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    #SPN

    くごちゃん

    DONECLACK C/J
    yagyさんの「付き合ってると思ってるクラークくん(S13-1登場)と全然そんなつもりないジャック」のツイートのお話です。S13-1にクラークくんとバイトしてたモブくん視点です。

    バレンタイン編はこちら
    https://poipiku.com/6099368/8315670.html
    頑張れ!クラークくん!「家に招かれるってそういうことだろ? 親公認の恋人だよな?」
     まだ客の来ない「Pirate Pete's jolly treats」で、赤と白の縞模様の長袖の上に、黒のTシャツには金牡丹四つを思わせるバーベルのようなプリントも四つ、海賊がモチーフのバーガー店のバイト服を着たクラークがキッチンの手洗い場にある壁掛けの少し水垢の付いた鏡で、何度も何度も髪を整える。
     ついでに言うと、骸骨が一つ描かれた二角帽子も被る事が義務付けられているのだが、なんせ彼は「悪ガキ」という名に相応しく「そんなダサい帽子被りたくない」と被らない。
     店のチーズバーガーやシェイクの名前に「butt(尻)」とつけて楽しんだり、もう七回はクビと言われてるのに「母親が保安官だから」とクビにはならない。俺は無敵だ! と好き勝手している男だ。透けるような青の瞳にくるんとカールした黒髪。「俺はイケメンだから」と自他共に認める甘い顔なだけあり、クラスの女子から確かに人気である。神様の不平等を少し呪いながら「いいから開店作業を手伝えよ!」と鏡ばかり見つめるクラークに文句を垂れた。
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    あけみ

    MOURNINGS12後のS13で戻ってきたカスティエルの話。
    再会したディーンの様子が少しおかしいことに気付くも、カスティエルは自身の気持ちを伏せてディーンと接する。
    愛していると言えたらいいのに 自身の姿に化けた虚無に告げられた言葉はカスティエルの真意を鋭く貫くものだった。
    「戻っても何も得られない。辛いだけだ」
     最も愛するもの、最も欲しているものを知っている、と虚無は笑った。カスティエルの全てを知っていると装う態度は気に入らなかったが、言い得ていた。カスティエルが唯一愛しているもの。ディーン・ウィンチェスターに抱く感情が「愛」だと気付いたのはいつからだったのか分からない。いや、地獄でその魂を掴んだその時からだったことは定めのようなものだ。そして、決して手に入れることはできないもの。カスティエルはそれで良いと思っていた。「愛している」と伝えなくてもディーンの傍にいることは至福な時だと。
     それがいつの頃か傍にいるたびに、その美しい瞳が自身に向けられるたびに、胸が締め付けられるほどの苦しさを味わうようになった。ディーンが向ける情は決してカスティエルと同じものではない。家族で兄弟。それは、ディーンにとって最上級の愛情の形だということは知っている。充分に知っているからこそ、カスティエルは自身の情を伏せることにした。
    1981