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    れっくす

    🥗/swr

    DONE2020/03/15 過去作投稿
    『彼は誰のユーフォリア』収録
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    本編エンディング後から一年後、楽園の未踏区域の調査を任命されたメレフがカグツチととある洞穴に足を踏み入れる話です。
    ※巨神獣とブレイドに関する強い捏造・自己解釈を含みます。
    ※レックス他本編内のパーティメンバー、ユーゴ、ワダツミが出ます。
    彼は誰のユーフォリア 白と黒の煙が舞う機械の街の中を、女は一人歩いていた。
     砂混じりの風がひゅうと吹いて、彼女の黒髪をなびかせた。見覚えのある街は賑わっていた。硬い石畳の広場では子供たちが楽しげにはしゃぎ回っていて、その向こうには堅牢な要塞としての機能を備えた巨大な皇宮が鎮座している。
     彼女はそれを見上げ、違和感を覚えた。壁面は日の光を浴びて反射している。皇宮へと続く橋の柵は真新しい。よく見れば今まさに歩いている地面の石畳もより綺麗に敷かれている。構えられている砲台も彼女の目に見慣れぬ姿をしていたが、その様相からそれらは彼女が知っているよりずっと高度な技術で生み出されたものだと推測できた。
     砂塵に打たれ至る所で錆や傷を見せている、それが彼女にとっての見慣れた風景だ。記憶と違うその景色をただ呆然と眺めていると、遊んでいた子供の一人が目の前に飛び出してきた。ぶつかると判断し身を逸らそうとしたが避けきれず、だが子供は彼女の体に衝突することなくするりとすり抜けてそのまま走り去ってしまった。
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    kumaneko013

    DONE弊里のハン×ハン小話。いつものアラタと、年上ハンターくん。ハンターくんの概要は一応こんな感じです。

    名前:チハル
    23歳/184cm・79kg

    髪型5のボイス8。髪色は白で目の色は琥珀。褐色肌。使用武器は弓がメイン。
    女の子みたいな名前がちょっぴりコンプレックス。両親は健在だけど、ツリキくんのお父さんみたいに里の外に出ていてほとんど帰ってこない。父親はカムラ外の生まれ。
     静かに吹く風。
     川の流れる音と、水の匂い。
     集会所の奥の席は、いつもながら心地良い。
     青空の下で飲む淹れ立ての茶も美味かった。小さな吐息が自然と零れる。
     しかし──である。
     俺の隣に腰掛けている英雄殿は、先程からとてもご機嫌斜めだ。
     目の前にうさ団子が置かれたその一瞬だけは、嬉しそうにしたものの。すぐにむくれた顔つきに戻り、無言でうさ団子を頬張り始める。
    「まだ怒ってるのか」
    「……だって……」
     俺の問いにアラタは言い淀み、表情にも少し翳りを見せたのだった。


     話は少し前に遡る。
     アラタと共に集会所へ向かうべく、並んで里を歩いていた時の事だ。
    「あっ! あんたがカムラの里の英雄か!?」
     背後から急に掛けられた声。振り向いてみれば、そこには余所のハンターと思しき若い男の姿があった。見た目は20歳そこそこ──俺と同年代ぐらいだろうか。
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    5oma_n

    MOURNINGアレックスしないと出られない部屋に本編ロドと30年後ロド詰める話、完全にこの流れから進めなくなったので現在書き直ししてます。こちらのルートは供養ということで置いておきます。きちんと書いてまたあげますので暫しお待ちを!!
    「ウワー知ってるこれ!セックスしないと出られない部屋だ!!」
    「セックスしないと出られない部屋!?」
    「そのままだよロナルドくん!ご覧、扉の上にでかでかと掲げられた看板を!!」
    「う、うわああぁ書いてある!!」
    バタンと大きな音を立てて閉ざされた扉の上、ゴシック体で記された注意書きの看板には「セックスしないと出られない部屋」というトンチキな文言が記されていて、ロナルドとドラルクは揃って悲鳴をあげた。

    ふたりがそういう関係になって数ヶ月が経つが、死にやすい吸血鬼の身体を拓くというのは大変な困難を極めるものだった。またロナルドは血気盛んな若者であるが故、挿入に至るまでに誤射してしまう日々を繰り返してしまう。そんな中、どうにか行為の最後までに至るようになった矢先の出来事に、ふたりは頭を抱えつつもこの大いなる大義名分を得たことに深く感謝せざるを得なかった。如何せん、ムードの作り方を知らない若造と、知識だけは蓄えてしまった吸血鬼とでは事に及ぶまでに時間を要することが多い。やれ寒いから棺桶に入らせろだの、ジョンが寝たからいいだろうだの、雰囲気を作るのが下手にも程があり、それはどちらにも言えることではあった。
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