3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第九十回 お題:「太陽」「やっぱり」
猛暑日にワンダーステージで起こったとある事件のお話。
類視点
君を見ているのなんて、当たり前なんだから。「……うーん。今日もあっついねえ」
被っていた帽子を深くまで被りなおす。
大凡独り言のように言われたそれに、返す声があった。
『今日は、最高気温は何度なんだっけ?』
「36°まで上がるそうだよ。ここまで暑いと、溶けてしまいそうだねえ」
『と、溶ける!?るるるる類くん!早くワンダーステージに行こう!』
慌てるような声に思わず笑いながら、足を速める。
目線を下げると、心配そうに此方を伺う金色がいた。
-------------------------------
猛暑日が連日続く、今日この頃。
新作のショーが大盛況のまま終わったこともあり、連日の猛暑の中、頑張ってくれたからと、慶介さんから特別にお休みをもらった。
司くんは少し不服そうだったけれど、休むのも大切だと言われて渋々頷いていた。
3354被っていた帽子を深くまで被りなおす。
大凡独り言のように言われたそれに、返す声があった。
『今日は、最高気温は何度なんだっけ?』
「36°まで上がるそうだよ。ここまで暑いと、溶けてしまいそうだねえ」
『と、溶ける!?るるるる類くん!早くワンダーステージに行こう!』
慌てるような声に思わず笑いながら、足を速める。
目線を下げると、心配そうに此方を伺う金色がいた。
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猛暑日が連日続く、今日この頃。
新作のショーが大盛況のまま終わったこともあり、連日の猛暑の中、頑張ってくれたからと、慶介さんから特別にお休みをもらった。
司くんは少し不服そうだったけれど、休むのも大切だと言われて渋々頷いていた。
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第八十九回 お題:「おとぎ話」「タキシード」
ある事件を起因に、すれ違ったり、自信をなくしたりするお話。
司視点
その呪縛から、解き放つ方法は。「……司くーん!」
背後からかけられた声に、顔をあげる。
ぴょこぴょこと走ってきた桃色は、その勢いをそのままにオレの隣に座った。
「大丈夫?ここ、暑くない?」
「ああ、大丈夫だ。日陰だし、小型扇風機もあるし、飲み物もこまめに飲んでいるからな」
そう言いながら小型扇風機をえむの方に向けると、気持ちよさそうに声を上げながら目をつむった。
「……それよりも、すまんな。何も手伝えなくて」
そういうオレに、えむは焦りながら直様声を上げた。
「ううん!困ったときは!…………両成敗!だっけ?」
「……困ったときはお互い様、と言いたいのか?」
「そう、それ!」
誇らしげにいうと、すぐに寂しそうな顔になって、オレの方に手を伸ばす。
「だから、司くんはしっかり休んでね?無理しちゃダメだよ?」
7671背後からかけられた声に、顔をあげる。
ぴょこぴょこと走ってきた桃色は、その勢いをそのままにオレの隣に座った。
「大丈夫?ここ、暑くない?」
「ああ、大丈夫だ。日陰だし、小型扇風機もあるし、飲み物もこまめに飲んでいるからな」
そう言いながら小型扇風機をえむの方に向けると、気持ちよさそうに声を上げながら目をつむった。
「……それよりも、すまんな。何も手伝えなくて」
そういうオレに、えむは焦りながら直様声を上げた。
「ううん!困ったときは!…………両成敗!だっけ?」
「……困ったときはお互い様、と言いたいのか?」
「そう、それ!」
誇らしげにいうと、すぐに寂しそうな顔になって、オレの方に手を伸ばす。
「だから、司くんはしっかり休んでね?無理しちゃダメだよ?」
Umi1115Tkso
DONE #深夜の魔師弟お絵描き字書き60分一本勝負ワンドロ【団結/夢】
魔師弟というより家族ぐるみになってしまった。
夢結ぶ絆「負けないよ、パパ!」
「ふふふ、それはどうかなっ!とうっ」
久々に見たセンスがいいとは言えないマントをはためかせ、大袈裟な口上で屋根の上から落ちてきた悟飯は少年のような笑顔で楽しそうにはしゃいでいる。
自分のことのように羞恥する俺を他所に、同じデザインのサーモンピンクがはためいた。
「グレートサイヤマン1号!」
「2号もいるわよ!」
ばしっと効果音の鳴りそうな決めポーズをとったままたっぷりと静止する。
「…ビーデルまで…」
つぅ、と伝う冷や汗。
腕を組んだまま眺めていると首を埋めるように肩を持ち上げたパンがだんだんと地団駄を踏んだ。
「ゔ〜〜〜ずるい〜〜っ!ぴっころさん!」
「え?」
ばっと振り返って駆け寄ってきたパンに嫌な予感しかしない。
1914「ふふふ、それはどうかなっ!とうっ」
久々に見たセンスがいいとは言えないマントをはためかせ、大袈裟な口上で屋根の上から落ちてきた悟飯は少年のような笑顔で楽しそうにはしゃいでいる。
自分のことのように羞恥する俺を他所に、同じデザインのサーモンピンクがはためいた。
「グレートサイヤマン1号!」
「2号もいるわよ!」
ばしっと効果音の鳴りそうな決めポーズをとったままたっぷりと静止する。
「…ビーデルまで…」
つぅ、と伝う冷や汗。
腕を組んだまま眺めていると首を埋めるように肩を持ち上げたパンがだんだんと地団駄を踏んだ。
「ゔ〜〜〜ずるい〜〜っ!ぴっころさん!」
「え?」
ばっと振り返って駆け寄ってきたパンに嫌な予感しかしない。
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第八十八回 お題:「入道雲」「こちょこちょ」
とある夏の日、彼らの男子高校生としての性が暴走したお話。
※行為を匂わせるシーンが含まれるためワンクッション置きました。本番や行為自体はありません。
司視点 3272
Umi1115Tkso
DONE #深夜の魔師弟お絵描き字書き60分一本勝負ワンドロ【通話/夜中】
-あの頃の月と君と今夜-てんてけてんてん、にゃーん、にゃーん
聞き慣れた着信音。
だが、画面に映し出された名前は珍しい相手だった。
「悟飯」
『あ、ピッコロさん。こんばんは』
悟飯は頬を掻きながら目線を逸らす。
「どうした?というか、用があるならそちらに行くが」
『あ!や、いいんです。ただ、ちょっと、声が聞きたくて』
そんなものかと椅子に腰を下ろした。
何も言わず、悟飯の次の言葉を待つ俺に、悟飯はへへ、と嬉しそうに笑う。
『今、外ですか?』
「いや。部屋だ。さっきまで外にいたが」
『そうだったんですね。もう見ましたかね?今日、綺麗な満月ですよ』
画面の悟飯は窓枠に肘をつき天を仰いだ。
その言葉につられるように窓へ顔を向ける。
見上げた夜空に浮かぶ白い月。
865聞き慣れた着信音。
だが、画面に映し出された名前は珍しい相手だった。
「悟飯」
『あ、ピッコロさん。こんばんは』
悟飯は頬を掻きながら目線を逸らす。
「どうした?というか、用があるならそちらに行くが」
『あ!や、いいんです。ただ、ちょっと、声が聞きたくて』
そんなものかと椅子に腰を下ろした。
何も言わず、悟飯の次の言葉を待つ俺に、悟飯はへへ、と嬉しそうに笑う。
『今、外ですか?』
「いや。部屋だ。さっきまで外にいたが」
『そうだったんですね。もう見ましたかね?今日、綺麗な満月ですよ』
画面の悟飯は窓枠に肘をつき天を仰いだ。
その言葉につられるように窓へ顔を向ける。
見上げた夜空に浮かぶ白い月。
えのきたけ
DONE2021/9/25 ワンドロお題「赤い糸」2022/7/21 加筆修正
14×29
運命の赤い糸とは、本来『赤縄』と呼ばれていました。指ではなく、互いの足に結ばれるものだったそうです。冥界の神にこの縄を結ばれると、必ず運命の相手となってしまう。恋に落ちてしまったことを、このある種呪いのようなもののせいにしてしまえば楽になれるのでは? と少年はひとり思うのでした。
無色透明の赤「赤い糸って、目に見えないのにどうして赤いと分かるんでしょうか」
あかい、いと?
霊幻は思わず、傾けた急須を落としそうになった。なみなみと注がれてしまったお茶の入った湯呑を丁寧にお盆にうつしながら、その言葉の意味を反芻してみた。今までの会話の流れが何だったのか思い出す必要があるほど、それはあまりに唐突な発言だったからだ。
ええと、たぶん、天気の話をしていたような気がする。それか、今日の宿題の話とか。たしか、その程度のことではなかったか。
「不思議じゃないですか、可視化されていないものを形容して」
律から文脈に応じた返事はない。霊幻は、あかいいと、から思考が動かない。最近流行りのなにかか、昔流行ったホラーテイストのなにかか、それとももしかして、いわゆるの"運命の赤い糸"の話をしているのか。ひとり、掴めないでいる。イメージも、相槌も、糸口も。
2205あかい、いと?
霊幻は思わず、傾けた急須を落としそうになった。なみなみと注がれてしまったお茶の入った湯呑を丁寧にお盆にうつしながら、その言葉の意味を反芻してみた。今までの会話の流れが何だったのか思い出す必要があるほど、それはあまりに唐突な発言だったからだ。
ええと、たぶん、天気の話をしていたような気がする。それか、今日の宿題の話とか。たしか、その程度のことではなかったか。
「不思議じゃないですか、可視化されていないものを形容して」
律から文脈に応じた返事はない。霊幻は、あかいいと、から思考が動かない。最近流行りのなにかか、昔流行ったホラーテイストのなにかか、それとももしかして、いわゆるの"運命の赤い糸"の話をしているのか。ひとり、掴めないでいる。イメージも、相槌も、糸口も。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第八十七回 お題:「祭り」「台本」
彼らの幼少期の祭り事情と、それに纏わるお話。
類視点
想像以上の規模に、ここでやるものじゃないとツッコミが入ったのはここだけの話。ある日の休日。
新作のショーの公演終わりなのも相まって、しっかり休んで英気を養おうということで、練習はお休みになっていた。
僕はというと、新しい機械を作るのもいいが、一日くらいはしっかり休んでくれ!と
司くんに念を押されたのもあって、大きな図書館に来ていた。
以前青柳くんに教えてもらった、シェイクスピアの翻訳違いの蔵書を読んで以来、同様に翻訳違いのものを見るのが楽しくなってしまったので、それを発掘しに来たのだ。
読んでいる最中に演出を思いつくこともあって、その度にメモをとったりするけれど
どうもそんな僕の姿はあまりよく思われないらしく、人が離れることが多いから、最近は読みたい本を借りて、家で読むようにしている。
4584新作のショーの公演終わりなのも相まって、しっかり休んで英気を養おうということで、練習はお休みになっていた。
僕はというと、新しい機械を作るのもいいが、一日くらいはしっかり休んでくれ!と
司くんに念を押されたのもあって、大きな図書館に来ていた。
以前青柳くんに教えてもらった、シェイクスピアの翻訳違いの蔵書を読んで以来、同様に翻訳違いのものを見るのが楽しくなってしまったので、それを発掘しに来たのだ。
読んでいる最中に演出を思いつくこともあって、その度にメモをとったりするけれど
どうもそんな僕の姿はあまりよく思われないらしく、人が離れることが多いから、最近は読みたい本を借りて、家で読むようにしている。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第八十五回 お題:「猫」「未来」
子供の頃の経験から、ある行動に出る司の話。
司視点
矢張り母の教えは偉大なのだと、後に理解した。今でも、忘れられない言葉がある。
母さんと一緒に買い物をした帰り。
そこには、ダンボールの中で、にゃあにゃあと鳴き続ける、猫がいた。
寂しいと、怖いと、そう言っているようにも感じて。
連れて帰りたいと、そう言ったオレに。
母さんは、悲しそうに首を振った。
汚れ方からしても、かなり長時間外にいた猫。
恐らくノミが沢山いるだろうし、もし連れて帰ったら、咲希の病気が悪化してしまうかもしれない、と。
まだ子供だったから、難しい話ではあったけれど。
それでも、できるだけわかりやすく、噛み砕いて説明してくれた母さんの甲斐もあって
オレは、その猫を連れて帰ることを諦めた。
ごめん、と何度も言いながら、泣きながら帰るオレに。
母さんは、優しく手を握って、言ってくれた。
4151母さんと一緒に買い物をした帰り。
そこには、ダンボールの中で、にゃあにゃあと鳴き続ける、猫がいた。
寂しいと、怖いと、そう言っているようにも感じて。
連れて帰りたいと、そう言ったオレに。
母さんは、悲しそうに首を振った。
汚れ方からしても、かなり長時間外にいた猫。
恐らくノミが沢山いるだろうし、もし連れて帰ったら、咲希の病気が悪化してしまうかもしれない、と。
まだ子供だったから、難しい話ではあったけれど。
それでも、できるだけわかりやすく、噛み砕いて説明してくれた母さんの甲斐もあって
オレは、その猫を連れて帰ることを諦めた。
ごめん、と何度も言いながら、泣きながら帰るオレに。
母さんは、優しく手を握って、言ってくれた。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第八十四回 お題:「挫折」「逃げる」
類に渡すことができなかったあるものを、司があげようとする話。
司視点
寝不足がたたってこの後すぐ落ちてしまうが、それは別のお話。「ご馳走様でしたー!」
「ご馳走様でしたっ!咲希、皿はシンクに持ってきてもらったらオレが洗うぞ?」
「本当?ありがとう、お兄ちゃん!それならアタシ、先にお風呂もらうね!」
「ああ。ゆっくり温まってくるといい」
オレの声に、はーい!と明るく元気な返事が返ってきたことに、思わず微笑みが漏れる。
自分も手早く終わらせて、脚本に手をつけねばなと、スポンジを手に取った。
最近行っている宣伝大使の仕事は順調で、お客さんもどんどん集まってきているらしい。
ワンダーランズ×ショウタイムとしてのショーも大盛況で、毎回長蛇の列ができたり
立ち見が出来たりするほどだ。
咲希も咲希で、Leo/needの活動は順調のようだ。
体調を崩すことも少なくなったし、大切な幼馴染と活動できる今が、とても幸せに写る。
6513「ご馳走様でしたっ!咲希、皿はシンクに持ってきてもらったらオレが洗うぞ?」
「本当?ありがとう、お兄ちゃん!それならアタシ、先にお風呂もらうね!」
「ああ。ゆっくり温まってくるといい」
オレの声に、はーい!と明るく元気な返事が返ってきたことに、思わず微笑みが漏れる。
自分も手早く終わらせて、脚本に手をつけねばなと、スポンジを手に取った。
最近行っている宣伝大使の仕事は順調で、お客さんもどんどん集まってきているらしい。
ワンダーランズ×ショウタイムとしてのショーも大盛況で、毎回長蛇の列ができたり
立ち見が出来たりするほどだ。
咲希も咲希で、Leo/needの活動は順調のようだ。
体調を崩すことも少なくなったし、大切な幼馴染と活動できる今が、とても幸せに写る。
benedizionte_n
DONE30年後、よりずっと後の転化済み結婚済みドラロナ本文中で誰かが死んだりとかはないですがとある人物が逝去したという表現があります。
ドラちゃんはひどくはないですがひとでなしです。
5/23誤字直しました。
忘れるほど遠くへ「ねえ、遠くまで行こうよ」
そう言ってきたのは俺の伴侶であり、吸血鬼としては親となる男だった。
「どうしたよ、いきなり」
「前から考えていたんだよねー、ロナルドくん結局生涯ワカホリ男だったじゃん。旅行なんてお祖父様の発明使っての空想以外なんかあったっけ?」
キッチンからソファに持ってきたマグカップには温められた牛乳が入っていた。なんか他の味もするので色々入れられているのだろう。俺にはうまいということしかわからないが、ジョンに聞けば事細かに感想と解説を聞けたのに。
「ないがなんか悪いか」
「その無駄に素早い拳は悪いかな」
「おっけ、じゃあ足な」
仕事に生きた人生でなにが悪いか、確かに国内でも行った観光地はロクにはないがだからといってそれが不幸だとも、だから刺激がない人生だったということもない。トラブルとお祭り騒ぎがデフォルトなこの町では常に全力疾走を求められていたのだから。
1721そう言ってきたのは俺の伴侶であり、吸血鬼としては親となる男だった。
「どうしたよ、いきなり」
「前から考えていたんだよねー、ロナルドくん結局生涯ワカホリ男だったじゃん。旅行なんてお祖父様の発明使っての空想以外なんかあったっけ?」
キッチンからソファに持ってきたマグカップには温められた牛乳が入っていた。なんか他の味もするので色々入れられているのだろう。俺にはうまいということしかわからないが、ジョンに聞けば事細かに感想と解説を聞けたのに。
「ないがなんか悪いか」
「その無駄に素早い拳は悪いかな」
「おっけ、じゃあ足な」
仕事に生きた人生でなにが悪いか、確かに国内でも行った観光地はロクにはないがだからといってそれが不幸だとも、だから刺激がない人生だったということもない。トラブルとお祭り騒ぎがデフォルトなこの町では常に全力疾走を求められていたのだから。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十六回 お題:「居眠り」「青薔薇」
大人になった司の身に起こったとある事件と、それに纏わるすれ違いのお話。
追記:年齢改変があるため、規約に従いワンクッションを設けました
司視点 両想い 12466
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十五回 お題:「補習」「ぽかぽか」
結成されてから徐々に信頼が生まれてきたワンダーランズ×ショウタイムに降りかかった、とある事件の話。
※話の都合上、少々厳しい言葉も出ます。ご注意ください※
類視点 ?想い 9417
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十四回 お題:「「最高だよ!」」「底」
嘗て、司が類に感じていた、とある感情のお話。
司視点 ?想い
全部理解しなくたって、オレは。「フフフ、じゃあ次は、こっちを試してみようかな?」
「お、おい……次は、何を……」
「おや、もうギブアップかい?未来のスターなら、これくらいはできるかと思っていたんだけれど……」
「うぐぐ……み、未来のスターたるもの、この程度……!」
「フフ、流石だね。それじゃあ、遠慮なく♪」
「ぬ、ぬおおおおおおおおおおお!!!!!」
思えばあの頃は、スターになりたい。そんな思いが、先行していた感じで。
だからこそ、類の発明は、どれも凄くて。彼なら、オレをスターにすることができると、思うくらいで。
それでも、あの突拍子もない発明達の実験をする度に、思っていた気がする。
「この男は、底が知れない」と。
-----------------------------------
1938「お、おい……次は、何を……」
「おや、もうギブアップかい?未来のスターなら、これくらいはできるかと思っていたんだけれど……」
「うぐぐ……み、未来のスターたるもの、この程度……!」
「フフ、流石だね。それじゃあ、遠慮なく♪」
「ぬ、ぬおおおおおおおおおおお!!!!!」
思えばあの頃は、スターになりたい。そんな思いが、先行していた感じで。
だからこそ、類の発明は、どれも凄くて。彼なら、オレをスターにすることができると、思うくらいで。
それでも、あの突拍子もない発明達の実験をする度に、思っていた気がする。
「この男は、底が知れない」と。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十三回 お題:「口上」「八分咲き」
遠距離恋愛をする司が、桜をきっかけに色んな出来事を思い出すお話。
司視点 両想い
指輪はとっくに用意されてたし、次の日にはもう例のあれは提出された「ねえ、司くん」
ひらり、ひらりと。小さな花弁が、宙を舞う。
「君に、お願いがあるんだ。」
振り向くその顔は、寂しそうなのを、一生懸命隠したような、顔で。
「----------------」
オレは……………
---------------------------------
「……夢、か」
のっそりと、ベッドから起き上がる。
未だに身体に残る疲労感と頭の重さに苦笑しながらも、朝ごはんを作るべくキッチンへ向かう。
本当はもっと寝ていてもいいが、ルーティーンのように日々を過ごしていたから、今更二度寝なんてできないだろう。
インスタントのスープがあるし、確か食パンも買っていた筈。
トーストにして、寧々から教えてもらった蜂蜜を塗ってみようか。
6286ひらり、ひらりと。小さな花弁が、宙を舞う。
「君に、お願いがあるんだ。」
振り向くその顔は、寂しそうなのを、一生懸命隠したような、顔で。
「----------------」
オレは……………
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「……夢、か」
のっそりと、ベッドから起き上がる。
未だに身体に残る疲労感と頭の重さに苦笑しながらも、朝ごはんを作るべくキッチンへ向かう。
本当はもっと寝ていてもいいが、ルーティーンのように日々を過ごしていたから、今更二度寝なんてできないだろう。
インスタントのスープがあるし、確か食パンも買っていた筈。
トーストにして、寧々から教えてもらった蜂蜜を塗ってみようか。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十二回 お題:「おとぎ話」「なにぃ!?」
二人きりの練習日にセカイで起こった、とある珍事件のお話。
類視点 両想い
不安な心の行き先は。必要なものを持って、スマホから曲を流す。
光が落ち着くのを待って、見慣れたセカイのテントへの道を早足で歩いていった。
今日は寧々もえむくんも家の都合でお休みだから、練習もお休み。
だけど、それじゃもったいないから、セカイで集まって僕達で次回の脚本の叩き台を作ろう、という話になったのだけれど。
司くんに見せたい機材の調整をしていたら、約束の時間まであとわずかになってしまった。
集合場所はテントだから、セカイに入って移動すると考えると、きっと時間を過ぎてしまう。
「急がないと…………あれ?」
早足で進んでいると、何やらぬいぐるみに囲まれた誰かがいた。
……否。体格も、髪色も、その声も、全て聞き覚えがある人物だ。
けど、その姿は、僕の知る姿とは全く異なっていた。
3670光が落ち着くのを待って、見慣れたセカイのテントへの道を早足で歩いていった。
今日は寧々もえむくんも家の都合でお休みだから、練習もお休み。
だけど、それじゃもったいないから、セカイで集まって僕達で次回の脚本の叩き台を作ろう、という話になったのだけれど。
司くんに見せたい機材の調整をしていたら、約束の時間まであとわずかになってしまった。
集合場所はテントだから、セカイに入って移動すると考えると、きっと時間を過ぎてしまう。
「急がないと…………あれ?」
早足で進んでいると、何やらぬいぐるみに囲まれた誰かがいた。
……否。体格も、髪色も、その声も、全て聞き覚えがある人物だ。
けど、その姿は、僕の知る姿とは全く異なっていた。
Do not Repost・東龍
DONEお題【少女/風船】日頃描かない北魔王、やっと描いたぞぉお。
(暇なので手紙入り風船飛ばして見も知らぬ誰かと交流を試みる図)
【2022年3月28日】桜風味のリメイク追加。 8
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十一回 お題:「苗字呼び」「もどかしい」
外部の劇団の稽古を受けることになった2人に襲いかかる、とある事件のお話。
類視点 両想い
※イジメととれる表現がございます。ご了承いただける方だけ、お読みください。※ 6494
ィリュシアの骨
CAN’T MAKE赤ピーマンドラゴン危険を感じるとクソ苦い汁を飛ばすので子供に嫌われがちな小型ドラゴン
ワンドラ用開始時刻を45時間間違えるという愚行により生まれた絵のフライング投稿ですつらみ 明後日改めてついったに投げます
3iiRo27
DONEritk版深夜の60分一発勝負第七十回 お題:「山」「本気」
関係が変わってしまうのが怖くて告白できない類くんが体験した、ある事件のお話。
類視点 ?思い
高鳴る心臓はどちらも同じ鼓動を刻むカチャカチャと、僕が機械を弄る音が、静かな部屋に木霊する。
それに対抗するように雨音を立てていた天井から、更に大きな雨音が響き渡る。
「……これは酷いなあ」
雨音を聞きながら天井を見上げて、誰に聞かれるでもない独り言をぽつりと呟いた。
ある日の休日。
事前に天気予報で、台風ではないが雨も風も強いということが発表されていた。
野外ステージであるワンダーステージでは練習も危険だということで、安全第一で今日明日のショーは中止となった。
事前にわかっていたとはいえ、急にできた休み。
加えてこの天気では外に出ることすら億劫なので、僕は何時も通り機材の調整に取り組んでいた。
「……よし。これはOK。こっちのは……」
何個目になるかわからない機材の調整を終え、次の機材に手をつける。
6755それに対抗するように雨音を立てていた天井から、更に大きな雨音が響き渡る。
「……これは酷いなあ」
雨音を聞きながら天井を見上げて、誰に聞かれるでもない独り言をぽつりと呟いた。
ある日の休日。
事前に天気予報で、台風ではないが雨も風も強いということが発表されていた。
野外ステージであるワンダーステージでは練習も危険だということで、安全第一で今日明日のショーは中止となった。
事前にわかっていたとはいえ、急にできた休み。
加えてこの天気では外に出ることすら億劫なので、僕は何時も通り機材の調整に取り組んでいた。
「……よし。これはOK。こっちのは……」
何個目になるかわからない機材の調整を終え、次の機材に手をつける。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第六十九回 お題:「玩具」「埋もれる」
タイムカプセルにある思いを込めていた司のお話。数年後設定です。
司視点 ?想い
埋めて隠しても、無くならないもの。朝日が昇ったばかりの、午前4時。
静まり返る園内に、密かに集まった4人がいた。
「すまんな。こんな時間しか取れなくて」
「まあ、大丈夫だけど。ちゃんと寝たわけ?」
「僕は機材の調整で元々徹夜だね」
「オレは収録が終わらなかったから徹夜したな」
「ちょっと?」
「2人とも、後でベッド貸すね!とりあえず、掘りにいこー!」
「「「おー」」」
小さめの声で会話する、4人の大人。
子供のように掛け声に合わせて腕を上げると、笑い合いながら林の奥に進んでいった。
---------------------------------
「休止する前に、タイムカプセルを埋めたいの!」
そう言い出したのは、えむだった。
オレも類も大学卒業を目前に控えていて、オレも、なんなら寧々も、事務所に声がかかるくらいには有名になった。
3657静まり返る園内に、密かに集まった4人がいた。
「すまんな。こんな時間しか取れなくて」
「まあ、大丈夫だけど。ちゃんと寝たわけ?」
「僕は機材の調整で元々徹夜だね」
「オレは収録が終わらなかったから徹夜したな」
「ちょっと?」
「2人とも、後でベッド貸すね!とりあえず、掘りにいこー!」
「「「おー」」」
小さめの声で会話する、4人の大人。
子供のように掛け声に合わせて腕を上げると、笑い合いながら林の奥に進んでいった。
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「休止する前に、タイムカプセルを埋めたいの!」
そう言い出したのは、えむだった。
オレも類も大学卒業を目前に控えていて、オレも、なんなら寧々も、事務所に声がかかるくらいには有名になった。
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DONEritk版深夜の60分一発勝負第六十八回 お題:「静電気」「カレンダー」
帯電体質な司のある秘密が、類にバレてしまうお話。
類視点 両想い
その痛みは、 の証。「……ふむ、それだとここの部分、ちょっと不自然にならないかい?」
「ああ、確かに。では……この部分。ここの寧々の登場タイミングを少し遅らせて……」
「なるほど。それだとこっちのバランスが取れなくなるけれど、こっちの方のセリフをもう少し伸ばせば……」
ある日のお昼休み。
ご飯を食べ終わった僕達は、次の公演に向けての話し合いをしていた。
今やっている公演は冬と雪をメインに据えた話だったため、もうじき春がくる今では時期はずれになってしまう。
そこで、そろそろその公演を終演とし、新しいショーを作ろうという話になったのだ。
脚本は既に司くんが形にしてくれたのを皆で確認したので、今は脚本と演出の摺り合せをしている。
今日明日で完成させて練習や機材の準備に入れば、今のショーの後にツカサリオンを少々やるだけで次に行けそうだ。
4946「ああ、確かに。では……この部分。ここの寧々の登場タイミングを少し遅らせて……」
「なるほど。それだとこっちのバランスが取れなくなるけれど、こっちの方のセリフをもう少し伸ばせば……」
ある日のお昼休み。
ご飯を食べ終わった僕達は、次の公演に向けての話し合いをしていた。
今やっている公演は冬と雪をメインに据えた話だったため、もうじき春がくる今では時期はずれになってしまう。
そこで、そろそろその公演を終演とし、新しいショーを作ろうという話になったのだ。
脚本は既に司くんが形にしてくれたのを皆で確認したので、今は脚本と演出の摺り合せをしている。
今日明日で完成させて練習や機材の準備に入れば、今のショーの後にツカサリオンを少々やるだけで次に行けそうだ。