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    現代パロディの略称。

    hisoku

    DOODLE過去作
    湯沸室で杉と尾がお茶を飲む話です
    前世記憶あり現パロ
    尾語り
    湯沸室 喫煙をする習慣はないので、就業中の休憩といえば緑茶だ。あるいは珈琲。それと少しの甘いものかしょっぱいものを一口頬張るのが日課で、デスクワークに根が詰まり、肩も凝りそうだったので仕事の効率が落ちる前に気分を変えようとひとり湯沸室に向かった。買い置きのドリップコーヒーを淹れるために湯を沸かそうと薬缶のことを思い、買い置きのミネラルウォーターはまだ残っていたっけと思い起こしながら廊下を行く。
     スタッフルームのあるフロアの一角、廊下奥の角の階段と廊下を挟んだ少し離れた斜向かいにトイレが、その対角線上の奥まった場所にひっそり湯沸室はあった。そこは小会議室の並びでコの字に壁と壁と窓に挟まれた造りになっていて、二畳半程の広さがあり、冷蔵庫と棚、その棚の上に電子レンジ、隣に小さな流し台があった。流し台にはガス台が二口と壁にガス給湯器が備えつけてある。どうってことはない必要最低限が備え付けられている極普通の湯沸室だが、流し台が木目調の引き出しのついた懐かしい感じのする流し台で、ばあちゃん家の台所を彷彿とさせて、そこを緑茶を飲みながら眺めているだけでも癒しを覚えた。面積の狭さも落ち着く。
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    佐伯雛子

    DONEサカノーエさんと姪っ子がきゃっきゃしてるところが書きたかっただけの話です。捏造純度100パーのサカノーエさんの姪っ子が登場します。下記姪ちゃんの設定です。7月の本にもこの子は登場します。こんな感じの姪ちゃんとサカノーエさんの話をいつか本にしたいです。言うのはタダ。

    メイちゃん=庚二の兄の娘(ひとりっ子)私立幼稚園に通っている。ギフテッドな三歳児。コウちゃん(高3)が大好き。
    メイちゃんとおままごと【現パロDKノ上君と姪ノ上ちゃんss】「あなた、そこのお皿を取ってくださる? ……ねぇ、あなたってば!」
    「ん? あだっ」
    「聞いてます?」
    「き、聞いてなかった。……あー、何だ? これ?」
    「そう、それよ。……んもうっ、本当に困った人ねぇ」
    「あー……どうもすみませんでした」
    「分かればいいんです。分かれば」

    何故俺は今母にそっくりな喋り方をした三歳児に“あなた”と呼ばれているのだろうか。

    「聞いてなかったのは俺が悪いんですが、物を投げるのはよくないよ。“メイ”ちゃん」
    坂ノ上庚二はいつの間にか眼前で鼻息荒く仁王立ちしている幼女に皿を手渡した。幼いながらにも坂ノ上家特有の顔をしたその子は制服の上から纏ったエプロンの裾を整えながら、満足げな笑みを顔いっぱいに浮かべている。その笑顔は何とも既視感を感じずにはいられなかった。
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    hairia_hairia

    DONE現パロ オフィスラブ 片思い 名前のこと
    その人の名前は 今日から新しい職場へと配属になる。気分を引き締めたくて、メイクは深めの暖色系でまとめてみた。少しはキリっとなったなと、鏡の中の自分に自画自賛する。新しいことが始まる時はもちろん緊張もするが、なにか胸躍ることも起こるのではと嬉々とした高揚感も感じることができる。我ながら、この前向きな性格がありがたいと思う。
     配属場所へと出向き、部署総括の鶴見部長に今日から配属となります、よろしくお願いしますと挨拶をした。鶴見部長はよろしくと一言だけ言い、皆に私を紹介してくれた。その後、月島課長から部署の概要説明を受けたあと、

     「夢主さんの指導係は、そうだな…ヒャクノスケでいこう」

    ヒャクノスケ⁉頭の中に奇妙を表す符号が飛んだ。それもそのはず、若い人が大半の部署と聞いていたからだ。しかし、私が勤めている会社は、かなりの歴史があると聞いているので、部署にベテランの人がいてもおかしくない。どんな、お爺ちゃんがやってくるのかと思っていたら、呼ばれた彼は、白い肌に黒い大きな瞳、整った鼻筋に髭を生やし、髪はオールバックに整えられて、濃紺色のスーツは本人のためだけに作られたのではと思うほど綺麗に着こなしている若い男性だった。さらに特筆すれば、両頬にある縫合跡がどこか憂いのある表情を醸し出していた。彼は低く艶のある声でよろしくとだけ言って、仕事の説明を始めた。尾形百之助、古風な名前に興味を持ったが、それ以上に存在自体が私の好みで…一目惚れだった。
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