bell39399
DOODLEハッピーバースデーエレインちゃん!お家に帰り着いたようです。
1ヶ月間お付き合い頂きありがとうございました!
こういうちょっとずつ書くほうが向いてるっぽいのでなにかの折にまたやりたいです。
かけなかったエピソードもあるしそのうち本にまとめようかな…
ハッピーバースデーエレイン!!さいご!! いよいよ《旅行チケット》の旅程、最終項目。すなわち、帰宅だ。
ベンウィックに戻った二人を迎えたのは、いきなりの宴会だった。
そこにはかつての仲間も、先日妖精界で会ったばかりのキングとディアンヌの家族までいる。あまりの用意周到ぶりにバンとエレインは大笑いした。
「だって今日はおふくろの誕生日だから」
とランスロットは語る。
「旅程通りにしてくれるかどうかだけ不安だったけどな」
「そこはちゃんとセガレの力作の通りにするぜ♪」
バンはすでに上機嫌で酔っ払っている。彼の息子は「おふくろがいりゃあ大丈夫だと信じてたけど」と頭を振った。
「そうそう、お土産がいっぱいあるの、見て!」
そう言って手渡したのは例の旅日記だ。白紙ですっきりと綺麗だった日記帳はエールラベルやら押し花やらで膨れ上がっている。
2072ベンウィックに戻った二人を迎えたのは、いきなりの宴会だった。
そこにはかつての仲間も、先日妖精界で会ったばかりのキングとディアンヌの家族までいる。あまりの用意周到ぶりにバンとエレインは大笑いした。
「だって今日はおふくろの誕生日だから」
とランスロットは語る。
「旅程通りにしてくれるかどうかだけ不安だったけどな」
「そこはちゃんとセガレの力作の通りにするぜ♪」
バンはすでに上機嫌で酔っ払っている。彼の息子は「おふくろがいりゃあ大丈夫だと信じてたけど」と頭を振った。
「そうそう、お土産がいっぱいあるの、見て!」
そう言って手渡したのは例の旅日記だ。白紙ですっきりと綺麗だった日記帳はエールラベルやら押し花やらで膨れ上がっている。
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DOODLE二次創作なのでいろんな設定はふわっとしてます!ちなみに今週号はまだ読んでいないので、もし新情報と乖離があったらごめんなさい。そろそろ帰りましょうか。その30 エレインは故郷での暫しの滞在を終えることにし、バンも甥や姪を構うのを次の機会に持ち越すことにしたので、キングとディアンヌ、そしてその子供たちは彼らを見送るべく《出口》まで見送りについて来た。
「本当に行くの、エレイン……?」
「うん、行きたいの」
何故か気づかわしげに妹を見やる兄に対し、すっきりとした表情の妹。バンは主語のない兄妹の会話を耳にして「なんだエレイン、行きたいとこ決まったのか?」と尋ねた。
《旅行チケット》の最後から二番目の旅程は《行きたいところ》と書かれている。だがまだ行先は決めていなかった。それにしてもキングの硬い表情が気にかかる。
「ま、俺はどこでもいいけどよ♪」
「バン、エレインをしっかり守ってくれよ」
2504「本当に行くの、エレイン……?」
「うん、行きたいの」
何故か気づかわしげに妹を見やる兄に対し、すっきりとした表情の妹。バンは主語のない兄妹の会話を耳にして「なんだエレイン、行きたいとこ決まったのか?」と尋ねた。
《旅行チケット》の最後から二番目の旅程は《行きたいところ》と書かれている。だがまだ行先は決めていなかった。それにしてもキングの硬い表情が気にかかる。
「ま、俺はどこでもいいけどよ♪」
「バン、エレインをしっかり守ってくれよ」
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DOODLEキングスチルドレンの名前が覚えきれません!やっとあんぐはるはっどとなしえんすおぼえたのに!猛烈に楽しい捏造回です。捏造しすぎでひょっとしたら原作進行的に未来には書けないやつ😂
愉快な親族回!その29「あーっ、やば、来た! やっと来たよバンおじさんたち!! パパ、ママーー!!」
まず最初に出迎えたのはティオレーだった。くるくる回りひとしきりはしゃいだ後、二人にあいさつするのも忘れて奥にいるらしいキングとディアンヌのもとにすごい勢いで戻っていく。
さらに少し進んだ場所は玉座の間だが、今日は木のつるの壁で仕切られている。その奥からは音は聞こえなくともワクワクと楽しい気配が漏れ出していてエレインのみならずバンすら色々察してしまい、のどを鳴らして笑った。
「おほん。お二人とも、ハーレクインはじめ皆貴方がたの訪問をとても楽しみにしております。お分かりですね」
何も気づかないふりをしろ、と云うことだろう。ゲラードが念押しする。
2329まず最初に出迎えたのはティオレーだった。くるくる回りひとしきりはしゃいだ後、二人にあいさつするのも忘れて奥にいるらしいキングとディアンヌのもとにすごい勢いで戻っていく。
さらに少し進んだ場所は玉座の間だが、今日は木のつるの壁で仕切られている。その奥からは音は聞こえなくともワクワクと楽しい気配が漏れ出していてエレインのみならずバンすら色々察してしまい、のどを鳴らして笑った。
「おほん。お二人とも、ハーレクインはじめ皆貴方がたの訪問をとても楽しみにしております。お分かりですね」
何も気づかないふりをしろ、と云うことだろう。ゲラードが念押しする。
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DOODLE終わらないかもしれない(震)サプラ~イズその28 一、二度瞬きしただろうか。ともかくその程度の時間で異空間から投げ出されたバンはエレインを抱えて着地の体制をとる。あたりを見回すとひたすらに緑で、一瞬ベンウィックにもどってきたのかと思った。が、なんというか違和感がある。空気が濃いというか、雰囲気が違う。よく見ると少なくともベンウィックでは見ないおかしな植物もそこかしこに生えていた。
「ゴウセルの導きだから妙なとこには飛ばされていないだろうが」
バンは呟いてから「……ゴウセルのやることだから、変な場所かもな」と己の発言を訂正した。
「バン、具合は大丈夫? 気持ち悪かったりしない?」
エレインが唐突に尋ねた。
「全然? どうした急に」
「ここ、私の故郷……妖精界よ!」
913「ゴウセルの導きだから妙なとこには飛ばされていないだろうが」
バンは呟いてから「……ゴウセルのやることだから、変な場所かもな」と己の発言を訂正した。
「バン、具合は大丈夫? 気持ち悪かったりしない?」
エレインが唐突に尋ねた。
「全然? どうした急に」
「ここ、私の故郷……妖精界よ!」
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DOODLEそろそろ巻いてかないと😂またねキュピン☆その27 エレインの鶴の一声でその後は何故かお菓子パーティになった。バンは魔神たちに作り方を説明しながら、焚き火を使ってどっしりとした甘いパンケーキやさくさくのクッキーをたくさん焼いた。魔神たちは甘い食べ物あまり食べたことがないらしく不思議な顔をしつつも大喜びで学び、初めての味覚に舌鼓をうった。甘い匂いの立ち込める中、やがていよいよ材料が尽きたのでお菓子パーティもやっとお開きになったのだった。
翌朝、元の姿に戻った魔神たちに面倒見よく朝ご飯のパンや卵料理の作り方を伝授した。その後帰りしなに、余ったパンをサンドイッチにして持ち帰ろうと雑嚢を開いたら、中からポロリと小枝が落ちてきた。
「あっ、いけね!」
小鳥から頼まれた例の小枝である。
1059翌朝、元の姿に戻った魔神たちに面倒見よく朝ご飯のパンや卵料理の作り方を伝授した。その後帰りしなに、余ったパンをサンドイッチにして持ち帰ろうと雑嚢を開いたら、中からポロリと小枝が落ちてきた。
「あっ、いけね!」
小鳥から頼まれた例の小枝である。
bell39399
DOODLEゴウセルたんはエレインちゃんとは酔っ払ったバンを支え合った仲なんですよね🥰多分七つの大罪イチ色んなキャラとからんでるわ色欲!
きゅぴん☆その26!「バン……」
「バン!」
ゴウセルとエレインは思わず同時にバンを呼ぶ。しかしその声音はまったく異なる。ゴウセルは心配そうに、エレインのは喜色を含んで。同時でありながら余りの違いに、顔を見合わせ吹き出した。
「やっぱり宴会は、素の姿で楽しまにゃ♪」
バンの提案はゴウセルによって村人に伝えられてやや当惑ぎみ、あるいは喜びをもって受け入れられた。
「でもみんな割と大きいから、このまんま元の姿に戻ったらお家が壊れちゃう」
という訳で、外で仕切り直しとなった。寒くもなく、風も穏やか空は晴天、おあつらえ向きの月夜である。
「でも他から見られて大丈夫なの?」
エレインが心配すると「外から魔神の姿は見えない仕組みだから大丈夫」とゴウセルが保証した。
958「バン!」
ゴウセルとエレインは思わず同時にバンを呼ぶ。しかしその声音はまったく異なる。ゴウセルは心配そうに、エレインのは喜色を含んで。同時でありながら余りの違いに、顔を見合わせ吹き出した。
「やっぱり宴会は、素の姿で楽しまにゃ♪」
バンの提案はゴウセルによって村人に伝えられてやや当惑ぎみ、あるいは喜びをもって受け入れられた。
「でもみんな割と大きいから、このまんま元の姿に戻ったらお家が壊れちゃう」
という訳で、外で仕切り直しとなった。寒くもなく、風も穏やか空は晴天、おあつらえ向きの月夜である。
「でも他から見られて大丈夫なの?」
エレインが心配すると「外から魔神の姿は見えない仕組みだから大丈夫」とゴウセルが保証した。
bell39399
DOODLEあれ?エレインちゃん誕まであと一週間ない…?!風呂敷たたむ準備しなきゃ😂(帰れるかなww)バンさん酔ってるけど踏ん張ってる!その25! 楽しい宴は続いた。彼らは無口だがとても気持ちがよい連中ばかりで気は穏やかだ。ゴウセルいわく人間の文化に興味津々らしく、料理や酒造りもその延長だと語った。言葉は通じないが、バンが料理や酒を褒めるのを嬉しそうに聞いている。そんな彼らにも妖精は珍しいらしい。小さな子どもたちはエレインの周りに集まってそれぞれの言語で歌の教えっこをしたり、ダンスを楽しんだりした。
「お前ら全員魔神族っつー話だけど、みんな人間そっくりだよな?」
ふとバンは、頭に浮かんだ疑問を口にする。魔神族の容貌は人型だったり異形だったりと様々だが、ここの村人は言葉が不自由だという意外では、少なくとも見た目はどう見てもただの人間だ。
バンに話しかけられた男は、通訳して欲しい、というふうにゴウセルを見た。
730「お前ら全員魔神族っつー話だけど、みんな人間そっくりだよな?」
ふとバンは、頭に浮かんだ疑問を口にする。魔神族の容貌は人型だったり異形だったりと様々だが、ここの村人は言葉が不自由だという意外では、少なくとも見た目はどう見てもただの人間だ。
バンに話しかけられた男は、通訳して欲しい、というふうにゴウセルを見た。
bell39399
DOODLEゴウセル(ジジイ)が登場した回でどなたか♐スタンプ押してくださっているのに気づいて、その発想はなかった〜!目からウロコポロリ!!ってなりました。いつもありがとうございます!これ書いてる人はゴウセルひいきです。その24「まさかお前が村長しているとはな、成長したな〜♬」
団ちょが言っていた《面白いもの》ってコレかと、元の姿に戻ったゴウセルの頭をぐりぐり撫でた。
「有難う、バン。お誕生日おめでとうございました」
「今それいう流れか? しかも過去形。やっぱゴウセルだぜ〜♪」
「私も急成長したのかと驚いちゃった。変身できるなんて妖精みたいね」
「妖精ほど色々は変身できないけどね」
「イヤ、デブにしかなれないキングより上手い」
「真顔だね、バン」
「プッ! クスクス……もうやだ、バンったら!」
「フォローなしだね、エレイン!」
奇妙な村人たちもゴウセルの村民とわかれば警戒する理由はない。彼らは相変わらず無口だが、笑顔でバンとエレインをもてなしてくれた。
1341団ちょが言っていた《面白いもの》ってコレかと、元の姿に戻ったゴウセルの頭をぐりぐり撫でた。
「有難う、バン。お誕生日おめでとうございました」
「今それいう流れか? しかも過去形。やっぱゴウセルだぜ〜♪」
「私も急成長したのかと驚いちゃった。変身できるなんて妖精みたいね」
「妖精ほど色々は変身できないけどね」
「イヤ、デブにしかなれないキングより上手い」
「真顔だね、バン」
「プッ! クスクス……もうやだ、バンったら!」
「フォローなしだね、エレイン!」
奇妙な村人たちもゴウセルの村民とわかれば警戒する理由はない。彼らは相変わらず無口だが、笑顔でバンとエレインをもてなしてくれた。
bell39399
DOODLE短いけど切りどころがわからなくて😂ジジイの紹介だけで1話使ったその23「あああっ! あなた、まさか……!」
「エレイン、まさかこのジジイと知り合いなのか?」
田舎暮らしのよぼよぼ爺さんとエレインとの接点がまるで見えない。けれどもエレインは村長なる年寄りを見て驚いているし、その態度から察するに初対面ではないようだ。ならば危険はないだろうとバンは抱えていたエレインを下ろしてやった。
「知り合いも何も、やだもうビックリしたわ! どっちかと言うと貴方が知り合いというか」
エレインは腕をブンブン振り、視線をバンと老人の間を往復させてあわあわしている。慌てるエレインも可愛いぜ、などとバンは考えた。
「流石は妖精の姫、ひと目でバレたか。はっはっは」
なんとなく聞いたことがあるような笑い方に、現実に引き戻されたバンは老人をしげしげと眺めた。
488「エレイン、まさかこのジジイと知り合いなのか?」
田舎暮らしのよぼよぼ爺さんとエレインとの接点がまるで見えない。けれどもエレインは村長なる年寄りを見て驚いているし、その態度から察するに初対面ではないようだ。ならば危険はないだろうとバンは抱えていたエレインを下ろしてやった。
「知り合いも何も、やだもうビックリしたわ! どっちかと言うと貴方が知り合いというか」
エレインは腕をブンブン振り、視線をバンと老人の間を往復させてあわあわしている。慌てるエレインも可愛いぜ、などとバンは考えた。
「流石は妖精の姫、ひと目でバレたか。はっはっは」
なんとなく聞いたことがあるような笑い方に、現実に引き戻されたバンは老人をしげしげと眺めた。
bell39399
DOODLE遡って読んでくださってる方もいらっしゃるようで本当にありがとうございます!うれしいうれしい😆♥💕🎶さてバンエレちゃんは不思議な村に来たようですね!(すっとぼけ)
所で今回のタイトル(?)の元ネタわかった人はお友達です。
山奥の村で〜バンとエレインが出会った〜 その22! 丘を超えた先に、唐突に集落らしきものが見えた。大きな岩のモニュメントのようなものが目立つが、それ以外は何の変哲もない村に見える。
「それにしてもこんな恐ろしく何もねぇ、山奥でよく暮らすよな♪」
「そう? 森に囲まれたいい場所じゃない」
エレインの言葉にそれもそうか、とバンは思い直す。そもそも《なにもない度合い》からいうとベンウィックもどっこいだ、と気づいてしまいむしょうに可笑しくなってきた。
「人間にとっては確かに不便かもしれないわね」
そんな事にも気がつくようになったのよ! と薄い胸を張るエレインを、バンは考えるより先に抱きしめて頬ずりした。
ともかく鳥から頼まれた用事もある。二人はじゃれ合いつつ村に入ると、人懐こい笑顔を浮かべた村人が集まってきた。が、なんとも奇妙な雰囲気だ。まず、笑顔ではあるが異様に無口である。バンとエレインの表情は自然と険しくなった。
736「それにしてもこんな恐ろしく何もねぇ、山奥でよく暮らすよな♪」
「そう? 森に囲まれたいい場所じゃない」
エレインの言葉にそれもそうか、とバンは思い直す。そもそも《なにもない度合い》からいうとベンウィックもどっこいだ、と気づいてしまいむしょうに可笑しくなってきた。
「人間にとっては確かに不便かもしれないわね」
そんな事にも気がつくようになったのよ! と薄い胸を張るエレインを、バンは考えるより先に抱きしめて頬ずりした。
ともかく鳥から頼まれた用事もある。二人はじゃれ合いつつ村に入ると、人懐こい笑顔を浮かべた村人が集まってきた。が、なんとも奇妙な雰囲気だ。まず、笑顔ではあるが異様に無口である。バンとエレインの表情は自然と険しくなった。
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DOODLE昼間に書けばいいのになぜかこんな時間に…ねむいw
所でこれ書いてるとき調べ物してたら、チンパンジーも飲酒するっていう記事を見つけました。一緒に飲みたいなぁ。
モテモテエレインちゃんその21「《さえずりならの木》は木そのものじゃなくて場所だったのか♪」
その場所は名前にふさわしく、たくさんの鳥たちの住処となっていた。エレインがいるせいかもしれないがとても人懐こく、綺麗な歌声を聞かせてくれる鳥たちだ。そんな鳥のなかの一羽が、小さな花をつけた枝を咥えて持ってきた。
「くれるって? まぁ、ありがとう!」
「流石エレイン、鳥にもモテモテだな♪」
「あら、これはバンへのプレゼントよ?」
「マジか」
「これを丘を降りた先の村に届けて欲しいんですって」
「てめぇでやったほうが早ぇだろ、鳥のくせに!」
一瞬喜んでしまって損した、とばかりにバンは鳥に怒鳴りつける。だが鳥はひょいとエレインの後ろに隠れたくらいでちっとも堪えていない上に、エレインには「怒鳴っちゃだめ!」と叱られて、気分がすっかりふてくされてしまった。
557その場所は名前にふさわしく、たくさんの鳥たちの住処となっていた。エレインがいるせいかもしれないがとても人懐こく、綺麗な歌声を聞かせてくれる鳥たちだ。そんな鳥のなかの一羽が、小さな花をつけた枝を咥えて持ってきた。
「くれるって? まぁ、ありがとう!」
「流石エレイン、鳥にもモテモテだな♪」
「あら、これはバンへのプレゼントよ?」
「マジか」
「これを丘を降りた先の村に届けて欲しいんですって」
「てめぇでやったほうが早ぇだろ、鳥のくせに!」
一瞬喜んでしまって損した、とばかりにバンは鳥に怒鳴りつける。だが鳥はひょいとエレインの後ろに隠れたくらいでちっとも堪えていない上に、エレインには「怒鳴っちゃだめ!」と叱られて、気分がすっかりふてくされてしまった。
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DOODLE何日か前に書いた通り、本当に割と歩いているだけな話になっている気がします。ロードムービー!(??)わぁ。その20ですって バンとエレインは《旅行チケット》に描かれているふんわりとした地図っぽい物を頼りに、メリオダスの謎のメモ《さえずりならの木》を目指していた。
「ふうん、えっ、そうなのね。ありがと!」
途中、村や人家があれば立ち寄るが、そんなものは殆どない。そこでエレインは鳥やうさぎを見かけたら《ならの木》に心当たりがあるかどうか尋ねた。
完全におとぎ話の世界だよなァ♬
鳥や動物と語らう妖精姫。その光景を何度見てもバンは夢を見ているようだと思う。一体何を話しているのかまったくわからないが、そこそこ会話が弾んでいる様子もしばしば見られた。おとぎ話を通り越し井戸端会議のようだ、と思ったことはエレインには内緒である。
「バン、あっちの方にすごく立派なかしの木があるんですって!」
788「ふうん、えっ、そうなのね。ありがと!」
途中、村や人家があれば立ち寄るが、そんなものは殆どない。そこでエレインは鳥やうさぎを見かけたら《ならの木》に心当たりがあるかどうか尋ねた。
完全におとぎ話の世界だよなァ♬
鳥や動物と語らう妖精姫。その光景を何度見てもバンは夢を見ているようだと思う。一体何を話しているのかまったくわからないが、そこそこ会話が弾んでいる様子もしばしば見られた。おとぎ話を通り越し井戸端会議のようだ、と思ったことはエレインには内緒である。
「バン、あっちの方にすごく立派なかしの木があるんですって!」
bell39399
DOODLE昨日半分寝ながら書いたせいか、すごい誤字してましたね。ライブ感優先で放置!!わたしがかんがえたかっこいいバンの回(?)その19昨日のあらすじ。
けっこんしきやってるむらにきたら、けっこんしきにまきこまれたよ!
しかもばんがようせいさらいとかんちがいされそうになったから、ばんはようせいさらいではなくてだんなさんなの!っていいました。そしたらなぜかみんなしーん!ってなってしまったわ。なんで?だんなさんってつがいのかたっぽのことだよね?!ちがうのかな?!?
(エレイン談)
私、なにかまずいこと言ったのかしら
焦りを覚えたエレインが次の言葉を探す間もなく、次の瞬間にはどっと歓声が上がり、音楽もさらにアップテンポで楽しそうなものになった。
「へ? え?!」
「妖精姫と英雄だ!」
「二人を中へ! さぁこちらへどうぞ、お酒もお菓子も!」
理由もわからず輪の真ん中へ引っ張り出されたエレインが目を白黒させつつバンに救いを求めようとすると、そこにいた男女が頭を下げた。
1666けっこんしきやってるむらにきたら、けっこんしきにまきこまれたよ!
しかもばんがようせいさらいとかんちがいされそうになったから、ばんはようせいさらいではなくてだんなさんなの!っていいました。そしたらなぜかみんなしーん!ってなってしまったわ。なんで?だんなさんってつがいのかたっぽのことだよね?!ちがうのかな?!?
(エレイン談)
私、なにかまずいこと言ったのかしら
焦りを覚えたエレインが次の言葉を探す間もなく、次の瞬間にはどっと歓声が上がり、音楽もさらにアップテンポで楽しそうなものになった。
「へ? え?!」
「妖精姫と英雄だ!」
「二人を中へ! さぁこちらへどうぞ、お酒もお菓子も!」
理由もわからず輪の真ん中へ引っ張り出されたエレインが目を白黒させつつバンに救いを求めようとすると、そこにいた男女が頭を下げた。
bell39399
DOODLE3月ですね。続けられるかな?二人はエレインの誕生日にお家に帰れるかな?!ちょっぴり長くなりそうで疲れたので半端に分割島す。ごめんね!
寄り道だよ。その18 街道を進んでいくと小さな集落が見えてきた。風に乗って、楽しげな音楽が聞こえてくる。近づくにつれ音が大きくなり、人々の笑い声も混じるようになった。
「なんだかとっても楽しそうね。お祭りかしら」
「イヤ、ありゃあ多分……」
アコーディオンや太鼓に笛の音、それに合わせて踊る人々。よく見るとその輪の中心には一組の男女がいるようだ。
「ああ、やっぱりな。結婚式だ♬」
「けっこんしき!」
エレインはふわっと飛んで、少し上から宴のさまを眺める。
「兄さんとディアンヌ以外では初めて見たわ! 」
「ああっ、 あそこに妖精が!」
輪の中の一人が目ざとくエレインを見つけて声を上げると、他の人々も一斉に上を見上げた。
「なんと美しい妖精なんだ。見て、あの輝く羽!」
643「なんだかとっても楽しそうね。お祭りかしら」
「イヤ、ありゃあ多分……」
アコーディオンや太鼓に笛の音、それに合わせて踊る人々。よく見るとその輪の中心には一組の男女がいるようだ。
「ああ、やっぱりな。結婚式だ♬」
「けっこんしき!」
エレインはふわっと飛んで、少し上から宴のさまを眺める。
「兄さんとディアンヌ以外では初めて見たわ! 」
「ああっ、 あそこに妖精が!」
輪の中の一人が目ざとくエレインを見つけて声を上げると、他の人々も一斉に上を見上げた。
「なんと美しい妖精なんだ。見て、あの輝く羽!」
bell39399
DOODLEけふはねむいのでこれにて。なにかと過保護キングおじさん。その16!《ミトンとこぐま亭》をあとにした二人は、《旅行チケット》とメリオダスのメモに従い次の目的地を目指していた。
「っても地図はふんわりだし、どこに向かっているのかすら正直わかんねぇけどな〜♬」
「フフッ! ワクワクするわね!」
一応旅程が決まっているので、気まぐれたのではない。かと言って行き先もはっきりしない、なんとも言えない奇妙な旅だ。けれどもそれを計画したのはほかでもない、ランスロットだ。きっとゴウセルやメリオダスの入れ知恵で愉快な感じになっているのだろうが、何よりも信用できる計画書なのだ。
《旅行チケット》という名前がついているが、実際には小さな冊子である。そこにおおまかな旅程やふわっとした地図、その上あやふやな観光案内までついている力作だ。
655「っても地図はふんわりだし、どこに向かっているのかすら正直わかんねぇけどな〜♬」
「フフッ! ワクワクするわね!」
一応旅程が決まっているので、気まぐれたのではない。かと言って行き先もはっきりしない、なんとも言えない奇妙な旅だ。けれどもそれを計画したのはほかでもない、ランスロットだ。きっとゴウセルやメリオダスの入れ知恵で愉快な感じになっているのだろうが、何よりも信用できる計画書なのだ。
《旅行チケット》という名前がついているが、実際には小さな冊子である。そこにおおまかな旅程やふわっとした地図、その上あやふやな観光案内までついている力作だ。
bell39399
DOODLEこのお話は先のことは考えないでその日書くときに純度100%まじりっけなしの行き当たりばったりで書かれたおはなしです!メリオダスさんは酒場のマスター その15 次の目的地までまだ遠そうだ、という事で、バンとエレインはリオネスの少し先にある街道沿いの宿場町に立ち寄った。王都までの中継点ということでそれなりに賑わっている。たくさんの宿が並ぶ中、バンは店や街の人々から《旨い酒と飯を出す宿》を聞き出して、そこに泊まる事に決めた。
「さて、エールだエール♪」
部屋を取った後は早速飯屋に行き、エールとエレインの為にベリージュースを注文する。
「どう、お酒おいしい? 」
エレインが身を乗り出して尋ねると、ニコニコ顔のバンは「ああ、旨い! 初めてじゃないやつだが好きだぜ♬」とご満悦だ。
「そうなのね。バンはいっぱいお酒飲んでるもんね、もう初めての出会いなんてないかも?」
「いいやぁ、酒っていうのは世界とおんなじ数だけあるからな、俺なんてまだまだ♪」
1146「さて、エールだエール♪」
部屋を取った後は早速飯屋に行き、エールとエレインの為にベリージュースを注文する。
「どう、お酒おいしい? 」
エレインが身を乗り出して尋ねると、ニコニコ顔のバンは「ああ、旨い! 初めてじゃないやつだが好きだぜ♬」とご満悦だ。
「そうなのね。バンはいっぱいお酒飲んでるもんね、もう初めての出会いなんてないかも?」
「いいやぁ、酒っていうのは世界とおんなじ数だけあるからな、俺なんてまだまだ♪」
bell39399
DOODLEランスロットは「親同士が親友なだけでトリスタンとはダチじゃねぇ」って趣旨の発言をひっそり後悔しているといいと思いますwあれバンが聞いたらげんこつ飛ぶやつ😂
バンさん不意打ちの感動に弱そう。その14!「壁直したのにまた壊しちゃだめでしょ!」
あの後バンとメリオダスのたのしい喧嘩は、エリザベスとエレインに大いに叱られてあっさりお開きとなったのだった。が、エレインはバンにでこピンしてまだ怒っている。流石のバンも久々でつい悪ノリしすぎた、と、まるで主に叱られた犬のようにしゅんとなった。
いや、この場合狐かな。
それを見ていたトリスタンは、口が裂けても言えないけどと思いながらも、つい考えてしまう。
それにしてもエレイン様、怒ると怖いんだな。まるでママ上みたい。あ、ママ上か、ランスロットの。
「あっ」
そもそもそのランスロットから、バン王のお誕生日祝だからそっちでよろしく、と頼まれた事を忘れかけていた事に気がついた。危ない、危ない。
1115あの後バンとメリオダスのたのしい喧嘩は、エリザベスとエレインに大いに叱られてあっさりお開きとなったのだった。が、エレインはバンにでこピンしてまだ怒っている。流石のバンも久々でつい悪ノリしすぎた、と、まるで主に叱られた犬のようにしゅんとなった。
いや、この場合狐かな。
それを見ていたトリスタンは、口が裂けても言えないけどと思いながらも、つい考えてしまう。
それにしてもエレイン様、怒ると怖いんだな。まるでママ上みたい。あ、ママ上か、ランスロットの。
「あっ」
そもそもそのランスロットから、バン王のお誕生日祝だからそっちでよろしく、と頼まれた事を忘れかけていた事に気がついた。危ない、危ない。
bell39399
DOODLE内容とまったく関係ないんですけど、たいていの問題はジップロックが解決してくれる気がしてきました…楽しいお茶会!その13リオネスの城には王家自慢の庭がある。森と違い人の手が入っているそれは、しかしとても自然に近い雰囲気で華美ではなく上品で、長きにわたり国民から愛されるリオネス王家の質実剛健さを物語っているようだった。
その一角、特に景観の良い場所に建てられたガゼボで、エリザベスとエレインは昨日の約束通り、他愛ないおしゃべりに花を咲かせていた。
「よく近くの丘にピクニックに行ったりもするんだけど、今日はお庭でのんびりするのもいいかなって。お茶をどうぞ、おくちに合うといいけど」
「ありがとう! とてもいい香りのお茶ね」
「本当? 実はね、そこの畑で採ったハーブなの」
久しぶりの女の子の親友同士、話題は尽きない。連れ合いのこと、子供のこと、ここにはいない仲間の話、庭に咲く草花の話や最近ドジったお話などなど、ふと気づいたときにはあっという間に夕方近くになっていた。
765その一角、特に景観の良い場所に建てられたガゼボで、エリザベスとエレインは昨日の約束通り、他愛ないおしゃべりに花を咲かせていた。
「よく近くの丘にピクニックに行ったりもするんだけど、今日はお庭でのんびりするのもいいかなって。お茶をどうぞ、おくちに合うといいけど」
「ありがとう! とてもいい香りのお茶ね」
「本当? 実はね、そこの畑で採ったハーブなの」
久しぶりの女の子の親友同士、話題は尽きない。連れ合いのこと、子供のこと、ここにはいない仲間の話、庭に咲く草花の話や最近ドジったお話などなど、ふと気づいたときにはあっという間に夕方近くになっていた。
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DOODLEそういえば前に札束アイコンで爆笑って書いたためか、どなたか毎回札束押してくださって有難うございます😂みんな嬉しいです!姫じゃなくても姫さんその12!!「やり過ぎよメリオダス! バン様壁に刺さってたのよ?! おかげで大騒ぎになったんだから!」
城に戻ったメリオダスとエレインが最初に見たものは、転がったバンの傷を癒やすエリザベスの姿だった。
「いやいいんだ姫さん、かすり傷だしおかげで目が覚めた。団ちょブッ殺す♬」
「久しぶりね、元気そうで嬉しいわエリザベス! 」
バンが喧嘩を売り、メリオダスがそれを喜んで買う前にエレインは慌ててエリザベスに挨拶する。もちろん、本心でもあったのだが。エリザベスもエレインの気持ちをはっきりと受取り、二人は抱き合って再会の喜びを分かち合った。
「貴女もねエレイン! たくさんおしゃべりしたいけどもう遅いから楽しみは明日に取っておきましょ。今夜はゆっくり休んでね。お部屋の準備もできているの。今、侍女に案内させるわ」
977城に戻ったメリオダスとエレインが最初に見たものは、転がったバンの傷を癒やすエリザベスの姿だった。
「いやいいんだ姫さん、かすり傷だしおかげで目が覚めた。団ちょブッ殺す♬」
「久しぶりね、元気そうで嬉しいわエリザベス! 」
バンが喧嘩を売り、メリオダスがそれを喜んで買う前にエレインは慌ててエリザベスに挨拶する。もちろん、本心でもあったのだが。エリザベスもエレインの気持ちをはっきりと受取り、二人は抱き合って再会の喜びを分かち合った。
「貴女もねエレイン! たくさんおしゃべりしたいけどもう遅いから楽しみは明日に取っておきましょ。今夜はゆっくり休んでね。お部屋の準備もできているの。今、侍女に案内させるわ」
bell39399
DOODLE人生で一番メリオダスを書いた気がします。ていうかエレインとメリオダスの会話ってよく考えた作中ない…?メリオダスムズカシイ。
ユーキャンフライ。その11「エリザベスはここでお給仕しないの?」
ようやく最後の客が帰り、店の片付けを手伝いながらエレインはメリオダスに尋ねた。
「ああ、今日は俺だけだけど、時々手伝ってくれるぜ! あいつも本当はこっちに来たいみたいだけどな」
俺と違って真面目だから、と言ってにししと笑う。
「私はいいから行ってらっしゃいって言われるからつい甘えちまう。エレインもエリザベスがいないのに手伝わせて悪かったな」
「そんな、いいのよ! 確かにエリザベスと一緒だともっと楽しいかもしれないけど、ここのお仕事大好きよ。本当はバンだって、」
ね、とそのバンを振り返れば、少し前まで起きていたのにもうカウンターに突っ伏してぐうぐう寝ていた。一応、片付けを手伝うつもりだったのだろうか、空のジョッキといっしょにダスターを握りしめている。
799ようやく最後の客が帰り、店の片付けを手伝いながらエレインはメリオダスに尋ねた。
「ああ、今日は俺だけだけど、時々手伝ってくれるぜ! あいつも本当はこっちに来たいみたいだけどな」
俺と違って真面目だから、と言ってにししと笑う。
「私はいいから行ってらっしゃいって言われるからつい甘えちまう。エレインもエリザベスがいないのに手伝わせて悪かったな」
「そんな、いいのよ! 確かにエリザベスと一緒だともっと楽しいかもしれないけど、ここのお仕事大好きよ。本当はバンだって、」
ね、とそのバンを振り返れば、少し前まで起きていたのにもうカウンターに突っ伏してぐうぐう寝ていた。一応、片付けを手伝うつもりだったのだろうか、空のジョッキといっしょにダスターを握りしめている。
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DOODLEGoogle Keepのメモに書いているんですけど、開けたら全部消えてたんですよ…一瞬何が起こったかわからなくて頭真っ白でしばらく呆けてました。何が原因かわからないよぉ!過去一の売上だった一夜!その10 バンが目を覚ましたあとは、酒場の客を巻き込んで大変賑やかな宴会となった。店主が国王というのは公然の秘密であるが、そこにベンウィックのバン王夫妻がお忍びの客として来ているのだから盛り上がらない訳が無い。なんと言ってもここにいる大方の客にとって、伝説の最強の騎士団・《七つの大罪》の二人と酒を飲んでいるという事実がすでに酒の肴であり、自慢できる出来事だ。
それにしてもよくまぁ内装まで再現したもんだ♬
ある種のノスタルジーに浸りつつエレインを膝に乗せたバンがエールを楽しんでいると、店主として忙しく働くメリオダスがカウンターの中から声をかけてきた。
「バン、厨房入ってくれ!」
「ハァ 何でだよ♪」
「久々に専属コックが来てるんだから、働かせるのは当然だろ」
758それにしてもよくまぁ内装まで再現したもんだ♬
ある種のノスタルジーに浸りつつエレインを膝に乗せたバンがエールを楽しんでいると、店主として忙しく働くメリオダスがカウンターの中から声をかけてきた。
「バン、厨房入ってくれ!」
「ハァ 何でだよ♪」
「久々に専属コックが来てるんだから、働かせるのは当然だろ」
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DOODLE出先から帰ってきて、突然部屋の片付けはじめて気づいたらこんな時間に……豚の帽子亭にて1。そのきゅー!「わぁっ、本当に豚の帽子亭がある!」
衛兵の先導で連れてこられた酒場を見上げてエレインは手を叩く。
「といっても、こっちの建物は初めてだけど……。フフッ、とっても楽しみ! ……こんばんわ!」
まだ起きないバンを浮かせて連れたまま店の扉を開けると、店内はそこそこに賑わっていた。
「いらっしゃ……おお、きたかー!」
店主、もとい国王のメリオダスが二人を認め、両手を上げて歓迎する。
「予定より少し遅かったな……っていうか何だ、その荷物は」
荷物、とはバンの事である。エレインは苦笑いを混ぜつつ、ここに来るまでの経緯を説明した。
「何だよバンさん、よその店で先にやっちまうとはつれないですなぁ」
あっ、とエレインが思う間もなく、メリオダスは空中で大いびきをかいているバンに一発入れる。が、ぐっすり寝ていた筈のバンは一瞬で跳ね起きて、すんでのところでそれをかわした。
705衛兵の先導で連れてこられた酒場を見上げてエレインは手を叩く。
「といっても、こっちの建物は初めてだけど……。フフッ、とっても楽しみ! ……こんばんわ!」
まだ起きないバンを浮かせて連れたまま店の扉を開けると、店内はそこそこに賑わっていた。
「いらっしゃ……おお、きたかー!」
店主、もとい国王のメリオダスが二人を認め、両手を上げて歓迎する。
「予定より少し遅かったな……っていうか何だ、その荷物は」
荷物、とはバンの事である。エレインは苦笑いを混ぜつつ、ここに来るまでの経緯を説明した。
「何だよバンさん、よその店で先にやっちまうとはつれないですなぁ」
あっ、とエレインが思う間もなく、メリオダスは空中で大いびきをかいているバンに一発入れる。が、ぐっすり寝ていた筈のバンは一瞬で跳ね起きて、すんでのところでそれをかわした。
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DOODLEリオネスについたようです。しばらく続きます!多分!!リオネスとうちゃく!その8! 次の朝、二人は近道は諦めて街道に戻り、暫く歩いたところで小高い丘に行き当たった。
「意外と遠回りしてなかったな♪ これを超えたら」
「リオネスね!」
「あ、オイ!」
バンの肩口から離れたエレインはふわっと飛び上がったと思ったら、ぎゅん、と丘を飛び越える。のんびりして見えても妖精族の姫君である。その辺の妖精とは魔力の格が違う。ほんの少しその気になるだけで、ものすごい速さで飛ぶことが出来るのだ。
「カカッ、負けね〜ぞ♬」
競争心をくすぐられたバンはわくわくと数回ステップを踏んだかと思えば地面を蹴り、飛ぶようにしてエレインの後を追った。
競争したおかげで、二人はリオネスの城壁にあっという間に到着したのだった。
1259「意外と遠回りしてなかったな♪ これを超えたら」
「リオネスね!」
「あ、オイ!」
バンの肩口から離れたエレインはふわっと飛び上がったと思ったら、ぎゅん、と丘を飛び越える。のんびりして見えても妖精族の姫君である。その辺の妖精とは魔力の格が違う。ほんの少しその気になるだけで、ものすごい速さで飛ぶことが出来るのだ。
「カカッ、負けね〜ぞ♬」
競争心をくすぐられたバンはわくわくと数回ステップを踏んだかと思えば地面を蹴り、飛ぶようにしてエレインの後を追った。
競争したおかげで、二人はリオネスの城壁にあっという間に到着したのだった。
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DOODLEほらね、やっぱり歩いてるおはなしだよ!夜空の下で。その7!「うーんこれは」
「迷ったな、わりぃ♬」
てくてくのんびり街道を歩くこと1日半、「この道飽きた〜♪ こっちが近道だからこっちから行こうぜ♬」という、なんの根拠もないただの思いつきのバンの提案により街道を外れ更に半日、あからさまに目的地からずれた所に二人はいた。
「急ぎじゃないしね、構わないわよ。こうなる気がしてたし」
星の位置もおかしいし、小鳥たちのうわさ話もなんか変だし、とエレインはにやりと笑う。
「何だよ〜、わかってて黙ってたってか? お前もヤルな〜♬」
「だって道に迷うのも楽しそうじゃない」
「カカッ♬ で、結局野宿だな♪」
正しい道には明日、明るくなってから戻ろうということで、二人潔く寝る場所を探し始めた。森に慣れ親しんだ二人にとって森である時点でどこでも平気なのだが、それだけに心地よい場所にもこだわりがある。
868「迷ったな、わりぃ♬」
てくてくのんびり街道を歩くこと1日半、「この道飽きた〜♪ こっちが近道だからこっちから行こうぜ♬」という、なんの根拠もないただの思いつきのバンの提案により街道を外れ更に半日、あからさまに目的地からずれた所に二人はいた。
「急ぎじゃないしね、構わないわよ。こうなる気がしてたし」
星の位置もおかしいし、小鳥たちのうわさ話もなんか変だし、とエレインはにやりと笑う。
「何だよ〜、わかってて黙ってたってか? お前もヤルな〜♬」
「だって道に迷うのも楽しそうじゃない」
「カカッ♬ で、結局野宿だな♪」
正しい道には明日、明るくなってから戻ろうということで、二人潔く寝る場所を探し始めた。森に慣れ親しんだ二人にとって森である時点でどこでも平気なのだが、それだけに心地よい場所にもこだわりがある。
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DOODLEこのままで行くとこの話、街道てくてく歩いてるだけの話が大半のになるのでは、という危機感を覚えました😂だってそんなにいっぱい色んなところいかないでしょ?!エレインちゃん生脚事件。たしかその6!村を出発した二人は次の目的地、リオネスに向かって街道を歩いている。人家もなく、ひたすらに続く道も街道とは名ばかりで、森の中に出たり入ったりを繰り返していた。
「途中で宿がありゃいいが、久しぶりに野宿になるかもな♪」
そう言いつつも、バンの口調は弾んでいる。エレインと二人なら、どこだって城とおなじなのだ。それに野宿など不便と感じる性分ではない。
「こうして二人で歩くのも久しぶり」
もちろんそれはエレインも同様で、同じ気持ちだ。その証拠にふわふわ浮いてみたり、くるんと回ったり、いつになくはしゃいだ様子だった。
太陽が頭のてっぺん来た頃、まるで時報のようにバンの腹が鳴った。
「朝あんだけ食ったんだけどな♪」
1094「途中で宿がありゃいいが、久しぶりに野宿になるかもな♪」
そう言いつつも、バンの口調は弾んでいる。エレインと二人なら、どこだって城とおなじなのだ。それに野宿など不便と感じる性分ではない。
「こうして二人で歩くのも久しぶり」
もちろんそれはエレインも同様で、同じ気持ちだ。その証拠にふわふわ浮いてみたり、くるんと回ったり、いつになくはしゃいだ様子だった。
太陽が頭のてっぺん来た頃、まるで時報のようにバンの腹が鳴った。
「朝あんだけ食ったんだけどな♪」
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DOODLEまずはご近所のようです。いちにちめだけどその5!「で、どこだって?」
「これによるとまずはふもとの村ね」
ランスロットからのプレゼントのチケットには大まかではあるがきちんと《旅程》が記されている。どうやら書かれた場所を順番に巡れという事らしい。
「最初は凄い近場なんだな。しかし決まりごとのある旅っていうのは初めてだが、セガレの案と思うと悪くねぇな♪ 」
バンはスキップしそうな勢い坂を下る。エレインもわくわくしながらその肩にとまったまま、ついて行った。
すぐ近くと言っても森深いベンウィックから歩いて数時間はかかる、とはいえバンとエレインにかかればあっという間だ。その村の人々も森に慣れ親しんでおり、ベンウィックの森まで狩りに来たり木の実を摘みに来たりと、いわばお隣のお宅くらいの感覚の関係だった。
1551「これによるとまずはふもとの村ね」
ランスロットからのプレゼントのチケットには大まかではあるがきちんと《旅程》が記されている。どうやら書かれた場所を順番に巡れという事らしい。
「最初は凄い近場なんだな。しかし決まりごとのある旅っていうのは初めてだが、セガレの案と思うと悪くねぇな♪ 」
バンはスキップしそうな勢い坂を下る。エレインもわくわくしながらその肩にとまったまま、ついて行った。
すぐ近くと言っても森深いベンウィックから歩いて数時間はかかる、とはいえバンとエレインにかかればあっという間だ。その村の人々も森に慣れ親しんでおり、ベンウィックの森まで狩りに来たり木の実を摘みに来たりと、いわばお隣のお宅くらいの感覚の関係だった。
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DOODLEやっと出発する模様です。ところで頂いたスタンプの中に札束が入ってて笑っちゃいました😂
その他のスタンプも、スタンプしてなくても見てくださってる方、全部ありがとうございます!!!
いってきますでそのよん!出立の日はまさに旅立ち日和といった空模様だった。バンは最低限の荷物だけ入れた雑嚢を背負い、ついでにエレインも肩に乗せる。
「そういえばその袋って何が入っているの?」
エレインが今更気づいたというふうに尋ねると「マジで大したもん入ってねぇんだが」と、中身を出して見せてくれた。
「クレシューズにフライパンと小鍋とおたま、干し肉と調味料色々。それとナイフだろ、あとはパンツ〜♪」
「ぱんつ!」
「洗って履き替えたいときもある♪」
「穿かなければいいんじゃない?」
「カッカ♪ 確かに! じゃ、置いてこ♬」
「持ってけよ!」
突然会話に参加してきたランスロットが、ぽいと放られたバンの下着を雑嚢に突っ込んだ。
「おっ、ランス。それからもちろん、お前に貰った旅行チケットな♬」
1007「そういえばその袋って何が入っているの?」
エレインが今更気づいたというふうに尋ねると「マジで大したもん入ってねぇんだが」と、中身を出して見せてくれた。
「クレシューズにフライパンと小鍋とおたま、干し肉と調味料色々。それとナイフだろ、あとはパンツ〜♪」
「ぱんつ!」
「洗って履き替えたいときもある♪」
「穿かなければいいんじゃない?」
「カッカ♪ 確かに! じゃ、置いてこ♬」
「持ってけよ!」
突然会話に参加してきたランスロットが、ぽいと放られたバンの下着を雑嚢に突っ込んだ。
「おっ、ランス。それからもちろん、お前に貰った旅行チケットな♬」
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DOODLEまだ旅立たなくてごめんなさい。全然話と関係ないですが今日、元気だったのに突然気分が悪くなってぶっ倒れました。お昼にたこ焼き食べすぎたせいかもしれません。急性たこ焼き過剰摂取症候群です。たこ焼き大好き!美味しいお店あったら教えてください。
バンエレ夫婦旅(まだしてない)そのさん! バンの誕生日から遡ること数ヶ月前……。
「今年のオヤジの誕生日だけど、ちょっとした計画があるんだ」
ちょっと照れた様子のランスロットから、エレインは相談を持ちかけられた。
「宴会はあえて前日にやって、当日に実はこっちが本当のプレゼントです、みたいにしたいと思うんだけど」
「楽しそう! ウフフ、バン、きっと驚くわね。でも本当のプレゼントって……?」
「それも考えがあって」
その《考え》というのが旅行だった。ランスロット曰く、バンとエレイン、昔の話(という名の惚気)を散々聞いたので二人にとって旅という物が重要なキーワードだと知っている。けれども自分の知る限り、自分が生まれてからは二人で旅する姿を見たことがない。
583「今年のオヤジの誕生日だけど、ちょっとした計画があるんだ」
ちょっと照れた様子のランスロットから、エレインは相談を持ちかけられた。
「宴会はあえて前日にやって、当日に実はこっちが本当のプレゼントです、みたいにしたいと思うんだけど」
「楽しそう! ウフフ、バン、きっと驚くわね。でも本当のプレゼントって……?」
「それも考えがあって」
その《考え》というのが旅行だった。ランスロット曰く、バンとエレイン、昔の話(という名の惚気)を散々聞いたので二人にとって旅という物が重要なキーワードだと知っている。けれども自分の知る限り、自分が生まれてからは二人で旅する姿を見たことがない。
bell39399
DOODLEすごい数の反応ありがとうございます!素敵なプッレッシャー、もとい励みになります♬ぜってぇサボれない…!
バンエレ誕2024その2「カカッ、我が息子ながら味な真似しやがる♬」
朝の出来事の少しあと、事態を消化したバンはさっそく旅支度を整えながら、ランスロットがくれた《旅行チケット》を眺めた。幾分、いやかなり、にまにましまがら。
そのチケットはどう見ても手作りで、はっぱでできていているそれには大まかな旅程が手書きで書かれている。行き先はどこもだいたい知った場所で、たかが父親の誕生日の為に方方に手を回し骨を折ったのかと思うと、うっかりするとらしくもなく涙が出そうになった。
「父親、か……」
父親。自分にとってはジバゴのことだ。共に過ごした時間はけして長くはなかったが、目一杯父親の愛情を注いでもらったと恩と愛情を感じている。けれども自分はそのジバゴに、いったい何かしてやれただろうか?
1112朝の出来事の少しあと、事態を消化したバンはさっそく旅支度を整えながら、ランスロットがくれた《旅行チケット》を眺めた。幾分、いやかなり、にまにましまがら。
そのチケットはどう見ても手作りで、はっぱでできていているそれには大まかな旅程が手書きで書かれている。行き先はどこもだいたい知った場所で、たかが父親の誕生日の為に方方に手を回し骨を折ったのかと思うと、うっかりするとらしくもなく涙が出そうになった。
「父親、か……」
父親。自分にとってはジバゴのことだ。共に過ごした時間はけして長くはなかったが、目一杯父親の愛情を注いでもらったと恩と愛情を感じている。けれども自分はそのジバゴに、いったい何かしてやれただろうか?
bell39399
DOODLE今日中に終わりそうもないので発想逆転、例により何も考えずに見切り発車決定!今日から一日一話、エレイン誕まで突っ走ります!(予定)
サボらず続けられたらほめてください。
レッツ夫婦旅行!バンの誕生日会、という名目の宴会は本人の誕生日の前日に盛大に行われた。何故前日だったのかは参加者もバンも知らない。そもそもその日の朝にランスロットが
「おとうさんお誕生おめでと〜さぁ起きてホラ起きろ」
などと言いながらバンを叩き起こし、仕方なくベッドからもぞもぞ這い出た時にはすっかり宴会の準備が整っていたという具合である。自分の誕生日を祝う、というよりも誕生日という概念そのものが未だに欠落しているバンにとって日付など大した問題ではないので「今日俺誕生日だったのか、わざわざありがてぇ♬」と納得したのだが、最大の謎はエレインが妙に終始キョトンとしていた事だった。
とはいえ宴会は誕生日会にふさわしく、おおいに盛り上がった。いささか照れくささはあるが、皆に祝福されるというのは悪いものではない。古い顔なじみや七つの大罪の仲間も集まり、バンはとても素晴らしいひとときを過ごした。
1478「おとうさんお誕生おめでと〜さぁ起きてホラ起きろ」
などと言いながらバンを叩き起こし、仕方なくベッドからもぞもぞ這い出た時にはすっかり宴会の準備が整っていたという具合である。自分の誕生日を祝う、というよりも誕生日という概念そのものが未だに欠落しているバンにとって日付など大した問題ではないので「今日俺誕生日だったのか、わざわざありがてぇ♬」と納得したのだが、最大の謎はエレインが妙に終始キョトンとしていた事だった。
とはいえ宴会は誕生日会にふさわしく、おおいに盛り上がった。いささか照れくささはあるが、皆に祝福されるというのは悪いものではない。古い顔なじみや七つの大罪の仲間も集まり、バンはとても素晴らしいひとときを過ごした。