魔道祖師
たかはら
PROGRESS進捗その2。短め。致してませんが、R15相当なのでご注意ください!含光君は〇〇がお好き?「いや、阿湛の方が可愛い!」
きみこそ、いやお前こそ、と何度か言い合い、二人は顔を見合わせて笑った。その笑顔があまりにも可愛くて、小さな体を抱き締めてやれば、苦しいのか何度か胸を叩かれる。幼子の力はそう強くない、と思いきや、予想より強い力で叩かれて咳き込んだ。藍氏特有?の馬鹿力は健在らしい。
慌てて腕を解くと、阿湛はそれはもう完全に拗ねていた。幼い彼は感情がよく分かるから、つい揶揄ってしまうのだ。
「このからだはふべんだ。きみをだきしめられない」
「藍湛はいつも俺を甘やかしてくれるからな。たまには哥哥に甘えてくれよ、阿湛」
袖からほっそりした腕を出し、魏無羨の背に回そうとするが届かない。三歳の体は大人と勝手が違うからだろうが、そんなところも微笑ましかった。
1069きみこそ、いやお前こそ、と何度か言い合い、二人は顔を見合わせて笑った。その笑顔があまりにも可愛くて、小さな体を抱き締めてやれば、苦しいのか何度か胸を叩かれる。幼子の力はそう強くない、と思いきや、予想より強い力で叩かれて咳き込んだ。藍氏特有?の馬鹿力は健在らしい。
慌てて腕を解くと、阿湛はそれはもう完全に拗ねていた。幼い彼は感情がよく分かるから、つい揶揄ってしまうのだ。
「このからだはふべんだ。きみをだきしめられない」
「藍湛はいつも俺を甘やかしてくれるからな。たまには哥哥に甘えてくれよ、阿湛」
袖からほっそりした腕を出し、魏無羨の背に回そうとするが届かない。三歳の体は大人と勝手が違うからだろうが、そんなところも微笑ましかった。
真木k
DONEポイピクやってみたくて載せる!含光君が犬?! 藍忘機は素晴らしい。逢乱必出で多くの人々を救い、平等で品行方正まさにその姿は含光君と呼ばれるに相応しい人間である。多くの弟子に尊敬され、皆に慕われている。
そうそうその通りだ。非の打ち所なんてないぞ。その非がおれだって?失礼だな。まあ否定はしないが、あの含光君は毎日毎日、この体を暴き...おっと、今はその話をしたいんじゃないんだ。聞いてくれるか、俺は困ってるんだ。含光君とも呼ばれる人間が犬のような行動をとることについてだ。具体的に言えば、噛みつく、匂いを嗅ぐ、追いかけてくる、甘えてくる、撫でられるのが好き...おい、別に惚気けてるわけじゃないぞ。困ってるんだ。噛み付くのは割と昔からだ。道侶になる前から噛みつかれてる。それに道侶になってからは体から藍湛の歯型が消えたことがない。まぁそれは、俺も嬉しいからいい。最中に噛まられる気持ちいいんだ。今度試してみろよ。それからとにかく匂いを嗅ぐんだ。首筋だったり頭だったり。一応俺だったあんなにあからさまに嗅がれたら恥ずかしい。肺活量がおかしいんだ。いつまでも吸い続けてる。すごいだろ。もういいだろって言っても魏嬰、しか言わなくなる。前から抱きしめられたり後ろから抱きしめられたりして毎日嗅がれるんだ。悔しいから俺も藍湛の匂いを嗅いでやってる。いい匂いがするぞ。嗅いでみたいって顔してるだろ。ダメに決まってる。俺の藍湛だぞ。それから、俺が寝台を先に降りると直ぐに追いかけてくるんだ。どこにも行かないのに。直ぐに戻って大人しく抱きしめられてるよ。いつもより強く抱きしめてくれるんだ。不安にさせたくないけど、そうやって思いをぶつけてくれるのが癖になる。それに俺が誰かとただ話してるだけでヤキモチ妬くんだ。夜が激しくなることも、おっと失礼。分かりやすくやきもちやくから可愛いんだ。撫でて、って言うんだぞ。あの含光君が。そりゃ撫でるしかないだろ?あいつの髪は見た目通りサラサラで頭の形もいい。沢山撫でてやるとご機嫌になるんだ。そうやって全力で甘えてくるところも本当に犬っぽいだろ?想像できない?そうか、まぁそういう姿を見せてくれるのは俺にだけだからな。藍湛がそうやって甘えて愛してくれるのは俺だけ。あいつは俺にぞっこんなんだ!俺のことが大好きなんだぞ!もうあいつの非でも汚点でもなんだって構わないさ。ははははははははは!!!
1172そうそうその通りだ。非の打ち所なんてないぞ。その非がおれだって?失礼だな。まあ否定はしないが、あの含光君は毎日毎日、この体を暴き...おっと、今はその話をしたいんじゃないんだ。聞いてくれるか、俺は困ってるんだ。含光君とも呼ばれる人間が犬のような行動をとることについてだ。具体的に言えば、噛みつく、匂いを嗅ぐ、追いかけてくる、甘えてくる、撫でられるのが好き...おい、別に惚気けてるわけじゃないぞ。困ってるんだ。噛み付くのは割と昔からだ。道侶になる前から噛みつかれてる。それに道侶になってからは体から藍湛の歯型が消えたことがない。まぁそれは、俺も嬉しいからいい。最中に噛まられる気持ちいいんだ。今度試してみろよ。それからとにかく匂いを嗅ぐんだ。首筋だったり頭だったり。一応俺だったあんなにあからさまに嗅がれたら恥ずかしい。肺活量がおかしいんだ。いつまでも吸い続けてる。すごいだろ。もういいだろって言っても魏嬰、しか言わなくなる。前から抱きしめられたり後ろから抱きしめられたりして毎日嗅がれるんだ。悔しいから俺も藍湛の匂いを嗅いでやってる。いい匂いがするぞ。嗅いでみたいって顔してるだろ。ダメに決まってる。俺の藍湛だぞ。それから、俺が寝台を先に降りると直ぐに追いかけてくるんだ。どこにも行かないのに。直ぐに戻って大人しく抱きしめられてるよ。いつもより強く抱きしめてくれるんだ。不安にさせたくないけど、そうやって思いをぶつけてくれるのが癖になる。それに俺が誰かとただ話してるだけでヤキモチ妬くんだ。夜が激しくなることも、おっと失礼。分かりやすくやきもちやくから可愛いんだ。撫でて、って言うんだぞ。あの含光君が。そりゃ撫でるしかないだろ?あいつの髪は見た目通りサラサラで頭の形もいい。沢山撫でてやるとご機嫌になるんだ。そうやって全力で甘えてくるところも本当に犬っぽいだろ?想像できない?そうか、まぁそういう姿を見せてくれるのは俺にだけだからな。藍湛がそうやって甘えて愛してくれるのは俺だけ。あいつは俺にぞっこんなんだ!俺のことが大好きなんだぞ!もうあいつの非でも汚点でもなんだって構わないさ。ははははははははは!!!
たかはら
PROGRESS続、浮気相手は藍氏の仙子!?。今度は藍湛が小さくなります!!含光君は〇〇がお好き?「出来た!」
魏無羨は出来上がった霊符を掲げ、達成感のあまり大きな声を上げた。添削をしていた道侶に横目で見られたが気にしない。先日から改良を重ねていた姿を変える霊符がようやっと完成したのだ。ここに至るまでの道のりは険しく、藍忘機が女性になったり、魏無羨が幼子の姿になったりと紆余曲折あったのである。
但し、画竜点睛を欠く。本当に望み通りの姿になるのか、なったとして己を見失わないか。試してみなければ分からないのだ。とは言え、前回自分に試してああなった訳で、かと言って他人には試せない。さて、どうしたものか、と思案した時、
「私が試そう」
「流石藍湛!俺が何したいか分かってるな。でも、本当にいいのか?あの一件で藍先生にはこれでもかって怒られたしな」
1197魏無羨は出来上がった霊符を掲げ、達成感のあまり大きな声を上げた。添削をしていた道侶に横目で見られたが気にしない。先日から改良を重ねていた姿を変える霊符がようやっと完成したのだ。ここに至るまでの道のりは険しく、藍忘機が女性になったり、魏無羨が幼子の姿になったりと紆余曲折あったのである。
但し、画竜点睛を欠く。本当に望み通りの姿になるのか、なったとして己を見失わないか。試してみなければ分からないのだ。とは言え、前回自分に試してああなった訳で、かと言って他人には試せない。さて、どうしたものか、と思案した時、
「私が試そう」
「流石藍湛!俺が何したいか分かってるな。でも、本当にいいのか?あの一件で藍先生にはこれでもかって怒られたしな」
pfvnvavc
TRAINING沸き上がる情熱に負けて初めて魏嬰さん描いた。いい加減だし、めちゃくちゃ修正して汚いから薄目で💦どうしても魔道祖師ではなく陳情令で描きたい。三次元を二次元でかわいく描きたいのだけど、こればかりはひたすら描いて慣れるしかないのかな。あ、アナログしか出来ませぬぬぬ。藍湛さんも役者さんも描きたい❗練習記録になるかな❓たかはら
PROGRESS進捗その5。進捗はこれで最後。後はラストまで書ききります!!魏嬰が小さくなる話 暫くして藍啓仁は意識を取り戻した。顔色は未だ悪く、今にもまた倒れてしまいそうにも見える。藍忘機から事情を聞いている間、小刻みに体が震えていたのも気のせいではないだろう。度重なる心痛に、もはや怒鳴る気力すらなかったに違いない。
「それでは叔父上、また参ります」
「おじうえばいばい!!」
羨羨は大きく手を振ると、藍忘機を追って走り出す。藍思追と藍景儀も一礼して二人に続いた。残された藍啓仁は大きく息をつくと、去りゆく幼子の後ろ姿を見つめる。態度とは裏腹にその瞳は存外優しいものだった。
「まったく……親が親なら子も子、か」
蘭室に藍忘機の声が淡々と響く。普段は神妙な面持ちで座学に挑む各家の子息達だが、今日ばかりは皆の顔に戸惑いが浮かんでいる。
1021「それでは叔父上、また参ります」
「おじうえばいばい!!」
羨羨は大きく手を振ると、藍忘機を追って走り出す。藍思追と藍景儀も一礼して二人に続いた。残された藍啓仁は大きく息をつくと、去りゆく幼子の後ろ姿を見つめる。態度とは裏腹にその瞳は存外優しいものだった。
「まったく……親が親なら子も子、か」
蘭室に藍忘機の声が淡々と響く。普段は神妙な面持ちで座学に挑む各家の子息達だが、今日ばかりは皆の顔に戸惑いが浮かんでいる。
たかはら
PROGRESS進捗その4。藍先生、いつもお疲れ様です……。魏嬰が小さくなる話「誰も取らないからちゃんと持っていて」
藍忘機は羨羨の抹額を持つ小さな手を優しく包み込む。その目には幼い道侶しか映っていないに違いない。
「ほんと?」
「うん」
「らんじゃんだいすき!」
「私もだ」
「きゃー!」
羨羨は藍忘機の首に飛び付くと、ぐりぐりと頭を擦り付ける。仕草はとても可愛らしいし、微笑ましいのだが、(いつも似たような光景を)見せられる方はたまったものではない。
目の前で繰り広げられるやり取りに、真っ先に我に返ったのは藍思追だった。こほん、と聞こえるように咳払いをして笑顔で告げる。
「含光君、ご一緒しても宜しいでしょうか?」
「構わないが……」
表情こそ変わらないものの、玻璃の瞳には困惑が浮かんでいる。当然、藍思追と藍景儀が付き添う必要はない。そう、心配なのは藍忘機と羨羨ではなく、藍景仁だ。
901藍忘機は羨羨の抹額を持つ小さな手を優しく包み込む。その目には幼い道侶しか映っていないに違いない。
「ほんと?」
「うん」
「らんじゃんだいすき!」
「私もだ」
「きゃー!」
羨羨は藍忘機の首に飛び付くと、ぐりぐりと頭を擦り付ける。仕草はとても可愛らしいし、微笑ましいのだが、(いつも似たような光景を)見せられる方はたまったものではない。
目の前で繰り広げられるやり取りに、真っ先に我に返ったのは藍思追だった。こほん、と聞こえるように咳払いをして笑顔で告げる。
「含光君、ご一緒しても宜しいでしょうか?」
「構わないが……」
表情こそ変わらないものの、玻璃の瞳には困惑が浮かんでいる。当然、藍思追と藍景儀が付き添う必要はない。そう、心配なのは藍忘機と羨羨ではなく、藍景仁だ。
たかはら
SPUR ME進捗その3。あまりにも進まないので自分への尻叩きに。魏嬰が小さくなる話「含光君、魏先輩に何が……まさか先日の……」
「恐らくは」
藍思追は皆まで言わずとも合点が行ったようだった。藍忘機が女性になった際、彼と藍景儀もその姿を目にしている。ちなみに藍景儀はと言えば、未だ玉砂利の上に蹲ったままだ。
刹那、一陣の風が吹いた。藍忘機の抹額が羨羨の目の前で翻る。ひらひらと舞うそれを幼子が掴もうとするのは当然だった。伸ばされた小さな手が抹額に触れた途端、はらりと解けてしまう。
「らんじゃんのひらひら!」
「含光君、抹額が……」
「構わない」
羨羨は長い抹額を気に入ったようで、ぎゅっと握り締めて放そうとしない。藍思追は慌てて周囲を見回すが、幸いと言うべきか他に人影はなかった。
いくら羨羨は魏無羨とは言え、他の子弟に見られでもしたらいらぬ混乱を招く。驚きのあまりに倒れる者が出てもおかしくなかった。
895「恐らくは」
藍思追は皆まで言わずとも合点が行ったようだった。藍忘機が女性になった際、彼と藍景儀もその姿を目にしている。ちなみに藍景儀はと言えば、未だ玉砂利の上に蹲ったままだ。
刹那、一陣の風が吹いた。藍忘機の抹額が羨羨の目の前で翻る。ひらひらと舞うそれを幼子が掴もうとするのは当然だった。伸ばされた小さな手が抹額に触れた途端、はらりと解けてしまう。
「らんじゃんのひらひら!」
「含光君、抹額が……」
「構わない」
羨羨は長い抹額を気に入ったようで、ぎゅっと握り締めて放そうとしない。藍思追は慌てて周囲を見回すが、幸いと言うべきか他に人影はなかった。
いくら羨羨は魏無羨とは言え、他の子弟に見られでもしたらいらぬ混乱を招く。驚きのあまりに倒れる者が出てもおかしくなかった。
たかはら
PROGRESS進捗その2。昨日の続きなので変な所から始まりますー!魏嬰が小さくなる話 その間にまた眠気がやって来たのか、羨羨は髪を触られている間に船を漕いでいた。
朝餉を用意するためにそっと静室を出る。藍忘機が重箱を持って戻って来た時も座ったまま眠っていた。
「起きなさい。朝餉だ」
「むー……」
まだ半分寝たままの羨羨の口元に料理を持って行くと、目は瞑ったまま器用に咀嚼する。食べさせてやりながら藍忘機も食事を取る。甲斐甲斐しいその姿は雛に餌を与える親鳥のよう。
食べ終わる頃には目覚めているかと思いきや、未だ羨羨は夢の中にいた。小さな唇が弧を描く。どんな楽しい夢を見ているのだろう。
小さくなってしまったのは不可抗力ではあるが、一時とは言え辛い記憶を忘れられるなら。ふと、そう思ってしまった。例え彼自身が望まずとも。
1197朝餉を用意するためにそっと静室を出る。藍忘機が重箱を持って戻って来た時も座ったまま眠っていた。
「起きなさい。朝餉だ」
「むー……」
まだ半分寝たままの羨羨の口元に料理を持って行くと、目は瞑ったまま器用に咀嚼する。食べさせてやりながら藍忘機も食事を取る。甲斐甲斐しいその姿は雛に餌を与える親鳥のよう。
食べ終わる頃には目覚めているかと思いきや、未だ羨羨は夢の中にいた。小さな唇が弧を描く。どんな楽しい夢を見ているのだろう。
小さくなってしまったのは不可抗力ではあるが、一時とは言え辛い記憶を忘れられるなら。ふと、そう思ってしまった。例え彼自身が望まずとも。
たかはら
PROGRESS魏嬰が小さくなる話だけどあんまり進んでない。天天まで辿り着けるのか……!魏嬰が小さくなる話 藍忘機が目覚めた時、腕の中にいたのは三歳くらいの幼子だった。まさか夢ではないかと、一度目を閉じ再び瞼を上げるが、やはりぶかぶかの寝衣に埋もれた幼子が眠っている。その顔立ちは本来の魏無羨のもので、疑うべくもない。
彼は以前から姿を変える呪符を発明しようとしていた。失敗した際には藍忘機が女性の姿になった一件も記憶に新しい。つまり今回もその失敗例だろう。
眠っているところを起こすのは忍びなかったが、確かめなければいけない。藍忘機はそっとその小さな肩を揺する。
「魏嬰、起きて」
「……らんじゃん?」
ごしごしと目を擦りながら魏無羨は眠気まなこで藍忘機を見上げた。その姿はとても愛らしく、抱きしめたくなるのを堪えて言葉を続ける。
861彼は以前から姿を変える呪符を発明しようとしていた。失敗した際には藍忘機が女性の姿になった一件も記憶に新しい。つまり今回もその失敗例だろう。
眠っているところを起こすのは忍びなかったが、確かめなければいけない。藍忘機はそっとその小さな肩を揺する。
「魏嬰、起きて」
「……らんじゃん?」
ごしごしと目を擦りながら魏無羨は眠気まなこで藍忘機を見上げた。その姿はとても愛らしく、抱きしめたくなるのを堪えて言葉を続ける。
toniconemo
DONE忘羨2作目。いちお3巻までのネタバレ注意。診断メーカーのお題お借りしました。
とにこさんには「それはまるで呪いのよう」で始まり、「だから、その瞬間までは」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば12ツイート(1680字)以内でお願いします。
#shindanmaker #書き出しと終わり 1886
名塚@natsuka0331
DONEふんわりマフィアAU忘羨 ビルが爆発します!よろしくお願いします!!魏無羨/藍忘機/江澄/聶懐桑/藍曦臣ほか江氏の皆さん
※名無しのモブおじさんがいます!!!手を握られる描写があります注意※
お題お借りしました!
ジャンル hurt/confort 怪我・病気したキャラを別のキャラが慰める
AU マフィアAU
thing book 本
フレーズ Let me go「行かせてくれ」
ふんわりマフィアAU 一
魏無羨は雲夢一帯を取り仕切る江家の跡取り、江澄の片腕である。
しかし、その姿は厳重に隠されている。本来であれば、影に日向に忙しく立ち回るはずの魏無羨は、ほとんどの時間を江家の敷地内、それも限られた区画で過ごす。
魏無羨は、あまりに人を惹きつける。
幼少期にはやんちゃな振る舞いに隠れていた美貌が、黙ってじっとすることを覚えた少年期のおわりごろからは、否応なく衆人の目にさらされた。
大学を卒業し、江家の生業を手伝い始めたころ。雑用で毎日外を駆け回る魏無羨は、元々顔見知りも多く、何の問題もなく仕事をこなしていた。ところがしばらくすると、魏無羨の出自を理解しているはずの多くの人間が、身を滅ぼしてでも魏無羨を手に入れようと暴走を始めたのである。
18560魏無羨は雲夢一帯を取り仕切る江家の跡取り、江澄の片腕である。
しかし、その姿は厳重に隠されている。本来であれば、影に日向に忙しく立ち回るはずの魏無羨は、ほとんどの時間を江家の敷地内、それも限られた区画で過ごす。
魏無羨は、あまりに人を惹きつける。
幼少期にはやんちゃな振る舞いに隠れていた美貌が、黙ってじっとすることを覚えた少年期のおわりごろからは、否応なく衆人の目にさらされた。
大学を卒業し、江家の生業を手伝い始めたころ。雑用で毎日外を駆け回る魏無羨は、元々顔見知りも多く、何の問題もなく仕事をこなしていた。ところがしばらくすると、魏無羨の出自を理解しているはずの多くの人間が、身を滅ぼしてでも魏無羨を手に入れようと暴走を始めたのである。
sgm
DONEお野菜AU。雲夢はれんこんの国だけど、江澄はお芋を育てる力が強くてそれがコンプレックスでっていう設定。
お野菜AU:出会い 藍渙が初めてその踊りを見たのは彼が九つの年だ。叔父に連れられ蓮茎の国である雲夢へと訪れた時だった。ちょうど暑くなり始め、雲夢自慢の蓮池に緑の立葉が増え始めた五月の終わり頃だ。蓮茎の植え付けがひと段落し、今年の豊作を願って雲夢の幼い公主と公子が蓮花湖の真ん中に作られた四角い舞台の上で踊る。南瓜の国である姑蘇でも豊作を願うが、舞ではなくて楽であったため、知見を広げるためにも、と藍渙は叔父に連れてこられた。
舞台の上で軽快な音楽に合わせて自分とさほど年の変わらない江公主と弟と同じ年か一つか二つ下に見える江公子がヒラリヒラリと舞う姿に目を奪われた。特に幼い藍渙の心を奪ったのは公主ではなく公子だった。
江公主は蓮茎の葉や花を現した衣を着て、江公子は甘藷の葉や花を金糸で刺繍された紫の衣を着ていた。蓮茎の国では代々江家の子は蓮茎を司るが、なぜか江公子は蓮茎を育てる力よりも甘藷を育てる力が強いと聞く。故に、甘藷を模した衣なのだろう。その紫の衣は江公子によく似合っていた。床すれすれの長さで背中で蝶結びにされた黄色い帯は小さく跳ねるのにあわせてふわりふわりと可憐に揺れる。胸元を彩る赤い帯もやはり蝶のようで、甘藷の花の蜜を求めにやってきた蝶にも見えた。紫色をした甘藷の花は実を結ぶことが出来なくなった際に咲くというから、藍渙は実物をまだ見たことないが、きっと公子のように可憐なのだろうと幼心に思った。
2006舞台の上で軽快な音楽に合わせて自分とさほど年の変わらない江公主と弟と同じ年か一つか二つ下に見える江公子がヒラリヒラリと舞う姿に目を奪われた。特に幼い藍渙の心を奪ったのは公主ではなく公子だった。
江公主は蓮茎の葉や花を現した衣を着て、江公子は甘藷の葉や花を金糸で刺繍された紫の衣を着ていた。蓮茎の国では代々江家の子は蓮茎を司るが、なぜか江公子は蓮茎を育てる力よりも甘藷を育てる力が強いと聞く。故に、甘藷を模した衣なのだろう。その紫の衣は江公子によく似合っていた。床すれすれの長さで背中で蝶結びにされた黄色い帯は小さく跳ねるのにあわせてふわりふわりと可憐に揺れる。胸元を彩る赤い帯もやはり蝶のようで、甘藷の花の蜜を求めにやってきた蝶にも見えた。紫色をした甘藷の花は実を結ぶことが出来なくなった際に咲くというから、藍渙は実物をまだ見たことないが、きっと公子のように可憐なのだろうと幼心に思った。
紫雨(shigure)
MOURNING先週の凌澄のワンライ用に書いたものでしたが、江澄が可哀想なところで筆が止まって一時間経ってしまったので、とりあえず供養しておきます🙏💦金凌ちゃんがなんとかしてくれる展開を思いついたら加筆してあげます。
お題『西瓜』 蓮花塢の夏は蒸し暑い。
この時期、あちらこちらで蓮の花ひらく様はまるで仙郷のごとき美しさだが、水場が多いということは湿度も高くなるというわけで。蓮花塢の住人の関心は、このじっとりとした暑さをどのように凌ぐかということに向けられるのだ。
厳しく容赦のない宗主が率いる雲夢江氏の弟子たちも例外ではなく、その日は宗主の不在をいいことに、監督者の目を盗んで、修練場から抜け出した数人の少年たちが試剣堂でごろりと寝そべって、床板に涼を求めていた。
「お前たち! 何をやっている!」
「ひえっ!」
ふいに降ってわいた怒声に、少年たちは震えあがる。
苛烈な宗主が帰ってきたかと、顔を見られる前に別の扉から逃げ出そうと少年たちは考えたが、声が違うことに気が付いた一人が、好奇心から振り返った。
1373この時期、あちらこちらで蓮の花ひらく様はまるで仙郷のごとき美しさだが、水場が多いということは湿度も高くなるというわけで。蓮花塢の住人の関心は、このじっとりとした暑さをどのように凌ぐかということに向けられるのだ。
厳しく容赦のない宗主が率いる雲夢江氏の弟子たちも例外ではなく、その日は宗主の不在をいいことに、監督者の目を盗んで、修練場から抜け出した数人の少年たちが試剣堂でごろりと寝そべって、床板に涼を求めていた。
「お前たち! 何をやっている!」
「ひえっ!」
ふいに降ってわいた怒声に、少年たちは震えあがる。
苛烈な宗主が帰ってきたかと、顔を見られる前に別の扉から逃げ出そうと少年たちは考えたが、声が違うことに気が付いた一人が、好奇心から振り返った。
澪標(みおつくし)
DONEひとりで先にいってしまった江澄を、魏無羨が見送る話 ④※死ネタです
※魏無羨目線
※根底は曦澄だけど曦に妻子がいます(名前はありません)
※魏無羨がやっと江澄を理解する話でもある
※もうちょっと続く 6