がんま
saiyan_punch
SPUR MEポーズの意味合いも好きです。ガンマ2号は視聴者に背を向け、自分の決断に自信を持ち、劇中では主人公が望むことを何でも受け入れる準備ができています。一方、ガンマ1号は不信感を抱き、視聴者と向き合いながらも、ツンデレ的に顔を赤らめている。なりひさ
DONEガンマト。デトロイトビカムヒューマンのパロ。ガンガディアがアンドロイドで、画家のマトリフを介護している。善の鼓動善の鼓動
「おはようマトリフ」
言いながらカーテンを開けた。太陽は既に高い位置にある。背後のベッドからは呻き声が聞こえた。マトリフは日光を遮るように手を上げてから寝返りをうった。
「もう十時を過ぎている。さっき画材屋から絵具を受け取ってきた。昼からは小雨が降るそうだ」
「二度寝日和だな」
私はベッドサイドに移動してコップに水を注ぐ。そばにあった薬と一緒にマトリフに差し出した。
「さあ飲んで」
「どうだ、お前も一緒に二度寝しないか」
マトリフは差し出した薬を無視して私を誘う。だがそれに応じては駄目だと瞬時に判断した。
「薬を飲んで」
「ふん」
マトリフはぼやきながら薬を手に取って水で流し込んだ。マトリフは長年の病気のせいで心臓が悪い。時間通りに服薬させることも私の仕事のひとつだった。
33718「おはようマトリフ」
言いながらカーテンを開けた。太陽は既に高い位置にある。背後のベッドからは呻き声が聞こえた。マトリフは日光を遮るように手を上げてから寝返りをうった。
「もう十時を過ぎている。さっき画材屋から絵具を受け取ってきた。昼からは小雨が降るそうだ」
「二度寝日和だな」
私はベッドサイドに移動してコップに水を注ぐ。そばにあった薬と一緒にマトリフに差し出した。
「さあ飲んで」
「どうだ、お前も一緒に二度寝しないか」
マトリフは差し出した薬を無視して私を誘う。だがそれに応じては駄目だと瞬時に判断した。
「薬を飲んで」
「ふん」
マトリフはぼやきながら薬を手に取って水で流し込んだ。マトリフは長年の病気のせいで心臓が悪い。時間通りに服薬させることも私の仕事のひとつだった。
なりひさ
DONEガンマト。カラー表紙のプールにいる目隠し束縛マトリフとガンガディアプール 若者のはしゃぐ声が聞こえる。跳ねる水音は軽やかだった。陽射しはさんさんと降り注ぎ、夏の匂いが漂っていた。
だがマトリフの視界は真っ暗に閉ざされていた。腕は胴体ごと縛られている。その姿は楽しげなプールサイドには似つかわしくないものだったが、自業自得でもあった。
アバンたちは揃ってプールに来ていた。知り合いからオープン前に誘われて、貸切状態で遊んでいたのだ。マトリフも水着を着て遊ぶのかと思いきや、プールサイドに陣取って、目の保養とばかりににやけて若者たちの水着姿を眺めていた。だがその視線だけでも御用となった。マトリフは目隠しをされた上にチェアに縛り付けられてしまった。
「ちぇっ……」
せっかくの楽しみを奪われてマトリフは不貞腐れた。そのマトリフに影が差す。マトリフも気配に気づいて顔を上げた。
968だがマトリフの視界は真っ暗に閉ざされていた。腕は胴体ごと縛られている。その姿は楽しげなプールサイドには似つかわしくないものだったが、自業自得でもあった。
アバンたちは揃ってプールに来ていた。知り合いからオープン前に誘われて、貸切状態で遊んでいたのだ。マトリフも水着を着て遊ぶのかと思いきや、プールサイドに陣取って、目の保養とばかりににやけて若者たちの水着姿を眺めていた。だがその視線だけでも御用となった。マトリフは目隠しをされた上にチェアに縛り付けられてしまった。
「ちぇっ……」
せっかくの楽しみを奪われてマトリフは不貞腐れた。そのマトリフに影が差す。マトリフも気配に気づいて顔を上げた。
なりひさ
DONEガンマト。キギロに恋愛相談をするマトリフの話恋愛相談 キギロは空を見上げる。丸く囲まれた空は、今日も青かった。
キギロは挿木だ。地底魔城へと下りる階段の、ちょっとした隙間に植わっている。まだ小さいために自由に歩くことも出来ない。だから日がな一日空を見上げるくらいしかする事がない。だから話し相手は大歓迎で、少々気に入らない相手でもいいから暇潰しに話をしたいくらいだった。
だが、誰でもいいというわけではない。例えば、今こちらに歩いて来ている人間なんてもってのほかだった。
「よお、雑草」
大魔道士と呼ばれる人間がキギロを見下ろして言った。キギロは小さな手を握り締める。
「もしそれがボクを呼んだのだとしたら許さないよ」
大魔道士はキギロの言葉を気にする風もなく隣に腰を下ろした。大魔道士は帽子を脱ぐとクッション代わりに背に置いている。
5931キギロは挿木だ。地底魔城へと下りる階段の、ちょっとした隙間に植わっている。まだ小さいために自由に歩くことも出来ない。だから日がな一日空を見上げるくらいしかする事がない。だから話し相手は大歓迎で、少々気に入らない相手でもいいから暇潰しに話をしたいくらいだった。
だが、誰でもいいというわけではない。例えば、今こちらに歩いて来ている人間なんてもってのほかだった。
「よお、雑草」
大魔道士と呼ばれる人間がキギロを見下ろして言った。キギロは小さな手を握り締める。
「もしそれがボクを呼んだのだとしたら許さないよ」
大魔道士はキギロの言葉を気にする風もなく隣に腰を下ろした。大魔道士は帽子を脱ぐとクッション代わりに背に置いている。
なりひさ
DONEガンマト。凍れる時間の秘法期間の二人。仲良くないバージョン。原作程度のマトリフの吐血あり。溶けない氷 マトリフは膨大な魔法力が無意味なまま霧散するのを感じた。もっとも、この呪文でも凍りついた勇者を救えないとわかっていた。だがもし万が一、ほんの少しでも可能性があるならと、縋るような気持ちで呪文を唱えたのだ。
勇者アバンは寸分違わない状態でそこに立っていた。マトリフは震える手を握りしめる。強大な威力の呪文はマトリフの手を焼いていった。その肉が焦げた匂いが鼻につく。回復呪文をかけなければと頭では思いながら、膝の力が抜けてその場にしゃがみ込んだ。
焼け爛れた手のひらを見つめる。こんなことをしたって、アバンは救えない。
「ッ……!」
マトリフは急に息苦しさを感じて胸元を掴んだ。内臓が締め付けられるような感覚に体を丸める。それが先ほど使った呪文のせいだとわかっていた。この呪文は人間が使えるものではない。その強大さは人間の肉体には負荷が大きすぎるからだ。
1815勇者アバンは寸分違わない状態でそこに立っていた。マトリフは震える手を握りしめる。強大な威力の呪文はマトリフの手を焼いていった。その肉が焦げた匂いが鼻につく。回復呪文をかけなければと頭では思いながら、膝の力が抜けてその場にしゃがみ込んだ。
焼け爛れた手のひらを見つめる。こんなことをしたって、アバンは救えない。
「ッ……!」
マトリフは急に息苦しさを感じて胸元を掴んだ。内臓が締め付けられるような感覚に体を丸める。それが先ほど使った呪文のせいだとわかっていた。この呪文は人間が使えるものではない。その強大さは人間の肉体には負荷が大きすぎるからだ。
なりひさ
DONEガンマト。謎平和時空。ガンマトの痴話喧嘩に巻き込まれる地底魔城の旧魔王軍とアバン先生痴話喧嘩「君にはデリカシーというものがないのか」
ガンガディアは羞恥と怒りを滲ませてマトリフに言う。聞こえているにも関わらず、マトリフにはガンガディアの気持ちは少しも伝わっていないようだった。それどころかガンガディアがなぜ声を荒げているのか理解できないというように、耳に指を入れて面倒臭そうにガンガディアを見上げている。
「なんで怒るんだよ」
「言い方というものがあるだろう」
「インテリに付き合ってられっかよ」
マトリフは鼻で笑うとそっぽ向いてしまった。だが今回はガンガディアも引き下がれない。ガンガディアは踵を返すと洞窟の出入り口へと向かった。
「どこ行くんだよ」
マトリフの声は大きくはないのに洞窟に響いた。その声音に「行くな」という意味が込められていると知りながら、ガンガディアは足を止めなかった。なぜなら今回は明らかにマトリフが悪いからだ。
8277ガンガディアは羞恥と怒りを滲ませてマトリフに言う。聞こえているにも関わらず、マトリフにはガンガディアの気持ちは少しも伝わっていないようだった。それどころかガンガディアがなぜ声を荒げているのか理解できないというように、耳に指を入れて面倒臭そうにガンガディアを見上げている。
「なんで怒るんだよ」
「言い方というものがあるだろう」
「インテリに付き合ってられっかよ」
マトリフは鼻で笑うとそっぽ向いてしまった。だが今回はガンガディアも引き下がれない。ガンガディアは踵を返すと洞窟の出入り口へと向かった。
「どこ行くんだよ」
マトリフの声は大きくはないのに洞窟に響いた。その声音に「行くな」という意味が込められていると知りながら、ガンガディアは足を止めなかった。なぜなら今回は明らかにマトリフが悪いからだ。
okrt15
DONEガンマトというよりガン+マトという感じです秘法でハドラーとアバン先生が凍ってしまった時の一年の
空白の時を捏造です
ガンガディアがハドラーが凍っているので邪気が無いという設定になってます
他もろもろ呪文なども・・・二次創作なので許してください 23
kisaragi_hotaru
DONEヨミカイン魔導図書館を復興させているガンマトのちょっとしたお話です。#まおしゅうアフター
一般参加してました(*´ω`*)お疲れ様でした。
人間として生きる時間の輪から外れてマトリフは若い身体に宿った強大な魔力を持て余すように日々魔法を行使していた。何百年も前に破壊されたヨミカイン魔導図書館を復興させる目的を掲げているために長い人生もそう退屈なものとは感じない。むしろ海辺の洞窟で隠居生活をしていた頃に比べれば随分と忙しいくらいだ。マトリフは今も隠居しているようなものだがその生活はガンガディアと共にある。敵同士だった二人はいつしか恋仲となり、これから先の長い時間を一緒に生きていくことを誓った。仲睦まじくも時に喧嘩もしたりと。
「ベタン!!」
ドゴォン!!と派手な轟音をたてて床が突き抜けた。親指を下に突きつけて息巻くマトリフ。昔とは違い老いによる疲労ではなくこの時のマトリフは怒り心頭であったのだ。
1832「ベタン!!」
ドゴォン!!と派手な轟音をたてて床が突き抜けた。親指を下に突きつけて息巻くマトリフ。昔とは違い老いによる疲労ではなくこの時のマトリフは怒り心頭であったのだ。
なりひさ
DONEガンマト。爆弾岩と一緒に狭い洞窟に閉じ込められたガンガディアとマトリフの話。【まおしゅう展示】狭い洞窟に爆弾岩と一緒に閉じ込められたんだが!? マトリフが気がつくとそこは暗闇だった。頭をぶつけたらしく、くらくらする。何も見えないが立ちあがろうとして、また頭をぶつけた。そのときになってマトリフは自分が洞窟にいることを思い出した。洞窟は狭いらしく、立ち上がれないほどだった。出入口がぴったり塞がれているのか、光がまるでない。マトリフは目をすがめてあたりを見渡した。
「ひでぇなこりゃ」
マトリフはメラを灯してあたりを見ようとした。だが真っ先に見えたのは青い壁だった。いや、壁ほども大きいガンガディアの体だった。
「熱い」
メラが当たったのかガンガディアは迷惑そうに言った。ガンガディアは大きな体を屈めている。頭が洞窟の天井についていて窮屈そうだった。さっきマトリフが頭をぶつけたのはガンガディアの腕だったらしい。マトリフはちょうどガンガディアの膝あたりにいた。あまりの近さに飛び退こうとしたが、すぐに背がぶつかる。見ればそれはガンガディアの手だった。
7367「ひでぇなこりゃ」
マトリフはメラを灯してあたりを見ようとした。だが真っ先に見えたのは青い壁だった。いや、壁ほども大きいガンガディアの体だった。
「熱い」
メラが当たったのかガンガディアは迷惑そうに言った。ガンガディアは大きな体を屈めている。頭が洞窟の天井についていて窮屈そうだった。さっきマトリフが頭をぶつけたのはガンガディアの腕だったらしい。マトリフはちょうどガンガディアの膝あたりにいた。あまりの近さに飛び退こうとしたが、すぐに背がぶつかる。見ればそれはガンガディアの手だった。
なりひさ
DONEガンマト。現パロの二人のループ8/8 八月八日、日曜日。今日も良い天気だ。カーテンの隙間からは早朝とは思えない陽射しが入り込んでいる。
隣のマトリフはまだ熟睡している。あと十分ほどで目を覚ますだろう。急ぐ理由もないから目覚めるのを待った。今日も暑い一日になる。室温計は二十七度。管理された空調は快適な室温を保っていた。
「……もう起きてんのか」
ややあってかけられた声に、私は横を見る。まだ寝ぼけ眼のマトリフが私を見ていた。その身体を抱き寄せる。寝癖のついた銀髪に口付ければ、マトリフは大きな欠伸をした。
「飯なんかあったか?」
「フレンチトーストにしようかと」
「お、それちょうど食いたかった」
私が朝食を作っている間にマトリフはベランダの植物たちに水をやっていた。マトリフは植木鉢に話しかけている。天気の話をしたかと思えば、昨日観た映画の話へと移った。マトリフは昨夜観た映画のラストが気に入っていない。そういえばなんの映画を観ていたのだったか。
18058隣のマトリフはまだ熟睡している。あと十分ほどで目を覚ますだろう。急ぐ理由もないから目覚めるのを待った。今日も暑い一日になる。室温計は二十七度。管理された空調は快適な室温を保っていた。
「……もう起きてんのか」
ややあってかけられた声に、私は横を見る。まだ寝ぼけ眼のマトリフが私を見ていた。その身体を抱き寄せる。寝癖のついた銀髪に口付ければ、マトリフは大きな欠伸をした。
「飯なんかあったか?」
「フレンチトーストにしようかと」
「お、それちょうど食いたかった」
私が朝食を作っている間にマトリフはベランダの植物たちに水をやっていた。マトリフは植木鉢に話しかけている。天気の話をしたかと思えば、昨日観た映画の話へと移った。マトリフは昨夜観た映画のラストが気に入っていない。そういえばなんの映画を観ていたのだったか。
kisaragi_hotaru
MOURNINGガンマトとラーポプ前提の小話。諸々のネタバレ要素を含んでますのでご注意を。 「ラーハルトの野郎、未だにおれのこと魔法使いって呼ぶんだぜ。いい加減名前で呼びやがれってんだ。あの大魔王バーンですらおれの名前覚えたっていうのによぉ」
ムスッとして拗ねたように唇を尖らせながらそう愚痴る愛弟子にマトリフは肩を竦めた。
「別におめえの名前を覚えてねえわけじゃねえし、呼んでくれる時もあんだろ?」
「そりゃまあ……戦闘中とか真面目な話をしてる時なんかは名前で呼んでくれるけど。やたら真剣な声で」
「だったらいいじゃねえか」
今までも何回か繰り返したことのあるやりとり。今回も同様にポップは眉を顰めて唸り出した。マトリフの言葉に頷きたい気持ちと納得のいかない気持ちとがせめぎ合っているのだろう。
1433ムスッとして拗ねたように唇を尖らせながらそう愚痴る愛弟子にマトリフは肩を竦めた。
「別におめえの名前を覚えてねえわけじゃねえし、呼んでくれる時もあんだろ?」
「そりゃまあ……戦闘中とか真面目な話をしてる時なんかは名前で呼んでくれるけど。やたら真剣な声で」
「だったらいいじゃねえか」
今までも何回か繰り返したことのあるやりとり。今回も同様にポップは眉を顰めて唸り出した。マトリフの言葉に頷きたい気持ちと納得のいかない気持ちとがせめぎ合っているのだろう。
なりひさ
DONEガンマト。ムギサンの漫画を小説にしたもの銀雪 久しぶりに会ったマトリフはガンガディアを見て笑みを浮かべた。しかし彼はベッドに座ったままで、見慣れた法衣も着ていない。彼の体調が思わしくないのだと気付き、ガンガディアは表情を曇らせた。
「どうしたんだよ。こっち来いよ」
マトリフは苦笑して手招きする。その横に緑の服を着た少年がいて、驚いたようにガンガディアを見上げていた。
「え……師匠……知り合いかい?」
少年はマトリフを見る。マトリフは可笑そうにくつくつと笑い、少年にガンガディアを紹介した。マトリフはガンガディアにも少年を紹介し、その少年が弟子だと言った。すると少年は人懐っこくガンガディアに話しかけてくる。その様子にガンガディアは軽やかな意外性を感じた。
1006「どうしたんだよ。こっち来いよ」
マトリフは苦笑して手招きする。その横に緑の服を着た少年がいて、驚いたようにガンガディアを見上げていた。
「え……師匠……知り合いかい?」
少年はマトリフを見る。マトリフは可笑そうにくつくつと笑い、少年にガンガディアを紹介した。マトリフはガンガディアにも少年を紹介し、その少年が弟子だと言った。すると少年は人懐っこくガンガディアに話しかけてくる。その様子にガンガディアは軽やかな意外性を感じた。
なりひさ
DONEガンマト。現パロ。知育菓子を買う二人知育菓子 二人揃って食材を買いに出た夕方。家から徒歩で向かったスーパーは、同じように夕食を買いに来た人で賑わっていた。
何を食べようか等と話しながら冷房の効いた店内を歩く。ガンガディアは長い名前の料理名をいくつかあげた。ガンガディアは中々の凝り性で、料理も複雑な工程のものでも嬉々として作る。ガンガディアの料理の説明を聞きながら、じゃあ焼き魚がいいとマトリフは答えた。
そのまま店内をぐるりと回ろうとしていたら、ガンガディアが調味料を見てくると言うので、マトリフは酒を見に行った。しばらく新商品を眺めていたのだが待ってもガンガディアが戻ってこない。
マトリフは手にいくつかビール缶を持ちながらガンガディアを探した。カゴはガンガディアが持っている。いくつかのコーナーを回ってからマトリフはようやくガンガディアを見つけた。ガンガディアは菓子の棚の前で直立したまま何かを手にしている。しかもそこは幼児向けの菓子が置かれた棚だった。
1772何を食べようか等と話しながら冷房の効いた店内を歩く。ガンガディアは長い名前の料理名をいくつかあげた。ガンガディアは中々の凝り性で、料理も複雑な工程のものでも嬉々として作る。ガンガディアの料理の説明を聞きながら、じゃあ焼き魚がいいとマトリフは答えた。
そのまま店内をぐるりと回ろうとしていたら、ガンガディアが調味料を見てくると言うので、マトリフは酒を見に行った。しばらく新商品を眺めていたのだが待ってもガンガディアが戻ってこない。
マトリフは手にいくつかビール缶を持ちながらガンガディアを探した。カゴはガンガディアが持っている。いくつかのコーナーを回ってからマトリフはようやくガンガディアを見つけた。ガンガディアは菓子の棚の前で直立したまま何かを手にしている。しかもそこは幼児向けの菓子が置かれた棚だった。
なりひさ
DONEガンマト。魔界へと行く二人ウォードの箱 ガンガディアは魔界の空気を吸い込む。それは体に馴染むものだった。太陽はなく、空気が確かな重みを持っているかのように漂っている。
ガンガディアは腕に抱えたガラス器を見やる。鳥籠のような形のそれは、空気が入らないようにガラスがはめ込まれている。その中に座ったマトリフは気怠げにガンガディアを見上げていた。魔界の瘴気は人間には毒だ。こうして空気が入らないようにしているが、それでも体への負担が全く無いわけでないだろ。
「はやくそこから出られるようにする。もう少し我慢してくれ」
こくりとマトリフは頷く。魔力封じの首輪をつけてからマトリフは随分と大人しい。このガラス器にも抵抗することなく入った。信用しなかったわけではないが、無用なトラブルは避けたかった。
1082ガンガディアは腕に抱えたガラス器を見やる。鳥籠のような形のそれは、空気が入らないようにガラスがはめ込まれている。その中に座ったマトリフは気怠げにガンガディアを見上げていた。魔界の瘴気は人間には毒だ。こうして空気が入らないようにしているが、それでも体への負担が全く無いわけでないだろ。
「はやくそこから出られるようにする。もう少し我慢してくれ」
こくりとマトリフは頷く。魔力封じの首輪をつけてからマトリフは随分と大人しい。このガラス器にも抵抗することなく入った。信用しなかったわけではないが、無用なトラブルは避けたかった。
なりひさ
DONEガンマト「時の砂」その後の蛇足。弟子に会いたくて未来へ来ちゃったバルゴートなにこれ修羅場じゃん ポップは焼きたてのパイを持ってルーラで降り立った。アバンの料理教室で作った自信作である。折角なのでマトリフと一緒に食べようと温かいうちに持ってきた。
「師匠ぉ〜ガンガディアのおっさん〜お邪魔するぜ」
呼びかけながら入り口をくぐる。しかしいつもなら返ってくる返事がなかった。人の気配はするのに返事が無いとは、来るタイミングが悪かったのだろうか。ポップはそろりと奥を覗く。
「えっと、これどういう状況?」
ポップは目の前の光景に頭にハテナをいくつも浮かべながら訊ねた。
まずガンガディアがマトリフの肩を抱いている。優しく、というより、まるで取られまいとするようにきつく掴んでいた。ガンガディアは額に血管を浮かべてガチギレ五秒前といった雰囲気だ。そのガンガディアに肩を抱かれたマトリフは諦念の表情で遠くを見ている。そしてその二人と向かい合うように老人が座っていた。ポップが驚いたのはその姿だ。その老人はマトリフと同じ法衣を着ている。かなりやんちゃな髭を生やしており、片目は布で覆われていた。その老人がポップへと視線をやると立ち上がった。
2209「師匠ぉ〜ガンガディアのおっさん〜お邪魔するぜ」
呼びかけながら入り口をくぐる。しかしいつもなら返ってくる返事がなかった。人の気配はするのに返事が無いとは、来るタイミングが悪かったのだろうか。ポップはそろりと奥を覗く。
「えっと、これどういう状況?」
ポップは目の前の光景に頭にハテナをいくつも浮かべながら訊ねた。
まずガンガディアがマトリフの肩を抱いている。優しく、というより、まるで取られまいとするようにきつく掴んでいた。ガンガディアは額に血管を浮かべてガチギレ五秒前といった雰囲気だ。そのガンガディアに肩を抱かれたマトリフは諦念の表情で遠くを見ている。そしてその二人と向かい合うように老人が座っていた。ポップが驚いたのはその姿だ。その老人はマトリフと同じ法衣を着ている。かなりやんちゃな髭を生やしており、片目は布で覆われていた。その老人がポップへと視線をやると立ち上がった。
なりひさ
DONEガンマト+ポプ。ガンガディアはマトリフから愛されてるの気付いてねえなって話かわいい弟子と「師匠〜!」
元気のいい声が洞窟まで響いてきた。その声の主はマトリフの愛弟子である。私はそっとマトリフを見た。マトリフは読んでいた本から顔を上げると、頬杖をついて不機嫌そうな顔を作った。
「なあ師匠〜いるか〜?」
「うるせえな。いることくらいわかってんだろ」
ポップは何冊もの分厚い魔導書を抱えて洞窟へと入ってきた。魔導書を机に置くと私に向かって人好きのする笑顔を向けてくる。私は小さく手を上げて応えた。
「助けてくれよ師匠〜。この呪文なんだけどさ」
「なんだよ……おめえ、またこんな古代呪文引っ張り出してきたのか……」
大魔道士二人は顔を寄せ合って一冊の魔導書を覗き込んでいる。ポップはパプニカの宮廷魔道士をしており、時折こうして魔導書片手にマトリフを訪ねてくる。ポップは古代呪文を研究しているらしく、マトリフに呪文の助言を求めにくるのだ。短くても数時間、長ければ数日間は二人でああでもないこうでもないと議論を交わす。マトリフは面倒臭いなどとぼやきながらも、この時間を楽しみにしていた。私は二人の邪魔をしないようにとそっと席を外した。
2016元気のいい声が洞窟まで響いてきた。その声の主はマトリフの愛弟子である。私はそっとマトリフを見た。マトリフは読んでいた本から顔を上げると、頬杖をついて不機嫌そうな顔を作った。
「なあ師匠〜いるか〜?」
「うるせえな。いることくらいわかってんだろ」
ポップは何冊もの分厚い魔導書を抱えて洞窟へと入ってきた。魔導書を机に置くと私に向かって人好きのする笑顔を向けてくる。私は小さく手を上げて応えた。
「助けてくれよ師匠〜。この呪文なんだけどさ」
「なんだよ……おめえ、またこんな古代呪文引っ張り出してきたのか……」
大魔道士二人は顔を寄せ合って一冊の魔導書を覗き込んでいる。ポップはパプニカの宮廷魔道士をしており、時折こうして魔導書片手にマトリフを訪ねてくる。ポップは古代呪文を研究しているらしく、マトリフに呪文の助言を求めにくるのだ。短くても数時間、長ければ数日間は二人でああでもないこうでもないと議論を交わす。マトリフは面倒臭いなどとぼやきながらも、この時間を楽しみにしていた。私は二人の邪魔をしないようにとそっと席を外した。
なりひさ
DONEガンマト。診断メーカーのお題で書いたもの。飼育「ただいま」
ガンガディアは言いながら自室のドアを開けた。すぐドアを閉めて小さな姿を探す。部屋はしんと静まりかえっていた。
「大魔道士?」
マトリフにはこの地底魔城のガンガディアの私室を自由に使わせている。マトリフはすぐに顔を見せた。ベッドのシーツに潜り込んでいたらしい。マトリフはそこから抜け出すと、飛翔呪文で飛んでガンガディアのところまできた。
「なにも問題なかったかね?」
マトリフはこくりと頷いてガンガディアの肩に座った。ガンガディアは指をマトリフに向ける。その指はマトリフの歯型だらけだった。
マトリフはガンガディアの指に頬を擦り寄せる。今日は噛まないのだろうかとガンガディアが思っていると、マトリフはかぱっと口を開けてガンガディアの指に噛み付いた。ピリリと痛みが走る。マトリフは口を離すと歯型を確認してからそこを舌で舐めた。それはマトリフなりの愛情表現なのだとガンガディアは思っていた。
1206ガンガディアは言いながら自室のドアを開けた。すぐドアを閉めて小さな姿を探す。部屋はしんと静まりかえっていた。
「大魔道士?」
マトリフにはこの地底魔城のガンガディアの私室を自由に使わせている。マトリフはすぐに顔を見せた。ベッドのシーツに潜り込んでいたらしい。マトリフはそこから抜け出すと、飛翔呪文で飛んでガンガディアのところまできた。
「なにも問題なかったかね?」
マトリフはこくりと頷いてガンガディアの肩に座った。ガンガディアは指をマトリフに向ける。その指はマトリフの歯型だらけだった。
マトリフはガンガディアの指に頬を擦り寄せる。今日は噛まないのだろうかとガンガディアが思っていると、マトリフはかぱっと口を開けてガンガディアの指に噛み付いた。ピリリと痛みが走る。マトリフは口を離すと歯型を確認してからそこを舌で舐めた。それはマトリフなりの愛情表現なのだとガンガディアは思っていた。
tocoyoti
MOURNING作者が助かりたい為だけに書いたガンマ達の夢小説。スケベもときめきもありません。患者を追いかける夢主をガンマ1号と2号が助ける夢小説。最悪のタイミングだった。
不穏になった患者と距離を取りつ先程の出来事を思い出す。
いつものように玄関の椅子に座りドアが開くのを待っている帰宅願望の強い認知症患者の傾聴対応をしていたのだが、今日に限り配送時間が遅れた業者が玄関のドアを開けてしまい患者が外に出てしまったのだった。
急いで追いかけ追いついたが、患者は私が嘘をついて閉じ込めたと思い込んでいるから声をかけても「うるさいついてくるな」と拒否されるだけだった。
患者の私に対する不審は膨れ上がり、しまいには大声で「あんたが金を盗んだんだろ」と。
認知症によく見られる周辺症状の1つである物盗られ妄想。
ここまで不穏が強く出てしまうと私1人だけじゃどうすることも出来ない。他の職員に応援を呼べない。
1074不穏になった患者と距離を取りつ先程の出来事を思い出す。
いつものように玄関の椅子に座りドアが開くのを待っている帰宅願望の強い認知症患者の傾聴対応をしていたのだが、今日に限り配送時間が遅れた業者が玄関のドアを開けてしまい患者が外に出てしまったのだった。
急いで追いかけ追いついたが、患者は私が嘘をついて閉じ込めたと思い込んでいるから声をかけても「うるさいついてくるな」と拒否されるだけだった。
患者の私に対する不審は膨れ上がり、しまいには大声で「あんたが金を盗んだんだろ」と。
認知症によく見られる周辺症状の1つである物盗られ妄想。
ここまで不穏が強く出てしまうと私1人だけじゃどうすることも出来ない。他の職員に応援を呼べない。