ひいらぎ
PROGRESS雑土♀序盤の序盤だけど既に土♀が瀕死状態。
特にやましい描写は無いけど雑が土♀の身体触っているのでR-15くらい
夜明けを知らせる暁光背中が熱い。荒く零れる息遣いはこの暗闇の世界じゃ命取りに繋がる。すぅ、と息を吸って吐く。整わない呼吸に次第に苛立ちが募るも後ろから追ってくる気配は先程から距離は縮まらないが遠退きもしない。興奮状態に陥っている身体はいつ正気に戻るか分からないからこそ、早く、はやく逃げなければ。
「ッ、」
風を切る音が東から聞こえる。身体を斜めに沿っても頬にかすった苦無は大木に突き刺さった。手持ちの武器は先程から続く攻防で多くは無い。耳奥で響く心臓の音が轟々と燃える炎に似ている。土井は見慣れた暗闇の中、目を閉じてその一瞬の後南東の方角に忍び寄る敵の存在を嗅ぎつけ指に馴染んだソレを寸分の狂いなく放てば後は男の呻き声と共に大木から落ちる音。
1425「ッ、」
風を切る音が東から聞こえる。身体を斜めに沿っても頬にかすった苦無は大木に突き刺さった。手持ちの武器は先程から続く攻防で多くは無い。耳奥で響く心臓の音が轟々と燃える炎に似ている。土井は見慣れた暗闇の中、目を閉じてその一瞬の後南東の方角に忍び寄る敵の存在を嗅ぎつけ指に馴染んだソレを寸分の狂いなく放てば後は男の呻き声と共に大木から落ちる音。
くるしま
MOURNINGちょっと私では書く技量がない雑土ネタを思いついたので、ネタだけここに埋めていきますね。条件だけ見て遊びで付き合っていた雑土が軍師を経て一度別れて、それから元鞘に収まる話。
シリアスとギャグの融合ができなかった。無念。
書けなかった雑土ネタ条件から成った雑土。
軽く付き合える相手が欲しいなーと、それぞれ思っていた雑渡&土井先生。
・後腐れがない
・忍者の仕事を理解している
・自陣営にも敵陣営にも所属していない
・同性(子ができたら困る)
辺りの条件に互いが合うと知り、遊び相手として、こっそり付き合い始めた雑土。
最初は遊びだったけれど、
雑渡は土井の闇を抱えながらも周りを愛しながら生きる様に、
土井は雑渡の根本の献身的で優しい部分に、
それぞれ惹かれていく。
お互い口には出さないものの、かなり恋仲な雰囲気に。
そこで、軍師映画が発動。
それは解決したものの、溝はできる。
本気で土井を殺そうと思えた自分に安心しつつ、次はどうなるのか、殺した後の己の心はどうなるのかという不安材料を抱える事になった雑渡。
1744軽く付き合える相手が欲しいなーと、それぞれ思っていた雑渡&土井先生。
・後腐れがない
・忍者の仕事を理解している
・自陣営にも敵陣営にも所属していない
・同性(子ができたら困る)
辺りの条件に互いが合うと知り、遊び相手として、こっそり付き合い始めた雑土。
最初は遊びだったけれど、
雑渡は土井の闇を抱えながらも周りを愛しながら生きる様に、
土井は雑渡の根本の献身的で優しい部分に、
それぞれ惹かれていく。
お互い口には出さないものの、かなり恋仲な雰囲気に。
そこで、軍師映画が発動。
それは解決したものの、溝はできる。
本気で土井を殺そうと思えた自分に安心しつつ、次はどうなるのか、殺した後の己の心はどうなるのかという不安材料を抱える事になった雑渡。
くるしま
DONE雑土に一緒にお仕事して欲しい気持ちと、イチャイチャして欲しい気持ちがフュージョンした話のリメイク版。結構書き直してます。相変わらずお仕事内容と時代考証はフレーバーなので、流してくださいお願いします。
助っ人忍務 忍務というのは、突然降りかかってくるものだ。
夜更けに学園長に呼び出しを受けた土井半助は、明日の授業を半ば諦めながら、学園長室へ赴いた。
「土井半助、参りました」
「うむ。入れ」
「失礼致します」
障子を開けて中を見た土井は、一瞬、引き返したくなった。
いつも通りの場所に座っている学園長の向こうに、数人の男が座っている。雑渡を始めとしたタソガレドキ忍者隊。しかも、土井が見知った顔ばかりだ。
彼らは土井が中に入ると、座ったまま無言で一礼し、土井もそれに倣う。
「土井先生。今からしばらく、彼らの仕事を手伝ってやってくれんか」
学園長が前置きなしに用件を伝える。
土井も忍びである以上、上の命に逆らう理由はない。ただ、事情も聞かずに引き受けるには、向かいにいる男たちに信用がない。
17155夜更けに学園長に呼び出しを受けた土井半助は、明日の授業を半ば諦めながら、学園長室へ赴いた。
「土井半助、参りました」
「うむ。入れ」
「失礼致します」
障子を開けて中を見た土井は、一瞬、引き返したくなった。
いつも通りの場所に座っている学園長の向こうに、数人の男が座っている。雑渡を始めとしたタソガレドキ忍者隊。しかも、土井が見知った顔ばかりだ。
彼らは土井が中に入ると、座ったまま無言で一礼し、土井もそれに倣う。
「土井先生。今からしばらく、彼らの仕事を手伝ってやってくれんか」
学園長が前置きなしに用件を伝える。
土井も忍びである以上、上の命に逆らう理由はない。ただ、事情も聞かずに引き受けるには、向かいにいる男たちに信用がない。
くるしま
MOURNING伝←半の片思いから雑←土の片思いになった状態で、両片思いの雑土が「好きな人を言わないと出られない部屋」に入った話(前置きが長い)ネタが軽いな割に長尺すぎる…雑渡視点も書くか、供養のままにするか…。雑渡視点とまとめて支部に上げられたら、褒めて下さい…(道が長い)
雑土が「好きな人を言わないと出られない部屋」に入った話 土井半助は今、二度目の片恋をしていた。
まずい相手に。
まさしく、何もかもがまずい相手だった。
忍術学園といつ対立してもおかしくないタソガレドキ忍軍の、よりにもよって組頭。忍としての実力は確かで、頭が切れて目端も効く。油断のならない人物。
これだけ難のある相手に惚れてしまったと気付いた時、土井は自分自身に呆れた。
よくよく物好きだと。
しかし、惚れてしまったからには仕方がない。
土井は、心に蓋をした。気持ちを伝えるなど、最初から選択肢にさえ入らない。
距離を取らなければならない。鋭い雑渡に、察知されないように。
隠し事には慣れていた。土井が想わない方が良い相手を想ってしまうのは、二度目だった。
13349まずい相手に。
まさしく、何もかもがまずい相手だった。
忍術学園といつ対立してもおかしくないタソガレドキ忍軍の、よりにもよって組頭。忍としての実力は確かで、頭が切れて目端も効く。油断のならない人物。
これだけ難のある相手に惚れてしまったと気付いた時、土井は自分自身に呆れた。
よくよく物好きだと。
しかし、惚れてしまったからには仕方がない。
土井は、心に蓋をした。気持ちを伝えるなど、最初から選択肢にさえ入らない。
距離を取らなければならない。鋭い雑渡に、察知されないように。
隠し事には慣れていた。土井が想わない方が良い相手を想ってしまうのは、二度目だった。
くるしま
MOURNINGはじまりの話の続きは思いつかないけど、前日譚的な雑渡視点なら書けるかなーと書きました。山のように書き直したい所があるので、その辺が何とかなったら支部に行き、ならなかったらこのまま供養します。
書き出しだけは気に入ってるので、何とかしたい。
はじまりの話よりも前の話(雑渡編) だいたいがあの土井半助という男は、雑渡に冷たいのだ。
尊奈門に冷たいのは仕方がない。土井の都合はお構いなしで、あれだけ押し掛けて付き纏っていれば、対応が雑にもなる。
だが、雑渡は彼に何かした事はない。むしろ、ほとんど接触がない。
最初は気にしていなかった。雑渡の組頭という立場と、忍術学園の教師という立場なら、警戒して然るべきだろうとさえ思っていた。
幾度も忍術学園との縁ができるうちに、おや、と雑渡は気付いた。
部下たちが、土井とそれなりに仲良くやっている事に。
誰とでもという訳ではないが、タソガレドキ忍者というだけで毛嫌いはしていない。尊奈門をよく迎えに行く山本や高坂は割と頻繁に会うせいか、よく話をしている。彼らとの会話では、笑うことさえしていた。
6486尊奈門に冷たいのは仕方がない。土井の都合はお構いなしで、あれだけ押し掛けて付き纏っていれば、対応が雑にもなる。
だが、雑渡は彼に何かした事はない。むしろ、ほとんど接触がない。
最初は気にしていなかった。雑渡の組頭という立場と、忍術学園の教師という立場なら、警戒して然るべきだろうとさえ思っていた。
幾度も忍術学園との縁ができるうちに、おや、と雑渡は気付いた。
部下たちが、土井とそれなりに仲良くやっている事に。
誰とでもという訳ではないが、タソガレドキ忍者というだけで毛嫌いはしていない。尊奈門をよく迎えに行く山本や高坂は割と頻繁に会うせいか、よく話をしている。彼らとの会話では、笑うことさえしていた。
くるしま
DONEできてる雑土が思わぬ場所で遭遇する話のリメイク。雑渡さんがケガしてて、乱太郎がゲスト(?)の話。
前に上げた文を色々変更して上げ直してます。
日差しの陰で さて困った。
大して困っていない顔で、雑渡は思う。
領地でもない山の中で一人。部下はいない。脚に怪我をしている。おまけにまだ日は高く、闇夜に紛れて動くにはだいぶかかる。
とはいえ、敵地のど真ん中という訳ではない。部下たちもそう遠くない所にいるはずで、脚の怪我も動けない程ではない。絶体絶命には遠いが、ここからどうするかなーと考える程度には困っている。
元はといえば、ドクタケの息のかかった商家がタソガレドキに通じたのが原因だった。
主人は金の匂いに聡く、タソガレドキに通じたのも心情ではなく利益が全てだった。忍者隊が彼の周辺を調べ、裏も罠もない事は確認した。
手抜かりがあったとすれば、ドクタケ忍者隊の一部の動きを察知しそびれていた。
7911大して困っていない顔で、雑渡は思う。
領地でもない山の中で一人。部下はいない。脚に怪我をしている。おまけにまだ日は高く、闇夜に紛れて動くにはだいぶかかる。
とはいえ、敵地のど真ん中という訳ではない。部下たちもそう遠くない所にいるはずで、脚の怪我も動けない程ではない。絶体絶命には遠いが、ここからどうするかなーと考える程度には困っている。
元はといえば、ドクタケの息のかかった商家がタソガレドキに通じたのが原因だった。
主人は金の匂いに聡く、タソガレドキに通じたのも心情ではなく利益が全てだった。忍者隊が彼の周辺を調べ、裏も罠もない事は確認した。
手抜かりがあったとすれば、ドクタケ忍者隊の一部の動きを察知しそびれていた。
ヴェルシー
CAN’T MAKEいや、こーゆーのなかなか描かないから難しいけど
こんな感じの雑土が描きたいんだけど
まだまだ画力足りない勉強不足…
こーゆーのはありなのかな…んー。
ただのチューまだですけど… 2
くるしま
DONEできてる雑土に振り回されてる山田先生と山本さんの話。雑土自体の出番は少ないです。序盤シリアスに見せかけたコメディです。
※前に上げたものの修正版(?)です。特に流れは変わっていないので、前のは非公開にしました。
恋の保護者たち 忍び装束の男が一人、夜の山の中を走っていた。木々の間を縫い、男は必死に足を進めている。振り返ることなく。
男は、逃げていた。
その後ろから、幾人かの男たちが迫っている。先頭を走る二人は、目を見合わせた。
これ以上逃げられては、まずい。
忍びの男が逃げようとしているのは、タソガレドキ領。
そこまで逃げられたら、追う側の負けだった。
男と追手の距離は、少しずつ縮まっている。その背中を見失う事はない。
その時。
横から、影が飛んできた。
完全に不意打ちだったが、追っ手の一人である山田伝蔵は、難なくそれを受け止めた。が、足の動きは鈍る。
代わりに横を走っていた男が、土井半助が前に出た。タソガレドキには目もくれず、ただ逃げた男を追う。
10861男は、逃げていた。
その後ろから、幾人かの男たちが迫っている。先頭を走る二人は、目を見合わせた。
これ以上逃げられては、まずい。
忍びの男が逃げようとしているのは、タソガレドキ領。
そこまで逃げられたら、追う側の負けだった。
男と追手の距離は、少しずつ縮まっている。その背中を見失う事はない。
その時。
横から、影が飛んできた。
完全に不意打ちだったが、追っ手の一人である山田伝蔵は、難なくそれを受け止めた。が、足の動きは鈍る。
代わりに横を走っていた男が、土井半助が前に出た。タソガレドキには目もくれず、ただ逃げた男を追う。
くるしま
MOURNING雑土にハマりたての頃に書いたのが出て来たので、せっかくだからサルベージ。土井先生が雑渡さんに振り回されながらもお付き合いしてる話。
どう雑土を書けばいいのか戸惑っている過去の自分を感じる。
そういえば、雑渡の寝顔を見たことがない。
土井が思ったのは、きり丸の子守アルバイトを手伝って、幼子を寝かしつけた時だった。
先ほどまで泣きわめいていた子が、すやすやと寝息を立ている。子守はしばらく休憩時間だ。この子が起きるまでは。
安心して緩んだ思考が、ふと思わせたのが、雑渡の寝顔だ。
何度も逢瀬は重ねているが、雑渡の眠った姿は見たことがない。そして土井も、彼に寝顔を見せたことはない。
もっと言えば、一緒に眠った事がない。土井の方は、最中に軽く意識を飛ばした事はあるが、雑渡はそれさえなかった。
それくらいに二人の情事は慌ただしかったし、共にいられる時間も少なかった。
何より、忍びの習性である。眠るという一番無防備な状態を、互いの前に晒す事はできなかった。
3757土井が思ったのは、きり丸の子守アルバイトを手伝って、幼子を寝かしつけた時だった。
先ほどまで泣きわめいていた子が、すやすやと寝息を立ている。子守はしばらく休憩時間だ。この子が起きるまでは。
安心して緩んだ思考が、ふと思わせたのが、雑渡の寝顔だ。
何度も逢瀬は重ねているが、雑渡の眠った姿は見たことがない。そして土井も、彼に寝顔を見せたことはない。
もっと言えば、一緒に眠った事がない。土井の方は、最中に軽く意識を飛ばした事はあるが、雑渡はそれさえなかった。
それくらいに二人の情事は慌ただしかったし、共にいられる時間も少なかった。
何より、忍びの習性である。眠るという一番無防備な状態を、互いの前に晒す事はできなかった。
くるしま
DONEやっっっと雑土の続きが完成しました!尻叩きに反応くださった方、ありがとうございました!おかげで完成させられました!
はじまりの話-続き 寝不足。ストレス。心労。
それがここ最近の、土井半助の悩みだった。
ほとんどは仕事の事だ。相変わらずの一年は組についてであり、学園長先生から与えられる無茶振りについてだ。
そこにもう一つ、新しい悩みが加わり、土井の思考を圧迫していた。
新しい悩みを、どう解決したものか。
土井次第でどうにかなる悩みであるが、土井一人では解決しきれない。
そして、誰にも相談できない。
ある程度の結論は出しながらも、土井はその問題と、つまり雑渡昆奈門との対話を先延ばしにし続けていた。
そんな日々が続いていた、ある日の夜更け。
土井は忍たま長屋の廊下を歩いていた。生徒が眠りにつき、灯りが消え始める頃だ。
見回りではあるが、不審者の警戒というよりも、生徒たちを見るのが主な目的だった。
8133それがここ最近の、土井半助の悩みだった。
ほとんどは仕事の事だ。相変わらずの一年は組についてであり、学園長先生から与えられる無茶振りについてだ。
そこにもう一つ、新しい悩みが加わり、土井の思考を圧迫していた。
新しい悩みを、どう解決したものか。
土井次第でどうにかなる悩みであるが、土井一人では解決しきれない。
そして、誰にも相談できない。
ある程度の結論は出しながらも、土井はその問題と、つまり雑渡昆奈門との対話を先延ばしにし続けていた。
そんな日々が続いていた、ある日の夜更け。
土井は忍たま長屋の廊下を歩いていた。生徒が眠りにつき、灯りが消え始める頃だ。
見回りではあるが、不審者の警戒というよりも、生徒たちを見るのが主な目的だった。
くるしま
MOURNING映画後の時間軸で、利→土が溢れて困ってる土井先生が、雑渡さんに恋人のフリを頼む所から雑土になる話が見たいなぁ…というネタの羅列。供養。利→土と雑土の話にならなかったネタ(供養) 利吉の気持ちは昔から薄々気付いていたけど、本格的に無視できない感じになってきている土井先生。
何よりも、絆される可能性がなくもない(年下に甘くて割と流されやすい)自分が怖い土井先生。
よし利吉くんに諦めさせるために恋人っぽい相手でも作ろう、と思い立つ。諸々考えて男を相手にしようと思って、その手の場所に行ってみる変に行動力のある土井先生。
そこで雑渡さん(お仕事中)に会ってしまい、なんやかんやで事情を話すハメになった土井先生。
雑渡は利吉の必死さを見ているので、そういうことねと納得。
「そういう事ならば、本当に探さずとも、誰か適当な人にフリを頼めば良いのでは」
「あまり近しい人には頼めないのですよ。後々の事もありますからね」
961何よりも、絆される可能性がなくもない(年下に甘くて割と流されやすい)自分が怖い土井先生。
よし利吉くんに諦めさせるために恋人っぽい相手でも作ろう、と思い立つ。諸々考えて男を相手にしようと思って、その手の場所に行ってみる変に行動力のある土井先生。
そこで雑渡さん(お仕事中)に会ってしまい、なんやかんやで事情を話すハメになった土井先生。
雑渡は利吉の必死さを見ているので、そういうことねと納得。
「そういう事ならば、本当に探さずとも、誰か適当な人にフリを頼めば良いのでは」
「あまり近しい人には頼めないのですよ。後々の事もありますからね」
くるしま
MOURNING雑土。いつも雑渡さんに振り回されてるのが、ちょっと悔しい土井先生。
書いたはいいけど、どうにも話が上手くまとまらなかったので、ここに供養。
雑土の小話 その日は、一年は組でテストがあった。
だから教科担当の土井は、机に向かい、ひとりテストを採点をしていた。そして、視力検査のような点数を書いているうちに、胃が痛んできた。
何度やっても、この点数には慣れられないし、教科担当の土井が慣れたら終わりだ。わかってはいるのだが。
「あいつら……」
と思わず呟いた時。背後から声が降ってきた。
「こんにちは」
土井は振り返って、音もなくいきなり現れた男を見る。リアクションを取る気にならなかったのは、タイミングが最悪だったからだ。
空気を読む力はあるくせに、こうやって時々外してくる。わざとだとわかっているから、土井はこの雑渡という男が嫌になる時がある。
「……何か御用ですか」
2543だから教科担当の土井は、机に向かい、ひとりテストを採点をしていた。そして、視力検査のような点数を書いているうちに、胃が痛んできた。
何度やっても、この点数には慣れられないし、教科担当の土井が慣れたら終わりだ。わかってはいるのだが。
「あいつら……」
と思わず呟いた時。背後から声が降ってきた。
「こんにちは」
土井は振り返って、音もなくいきなり現れた男を見る。リアクションを取る気にならなかったのは、タイミングが最悪だったからだ。
空気を読む力はあるくせに、こうやって時々外してくる。わざとだとわかっているから、土井はこの雑渡という男が嫌になる時がある。
「……何か御用ですか」
くるしま
PROGRESS雑土に一緒にお仕事して欲しい気持ちと、イチャイチャして欲しい気持ちがフュージョンして、勢いで書きました。お仕事内容と時代考証はフレーバーなので、流してください。
推敲もしてない、とりあえずのプロトタイプ。色々とガタガタなので、加筆修正して形になったら支部に正式版をあげられたらいいなー。
色々ひどいけど、手元に置いとくと正気に戻って消したくなりそうなので、尻叩きも兼ねて上げておきます。
雑土が一緒に仕事する話「失礼致します」
学園長に呼び出しを受けた土井半助は、障子を開けて中を見て、一瞬、引き返したくなった。
いつも通り座っている学園長の向こうに、数人の男が座っている。雑渡を始めとしたタソガレドキ忍者隊のうち、土井が見知った顔ばかりだ。
彼らは土井が中に入ると座ったまま無言で一礼し、土井もそれに倣う。
「土井先生、今からしばらく、彼らの仕事を手伝ってやってくれんか」
学園長が前置きなしに用件を伝える。
土井も忍びである以上、上司の命に逆らう理由はない。ただ、事情も聞かずに引き受けるには、向かいにいる男たちに信用がない。
特に雑渡だ。
彼と特別仲が悪い訳ではなく、むしろ一面では必要以上に親しくしてしまっている訳だが、油断も隙もない相手であるのは変わっていない。
13420学園長に呼び出しを受けた土井半助は、障子を開けて中を見て、一瞬、引き返したくなった。
いつも通り座っている学園長の向こうに、数人の男が座っている。雑渡を始めとしたタソガレドキ忍者隊のうち、土井が見知った顔ばかりだ。
彼らは土井が中に入ると座ったまま無言で一礼し、土井もそれに倣う。
「土井先生、今からしばらく、彼らの仕事を手伝ってやってくれんか」
学園長が前置きなしに用件を伝える。
土井も忍びである以上、上司の命に逆らう理由はない。ただ、事情も聞かずに引き受けるには、向かいにいる男たちに信用がない。
特に雑渡だ。
彼と特別仲が悪い訳ではなく、むしろ一面では必要以上に親しくしてしまっている訳だが、油断も隙もない相手であるのは変わっていない。
くるしま
MOURNINGできてる雑土が、思いがけない場所で遭遇する話。ゲストは乱太郎。保健委員好き。
勢い任せの一本なので、そのうち修正するか書き直すか…。雑土のイチャつきが足りない。
裏切られた。
日常茶飯事ではあるが、気分の良いものではない。
雑渡は森の中を単身で駆けながら、胸の不愉快さを噛み殺す。
元はといえば、ドクタケの息がかかった商家をこちらに裏切らせたのはタソガレドキの方だ。一度裏切った人間は、また裏切る。配下数名とその家を訪れた時にも、油断はしていなかった。
思い返せば、少々おかしな所はあった。商家の主人ではなく、その周りの、ほんの一部の人間に。
寝返った主人は、何も知らなかっただろう。
裏切りに見せかけて裏切る、という器用な男ではなかった。
タソガレドキの忍者たちが周りを囲み、タソガレドキの使者と店主の話し合いが持たれようとした時。
襲撃を受けた。
乱暴な襲撃は、中にいる人間全てを殺してもいいという命令を受けていたとしか思えない。それほど行動が早かった。
7421日常茶飯事ではあるが、気分の良いものではない。
雑渡は森の中を単身で駆けながら、胸の不愉快さを噛み殺す。
元はといえば、ドクタケの息がかかった商家をこちらに裏切らせたのはタソガレドキの方だ。一度裏切った人間は、また裏切る。配下数名とその家を訪れた時にも、油断はしていなかった。
思い返せば、少々おかしな所はあった。商家の主人ではなく、その周りの、ほんの一部の人間に。
寝返った主人は、何も知らなかっただろう。
裏切りに見せかけて裏切る、という器用な男ではなかった。
タソガレドキの忍者たちが周りを囲み、タソガレドキの使者と店主の話し合いが持たれようとした時。
襲撃を受けた。
乱暴な襲撃は、中にいる人間全てを殺してもいいという命令を受けていたとしか思えない。それほど行動が早かった。
くるしま
MOURNING雑土の続きが進まないので、何か別のを書きたいなと思ったら前日譚的なものになりました。雑←土の自覚編的な感じ。
あんまり内容がないので、支部に上げるか悩み中。
土井半助自覚編(雑←土)「あ、雑渡さん。お久しぶりです」
「やあ」
「こんにちはー」
「はい、こんにちは」
「昆奈門さん、どうされたんですかぁ~」
「こちらに寄ったついでにね」
活動中だった保険委員と、雑渡昆奈門が、忍術学園の片隅で和やかに会話をしている。
通りかかった土井半助は、あれはいいのかと若干思いつつも、楽しげな空気を見守っていた。
雑渡昆奈門という男は、忍びとしては恐るべき相手だ。
ただ、生徒には割と甘い。生徒によって彼から助けられたと報告が入るたびに、教師たちに情報は共有される。そのたびに教師たちは、頭を悩ませる羽目になる。
部外者から生徒への接触は、基本的に、学園長を含めた教師たちに知らされる。
忍術学園に悪意を持つ者の中には、生徒から籠絡しようという考えを持つ者がそれなりにいる。
2018「やあ」
「こんにちはー」
「はい、こんにちは」
「昆奈門さん、どうされたんですかぁ~」
「こちらに寄ったついでにね」
活動中だった保険委員と、雑渡昆奈門が、忍術学園の片隅で和やかに会話をしている。
通りかかった土井半助は、あれはいいのかと若干思いつつも、楽しげな空気を見守っていた。
雑渡昆奈門という男は、忍びとしては恐るべき相手だ。
ただ、生徒には割と甘い。生徒によって彼から助けられたと報告が入るたびに、教師たちに情報は共有される。そのたびに教師たちは、頭を悩ませる羽目になる。
部外者から生徒への接触は、基本的に、学園長を含めた教師たちに知らされる。
忍術学園に悪意を持つ者の中には、生徒から籠絡しようという考えを持つ者がそれなりにいる。