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    古代

    Psich_y

    SPUR ME尻を叩かせてください。
    10/27オンリー発行予定


    今世は比較的「普通」に暮らせているある子供が、喋る古代遺物と出逢って運命を知る話。

    ※アベンシオ(広義)
    ※無知転生カカワ×自分をシオだと主張する対概念級古代兵器な火
    ※現代風未来+武器精霊化パロのようなもの
    ※スク→シオの匂いがする
    「知らない天井だ……」
     カカワーシャがこうして覚えのない天井の下で目覚めるのは、二回目だった。
     慣れた様子で上体を起こし、周囲を見回す。
     不思議な紋様の描かれた白い石の壁。少し湿ったような空気。左右対称に立つ、古めかしい装飾の掘られた柱たちが示す先には、閉じた石の扉がある。何らかの呪術的な紋様が施された――それは植物文様か、巨大な鳥の顔のように見えた――扉の奥からは青紫色の光が溢れていて。聳え立つそれらは、まるで美術の教科書に出てくる、古代遺跡の見本のように見えた。当然記憶はない。記憶はないが、心当たりはある。
     かたん。慎重に動かした手が、固いものに当たった。見れば、カカワーシャが寝ていたところのすぐ傍に、透明なキューブが転がっていた。中で、扉の向こうから漏れているのと同じ、青紫色の炎が、眠っているように、緩やかに揺れている。
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    Emitany54

    DONEゲームやっててエメと自機との関係性がしっくり来なかったので、しっくりさせる為にとりあえず出会い編を書いてみました。古代人小話。

    ※暁月のネタバレがあるよ!
    ※アゼム設定の捏造があるよ!
    ※該当の人物やモンスター名が今後出てきたらこの設定は即座に爆発するよ!
    夢を織る花花咲き乱れる園、エルピス。ここは実験生物の為の理想的な気候が常に用意されている。今日もまたどこまでも高い空に白い花弁が風に舞い、実験場の浮島に落ちる光と影が美しい景色を織り成していた。
    エメトセルクはここで新しくアゼムの座に就く予定の青年を探していた。その青年とは長らく連絡がつかず、業を煮やしたエメトセルクは、ヴェーネスに似た色を持つエーテルの残滓を辿ってここまでやって来たのだった。
    「なぜエルピスに?」
    エメトセルクは眉を顰めた。創造生物の実験場であるこの場所に、アゼム候補が赴いた理由が分からない。彼が創造生物の研究に携わる理由も略歴書からは窺い知れなかった。しかし、アゼムの座に就く奴、またはアゼム候補はいつだって奇人変人ばかり。気まぐれでここに潜り込もうとするような輩でもおかしくはないだろう。エメトセルクはさらに眉間に皺を寄せて軽い溜息をついた。広大なエルピスの中をエーテル視で確実に標的の元へと辿りながら、エメトセルクはその冷静な瞳で周囲を観察していた。
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