「はぁ…、おまえと飲むとだめだな…
楽しすぎて加減を忘れて飲みすぎてしまう」
アルコールが入るとシュバルツの雰囲気はだいぶ変わる。ふにゃりと柔らかく笑う顔が年齢よりも幼くみせる。蕩けそうな微笑みを向けられるとどうにもソワソワと落ち着かない気持ちにさせられてしまう。
「おっと、」
「大丈夫か?」
「すまない、」
アルコールがまわったのかバランスを崩してスツールから落ちかけた身体を腕で支えてやる。腕の中に収まったシュバルツの身体は思っていたより軽く、少し驚いてしまった。先程よりも早くなった鼓動に戸惑ってしまう。シュバルツはハーマンの腕に掴まるとゆっくり身体をおこした。
「基地まで戻るのが億劫になるな。今日はいささか飲み過ぎた…こんな体たらく、部下に見られたらなんて言い訳したものか……」
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