TF
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。主ルチが大会の優勝祝いに鰻を食べに行く話です。鰻 デュエルディスクに手をかけると、大きく深呼吸をする。このドローに、次に場に出すカードに、僕たちの運命はかかっているのだ。これから引くカードこそが、僕たちの戦績を決めるのだから。
精神を集中すると、カードの端を掴む。勢い良く引っ張り出すと、そこにかかれた文字を確認した。希望通りとはいかないが、悪くはないカードである。慎重に考えながら展開を広げると、ターンを終了して次に繋いだ。
展開が終わっても、まだ気は抜けない。これから来るであろう相手の猛攻を、僕の知識で止めないといけないのだ。全神経を集中させて、くるくると頭を巡らせる。なんとかルチアーノのターンに繋ぐと、僕は大きく息を付いた。
ルチアーノが、デュエルディスクからカードを引っ張り出す。淡々とした仕草で手札に触れると、冷静に盤面を作っていった。
5465精神を集中すると、カードの端を掴む。勢い良く引っ張り出すと、そこにかかれた文字を確認した。希望通りとはいかないが、悪くはないカードである。慎重に考えながら展開を広げると、ターンを終了して次に繋いだ。
展開が終わっても、まだ気は抜けない。これから来るであろう相手の猛攻を、僕の知識で止めないといけないのだ。全神経を集中させて、くるくると頭を巡らせる。なんとかルチアーノのターンに繋ぐと、僕は大きく息を付いた。
ルチアーノが、デュエルディスクからカードを引っ張り出す。淡々とした仕草で手札に触れると、冷静に盤面を作っていった。
流菜🍇🐥
MOURNINGTF主ルチ。タグを見て書いたけど書いたけど上げそびれていたテキストです。他人のキスシーンを目撃した時の自カプの反応。口付け 夕方の電車は、人で溢れかえっていた。いつもの癖で電車に乗ったところ、帰りの通勤通学ラッシュにぶち当たってしまったらしいのだ。学校に通わなくなってからというもの、曜日や時間の感覚は希薄になっている。うっかり人の多い時を選んでしまうこともあった。
ルチアーノの小さな身体を守りながら、すし詰めの電車に押し込まれる。壁際の隅まで潜り込むと、両手を伸ばしてスペースを作った。ルチアーノは小柄だし、女の子のようなかわいい容姿をしている。こうして守っていないと、僕が心配だったのだ。
家の最寄り駅まで辿り着くと、人混みを掻き分けて車外へと抜け出す。たった十数分の移動なのに、身体はへとへとになっていた。
エスカレーターの列に並び、人混みを眺めながら順番を待つ。階段を使えば早いのだが、そんな元気は残っていなかった。ルチアーノの手を握ったまま、重い足取りで改札へと向かう。
1740ルチアーノの小さな身体を守りながら、すし詰めの電車に押し込まれる。壁際の隅まで潜り込むと、両手を伸ばしてスペースを作った。ルチアーノは小柄だし、女の子のようなかわいい容姿をしている。こうして守っていないと、僕が心配だったのだ。
家の最寄り駅まで辿り着くと、人混みを掻き分けて車外へと抜け出す。たった十数分の移動なのに、身体はへとへとになっていた。
エスカレーターの列に並び、人混みを眺めながら順番を待つ。階段を使えば早いのだが、そんな元気は残っていなかった。ルチアーノの手を握ったまま、重い足取りで改札へと向かう。
サハラ(アカン絵)
MEMO定期的な痛いTF描きたい悪い欲が出たので。あとおまけの冬の二人略落書き。
1枚目→アリシア一週目。まだ獣化見慣れてない。人が獣に堕ちる瞬間、病の容赦の無さにビビる。
2枚目→アリシア二週目。ケイ獣本能の増幅で群れ意識が強まり、互いも慣れ、THE距離感のバグ。発作も頻繁になり、いっそ任意
一度夜の関係を持ち、共にトラウマを超えたため、アリシアも自ら人ケイに触れることができる。愛よりは絆側 2
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。彼シャツネタは書いてない気がしたので書きました。ルチが着るとTF主くんの服はぶかぶかになると思う。彼シャツ ソファに座っていると、給湯器が警戒な音を立てた。僕にとっては聞き慣れたこのメロディは、お風呂のお湯が張られた合図だ。隣に座る男の子に視線を向けると、緊張を隠すように声をかける。
「お風呂入ったよ」
「みたいだな。さすがに覚えたぜ」
からかうような声で返してから、彼はゆっくりと立ち上がる。こうして家を訪れるようになってしばらく経つが、僕は未だに一緒に過ごす時間に慣れることができない。変に緊張してしまうし、挙動不審になってしまうのだ。
ルチアーノは余裕綽々なのに、僕だけが気にしているなんて少し恥ずかしい。彼は小学生くらいの男の子の姿をしていて、人格も僕より幼いのだ。端から見たら、僕が子供に翻弄されているように見えるだろう。
2664「お風呂入ったよ」
「みたいだな。さすがに覚えたぜ」
からかうような声で返してから、彼はゆっくりと立ち上がる。こうして家を訪れるようになってしばらく経つが、僕は未だに一緒に過ごす時間に慣れることができない。変に緊張してしまうし、挙動不審になってしまうのだ。
ルチアーノは余裕綽々なのに、僕だけが気にしているなんて少し恥ずかしい。彼は小学生くらいの男の子の姿をしていて、人格も僕より幼いのだ。端から見たら、僕が子供に翻弄されているように見えるだろう。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。TF主くんに張り付いて近寄る女の子たちを威嚇するルチ概念の話です。女装で偽名を名乗るルチがいます。バレンタイン ルチアーノは、朝から顰め面をしていた。それもそのはず。今日は世間が浮かれるバレンタインなのだ。
この日になると、僕の元へはたくさんの人が訪れる。僕はシティ中でデュエルをして回っているから、町内の知り合いも多いのだ。遊星たちポッポタイムの住人は必ず義理チョコをくれるし、町でたまに会うだけの知り合いも、駄菓子を配っていることがあった。
ルチアーノには、それが恐ろしいようだった。自分ではよく分からないが、彼に言わせると、僕は『モテる男』に分類されるらしい。あまり自覚はないが、毎年この時期になると、女の子の視線を感じるのは否定できない。去年のバレンタインの様子を見てしまったことも、余計に彼の不安を煽っているようなのだ。
2873この日になると、僕の元へはたくさんの人が訪れる。僕はシティ中でデュエルをして回っているから、町内の知り合いも多いのだ。遊星たちポッポタイムの住人は必ず義理チョコをくれるし、町でたまに会うだけの知り合いも、駄菓子を配っていることがあった。
ルチアーノには、それが恐ろしいようだった。自分ではよく分からないが、彼に言わせると、僕は『モテる男』に分類されるらしい。あまり自覚はないが、毎年この時期になると、女の子の視線を感じるのは否定できない。去年のバレンタインの様子を見てしまったことも、余計に彼の不安を煽っているようなのだ。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。関係を持ってすぐのTF主くんがルチとのことを意識してたらいいなという妄言です。意識 ルチアーノと恋人同士になってから、しばらくの時間が過ぎた。
恋人同士。それは、恋愛関係であることを約束した仲ということであり、お互いがお互いを思っていることの証明である。僕はルチアーノのことを愛していて、ルチアーノも僕のことを想ってくれている。明言はしていないけど、僕は確信を持ってそう思えた。
その証拠に、彼は肉体関係を許してくれたのだ。神の代行者であることに誇りを持ち、人間と関わりを持とうとしなかった彼が、僕にだけはその身に触れる許可を出してくれた。僕にはイリアステルのことはよく分からないけど、それがどれだけ名誉なことなのかは、彼の言葉を聞いていれば伝わってくる。望外な関係を許された幸せに、僕はすっかり舞い上がっていた。
2372恋人同士。それは、恋愛関係であることを約束した仲ということであり、お互いがお互いを思っていることの証明である。僕はルチアーノのことを愛していて、ルチアーノも僕のことを想ってくれている。明言はしていないけど、僕は確信を持ってそう思えた。
その証拠に、彼は肉体関係を許してくれたのだ。神の代行者であることに誇りを持ち、人間と関わりを持とうとしなかった彼が、僕にだけはその身に触れる許可を出してくれた。僕にはイリアステルのことはよく分からないけど、それがどれだけ名誉なことなのかは、彼の言葉を聞いていれば伝わってくる。望外な関係を許された幸せに、僕はすっかり舞い上がっていた。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。ルチがTF主くんに甘える姿が見たかったので。精神の弱いルチがいます。甘える ベッドの上に腰を下ろすと、ルチアーノが近づいてきた。恐る恐る僕の隣に座り、顔色を窺うように覗き込む。目が合うと、恥ずかしそうに頬を染めて下を向いた。
今日のルチアーノは、甘えん坊モードらしかった。これまでに数えるほどしかない、ほんのたまにのことだけれど、彼は子供のように甘えたがりになるのだ。僕の膝の上に乗って、なでなでやだっこを要求する。それも自分の口では言えないから、僕が察するのを待つばかりなのだ。最初の頃は何も分からなくて、よく機嫌を損ねていた。
僕は、黙って両手を広げた。この仕草は、要求の受け入れの合図だった。はっきりそうと分かる、でも、恥ずかしさを感じさせない応答として、僕が手探りで見つけ出したのである。
2576今日のルチアーノは、甘えん坊モードらしかった。これまでに数えるほどしかない、ほんのたまにのことだけれど、彼は子供のように甘えたがりになるのだ。僕の膝の上に乗って、なでなでやだっこを要求する。それも自分の口では言えないから、僕が察するのを待つばかりなのだ。最初の頃は何も分からなくて、よく機嫌を損ねていた。
僕は、黙って両手を広げた。この仕草は、要求の受け入れの合図だった。はっきりそうと分かる、でも、恥ずかしさを感じさせない応答として、僕が手探りで見つけ出したのである。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。TF主くんがルチをデパートのチョコレート売場に連れていく話です。催事場 デパートの上階は、たくさんの人で溢れていた。催事場を埋め尽くすように、黒い頭の生き物が蠢いている。大抵の人はコートを着ているから、視界を覆うのは茶色か黒の二色だ。たまに赤やピンクのような鮮やかな色が混ざっていて、特に僕たちの目を引いた。
「本気で、この人混みに入っていくつもりかよ」
隣からは、子供の呆れたような声が聞こえてくる。コートに身を包んだルチアーノが、ちらりと僕に視線を向けていた。人間の集団が苦手な彼は、苦々しい顔を浮かべている。
「もちろんだよ。早くしないと、お目当てのものが売り切れちゃうからね。はぐれないように、しっかりと手を繋いでてよ」
「ここで待ってるんじゃ駄目なのか? どうしてわざわざ好き好んで、こんな人混みに飛び込まないといけないんだよ」
2670「本気で、この人混みに入っていくつもりかよ」
隣からは、子供の呆れたような声が聞こえてくる。コートに身を包んだルチアーノが、ちらりと僕に視線を向けていた。人間の集団が苦手な彼は、苦々しい顔を浮かべている。
「もちろんだよ。早くしないと、お目当てのものが売り切れちゃうからね。はぐれないように、しっかりと手を繋いでてよ」
「ここで待ってるんじゃ駄目なのか? どうしてわざわざ好き好んで、こんな人混みに飛び込まないといけないんだよ」
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DOODLETF主ルチ。ルチがかつて任務で潜入した家族を思い出す話。『昔の話』の続きです。昔の話2 目が覚めると、薄い布団の中にいた。人間の話し声やバタバタとした足音が、遥か遠くから聞こえてくる。まだ身体は重かったが、二度寝する気にはならなくて、ゆっくりとその場に身体を起こした。
目の前に広がる光景を見て、僕は言葉を失った。そこは、煉瓦で作られた建物の一室だったのだ。壁際には机と椅子だけが並べられ、それ以外の家具はベッドしか置かれていない。そのベッドも、固いマットレスに薄い布団という粗末なものだった。
僕は、ゆっくりと部屋から抜け出した。狭い廊下の中央には、下へと続く階段がある。どうやら、この階段を降りた下から、にぎやかな音声は聞こえているようだった。
急斜面の階段を、踏みしめるように下へと降りていく。うっかり足を踏み外したら、一階まで転げ落ちて怪我をしてしまうだろう。慎重に足を前に出し、気が遠くなるほど長い階段を下る。
2654目の前に広がる光景を見て、僕は言葉を失った。そこは、煉瓦で作られた建物の一室だったのだ。壁際には机と椅子だけが並べられ、それ以外の家具はベッドしか置かれていない。そのベッドも、固いマットレスに薄い布団という粗末なものだった。
僕は、ゆっくりと部屋から抜け出した。狭い廊下の中央には、下へと続く階段がある。どうやら、この階段を降りた下から、にぎやかな音声は聞こえているようだった。
急斜面の階段を、踏みしめるように下へと降りていく。うっかり足を踏み外したら、一階まで転げ落ちて怪我をしてしまうだろう。慎重に足を前に出し、気が遠くなるほど長い階段を下る。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。寒い日の朝はルチにいたずらされながら起こされたい、という願望の詰まったテキストです。雪の朝 目が覚めると、妙に身体が冷えていた。布団は首まで被っているのに、身体との間にできた隙間から、冷たい風が入り込んで来るのだ。手足が冷たくて、身体を丸めて布団の中に潜り込む。外に出ていた顔も、亀のように中へと引っ込めた。
そこまでしたら、ようやく寒さはましになった。柔らかな温もりを発する布団の中で、微睡みに身を委ねながら目を閉じる。布団の中でさえこの寒さなのだから、外は凍え死にそうなほどに冷えているだろう。生活費の節約のために、僕の部屋では暖房をつけていないのだ。真冬の朝などは、特に室内が冷えていた。
「おい、起きろよ」
布団の外から、甲高い声が聞こえてきた。タッグパートナーのルチアーノが、僕のことを起こしに来たのだ。予定があってもなくても、彼は日課のように僕の元へとやって来る。僕にいたずらをできることが、彼には何よりも楽しいのだろう。
2448そこまでしたら、ようやく寒さはましになった。柔らかな温もりを発する布団の中で、微睡みに身を委ねながら目を閉じる。布団の中でさえこの寒さなのだから、外は凍え死にそうなほどに冷えているだろう。生活費の節約のために、僕の部屋では暖房をつけていないのだ。真冬の朝などは、特に室内が冷えていた。
「おい、起きろよ」
布団の外から、甲高い声が聞こえてきた。タッグパートナーのルチアーノが、僕のことを起こしに来たのだ。予定があってもなくても、彼は日課のように僕の元へとやって来る。僕にいたずらをできることが、彼には何よりも楽しいのだろう。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。今日は節分でしたねという話です。節分 繁華街の広場から、賑やかな声が聞こえてきた。視線を向けると、広場の中央に子供たちが集まっている。上の方に見える看板には、『節分』『鬼退治』という文字が並べられている。そういえば、今日は節分だったと、今さらになって思い出した。
ルチアーノの手を引くと、子供たちの輪に近づいていく。そこでは節分にちなんだイベントが開催されているようだった。鬼の着ぐるみを来た大人たちに、子供が豆を模した柔らかいボールを投げつけている。参加した子供には、小さなお菓子がもらえるみたいだった。
着ぐるみも中身は人間なのだが、子供たちはそんなことなどお構いなしにボールを投げつける。あまりの勢いに、入場管理のスタッフが『強く投げないでください』と声をかけていた。しかし、子供には対して効果が無いようで、バシバシと痛そうな音が続くばかりだ。
2824ルチアーノの手を引くと、子供たちの輪に近づいていく。そこでは節分にちなんだイベントが開催されているようだった。鬼の着ぐるみを来た大人たちに、子供が豆を模した柔らかいボールを投げつけている。参加した子供には、小さなお菓子がもらえるみたいだった。
着ぐるみも中身は人間なのだが、子供たちはそんなことなどお構いなしにボールを投げつける。あまりの勢いに、入場管理のスタッフが『強く投げないでください』と声をかけていた。しかし、子供には対して効果が無いようで、バシバシと痛そうな音が続くばかりだ。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。TF主くんがルチに語尾が『にゃ』になる暗示をかけられておもちゃにされる話です。猫「なあ、君。これを飲んでくれないかい?」
夕食を終えると、ルチアーノは僕にそう言った。にやにやと笑みを浮かべながら、液体の入ったグラスを差し出す。そこには、炭酸を含んだ
薄黄色の液体がしゅわしゅわと泡を立てていた。いかにも怪しげな佇まいに、ついつい眉が歪んでしまう。
「嫌だよ。そんな怪しいもの。また、この前みたいなひどい目に遭うかもしれないし」
さすがに、僕も厳しい言葉を返すしかなかった。ルチアーノの差し出してくる飲み物には、苦い思い出があったのだ。迂闊に口にしては、どんな目に遭うか分からなかった。
「断るつもりかい? だったら、セキュリティに君との関係をバラしてやろうかな。未成年淫行をしてるって知ったら、やつらは放っておかないだろ」
3680夕食を終えると、ルチアーノは僕にそう言った。にやにやと笑みを浮かべながら、液体の入ったグラスを差し出す。そこには、炭酸を含んだ
薄黄色の液体がしゅわしゅわと泡を立てていた。いかにも怪しげな佇まいに、ついつい眉が歪んでしまう。
「嫌だよ。そんな怪しいもの。また、この前みたいなひどい目に遭うかもしれないし」
さすがに、僕も厳しい言葉を返すしかなかった。ルチアーノの差し出してくる飲み物には、苦い思い出があったのだ。迂闊に口にしては、どんな目に遭うか分からなかった。
「断るつもりかい? だったら、セキュリティに君との関係をバラしてやろうかな。未成年淫行をしてるって知ったら、やつらは放っておかないだろ」
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。ルチの過去を知りたいTF主くんの話。昔の話 勉強机の引き出しには、ひとつだけ開かずの段があった。遠い昔に鍵をかけたまま、肝心の鍵そのものを無くしてしまったのである。思い付いたところを探して見たけれど、それらしいものはどこにも見当たらない。結局、見つからずに諦めたまま、その引き出しのことは忘れていた。
そんな引き出しの鍵を、なぜか今になって発掘した。押し入れの本棚の片隅に、忘れられたように転がっていたのである。数年の時が経っていたけれど、その形状を見ただけですぐに引き出しの鍵だと分かった。ルチアーノに見つからなかったことだけが唯一の救いだ。
鍵を手にすると、僕は勉強机の前へと向かった。大きく深呼吸をすると、鍵穴に鍵を差し込む。最後にここを開けたのは中学生の時だから、数年は開かずの引き出しになっていたはずだ。もしかしたら、とんでもなく恥ずかしいものが入ってるかもしれない。そんなことを考えると、心臓はドクドクと音を立てた。
2418そんな引き出しの鍵を、なぜか今になって発掘した。押し入れの本棚の片隅に、忘れられたように転がっていたのである。数年の時が経っていたけれど、その形状を見ただけですぐに引き出しの鍵だと分かった。ルチアーノに見つからなかったことだけが唯一の救いだ。
鍵を手にすると、僕は勉強机の前へと向かった。大きく深呼吸をすると、鍵穴に鍵を差し込む。最後にここを開けたのは中学生の時だから、数年は開かずの引き出しになっていたはずだ。もしかしたら、とんでもなく恥ずかしいものが入ってるかもしれない。そんなことを考えると、心臓はドクドクと音を立てた。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。戦闘シーンに相手の攻撃で髪が切れるやつをルチで見たかったので書きました。敵と戦う話ですが死人は出ません。髪 ルチアーノと一緒に行動することは、高いリスクを伴う。普段は忘れがちだが、命の危険を感じる度に、僕はその事を自覚した。あまり詳しいことは知らないが、彼の所属する組織は町の運営を牛耳る権力のトップらしい。人間の地位を操ることは日常茶飯事であり、時には生命さえを奪ってしまうらしいのだ。一般人である僕でさえ、何度か恐ろしい噂を耳にした。
そうなると、僕も無事ではいられない。当然と言えば当然なのだが、ルチアーノたちを憎む刺客たちは、僕のことも組織の一員だと思うらしい。情報を求めて問い詰められたことや、デュエルを挑まれたことも一度や二度ではなかったし、時には命を奪われそうになることもあった。デュエルはまだいいが、命を狙う相手の攻撃となると、僕にはまともな反応ができない。ルチアーノに助けてもらってなんとか生き延びているけど、次ぎはどうなるか分からなかった。
3257そうなると、僕も無事ではいられない。当然と言えば当然なのだが、ルチアーノたちを憎む刺客たちは、僕のことも組織の一員だと思うらしい。情報を求めて問い詰められたことや、デュエルを挑まれたことも一度や二度ではなかったし、時には命を奪われそうになることもあった。デュエルはまだいいが、命を狙う相手の攻撃となると、僕にはまともな反応ができない。ルチアーノに助けてもらってなんとか生き延びているけど、次ぎはどうなるか分からなかった。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。この前りんご飴を食べたので二人にも食べてもらった。ルチは咬合力が高そうだから飴を直で齧れそう。りんご飴 ここ最近、シティ繁華街ではりんご飴というものが流行っているらしい。町の至るところで、丸いりんごの看板を見かけるのだ。店頭ではカット販売もしているらしく、一口サイズのりんごが入ったカップを持っている人をよく見かける。味も何種類かあるらしく、りんごの外側にはカラフルなコーティングを施されていた。
その光景を見ていて、不意に思うことがあった。ルチアーノは、りんご飴というものを知っているのだろうか。彼はアンドロイドだから、データベースを参照すれば、どのようなものかは分かるだろう。しかし、知識としては知っていても、実際に食べたことがあるとは思えなかった。
ルチアーノに、りんご飴を渡してみたいと思った。彼は子供らしいこととは無縁の生活を送っていたのだ。りんご飴に触れる機会など、ただの一度もなかっただろう。渡したときにどのような反応をするのか興味があった。
3723その光景を見ていて、不意に思うことがあった。ルチアーノは、りんご飴というものを知っているのだろうか。彼はアンドロイドだから、データベースを参照すれば、どのようなものかは分かるだろう。しかし、知識としては知っていても、実際に食べたことがあるとは思えなかった。
ルチアーノに、りんご飴を渡してみたいと思った。彼は子供らしいこととは無縁の生活を送っていたのだ。りんご飴に触れる機会など、ただの一度もなかっただろう。渡したときにどのような反応をするのか興味があった。
流菜🍇🐥
MOURNINGTF主ルチ。ルチが帰り道にTF主くんと会って一緒に帰る話。過去に書いたけど上げてなかったものの供養です。帰る場所 治安維持局の外に出ると、空が赤く染まっていた。まだ五時前だというのに、日が暮れようとしているのだ。太陽は高層ビルに隠されていて、ここからでは少しも見えない。吹き付ける風の冷たさが、季節の移り変わりを感じさせた。
すっかり遅くなってしまった。予定通りであれば、日が陰る前には用事を済ませることができたのに。手際の悪い人間がもたもたしているうちに、いつの間にか景色が変わっていた。通りは学生やサラリーマンの姿で埋め尽くされ、賑やかな声が聞こえている。楽しそうに練り歩くスーツ姿の集団は、飲み会へ向かっているのだろうか。それほど時間が経たないうちに、この町は夜に染まってしまう。
夜が嫌いだった。真っ暗で、冷たくて、寂しさを感じさせる空気が。夜の空気というものは、この身に植え付けられた絶望を思い出させる。かつて一人で彷徨った世界は、夜のように暗くて冷たかった。
2938すっかり遅くなってしまった。予定通りであれば、日が陰る前には用事を済ませることができたのに。手際の悪い人間がもたもたしているうちに、いつの間にか景色が変わっていた。通りは学生やサラリーマンの姿で埋め尽くされ、賑やかな声が聞こえている。楽しそうに練り歩くスーツ姿の集団は、飲み会へ向かっているのだろうか。それほど時間が経たないうちに、この町は夜に染まってしまう。
夜が嫌いだった。真っ暗で、冷たくて、寂しさを感じさせる空気が。夜の空気というものは、この身に植え付けられた絶望を思い出させる。かつて一人で彷徨った世界は、夜のように暗くて冷たかった。
流菜🍇🐥
MOURNINGTF主ルチ。ひめはじめのルールの話を聞いた時に書きたくなったはいいものの未完のまま眠っていたものです。ルチにひたすらおあずけさせられるTF主くんの話。行為はしてないけどセンシティブ度合いは高めです。 5182流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。TF主くんとルチが一枚のプリクラをきっかけに痴話喧嘩する話。モブにハニトラを仕掛けるルチ概念があります。プリクラ リビングの中に、淡い光が瞬いた。その光は部屋全体を満たし、一点に集中して大きな輪を作り出す。真っ黒に穿たれた空間から出てくるのは、人間の男の子の姿だ。足が現れ、腰が現れ、最後に上半身が飛び出す。不思議にすら感じるこの登場も、僕には見慣れた光景だった。
光が消えると、そこには一人の男の子が立っていた。しかし、その姿はいつもと大きく違っている。髪はツインテールに結ばれ、くりくりとした両目がこちらを見つめている。細くて小さな身体には、お嬢様学校の制服を纏っていた。背中には、ご丁寧に指定のリュックを背負っている。それでも男の子だと分かるのは、彼が僕の恋人だからだ。
「帰ったぜ」
にやにやと笑いながら、ルチアーノは帰宅の挨拶を告げた。甲高く上ずった、上機嫌な声である。いいことがあったときの態度だった。
3531光が消えると、そこには一人の男の子が立っていた。しかし、その姿はいつもと大きく違っている。髪はツインテールに結ばれ、くりくりとした両目がこちらを見つめている。細くて小さな身体には、お嬢様学校の制服を纏っていた。背中には、ご丁寧に指定のリュックを背負っている。それでも男の子だと分かるのは、彼が僕の恋人だからだ。
「帰ったぜ」
にやにやと笑いながら、ルチアーノは帰宅の挨拶を告げた。甲高く上ずった、上機嫌な声である。いいことがあったときの態度だった。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。ルチにメスガキ風に囁かれるだけの話です。 囁き 部屋に入ると、制服姿の女の子が座っていた。青いセーラー服に身を包み、女の子座りでこちらを見つめている。赤い髪は左右で結われていて、結び目にはリボンが止められていた。両目はくりくりとしていて、顔にはほんのりとメイクが施されている。
「えっ?」
目の前の光景に、頭が混乱してしまう。状況が理解できなくて、間抜けな声が出てしまった。目の前に座っている相手が、ルチアーノだと認識できなかったのだ。僕の反応を見て、彼はくすくすと笑う。
「何間抜けな顔してるんだよ。僕の顔を忘れたのか?」
飛んでくる声は、ルチアーノそのものだった。甲高いが、どこか低く感じる、不思議な語調の声である。にやりと口元を歪める様子も、いつもと少しも変わらなかった。
2188「えっ?」
目の前の光景に、頭が混乱してしまう。状況が理解できなくて、間抜けな声が出てしまった。目の前に座っている相手が、ルチアーノだと認識できなかったのだ。僕の反応を見て、彼はくすくすと笑う。
「何間抜けな顔してるんだよ。僕の顔を忘れたのか?」
飛んでくる声は、ルチアーノそのものだった。甲高いが、どこか低く感じる、不思議な語調の声である。にやりと口元を歪める様子も、いつもと少しも変わらなかった。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。ほくろについての迷信の話。全体的にセンシティブです。前世の愛 薄暗い部屋の中に、口付けの音が響いた。真っ白な肌に舌を這わせ、唇を押し付けて表面を吸い上げる。なめらかできめ細かい肌は、舌で撫でても心地がいい。何度か舌先を滑らせると、僕はそっと顔を上げた。
「早く、しろよ……」
下からは、甘ったるい声が聞こえてくる。とろとろに溶けたその声色は、僕の身体を熱く火照らせた。
下半身に手を伸ばし、寝間着のズボンをずり下ろす。ズボンと一緒に、窮屈になっていた下着も脱ぎ捨てた。押さえつけられていたものが、枷から解放されて伸び伸びと身体を伸ばす。冬の風に晒されて、両足にに鳥肌が立った。
下に視線を向けると、ルチアーノが僕の身体を見上げている。真緑の瞳に見つめられ、下半身がドクドクと熱を持った。普段はそんなに見てこないから、少し恥ずかしくなってしまう。
2190「早く、しろよ……」
下からは、甘ったるい声が聞こえてくる。とろとろに溶けたその声色は、僕の身体を熱く火照らせた。
下半身に手を伸ばし、寝間着のズボンをずり下ろす。ズボンと一緒に、窮屈になっていた下着も脱ぎ捨てた。押さえつけられていたものが、枷から解放されて伸び伸びと身体を伸ばす。冬の風に晒されて、両足にに鳥肌が立った。
下に視線を向けると、ルチアーノが僕の身体を見上げている。真緑の瞳に見つめられ、下半身がドクドクと熱を持った。普段はそんなに見てこないから、少し恥ずかしくなってしまう。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。TF主くんがルチをくすぐった結果因果応報を受ける話です。少しですが流血描写があります。くすぐる その2 タンスの上に視線を向けて、埃が溜まっていることに気がついた。掃除道具入れの箱を開け、ハンディサイズのモップを取り出す。椅子を踏み台にして高さを合わせると、上に乗っている埃を拭っていく。床に落ちないように気を付けながら、残りの埃を拭き取った。
椅子から降りると、モップを持って食器棚の上を覗き込む。予想通り、ここも埃が積もっていた。椅子の上に乗ると、埃を拭って綺麗にしてあげる。ついでだからと、部屋中の埃を掃除した。
高いところの掃除を終えると、モップを綺麗にして箱の中へと片付ける。蓋を閉じようとして、何かが引っ掛かってることに気がついた。飛び出している柄の部分を掴むと、ゆっくりと引き抜く。それは、先が羽の形をしたはたきだった。新品同様で、羽の部分にはビニールが被せられている。
4439椅子から降りると、モップを持って食器棚の上を覗き込む。予想通り、ここも埃が積もっていた。椅子の上に乗ると、埃を拭って綺麗にしてあげる。ついでだからと、部屋中の埃を掃除した。
高いところの掃除を終えると、モップを綺麗にして箱の中へと片付ける。蓋を閉じようとして、何かが引っ掛かってることに気がついた。飛び出している柄の部分を掴むと、ゆっくりと引き抜く。それは、先が羽の形をしたはたきだった。新品同様で、羽の部分にはビニールが被せられている。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。女の子に変装したルチが雑誌のスナップ写真を撮られる話。変装ルチに捏造しかありません。スナップ 微睡みの中で、閉じた視界が前後に揺れた。彷徨っていた意識が引き戻され、身体の感覚が現実へと戻り始める。視界が白く眩しいのは、日が高くまで昇っているからだろう。頬に触れるさらさらとした感触は、あまりよく分からなかった。
僕はゆっくりと目を開けた。ふわついた意識の中で、目の前に陣取る男の子に視界を向ける。彼は赤い髪を後ろに垂らしながら、お腹の上に座って僕の顔を見下ろしている。僕は朝が弱いから、この光景もお約束になっていた。
いつものようにルチアーノの姿を見て、小さな違和感に気がついた。閉じかけた瞳を大きく開けて、寝ぼけた頭で思考を巡らせる。顔を真っ直ぐに捉えて、ようやく違和感の正体が分かった。
「おはよう。どうしたの、その格好」
4147僕はゆっくりと目を開けた。ふわついた意識の中で、目の前に陣取る男の子に視界を向ける。彼は赤い髪を後ろに垂らしながら、お腹の上に座って僕の顔を見下ろしている。僕は朝が弱いから、この光景もお約束になっていた。
いつものようにルチアーノの姿を見て、小さな違和感に気がついた。閉じかけた瞳を大きく開けて、寝ぼけた頭で思考を巡らせる。顔を真っ直ぐに捉えて、ようやく違和感の正体が分かった。
「おはよう。どうしたの、その格好」
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。ルチが七草粥を蟹雑炊にするだけの話です。七草粥 スーパーに入ると、プラスチックのパックが積まれているのが視界に入った。台の上には緑を基調にしたポップが飾られ、『七草粥』の文字が踊っている。隣には、商品名を強調した値札が並べられていた。
そういえば、そろそろ七草粥の時期だった。年が明けてからはあまり買い物をしていなかったから、頭からすっぽりと抜け落ちていたのだ。去年のルチアーノの反応がよくなかったことも、忘却の一因になっていたのだろう。七草を詰めたパックや、大きな文字で商品を宣伝するポップを眺めながら、僕はしばらく思案する。
今年の七草粥はどうしようか。僕はお粥の素朴な味も好きだけど、ルチアーノはあまり好まないようなのだ。彼にとって食事は娯楽だから、胃腸を整える目的の食事は物足りないのだろう。作ったところで、食べてもらえるとは思えなかった。
1944そういえば、そろそろ七草粥の時期だった。年が明けてからはあまり買い物をしていなかったから、頭からすっぽりと抜け落ちていたのだ。去年のルチアーノの反応がよくなかったことも、忘却の一因になっていたのだろう。七草を詰めたパックや、大きな文字で商品を宣伝するポップを眺めながら、僕はしばらく思案する。
今年の七草粥はどうしようか。僕はお粥の素朴な味も好きだけど、ルチアーノはあまり好まないようなのだ。彼にとって食事は娯楽だから、胃腸を整える目的の食事は物足りないのだろう。作ったところで、食べてもらえるとは思えなかった。
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチのpkmnレポとおまけの話。ルチってぽにさまに似てない?って話をしてるだけです。おまけの話はルチに袢纏を着せる話。TF主ルチとpkmnDLCの話その1
ゲームデータをセーブすると、僕はそっと電源を落とした。画面を見つめたまま、しばらくの間黙り込む。正直なところ、このシナリオをどう受け取っていいのかが分からなかったのだ。ストーリーやモチーフ自体はよくある話だし、まだ前編だからキャラクターの全容だって分かっていない。むしろ、ここまでが序章という感じすらするくらいなのだ。
それでも、ひとつだけ言いたいことがあった。僕がこのストーリーに対して、唯一確信を持って言えることだ。せめてもの感想として、それだけは口にしておきたいと思った。
「ルチアーノ」
呼びかけると、彼はチラリとこちらを見上げた。意味深に口角を上げると、返事もせずに言葉を告げる。
「君が考えてることを当ててやろうか」
3256ゲームデータをセーブすると、僕はそっと電源を落とした。画面を見つめたまま、しばらくの間黙り込む。正直なところ、このシナリオをどう受け取っていいのかが分からなかったのだ。ストーリーやモチーフ自体はよくある話だし、まだ前編だからキャラクターの全容だって分かっていない。むしろ、ここまでが序章という感じすらするくらいなのだ。
それでも、ひとつだけ言いたいことがあった。僕がこのストーリーに対して、唯一確信を持って言えることだ。せめてもの感想として、それだけは口にしておきたいと思った。
「ルチアーノ」
呼びかけると、彼はチラリとこちらを見上げた。意味深に口角を上げると、返事もせずに言葉を告げる。
「君が考えてることを当ててやろうか」
流菜🍇🐥
DOODLETF主ルチ。ごっずキャラで某チェックのパロが書きたかったけど内容を考えるのが大変だったからTF主くんとルチで間接的に書きました。ルチは全問正解しそう。審美眼 お正月のテレビは、特番ばかりやっている。チャンネルをいくら変えても、そこに映るのは知らない番組の特別編ばっかりだ。中には定番の番組もあるけど、それも次々と入れ替わってしまう。何度かザッピングして、結局テレビを消す。そんなことを繰り返していた。
それでも、朝起きてリビングに向かうと、僕はテレビをつけてしまう。過去に面白い番組を見た思い出が、どうしても忘れられなかったのだ。ホットミルクをかき混ぜながら、テレビのリモコンを手に取った。電源を入れると、当てもなくチャンネルをザッピングする。
映し出された番組の中に、珍しく見覚えのあるものを見つけた。テレビで有名なタレントや有名なデュエリストたちが、目隠しをされながらワインを飲まされているのである。ワインは高いものとそうではないものの二種類があり、どちらが正解かを当てる企画になっているらしい。過去にもこんな番組をやっていた気がするから、これはお正月の定番なのだろう。
3264それでも、朝起きてリビングに向かうと、僕はテレビをつけてしまう。過去に面白い番組を見た思い出が、どうしても忘れられなかったのだ。ホットミルクをかき混ぜながら、テレビのリモコンを手に取った。電源を入れると、当てもなくチャンネルをザッピングする。
映し出された番組の中に、珍しく見覚えのあるものを見つけた。テレビで有名なタレントや有名なデュエリストたちが、目隠しをされながらワインを飲まされているのである。ワインは高いものとそうではないものの二種類があり、どちらが正解かを当てる企画になっているらしい。過去にもこんな番組をやっていた気がするから、これはお正月の定番なのだろう。
流菜🍇🐥
DOODLE主ゆやの書き納めとして書いていたものです。TF主くんが夢の中でズァークに世界滅亡の共犯を唆される話。倫理観の危ういTF主くんがいます。悪い夢 目が覚めると、隣から声が聞こえてきた。小さく鼻を鳴らしながら息を吸う、特徴的な呼吸である。何度か鼻をすすると、今度は圧し殺したような嗚咽が聞こえてくた。それが泣き声であることは、考えなくても分かってしまう。
最近は、いつもこうだった。僕の家を訪れた時、彼は必ず涙を流すのだ。それも、僕の起きている間ではなく、眠ってからを見計らって泣いている。とはいえ、僕が物音で目を覚ますことくらい、彼にも分かっているはずだろう。それでも隠そうとするのは、弱みを見せることに抵抗があるからだ。
僕は、静かに寝返りを打った。音を立てないように気を付けても、布団はがさごそと衣擦れの音を響かせる。隣に眠る少年は、顔を布団の中に隠すように身体を丸めていた。その小さな身体に手を伸ばすと、抱え込むように抱き締める。
4288最近は、いつもこうだった。僕の家を訪れた時、彼は必ず涙を流すのだ。それも、僕の起きている間ではなく、眠ってからを見計らって泣いている。とはいえ、僕が物音で目を覚ますことくらい、彼にも分かっているはずだろう。それでも隠そうとするのは、弱みを見せることに抵抗があるからだ。
僕は、静かに寝返りを打った。音を立てないように気を付けても、布団はがさごそと衣擦れの音を響かせる。隣に眠る少年は、顔を布団の中に隠すように身体を丸めていた。その小さな身体に手を伸ばすと、抱え込むように抱き締める。