バンさんRE:BORN26 れんごくばんちゃんは、ちょっぴり寂しがり屋さん。ずっと一人で孤独に生きてきたけれど、大好きな仲間と一緒が好き。今は七つの大罪のみんなはここにいないけど、エレインやもりのなかまたち、それにジバゴやキリアも一緒ににいる。
……そのはずだったんだけれども、今日は何故かどこを探しても、ジバゴもキリアも見当たらない。お出かけしてしまったんだろうか? おおん、おおん、と鳴いて呼んでいたらエレインが心配して駆けつけた。というか文字通り飛んできた。
「バン、寂しくなっちゃったの? ごめんね一人にして」
そういう訳では無い、オヤジと妹を探しているんだとばんちゃんはエレインに訴える。するとエレインはなんとも言えない、苦い切ない顔をして、ギュッと大きいばんちゃんを抱きしめた。全然腕は回ってないけど、たくさんギュッと抱きついた。「姿は見えなくても、バンの側にいるよ……」
エレインは謎めいた事を言った。ああそうか、かくれんぼか、そういうことか!
「バン兄」
「バン」
あ、ほら。二人とも見つけた! 木陰にキリアとジバゴが立っている。随分遠くの方にいるのだろうか、その輪郭はなんとなくはっきりしない。少しぼやけて見える。いや、けものの赤い瞳のせいかもしれない。
ていうかおまえたち、そっちから出てきたらかくれんぼにならねーぜ♪ よし、今度は俺が俺が隠れる番だ♫
ばんちゃんは小さくなってエレインの胸の中に飛び込んだ。
「きゃあ?! もー、バン!!」
エレインは笑いながらバンをつまみ出す。キルアとジバゴも笑っていた。
れんごくばんちゃんは一人ぼっちしらず。今日もみんなと楽しい一日。