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    bell39399

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    bell39399

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    何日か前に書いた通り、本当に割と歩いているだけな話になっている気がします。ロードムービー!(??)

    #バンエレ誕2024

    わぁ。その20ですって バンとエレインは《旅行チケット》に描かれているふんわりとした地図っぽい物を頼りに、メリオダスの謎のメモ《さえずりならの木》を目指していた。
    「ふうん、えっ、そうなのね。ありがと!」
     途中、村や人家があれば立ち寄るが、そんなものは殆どない。そこでエレインは鳥やうさぎを見かけたら《ならの木》に心当たりがあるかどうか尋ねた。
     完全におとぎ話の世界だよなァ♬
     鳥や動物と語らう妖精姫。その光景を何度見てもバンは夢を見ているようだと思う。一体何を話しているのかまったくわからないが、そこそこ会話が弾んでいる様子もしばしば見られた。おとぎ話を通り越し井戸端会議のようだ、と思ったことはエレインには内緒である。
    「バン、あっちの方にすごく立派なかしの木があるんですって!」
     小鳥から有力な情報を掴んだらしいエレインは、興奮気味に《あっちの方》を指差す。なにせ情報の出どころが出どころなので嘘などはないだろうが、それ自体がふわっとした情報ばかりだった。
    「オウ、んじゃ方角はあってんな♪」 
     バンもそんな状況を楽しんでいる。二人は鼻歌を歌ったり、時々かけっこしたりしながらのんびり旅路を楽しんでいた。
     暫く歩くと小高い丘のてっぺんあたりに立派なかしの木がそびえ立つ場所にたどり着いた。ただし、何本もある。控えめに言って、林だ。二人は思わず顔を見合わせて吹き出した。
    「まぁ小鳥ちゃんの情報だし、こんなものよね」
    「かしの木なんてどこにでもあるしな♪」
     それはそれとして、居心地の良さそうな場所なので休憩を取ることにする。座って食べ物を取り出した所で、小鳥が数羽群がってきた。
    「なんじゃこりゃ。脱走してきた飼い鳥かァ?」
     呆れてバンが呟くと「あっ!」と小さく叫んだエレインが立ち上がる。
    「バン、正解だわ!」
    「は?」
    「ここが《さえずりならの木》よ!」

    つづくっぽい!
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    bell39399

    DOODLE遡って読んでくださってる方もいらっしゃるようで本当にありがとうございます!うれしいうれしい😆♥💕🎶
    さてバンエレちゃんは不思議な村に来たようですね!(すっとぼけ)

    所で今回のタイトル(?)の元ネタわかった人はお友達です。
    山奥の村で〜バンとエレインが出会った〜 その22! 丘を超えた先に、唐突に集落らしきものが見えた。大きな岩のモニュメントのようなものが目立つが、それ以外は何の変哲もない村に見える。
    「それにしてもこんな恐ろしく何もねぇ、山奥でよく暮らすよな♪」
    「そう? 森に囲まれたいい場所じゃない」
     エレインの言葉にそれもそうか、とバンは思い直す。そもそも《なにもない度合い》からいうとベンウィックもどっこいだ、と気づいてしまいむしょうに可笑しくなってきた。
    「人間にとっては確かに不便かもしれないわね」
     そんな事にも気がつくようになったのよ! と薄い胸を張るエレインを、バンは考えるより先に抱きしめて頬ずりした。
     ともかく鳥から頼まれた用事もある。二人はじゃれ合いつつ村に入ると、人懐こい笑顔を浮かべた村人が集まってきた。が、なんとも奇妙な雰囲気だ。まず、笑顔ではあるが異様に無口である。バンとエレインの表情は自然と険しくなった。
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    bell39399

    MAIKINGバンエレ水浴び一人アンソロその1(2以降があるかは謎)

    途中まで書いたやつポイ。
    一人称に直すかも。なんとなく
    それを見た時、バンは幻を見たのかと思った。もしくはまだ寝ぼけているのか。
     

     夜中、水音を聞いた気がしてふと目が覚めた。もとより熟睡することのないたちだったが、この森に来てからは妙によく眠れる。にもかかわらず、だ。それに何故か少し冷える。
     その原因に気づき、思わず自嘲した。なんの事はない、隣で寝ていたこの森の聖女がいなかっただけの事だ。
     この森も、この森である秘宝を守っているという少女も奇妙な事だらけだった。安らぎやぬくもりとは無縁の生活を送ってきたバンだったが、ここに来てからは気持ちが凪いでいる。不思議なことだが本能で警戒する必要がないと感じていた。
     エレインと名乗る妖精少女(本人曰く千年は生きているらしいが)とのやり取りも実に愉快だった。彼女はバンの他愛のない話を夢中で聞いて、四季のようにくるくると表情を変えながらバンの言葉の一つ一つにいちいち反応する。時には金色の睫毛を伏せ、時には頬を膨らませ、そして何よりよく笑った。バンは彼女の笑顔で初めて「花が綻ぶような」という形容の意味を知った。
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