「不死身…」最初の頃に知ったことばかりで他の情報があまり得れていない。いや、この数ヶ月で分かったことも多少はあったか。屋敷に小さなダンスホールがあったからそこで羽京を誘って踊ったけれど初めての割には上手く踊れていたなとか、いつも俺が玄関でノックをする前に気付くのはなぜかと聞いたときは耳が良いのだと教えてくれたな。俺がどんな領主なのか知ったのも、屋敷まわりで野草でも取っていたのであろう住人の噂話からだったと最近になって教えてくれた。
millustacc
MEMO前回の続きまだ全然続きそうな気配…
合間合間でポチポチしていきます
end point③快晴。外出日和。こんな日は自分の帆船で海に出るのも悪くない。
しかし、龍水は今日も手土産を持って不死身の屋敷に足を運んでいた。果物は何が好きだろう。リンゴ?グレープ?とにかく近場で採れたものをひと通り詰めてもらった。屋敷に段々近づいていくといつもは聴こえない音色が聴こえてくる。
ピアノの音?
以前屋敷を一部見たときピアノの置いてある部屋があったなと思い出す。まさか彼が弾いているのだろうか。屋敷に近づくと音が止み、いつもの帽子を被った彼が玄関から顔を出した。
「よくもまぁまた来る気になったね」
「行くと言ったら行く。先程の音色は貴様か?」
「なんだ聴こえてたの」
「ここ一帯は静かだからな。音がよく通る」
話していると青年はドアを開けたまま中に戻っていった。入っていいということなのだろう。
4123しかし、龍水は今日も手土産を持って不死身の屋敷に足を運んでいた。果物は何が好きだろう。リンゴ?グレープ?とにかく近場で採れたものをひと通り詰めてもらった。屋敷に段々近づいていくといつもは聴こえない音色が聴こえてくる。
ピアノの音?
以前屋敷を一部見たときピアノの置いてある部屋があったなと思い出す。まさか彼が弾いているのだろうか。屋敷に近づくと音が止み、いつもの帽子を被った彼が玄関から顔を出した。
「よくもまぁまた来る気になったね」
「行くと言ったら行く。先程の音色は貴様か?」
「なんだ聴こえてたの」
「ここ一帯は静かだからな。音がよく通る」
話していると青年はドアを開けたまま中に戻っていった。入っていいということなのだろう。
millustacc
MEMOhttps://poipiku.com/2470588/7298546.htmlこの龍羽の続き?みたいなものです
なんか章ごとにアップする感じになってます
end point②新しい土地に関する仕事を片付けているといつの間にか太陽が沈む時間。執事に作らせた夕ご飯とデザートを携え、龍水は発言の通り不死身の屋敷に足を運んだ。
今度は帽子の青年がドアから飛び出てくることはなくドアをノックすることが出来た。十秒ほど経った頃、渦中の人物が呆れたような顔を出して出迎えた。
「…ほんとに来たんだ」
「来ると言っただろう」
「今日はなんの話?もう昨日で終わったと思うけど」
「貴様が気に入ったと言ったはずだ。失礼な人間ばかりで疲れていたのだろう?今日は夕飯デザート付で持ってきた。少し話そう」
龍水は袋をこれ見よがしに青年に見せつける。青年はしぶしぶといった様子で龍水を招き入れた。彼自身も夕食の準備をしていたからか今日は応接室ではなく食堂である奥の方へと龍水は通される。食堂に向かう青年の後ろに着いていく際に龍水は疑問を口にした。
3858今度は帽子の青年がドアから飛び出てくることはなくドアをノックすることが出来た。十秒ほど経った頃、渦中の人物が呆れたような顔を出して出迎えた。
「…ほんとに来たんだ」
「来ると言っただろう」
「今日はなんの話?もう昨日で終わったと思うけど」
「貴様が気に入ったと言ったはずだ。失礼な人間ばかりで疲れていたのだろう?今日は夕飯デザート付で持ってきた。少し話そう」
龍水は袋をこれ見よがしに青年に見せつける。青年はしぶしぶといった様子で龍水を招き入れた。彼自身も夕食の準備をしていたからか今日は応接室ではなく食堂である奥の方へと龍水は通される。食堂に向かう青年の後ろに着いていく際に龍水は疑問を口にした。
millustacc
MEMO不死身の🏹と土地を治める🐉の話(たぶんファンタジー)※龍羽
※とりあえず序章だけ
end point木々がざわめく音、遠くから聞こえる波がさざめく音、屋敷に響く僕だけの足音。
そして三百年に数回、外から来る見知らぬ他人の足音。来て様子を見てみては気味悪がって去って行く。僕に出て行って土地を寄越してほしいのだろうが出て行く気はさらさらない。だってご主人様が帰ってくるかもしれないから。同じ日を繰り返し僕はいつまでもここで待つ。
──だけれど、今日は確かな足音がひとつ。屋敷に向かって響いていた。
序
成人し、とある土地を治めることになった俺は前任者、またはその土地に住む人々から毎回聞かされる話があった。
「丘の上には悪魔が住んでいる」「不死身でずっと居着いている」「気味が悪いから出て行ってほしい」どうにかならないかと口々に言われた。しかし悪さはしていないようで気味が悪いだけで追い出すのはいかがなものかと思った俺はまず最初に会うことにした。周りからは一人で行くのは危険だとか言うが付いてくる者を探すだけで時間の無駄だ。あの丘の上からは海が見えるはずだし新しい御宿にするのも悪くない。俺は早く会って話をして行動し、ことを進めたい。時間は有限なのだ。
3246そして三百年に数回、外から来る見知らぬ他人の足音。来て様子を見てみては気味悪がって去って行く。僕に出て行って土地を寄越してほしいのだろうが出て行く気はさらさらない。だってご主人様が帰ってくるかもしれないから。同じ日を繰り返し僕はいつまでもここで待つ。
──だけれど、今日は確かな足音がひとつ。屋敷に向かって響いていた。
序
成人し、とある土地を治めることになった俺は前任者、またはその土地に住む人々から毎回聞かされる話があった。
「丘の上には悪魔が住んでいる」「不死身でずっと居着いている」「気味が悪いから出て行ってほしい」どうにかならないかと口々に言われた。しかし悪さはしていないようで気味が悪いだけで追い出すのはいかがなものかと思った俺はまず最初に会うことにした。周りからは一人で行くのは危険だとか言うが付いてくる者を探すだけで時間の無駄だ。あの丘の上からは海が見えるはずだし新しい御宿にするのも悪くない。俺は早く会って話をして行動し、ことを進めたい。時間は有限なのだ。
水滴(kimidori_14)
MENU7/24の星に願いをに参加します。東2 ネ27b『白白』
新刊は龍羽の特に大きなことも起こらない造船期あたりのほのぼの話です。
A5/36P/500円
アクスタはすみませんが本当に少ないです。
石では初参加になります。よろしくお願いいたします。 8
millustacc
MEMO龍羽の転生パロ(長編)をぼんやり考えてるやつですとりまプロローグだけ…その内直したり続いたりするかもしれない。
誤字脱字があっても気にしないでね
目で追う先は1.prologue
「うわあああああああん」
1人の少年に出会った。少年、と言っても小学1年生になったばかりの自分よりは年上であろう。背丈や落ち着きからして恐らく小学5、6年といったところだろうか。
互いに目が合った際、俺が急に泣き出してしまったものだから年上の彼は少し困った様子だった。
なぜ俺がこのように大声で泣いているのか、話を少し前に戻そう。
春はまだ終わらないぞと言わんばかりに桜の花がまだ咲き続けている4月下旬。小学1年生で現在6才、七海龍水は親の仕事の関係で中途半端な時期に今日この街に引っ越してきたばかりだ。
親が業者の人とやりとりをしている様が退屈で、近場の公園に1人向かうことにした。ほぼ目の前にある、というか目の届く距離にある公園だったので親の了承はなんとか得た。退屈そうにしている子供心を察してくれたのだろう。
2537「うわあああああああん」
1人の少年に出会った。少年、と言っても小学1年生になったばかりの自分よりは年上であろう。背丈や落ち着きからして恐らく小学5、6年といったところだろうか。
互いに目が合った際、俺が急に泣き出してしまったものだから年上の彼は少し困った様子だった。
なぜ俺がこのように大声で泣いているのか、話を少し前に戻そう。
春はまだ終わらないぞと言わんばかりに桜の花がまだ咲き続けている4月下旬。小学1年生で現在6才、七海龍水は親の仕事の関係で中途半端な時期に今日この街に引っ越してきたばかりだ。
親が業者の人とやりとりをしている様が退屈で、近場の公園に1人向かうことにした。ほぼ目の前にある、というか目の届く距離にある公園だったので親の了承はなんとか得た。退屈そうにしている子供心を察してくれたのだろう。