不死身
millustacc
MEMO不死身の🏹と土地を治める🐉の話(たぶんファンタジー)※龍羽
※とりあえず序章だけ
end point木々がざわめく音、遠くから聞こえる波がさざめく音、屋敷に響く僕だけの足音。
そして三百年に数回、外から来る見知らぬ他人の足音。来て様子を見てみては気味悪がって去って行く。僕に出て行って土地を寄越してほしいのだろうが出て行く気はさらさらない。だってご主人様が帰ってくるかもしれないから。同じ日を繰り返し僕はいつまでもここで待つ。
──だけれど、今日は確かな足音がひとつ。屋敷に向かって響いていた。
序
成人し、とある土地を治めることになった俺は前任者、またはその土地に住む人々から毎回聞かされる話があった。
「丘の上には悪魔が住んでいる」「不死身でずっと居着いている」「気味が悪いから出て行ってほしい」どうにかならないかと口々に言われた。しかし悪さはしていないようで気味が悪いだけで追い出すのはいかがなものかと思った俺はまず最初に会うことにした。周りからは一人で行くのは危険だとか言うが付いてくる者を探すだけで時間の無駄だ。あの丘の上からは海が見えるはずだし新しい御宿にするのも悪くない。俺は早く会って話をして行動し、ことを進めたい。時間は有限なのだ。
3246そして三百年に数回、外から来る見知らぬ他人の足音。来て様子を見てみては気味悪がって去って行く。僕に出て行って土地を寄越してほしいのだろうが出て行く気はさらさらない。だってご主人様が帰ってくるかもしれないから。同じ日を繰り返し僕はいつまでもここで待つ。
──だけれど、今日は確かな足音がひとつ。屋敷に向かって響いていた。
序
成人し、とある土地を治めることになった俺は前任者、またはその土地に住む人々から毎回聞かされる話があった。
「丘の上には悪魔が住んでいる」「不死身でずっと居着いている」「気味が悪いから出て行ってほしい」どうにかならないかと口々に言われた。しかし悪さはしていないようで気味が悪いだけで追い出すのはいかがなものかと思った俺はまず最初に会うことにした。周りからは一人で行くのは危険だとか言うが付いてくる者を探すだけで時間の無駄だ。あの丘の上からは海が見えるはずだし新しい御宿にするのも悪くない。俺は早く会って話をして行動し、ことを進めたい。時間は有限なのだ。
rkkn712
DOODLEまだ変更あるかもしれない反転ストームと反転リグの絵反転ストの身体の目の位置は非固定(上半身部分の目描き忘れたけどインナー着せるかも)
Q.反転ストリグって?
A.リグスト後天怪異化後、何故か発生した不死身の怪異
対話は"可能なだけ"でありそれ以上は望めない
オリジナルのリグとストームにしか彼らを完全に消滅させることはできない
反転ストは残虐性が高く人間を食し、反転リグは反転ストに非常に忠実
fujikawasen1
DONE「不死身の小清水さん」1話をネーム添削してもらったのでリメイクしたものです。元の1話から使える絵は転用していたり色々簡易的な仕上げになっています。フォントとか違うので添削してもらったネームを完全再現はできてないんだけど。元のお話を見比べてみてもらうのも楽しいかも(私は楽しい)。セリフ回しとか勉強になった! 15fujikawasen1
DOODLE「不死身の~」の最終話書いてる時「告白シーンの後多分ホテルなり小清水の家なりに行ってると思うんだけど、さぞ盛り上がっただろうなぁ…」って思ってました。遊びの恋愛ばっかしてきた伊達がはじめて本気になった相手とアレコレすることになってちょっと「いつもと違ってやりにくい…」って照れて欲しい。小清水も記憶ある状態で伊達との初えちなので目いっぱいテンパって欲しい。そういう漫画を機会があれば描けたらいいかなsaltsalt__shio
SPUR ME不死身の生命体として研究所に収容されている魏無羨を研究員藍忘機が逃がそうとする話。⚠️人体実験の描写あり
運命の果実を一緒に食べよう① 藍忘機は戦慄した。
研究職に就いて十三年。遂に国の極秘機関に配属されたこの日、表情が全く変わらないと噂されているその顔に隠しきれない興奮を滲ませながら新しい職場に入った。厳重な扉、建物の隅々まで映し出すように設置された監視カメラと窓が一切ない密閉された空間が、この研究の重要さを物語っていた。
「さぁ、ここだ」
新しい上司に連れられて立ったのは、研究所の中で最奥地にある研究室のドアの前。登録しておいた生体情報を読み込ませると、認証が成功したことを知らせる軽やかな機械音が鳴り響き、ゆっくりと扉が開かれていく。
埃一つ落ちていない真っ白な廊下とは一転し、室内は薄暗かった。
「今は『就寝』の時間だから照明は落としているんだ。それは踏むなよ」
4167研究職に就いて十三年。遂に国の極秘機関に配属されたこの日、表情が全く変わらないと噂されているその顔に隠しきれない興奮を滲ませながら新しい職場に入った。厳重な扉、建物の隅々まで映し出すように設置された監視カメラと窓が一切ない密閉された空間が、この研究の重要さを物語っていた。
「さぁ、ここだ」
新しい上司に連れられて立ったのは、研究所の中で最奥地にある研究室のドアの前。登録しておいた生体情報を読み込ませると、認証が成功したことを知らせる軽やかな機械音が鳴り響き、ゆっくりと扉が開かれていく。
埃一つ落ちていない真っ白な廊下とは一転し、室内は薄暗かった。
「今は『就寝』の時間だから照明は落としているんだ。それは踏むなよ」
下町小劇場・芳流
DONE⑸2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑤竜騎衆戦
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑤ 激闘の果て、ヒュンケルは、敵だったはずの男から、新しい鎧を譲り受けた。
俺の目の前で、ヒュンケルは、その受け取ったばかりの鎧の魔槍を身にまとうと、跪き、元の持ち主の手を取った。もう、力の入っていないその手を、そいつの胸の上に置き、組んでやっていた。
そうして、ヒュンケルは、胸に軽く手を当てると、そいつの前で頭を垂れた。哀悼の意の表明だった。俺も、その背後で、ヒュンケルに倣い、その敵だったはずの男、ラーハルトに頭を下げた。その死を悼む意味を込めて。
少しして、ヒュンケルは、立ち上がると俺に近づき、いきなり俺の腕を取った。
「な、なにすんだよ!」
「ひとりでは歩けないだろう。肩を貸す。」
「ケッ、冗談じゃねえよ、気持ち悪ぃ。」
1687俺の目の前で、ヒュンケルは、その受け取ったばかりの鎧の魔槍を身にまとうと、跪き、元の持ち主の手を取った。もう、力の入っていないその手を、そいつの胸の上に置き、組んでやっていた。
そうして、ヒュンケルは、胸に軽く手を当てると、そいつの前で頭を垂れた。哀悼の意の表明だった。俺も、その背後で、ヒュンケルに倣い、その敵だったはずの男、ラーハルトに頭を下げた。その死を悼む意味を込めて。
少しして、ヒュンケルは、立ち上がると俺に近づき、いきなり俺の腕を取った。
「な、なにすんだよ!」
「ひとりでは歩けないだろう。肩を貸す。」
「ケッ、冗談じゃねえよ、気持ち悪ぃ。」
下町小劇場・芳流
DONE⑷2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面④竜騎衆戦
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面④ 鬼岩城の足取りを追っていた俺は、カールで、超竜軍団に蹂躙された爪痕を目の当たりにした。その中で、ダイの不思議な紋章と同じ痕跡を見つけ、嫌な予感に駆られた俺は、急いで仲間たちの元に戻ろうとした。
始めは、キメラの翼で、直ちにパプニカ王都に戻ろうと思った。
だが、少しでも魔王軍の情報があったほうがいいと思った俺は、人口が多く、かつ、まだ持ちこたえているベンガーナに立ち寄り、魔王軍の侵攻状況を聞こうと思った。
俺が訪れたベンガーナの街は、思ったよりも活気があり、人々も日常生活を営んでいた。
俺は、人の集まる街の大衆食堂に行き、そこで食事を注文しながら話を聞いた。
俺は、カウンターに座り、店の店主に声をかけた。
2808始めは、キメラの翼で、直ちにパプニカ王都に戻ろうと思った。
だが、少しでも魔王軍の情報があったほうがいいと思った俺は、人口が多く、かつ、まだ持ちこたえているベンガーナに立ち寄り、魔王軍の侵攻状況を聞こうと思った。
俺が訪れたベンガーナの街は、思ったよりも活気があり、人々も日常生活を営んでいた。
俺は、人の集まる街の大衆食堂に行き、そこで食事を注文しながら話を聞いた。
俺は、カウンターに座り、店の店主に声をかけた。
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DONE⑵2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面②不死騎団長就任式
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面② ヒュンケルが書斎で報告書を作成していると、不意に、その部屋の扉がノックされた。
ここは魔界に設けられた屋敷の一つ。
ヒュンケルは、数年前にこの屋敷と使用人たちを与えられた。そして、師でもあり上司でもあるミストバーンから指示された任務に当たる日々を送っていた。その任務の大半は、反乱の目を摘む鎮圧行為や、領内における領民同士のトラブルの制圧などであり、平時には、任された一軍の訓練を指揮するなどしていた。
この日もまた、ヒュンケルは、先日出向いた反乱の鎮圧について、報告書を作成していたところであった。
「入れ。」
ヒュンケルは、短く入室を許可した。
すると、そこには、彼の執事の姿があった。
「失礼いたします、ヒュンケル様。」
6205ここは魔界に設けられた屋敷の一つ。
ヒュンケルは、数年前にこの屋敷と使用人たちを与えられた。そして、師でもあり上司でもあるミストバーンから指示された任務に当たる日々を送っていた。その任務の大半は、反乱の目を摘む鎮圧行為や、領内における領民同士のトラブルの制圧などであり、平時には、任された一軍の訓練を指揮するなどしていた。
この日もまた、ヒュンケルは、先日出向いた反乱の鎮圧について、報告書を作成していたところであった。
「入れ。」
ヒュンケルは、短く入室を許可した。
すると、そこには、彼の執事の姿があった。
「失礼いたします、ヒュンケル様。」
下町小劇場・芳流
DONE⑴2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面①バルトスの苦悩
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面① 騎士は、港の岸壁に立ち、そこから紺碧の海を眺めていた。
ホルキア大陸の南西に位置するこの港町は、比較的温暖な地域だった。遠くに見えるのは水平線にすぎないが、ここから船で5日も行けば、ラインリバー大陸、ロモス王国に着く。かつては、ロモス側と船で人々が行き来をしていた交易の街だった。
だが、数年前に、魔王軍がこの港町を制圧して以来、定期船は出てはいなかった。
騎士は、骨の腕を組み、まっすぐに対岸にあるはずのロモスを見つめていた。海に変わった様子もなく、水平線に船影もない。
部下からの報告を聞いても、近いうちに人間たちからの総攻撃となる様子までは、まだなかった。
だが、それが表面上のつかの間の平穏に過ぎないことは、長年、魔王に騎士として仕え、戦場に長くあった彼にはよくわかっていた。
3469ホルキア大陸の南西に位置するこの港町は、比較的温暖な地域だった。遠くに見えるのは水平線にすぎないが、ここから船で5日も行けば、ラインリバー大陸、ロモス王国に着く。かつては、ロモス側と船で人々が行き来をしていた交易の街だった。
だが、数年前に、魔王軍がこの港町を制圧して以来、定期船は出てはいなかった。
騎士は、骨の腕を組み、まっすぐに対岸にあるはずのロモスを見つめていた。海に変わった様子もなく、水平線に船影もない。
部下からの報告を聞いても、近いうちに人間たちからの総攻撃となる様子までは、まだなかった。
だが、それが表面上のつかの間の平穏に過ぎないことは、長年、魔王に騎士として仕え、戦場に長くあった彼にはよくわかっていた。
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DONE⑽2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑩戦後ネイル村シリーズ
激甘ヒュンマ、子どもネタがあるので、苦手な方は要注意
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑩ ぼんやりと目を開けると、まだ、体は重く、けだるい疲れが残っていた。
いまは何時だろうか。朝になったのか。
あれから、どのくらいの時間が経ったのか。
自分の置かれた状況を把握するのに時間がかかった。
少しだけ、目を動かしてみた。
私の隣に、ぬくもりがある。
私と同じベッドの上に寝かせられた、その小さな温かさを感じ、私は、胸がいっぱいになった。
よかった。夢じゃなかったんだ。
私が目をさましたのに気付くと、ベッドの脇に座っていたヒュンケルが、小さな声で私に呼びかけてきた。
「マァム。目が覚めたのか?」
「うん。」
「無理をするな。眠れる時に眠っていた方がいい。
・・・まだ、この子も眠っている。」
「うん・・・。」
2294いまは何時だろうか。朝になったのか。
あれから、どのくらいの時間が経ったのか。
自分の置かれた状況を把握するのに時間がかかった。
少しだけ、目を動かしてみた。
私の隣に、ぬくもりがある。
私と同じベッドの上に寝かせられた、その小さな温かさを感じ、私は、胸がいっぱいになった。
よかった。夢じゃなかったんだ。
私が目をさましたのに気付くと、ベッドの脇に座っていたヒュンケルが、小さな声で私に呼びかけてきた。
「マァム。目が覚めたのか?」
「うん。」
「無理をするな。眠れる時に眠っていた方がいい。
・・・まだ、この子も眠っている。」
「うん・・・。」
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DONE⑼2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑨戦後ネイル村シリーズ
激甘ヒュンマ、子どもネタありなので、苦手な方は要注意
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑨ 夜中に目をさますと、隣に寝ているはずの彼女の姿がなかった。
何かあったのだろうか。体調が悪いのだろうか。
不安に駆られた俺は、寝室を出て、階下へと降りていった。
階段を下っていくと、リビングに人の気配を感じた。
明かりはなく、格子窓から差し込む月の明かりだけが、仄かな光源となっていた。リビングの椅子に腰かけている人影がある。暗闇に慣れた俺の目には、それが誰なのか、すぐに分かった。
俺が近づくと、足音に気付いたのか、彼女はこちらに目を向けた。
「ヒュンケル。」
いつも通りの声が、俺を呼んだ。
その声色に辛そうな響きはなく、俺は、少しだけ胸をなでおろすことができた。
「どうした。眠れないのか?」
俺が気づかわしげに声をかけると、彼女は困ったように答えた。
3107何かあったのだろうか。体調が悪いのだろうか。
不安に駆られた俺は、寝室を出て、階下へと降りていった。
階段を下っていくと、リビングに人の気配を感じた。
明かりはなく、格子窓から差し込む月の明かりだけが、仄かな光源となっていた。リビングの椅子に腰かけている人影がある。暗闇に慣れた俺の目には、それが誰なのか、すぐに分かった。
俺が近づくと、足音に気付いたのか、彼女はこちらに目を向けた。
「ヒュンケル。」
いつも通りの声が、俺を呼んだ。
その声色に辛そうな響きはなく、俺は、少しだけ胸をなでおろすことができた。
「どうした。眠れないのか?」
俺が気づかわしげに声をかけると、彼女は困ったように答えた。
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DONE⑻2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑧戦後のアバンとヒュンケル
アバンのしるしの意味
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑧ カールには、世界有数の蔵書数を誇る、壮大な王立図書館があった。
王宮から続く広大な庭の中の小径を歩いていくと、しばらくして、その図書館に着く。そこは、カールの王族や、国家の要職の人間だけではなく、許可さえ下りれば、民間の学者や研究者も立ち入りを許されていた。
その「知の共有」が、この国を強国たらしめた要因の一つなのであろう。
かつては、ジニュアール家の歴代当主も、この王立図書館に足繫く通っていたそうだ。
庭の小径の先に見えた王立図書館の建物は、王宮と異なって、全体的に直線的構造であり、三角形の屋根とその正面のレリーフが印象的だった。そこには、知恵の神を意味する梟のシルエットをかたどった彫刻が掲げられていた。
5224王宮から続く広大な庭の中の小径を歩いていくと、しばらくして、その図書館に着く。そこは、カールの王族や、国家の要職の人間だけではなく、許可さえ下りれば、民間の学者や研究者も立ち入りを許されていた。
その「知の共有」が、この国を強国たらしめた要因の一つなのであろう。
かつては、ジニュアール家の歴代当主も、この王立図書館に足繫く通っていたそうだ。
庭の小径の先に見えた王立図書館の建物は、王宮と異なって、全体的に直線的構造であり、三角形の屋根とその正面のレリーフが印象的だった。そこには、知恵の神を意味する梟のシルエットをかたどった彫刻が掲げられていた。
下町小劇場・芳流
DONE⑺2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑦アバンの戦線復帰まで
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑦ アバンは、破邪の洞窟から出ると、手近な街を訪れた。
カール王都は壊滅していたが、辺境の地方都市は難を免れており、この街も、その一つだった。
特に、ベンガーナ国境付近は、被害が少なかった。おそらくそれは、魔王軍の進軍計画によるところも大きかったのだろう。ベンガーナ領かあるいはカール領なのか、魔王軍にとって曖昧であったこの地域は、侵攻の空白地帯になっていたようだった。
アバンは、旅装のまま、塀に囲まれた街の中に入ったが、そこで彼は異様な光景を目の当たりにした。
「大魔王が攻めてくる!」
「逃げよう!!」
「どこに?逃げる場所なんかないよ。」
「大魔王は、世界を滅ぼすって・・・。人間はみんな殺すって・・・。」
6237カール王都は壊滅していたが、辺境の地方都市は難を免れており、この街も、その一つだった。
特に、ベンガーナ国境付近は、被害が少なかった。おそらくそれは、魔王軍の進軍計画によるところも大きかったのだろう。ベンガーナ領かあるいはカール領なのか、魔王軍にとって曖昧であったこの地域は、侵攻の空白地帯になっていたようだった。
アバンは、旅装のまま、塀に囲まれた街の中に入ったが、そこで彼は異様な光景を目の当たりにした。
「大魔王が攻めてくる!」
「逃げよう!!」
「どこに?逃げる場所なんかないよ。」
「大魔王は、世界を滅ぼすって・・・。人間はみんな殺すって・・・。」
下町小劇場・芳流
DONE⑹2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑥これはちょっとだけヒュンマ
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑥ 昼間であるはずなのに、周囲は闇に包まれていた。
中心にあるのは、白いローブの男。
だが、その白さとは裏腹に、その身にまとうのは、底知れぬ闇だった。
その闇の主が、嘲笑うような声で、煽り立ててきた。
―どうした。その程度か。
白いローブの男の前には、銀の戦士。かつての師を目の前に、血走った目で、睨み据えていた。
―・・・おのれ・・・っ!
彼の周囲の空気がざわめく。
それまで、光の闘気を纏っていたはずの彼に、闇が忍び寄ろうとしていた。
マァムは、声をあげようとした。
―・・・だめ・・・!
だが、白いローブの男の仕掛けた網は、彼女から声までも奪っていた。
男は、さらにけしかける。
―その程度の暗黒闘気では、私は倒せん。
4557中心にあるのは、白いローブの男。
だが、その白さとは裏腹に、その身にまとうのは、底知れぬ闇だった。
その闇の主が、嘲笑うような声で、煽り立ててきた。
―どうした。その程度か。
白いローブの男の前には、銀の戦士。かつての師を目の前に、血走った目で、睨み据えていた。
―・・・おのれ・・・っ!
彼の周囲の空気がざわめく。
それまで、光の闘気を纏っていたはずの彼に、闇が忍び寄ろうとしていた。
マァムは、声をあげようとした。
―・・・だめ・・・!
だが、白いローブの男の仕掛けた網は、彼女から声までも奪っていた。
男は、さらにけしかける。
―その程度の暗黒闘気では、私は倒せん。
るつぼ
DOODLE最低限直しましたが作画は崩壊してますすいません。不死身の長兄展示作品でした。たのしかったです…
熟年夫婦までいかないけど熟年カップルくらい。成長ダくん出てます。
(ほんとはあと数ページ全年齢着衣エロがあったけど間に合いませんでした!!) 8
下町小劇場・芳流
DONE⑶2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面③地底魔城再戦前夜のポップ
2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面③ 俺が先生と旅をしていたのは、1年ほどの間のことだった。
先生は俺を連れて、あっちこっちの街へ行った。故郷のランカークスからほとんど出たことがなった俺は、見るものがみんな目新しくて、新しい街に行くたびに心を躍らせていた。
それぞれの街ごとに気候や風土が異なり、特色があって、何より旨いものが違う。
先生と一緒に街の食堂やバルに入り、その街ごとの郷土料理を食べるのが、俺にも楽しみになっていた。
その日は、ギルドメイン大陸の外れ、ベンガーナの南の街に泊まり、俺たちは、翌朝、ここからホルキア大陸に渡ろうとしていた。
入ったバルでは、店主が俺を見るなり、ひとこと言った。
「坊主、いくつだ?」
「あ、この子は15歳です。私が保護者です。お酒は飲ませませんよ。」
3084先生は俺を連れて、あっちこっちの街へ行った。故郷のランカークスからほとんど出たことがなった俺は、見るものがみんな目新しくて、新しい街に行くたびに心を躍らせていた。
それぞれの街ごとに気候や風土が異なり、特色があって、何より旨いものが違う。
先生と一緒に街の食堂やバルに入り、その街ごとの郷土料理を食べるのが、俺にも楽しみになっていた。
その日は、ギルドメイン大陸の外れ、ベンガーナの南の街に泊まり、俺たちは、翌朝、ここからホルキア大陸に渡ろうとしていた。
入ったバルでは、店主が俺を見るなり、ひとこと言った。
「坊主、いくつだ?」
「あ、この子は15歳です。私が保護者です。お酒は飲ませませんよ。」
kotori_Medrower
MENU11月28日のCOMICCITYSPARK16内、BRAVE ADVENTUREにて頒布予定の新刊サンプルです。「エンドロールは教えない」
B5/44p/R-18
シリアス転生もの
多分ハッピーエンドです。
後日開催されるWEBオンリー、不死身の長兄で通販予定です。
SPARK時とWEBオンリー時で価格が変動いたしますので、詳しくは当アカウントのツイッターおしながきをご確認ください。 12
きそしえ
MOURNING朔間家がほぼ不死身な世界線のパロディ。凛月以外みんな死んでる。
※あんずが少しだけいる
カラスが鳴いている。
愉しそうに、悲しそうに、つまらなそうに、それでいて、嘲笑うように。こんなにもちっぽけな自分には広すぎる、地球の上には、俺と兄者とカラスだけ。
この星の人間はとうの昔に死んだ。
俺たち一族は決して死ぬことの出来ない身体で生まれてしまう。だから、人間と同じ時を共有してはならないのだ。どうしても、情が湧いてしまうから。
ずっと、後悔してきた。
「凛月、ちょっとよいか」
「なに」
「また、昔の事でも考えておったのか」
ふたりだけになってから、こいつは昔を想うことにあまり良い顔をしない。兄者に人間と関わらせられたようなものなのに。
「別に。あんたには関係ない」
「早く断ち切るんじゃよ」
「兄者だって、その口調やめられてないじゃん」
2269愉しそうに、悲しそうに、つまらなそうに、それでいて、嘲笑うように。こんなにもちっぽけな自分には広すぎる、地球の上には、俺と兄者とカラスだけ。
この星の人間はとうの昔に死んだ。
俺たち一族は決して死ぬことの出来ない身体で生まれてしまう。だから、人間と同じ時を共有してはならないのだ。どうしても、情が湧いてしまうから。
ずっと、後悔してきた。
「凛月、ちょっとよいか」
「なに」
「また、昔の事でも考えておったのか」
ふたりだけになってから、こいつは昔を想うことにあまり良い顔をしない。兄者に人間と関わらせられたようなものなのに。
「別に。あんたには関係ない」
「早く断ち切るんじゃよ」
「兄者だって、その口調やめられてないじゃん」