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    DONEエスデュwebオンリー開催おめでとうございます!
    webオンリー参加が初めてなので少し緊張します。 それでもエスデュの愛する住民として未熟ながらも文一編を準備しました。
    素敵な翻訳はネンネさん(@dont_nenne)がしてくれました。 ありがとうございました!


    <attention>
    *「愛してるゲーム」するエスデュの話
    *めっちゃ喋る監督生がいます。
    これはゲームじゃない








     空は青く、雀は囀り、1年生を悩ました相次ぐテストと課題があらまし終わる日になった。暗記科目が大嫌くてテストの前日になってから本にさっと目を通すだけだったエースにさえ自ら勉強させた、地獄の週間だったと言っても言い過ぎではないくらいだった。まさに名門魔法士養成学院らしい学事日程であった。そうしてやっとしばらく息抜きする暇が出来て、学業で疲れていた監督生たちは事前に企てた通り、友人たちを呼び集めて夜っぴて食べたり飲んだり騒いたりして遊ぼう、という遠大な計画を実行しようとしたのだ。




    ⋆ + * ♥ * + ⋆




    「もうお前がない人生なんて想像もできない。デュース、愛してる」
    「………」

     皆が息を詰めている内に、目の前から告白されたデュースは何も言わず乾燥な顔でエースを眺めている。ゲストルームの真ん中。ソファにたむろしに座っている1年生たちは、お互い向き合っているエースとデュースをじっと目凝らす。ごくり、と誰かが緊張という唾を大きく飲み込む。それぞれ自分なりの期待を抱いて告白された人からの答えを静かに待っている。こうして皆の前で、友人(マブ)の一人であると同時に腐れ縁である人物から告白された当人のデュース•スペードは、細かく眉を蠢いて、無表情な顔で堅固に耐えている。数秒間の短い沈黙がまるで1時間のように感じられる。普段のエースだと信じられないほど、慎重で揺るぎない目つきと静まって賢く優しい声。どう見ても模範的で望ましい、相手が女だったら誰でも惚れそうな恰好いい告白だった。
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    みずひ梠

    DONE【元祖妖怪松】
    社に住まう妖怪六兄弟の長男と次男のお話
    ※なんとなく非公開にしていたものをなんとなく公開に戻しました
    昔話と嘘うららかな陽光にあてられて、昼寝から目を覚ました。眠れる事は幸せだ。あたたかい夢を見れる。今日も、遥か昔の懐かしい日々の夢を見た。可愛らしい弟達と暮らす今の日々も勿論悪くは無いが、彼らの過去の悲痛さを思い起こすと胸が痛む。それ故に過去が変わり無く今、未来に続いていたらと思わずには居られない。それは不可能だと分かっていても。
    そうくだらない物思いに耽っていた折、何時の間にやらすぐ傍にいたカラ松が声を掛けてきた。
    「おそ松」
    「ん、どったのカラ松?」
    「また、『過去』の事を考えていただろう」
    「なははっまあねぇ」
    「……そろそろ教えてくれないか」
    「過去に何があったのか、を」
    「あー……」
    いつくかの過程を経て大天狗と相成ったカラ松は、神力を有している上に千里眼を使用出来る。千里眼とは『視る』神力の総称で、遠くを視る事やら箱の中身を視る事やら思考を覗く事やらが可能だ。しかしまだ未熟なカラ松は少ししか扱う事ができず、思考も断片的にしか拾えない。だからこうやって追求してくる。そんな時困るのが、神力を有する者なら必ず使用出来る術“読心”の一端、嘘を見破る力である。
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