リゲル
MOURNING2021年1月16日に書いたブラネロ小説に加筆修正したものです。盗賊団時代の話。みんなで銃を撃ちまくってた、とある日の出来事。
軽く汗ばんだブラッドリーの髪を手でゆっくりと梳いて、欠けた耳元を端っこを撫でつけた。ブラッドリーはネロの膝を枕にし、静かに目を閉じていた。明かりの消えた部屋の中、暗闇、窓の間から漏れ出す月光が風に靡いて、ほんの一瞬だけ、ネロはその横顔を覗けたのだ。
―
……みんなで銃を持ってったことがあっただろ。斧でも鈍器でもない銃の気分だとか、ふざけたこと言いながら、各々選んだ銃を手に持ってさ。俺も短いやつをひとつ持ってたな。あんたが貸してくれるってのをわざわざ断ってその小さくて重たいのを両手で包んでた。
弾は全部で6発全込めてあった。今更言えたことじゃないけど、俺は銃撃戦には自信がねえ、だって一度撃った弾丸は戻ってきてくれないじゃんか。
1798―
……みんなで銃を持ってったことがあっただろ。斧でも鈍器でもない銃の気分だとか、ふざけたこと言いながら、各々選んだ銃を手に持ってさ。俺も短いやつをひとつ持ってたな。あんたが貸してくれるってのをわざわざ断ってその小さくて重たいのを両手で包んでた。
弾は全部で6発全込めてあった。今更言えたことじゃないけど、俺は銃撃戦には自信がねえ、だって一度撃った弾丸は戻ってきてくれないじゃんか。
plenluno
DONE泣けないアシストロイドは誕生日の夢を見るか。ネロさん誕生日おめでとうございます!!!
色々あって大遅刻ですが、パラロイのブラネロでお祝いさせていただきます!
ブラッドリーがネロと出会った日をお祝いしようとしてジタバタする話。
視点の切り替わりごとに章区切りをしていて、全8章になります。
誕生日要素ふんわりな感じで、温めてたネタをちょこちょこ昇華した仕様になりましたが楽しく書けました😊
アシストロイドの落涙Ⅰ
ザザ…とノイズが走り、ざらついた視界でアシストロイドとしての「死」を認識する。
自分が何のために生きて、この死に何の意味があるのか。
そもそもアシストロイドにとっての「生」「死」とは何なのか。
たとえ自分が「心」など、「感情」など持たない身の上でも、今際の際にそれらについて思考するくらいは許されたいものだ。
そうだな、自分は元はといえば調理や給仕を行うために設計されたのだから、調理や給仕が自分にとっての「生きる目的」、ということになるだろうか。
だとしたら。
――最後にもう一度、俺の作った飯を誰かに食べてもらいたかったな。
ぽつりと呟いた言葉はもはや意味をなさない雑音に等しかったが、決して無意味ではなかった。
7084ザザ…とノイズが走り、ざらついた視界でアシストロイドとしての「死」を認識する。
自分が何のために生きて、この死に何の意味があるのか。
そもそもアシストロイドにとっての「生」「死」とは何なのか。
たとえ自分が「心」など、「感情」など持たない身の上でも、今際の際にそれらについて思考するくらいは許されたいものだ。
そうだな、自分は元はといえば調理や給仕を行うために設計されたのだから、調理や給仕が自分にとっての「生きる目的」、ということになるだろうか。
だとしたら。
――最後にもう一度、俺の作った飯を誰かに食べてもらいたかったな。
ぽつりと呟いた言葉はもはや意味をなさない雑音に等しかったが、決して無意味ではなかった。
813_moo
MOURNING9/7の夜の話。今後、ネ口の口から「お前に~してほしくない」じゃなくて「お前と~したい」が聞けたらいいなという願いを込めて。
当日ホームボイス聞いて、ネ口が思ったよりも周囲の気遣いを受け止めるようになっていたので供養です…ネ口…幸せになって…
お誕生日おめでとう!! 4
ろどな
DONE9/8 ブラネロ新しい関係を築いた二人がいちゃつく話
ぬくもり 夜の独り寝が寂しいと思うようになったのはいつからだろうか。いつから、彼の体温を求めるようになったのだろうか。
少なくとも『ボス』と慕っていた時代ではない。離れて、再会して、関係を隠すために画策してそして、すべてをやめて求めてから、か。
想う心に蓋はできず、閉じても閉じても溢れるばかり。彼を手元においておくことなど不可能なのに、不可能なはずだったのに、今はそれをできている。体温を触れ合わせて、心穏やかに過ごせるようになった。
ネロはひざ掛けを一枚手にして、自室を出た。音を立てぬように階段を上がり、それから目的地へと向かう。ノックの音は静かな最上階では響いてしまうかもしれない。まあ、いまさらか。魔法舎の中で自分たちの関係を知らぬものなどいないから、開き直ったように扉を叩いた。
1350少なくとも『ボス』と慕っていた時代ではない。離れて、再会して、関係を隠すために画策してそして、すべてをやめて求めてから、か。
想う心に蓋はできず、閉じても閉じても溢れるばかり。彼を手元においておくことなど不可能なのに、不可能なはずだったのに、今はそれをできている。体温を触れ合わせて、心穏やかに過ごせるようになった。
ネロはひざ掛けを一枚手にして、自室を出た。音を立てぬように階段を上がり、それから目的地へと向かう。ノックの音は静かな最上階では響いてしまうかもしれない。まあ、いまさらか。魔法舎の中で自分たちの関係を知らぬものなどいないから、開き直ったように扉を叩いた。
とくにら
DONE8/28(日)そういうブラネロ7〜SummerCarnival〜展示鴉天狗ブラネロとちびたちのお話 「後編」
①ちび誕生編 https://poipiku.com/1361454/6577929.html
②鴉天狗家族のある夜編 https://poipiku.com/1361454/6877847.html
の世界線です。ブラッドリーがある夜に怪我をして帰って来てから、ネロの分け御霊の様子がおかしくて・・・? 20
azurem00n
DONEブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」~Summer Carnival~開催おめでとうございます。夏の現パロ。若人のまぶしさにあてられた大人たち。
少しずつ橙に紺が混じり出した空に、ぽつりぽつりと祭提灯が灯っていく。昔ながらの祭囃子と、喧騒がよりこの場の熱気を煽っているようで、つ、と首筋に汗が流れたのがわかった。
「あれっ」
こんなところで会うとは思っていなかった人物にヒースクリフは目を瞬かせる。
放課後や休日によく行く料理屋の常連だ。
ヒースクリフが見かけるときは、いつも高級車に乗って来ていて、仕立ての良いスーツできっちり決めている彼が、今日はとてもカジュアルだ。頭にはタオルを巻いて、Tシャツの腕を肩まで捲り上げているスタイルは、普段のスーツ姿と違って、しっかりと筋肉のついた腕が晒されている。いつもとは違うかっこよさ、というのか。印象はまるで違うがこちらも彼にとてもよく似合っていた。
3289「あれっ」
こんなところで会うとは思っていなかった人物にヒースクリフは目を瞬かせる。
放課後や休日によく行く料理屋の常連だ。
ヒースクリフが見かけるときは、いつも高級車に乗って来ていて、仕立ての良いスーツできっちり決めている彼が、今日はとてもカジュアルだ。頭にはタオルを巻いて、Tシャツの腕を肩まで捲り上げているスタイルは、普段のスーツ姿と違って、しっかりと筋肉のついた腕が晒されている。いつもとは違うかっこよさ、というのか。印象はまるで違うがこちらも彼にとてもよく似合っていた。
お ぎ
DONE8/28 ブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」7~Summer Carnival~
展示作品②
3ページの漫画詰め合わせです。
日常というかちょっとしたワンシーンです(夏は関係ない)。
かなり穏やかなので、矜持とか葛藤とかそういうのはないです…。 14
お ぎ
DONE8/28 ブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」7~Summer Carnival~
展示作品①
熱砂ログスト(2)のあと、みんなで水遊びをしてるあたりと思ってください。
ボスがちょっと考え事してる話。 7
azurem00n
DONEブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」7~Summer Carnival~開催おめでとうございます!魔法舎軸でのなれそめ?的な話です。
――やっちまった。
「……ネロ?」
「先生か……いつもの?」
「それはそうなんだけど。どうしたの、しゃがみこんで」
ちらりとにぎりしめた胡椒のミルに視線が行ったものの、またどこかに指ぶつけたの?と、からかいまじりに笑いながら差し出してくれた手に甘えて立ち上がった。
そういえばファウストには以前食材の箱に小指を強かに打ち付けて、痛みに悶えていたのを見られている。
「いや、ぶつけて、は、ねぇんだけど……ちょっと反省を、というか」
それについてもまた?なんて怪訝そうな顔をされてしまったものだからうぅ、と思わず情けない声が出てしまう。前回見られた時も、別のことで気がそぞろになっていたのを知られているのだから、最近ファウストには情けないところばかり見られてしまっている気がする。……まぁ、今さらな気もするが。
3229「……ネロ?」
「先生か……いつもの?」
「それはそうなんだけど。どうしたの、しゃがみこんで」
ちらりとにぎりしめた胡椒のミルに視線が行ったものの、またどこかに指ぶつけたの?と、からかいまじりに笑いながら差し出してくれた手に甘えて立ち上がった。
そういえばファウストには以前食材の箱に小指を強かに打ち付けて、痛みに悶えていたのを見られている。
「いや、ぶつけて、は、ねぇんだけど……ちょっと反省を、というか」
それについてもまた?なんて怪訝そうな顔をされてしまったものだからうぅ、と思わず情けない声が出てしまう。前回見られた時も、別のことで気がそぞろになっていたのを知られているのだから、最近ファウストには情けないところばかり見られてしまっている気がする。……まぁ、今さらな気もするが。
菜っ葉
DONEそういうブラネロ7ブラッドリーの傷痕に関するお話。
ブは自分が残してる傷痕は、どれがいつなんでできた傷か覚えてるだろうけど、ネロもきっと覚えてそう、、
コアタイムまでにオマケというかアンサー漫画のようなさらに短いのをあげたい気持ちです。 6
mama_bunebu
DONE8/21の賢マナで無料配布した漫画(全年齢/全6p)でございます〜ブラッドリーとネロが厄災の傷で吹き飛ばされる話
初めてコピー本にしたものなので解釈違い等あるかと思いますがご容赦ください
よろしくお願いいたします〜! 8
salmon_0724
DONE2022.8.28 そういうブラネロ7 展示作品です。嘘から出た何とやら 若い魔法使いたちが連れ立ってネロがいる台所にやってきたのは、任務も課題もない麗らかな昼下がりのことだった。
何やら楽しそうなクロエとルチルの後から、ヒースクリフが遠慮がちに顔を覗かせている。
「ネロ。ちょっと聞きたいことがあって来たんだけど、今大丈夫かな?」
「ああ、ちょうどスコーン焼きあがったところだから手はあいてるよ」
「道理でいい匂いがすると思いました。ネロさんが作ってくれるお菓子はどれもおいしいから、今から食べるのが楽しみです!」
「はは、そりゃどうも。よかったら試食につきあってくれないか?話があるなら食べながら聞くからさ」
「やった!」
この三人も気が付いたら随分と仲良くなったよな、とネロは微笑ましくなって目を細めた。
7743何やら楽しそうなクロエとルチルの後から、ヒースクリフが遠慮がちに顔を覗かせている。
「ネロ。ちょっと聞きたいことがあって来たんだけど、今大丈夫かな?」
「ああ、ちょうどスコーン焼きあがったところだから手はあいてるよ」
「道理でいい匂いがすると思いました。ネロさんが作ってくれるお菓子はどれもおいしいから、今から食べるのが楽しみです!」
「はは、そりゃどうも。よかったら試食につきあってくれないか?話があるなら食べながら聞くからさ」
「やった!」
この三人も気が付いたら随分と仲良くなったよな、とネロは微笑ましくなって目を細めた。
plenluno
DONE怖い夢を見たネロが体調悪い話。※全年齢ですが、流血描写、ネロの過呼吸の表現がありますのでご注意ください
こちらは8/28のブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」7~Summer Carnival~展示作品になります✨
初のイベント参加で不安もありましたが、読んでいただいた方、リアクションいただけた方等々本当にありがとうございました! 3203
813_moo
DONE8/28 ブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」7~Summer Carnival~開催おめでとうございます!!展示の現パロ夏4コマです!
パスワードは外しました 14
908banmenokobun
DONE8/28/2022のブラネロwebオンリー「そういうことにしてるつもり!」7~Summer Carnival~参加作です。盗賊時代中心(魔法舎も少し)。いろいろ捏造しています。polar_night_ht
MOURNING小学生のブラネロと、新米教師の真木晶♀です。友情出演で同期のカイン・ナイトレイ先生が出てきます。
※ほんのりブ→ネ→晶
※真木晶♀の性格がちょっと捏造
※ショタでも夢小説でも殴り書きでも何でもOKだよって言う方向けです。 9288
polar_night_ht
DONE小学生のブラッドリーくんと、大学生のネロです。何でもOKな人おねがいします。
※リクエストありがとうございます。
リク→ショタ見たいですが、ネロは教師役がほしいです………!(年下攻について) 5471
とくにら
DONE8/28(日)そういうブラネロ7〜SummerCarnival〜展示。パスはスペースのお品書きにあります〜!鴉天狗ブラネロとちびたちのお話。①ちび誕生編 https://poipiku.com/1361454/6577929.html
②鴉天狗家族のある夜編 https://poipiku.com/1361454/6877847.html
の世界線です。ブラッドリーがある夜に怪我をして帰って来てから、ネロの分け御霊の様子がおかしくて・・・?
8/28(日)21時半〜、後編も展示中。 18
521
DONEブラネロ盗賊時代Webオンリー開催おめでとうございます!!!相棒になりたての頃の話を捏造しています。怪我、流血表現ありますご注意ください⚠️魔力が足りなくて自分の身体の細胞を媒体にするので髪の色素が抜けるという謎設定を捏造していますので何でも楽しめる方向けです。 13
cross_bluesky
DONEそういうブラネロ7開催おめでとうございます!ブラッドリーが出かけた先でひとりの少女と出会う話。
白銀色の舞台にて 北の国の気候というのは、地域差があるとはいえ、人間が生身ひとつで耐えられるようなものではない。
吹き荒ぶ豪雪、睫毛も凍るような気温。
それでもたまにやってくるのだ。他国に居る時の衣服に追加で羽織を一枚増やしたくらいで呑気に北の大地へと足を踏み入れる愚かな連中が。
「……あ?」
白銀の雪景色の中、ブラッドリーは幹と枝だけになった針葉樹の木陰に佇む人影を視界の端にとらえた。
ガタガタと震えながら懸命に真っ白い息を吐くのは、どうやら人間の少女だ。
ファーのついた厚手のコートを身に纏ってはいるものの、明らかに防寒装備が足りていない。そんな少女のもとへとブラッドリーが箒で降り立ったのは、ほんの気まぐれだった。
4744吹き荒ぶ豪雪、睫毛も凍るような気温。
それでもたまにやってくるのだ。他国に居る時の衣服に追加で羽織を一枚増やしたくらいで呑気に北の大地へと足を踏み入れる愚かな連中が。
「……あ?」
白銀の雪景色の中、ブラッドリーは幹と枝だけになった針葉樹の木陰に佇む人影を視界の端にとらえた。
ガタガタと震えながら懸命に真っ白い息を吐くのは、どうやら人間の少女だ。
ファーのついた厚手のコートを身に纏ってはいるものの、明らかに防寒装備が足りていない。そんな少女のもとへとブラッドリーが箒で降り立ったのは、ほんの気まぐれだった。
plenluno
DONE何百年たっても変わらないものの話。盗賊時代の手下以上相棒以下くらい&再会後
ネロにはブラッドリーによしよしされながら眠ってほしい
いつも頑張ってるからね
盗賊時代捏造、ブラネロ事後描写あるのでご注意ください!
変わらないものの話 「し、失礼、します…」
「おう」
良いから来いよ、と促されて、俺は寝台のちょうど1人分空けられたスペースに横になった。ボスの睡眠の邪魔をしないようにとなるべく端の方に寝転んだのに、すぐにがっしりとした腕に包まれて引き寄せられてしまう。思わずわっと素っ頓狂な声が出てしまった。
ぎゅっと抱きしめられて、俺は離れようと必死にもがいた。俺なんかがボスの隣で寝てるってだけでも落ち着かないのにこんな密着して眠るなんて無理だ。しかも向かい合わせの体勢で。
「おいおい暴れんな」
せめて向きだけでも変えたかったが、脚まで使ってホールドされては為す術もなかった。どうあっても逃れられないとわかって、俺は諦めて力を抜いた。
1384「おう」
良いから来いよ、と促されて、俺は寝台のちょうど1人分空けられたスペースに横になった。ボスの睡眠の邪魔をしないようにとなるべく端の方に寝転んだのに、すぐにがっしりとした腕に包まれて引き寄せられてしまう。思わずわっと素っ頓狂な声が出てしまった。
ぎゅっと抱きしめられて、俺は離れようと必死にもがいた。俺なんかがボスの隣で寝てるってだけでも落ち着かないのにこんな密着して眠るなんて無理だ。しかも向かい合わせの体勢で。
「おいおい暴れんな」
せめて向きだけでも変えたかったが、脚まで使ってホールドされては為す術もなかった。どうあっても逃れられないとわかって、俺は諦めて力を抜いた。
plenluno
DONE怪我した飯屋をボスが連れて帰る話ほんとは魔法舎へ帰る途中と帰った後の話も考えてたけど蛇足かなと思ってひとまずこのまま
続きも書けたらぽいぽいしようと思います
ネロの怪我・呪い描写あり 785
cross_bluesky
DONEイベントお疲れ様でした!7/23に配布していたブラネロ無配です。
ギフト・フォー・ユー くあ、と欠伸をひとつして、ブラッドリーは早朝の魔法舎を歩いていた。
普段ならばまだソファーで寝息を立てている時間だが、どうにも目が覚めてしまったのだ。空腹を訴える腹の音に逆らわず、自ずと足はキッチンへと向かう。
何か作り置きでもあればいい。最悪の場合、包丁を手に追いかけまわされる覚悟で昨日のうちにネロが仕込んでいた朝食のおかずに手をつければ。そんなことを考えながらキッチンへと辿り着いたところで、作業台に先客が居ることに気がついた。
「よう中央のちっちゃいの。こんな朝っぱらから何やってんだ」
ブラッドリーが声をかけると、鮮やかな金の髪を揺らし、その少年は目を見開いた。
「ブラッドリー、おはようございます。今日は早いんですね」
1985普段ならばまだソファーで寝息を立てている時間だが、どうにも目が覚めてしまったのだ。空腹を訴える腹の音に逆らわず、自ずと足はキッチンへと向かう。
何か作り置きでもあればいい。最悪の場合、包丁を手に追いかけまわされる覚悟で昨日のうちにネロが仕込んでいた朝食のおかずに手をつければ。そんなことを考えながらキッチンへと辿り着いたところで、作業台に先客が居ることに気がついた。
「よう中央のちっちゃいの。こんな朝っぱらから何やってんだ」
ブラッドリーが声をかけると、鮮やかな金の髪を揺らし、その少年は目を見開いた。
「ブラッドリー、おはようございます。今日は早いんですね」
tsu_hayai
MENU『ネバーエバー』ブラネロ / A5 / 28P / ¥400(会場頒布価格)
昔の話をしたネロがちょっとブラッドリーと気まずくなる話。
非成立ではありますがネロからファウストに一瞬だけ矢印が向くような描写があります。 7
yns39
DONE7/23無料配布の盗賊時代のブラネロ(抱かないボスに翻弄される若いネロ・剃毛・やや非合意)です。性行為の意図はありませんが、下半身の描写が多少あるのでNSFWでお願いします、本日はお立ち寄りいただきありがとうございました! 4165chiocioya18
DONEブラネロ パラロイ軸パッションのままに書きました パラロイ設定おいしすぎる
システム・オールグリーン マンションエントランスのロック解除を確認。同期したセキュリティシステムの認証が文字列として告げてくる。ネロはおもむろに立ち上がるとキッチンに向かいコンロをセットした。エレベーターでこの部屋まで来るのに3分弱。スープを温め直すのに最適なタイミングだ。ブラッドリーは帰宅したらシャワーより先に飯にするのは間違いない。後は本人が部屋の扉を開けたらメインの肉に仕上げの火を入れるだけ。計算通りの時間で玄関のロックが開いた。
「おかえり」
「おう。帰った」
「すぐ飯にするから座ってな」
「おっ肉か?」
「はいはい肉だよ。フライドチキンじゃねえけどな」
顔を見せた途端想定通りの反応を返す家主に苦笑しながら料理を皿に移す。今晩は貝のスープとチキンの香草焼き。ワインは軽めの赤を合わせた。ダイニングに対面に座ると早速勢いよく食べ始める。
2533「おかえり」
「おう。帰った」
「すぐ飯にするから座ってな」
「おっ肉か?」
「はいはい肉だよ。フライドチキンじゃねえけどな」
顔を見せた途端想定通りの反応を返す家主に苦笑しながら料理を皿に移す。今晩は貝のスープとチキンの香草焼き。ワインは軽めの赤を合わせた。ダイニングに対面に座ると早速勢いよく食べ始める。
yns39
MAIKING7月のブラネロ原稿……の一部天狗の導入 最後の一つだ。よく色付いた柿の実に指先が触れた途端、ネロの耳に地上から静止の声が届いた。
「すまんが、そのてっぺんの一つは取らないでおくれ!」
依頼主にそう言われてしまえば従う他無い。ネロはそっと伸ばした手を離した。
言われてみれば、去年もてっぺんの実は取るなと言われたような気もする。そのときも確か何故だろうと思ったが、機を逃して聞けずじまいだった。
秋も深まり、すっかり葉が落ちた木の枝先に一つだけ残された果実は、風に吹かれる度ゆらゆらと不安そうに揺れている。何かしら理由はあるのだろうが、高い場所にぽつんと一つだけ取り残された柿の実を見ていると、なんだか少しだけ胸の辺りがざわついた。
「悪いねえ、毎年毎年、手伝ってもらっちゃって」
4868「すまんが、そのてっぺんの一つは取らないでおくれ!」
依頼主にそう言われてしまえば従う他無い。ネロはそっと伸ばした手を離した。
言われてみれば、去年もてっぺんの実は取るなと言われたような気もする。そのときも確か何故だろうと思ったが、機を逃して聞けずじまいだった。
秋も深まり、すっかり葉が落ちた木の枝先に一つだけ残された果実は、風に吹かれる度ゆらゆらと不安そうに揺れている。何かしら理由はあるのだろうが、高い場所にぽつんと一つだけ取り残された柿の実を見ていると、なんだか少しだけ胸の辺りがざわついた。
「悪いねえ、毎年毎年、手伝ってもらっちゃって」
れいき
DONEブラネロSS「初恋-ウイスキー」魔法舎で飲んでる二人の会話と初恋拗らせてるネロです。ブラ(ノンケ)×ネロ(バイ)。
※女好きのボス設定。
同じ世界線で少しずつ書いていきたいと思ってます。今回はしっとり系。 3
azurem00n
DONE【ブラネロ】ブラネロパロwebオンリー開催おめでとうございます!ネロイドに執着するブラッドリーの話です。※かっこいいボスはいませんn回目の証明――夢を、みていた。
「ねぇ、これで何回目かわかってる?」
「うるせえな。払うもんはきっちり払ってんだろうが」
大体文句を言うのならきちっと姿を見せてから言いやがれ。
アシストロイド依存だか何だか知らないが、会うたびに目も合わそうとしない相手にブラッドリーは舌打ちする。まったく今日は画面越しだというにも関わらずだ。
ブラッドリーのアシストロイドにはちょっとした仕掛けがある。だからこそ、ここのラボのそこそこ偉いらしいフィガロが手ずからメンテを行なっている。だからと言って、ブラッドリーだって、フィガロからの面倒な仕事を請け負ってやっているのだから立場としてはイーブンだ。
「まったくいじらしいことだね。一度くらいリセットせずに起こしてみたら? もったいないじゃない、せっかくここまで成長しているのに。――俺は、『その先』を見てみたいなぁ」
3364「ねぇ、これで何回目かわかってる?」
「うるせえな。払うもんはきっちり払ってんだろうが」
大体文句を言うのならきちっと姿を見せてから言いやがれ。
アシストロイド依存だか何だか知らないが、会うたびに目も合わそうとしない相手にブラッドリーは舌打ちする。まったく今日は画面越しだというにも関わらずだ。
ブラッドリーのアシストロイドにはちょっとした仕掛けがある。だからこそ、ここのラボのそこそこ偉いらしいフィガロが手ずからメンテを行なっている。だからと言って、ブラッドリーだって、フィガロからの面倒な仕事を請け負ってやっているのだから立場としてはイーブンだ。
「まったくいじらしいことだね。一度くらいリセットせずに起こしてみたら? もったいないじゃない、せっかくここまで成長しているのに。――俺は、『その先』を見てみたいなぁ」