Jeff
DOODLEお題:「くさったしたい」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2024/07/14
現パロですすみません!
Zombies 「うわ、速い」
ヒュンケルはポップコーンを掬いながら呟く。
「走るゾンビって反則じゃないか」
深夜二時。
ラーハルトが最近買った、豪華で孤独なマンションのリビングで。
高層階の眺望に目もくれず、二人ソファにあぐらをかいて、安いホラー映画を味わっていた。
クリスタルの大皿には、ヘタだけになった苺の山。
ヒュンケルが食べたいとねだったマカロニチーズとドミノピザ・スーパーデラックスの残骸。
すっかり溶け切った氷が、ビールとシャンパンの空き瓶を冷やしている。
「腐った死体って、もっとこう」
とジェスチャーで示すヒュンケルの口に、ラーハルトがポップコーンを数粒押し込む。
「こぼすな」と叱ると、
「むぐ」ヒュンケルは大人しく咀嚼して、画面に目を戻す。
1675ヒュンケルはポップコーンを掬いながら呟く。
「走るゾンビって反則じゃないか」
深夜二時。
ラーハルトが最近買った、豪華で孤独なマンションのリビングで。
高層階の眺望に目もくれず、二人ソファにあぐらをかいて、安いホラー映画を味わっていた。
クリスタルの大皿には、ヘタだけになった苺の山。
ヒュンケルが食べたいとねだったマカロニチーズとドミノピザ・スーパーデラックスの残骸。
すっかり溶け切った氷が、ビールとシャンパンの空き瓶を冷やしている。
「腐った死体って、もっとこう」
とジェスチャーで示すヒュンケルの口に、ラーハルトがポップコーンを数粒押し込む。
「こぼすな」と叱ると、
「むぐ」ヒュンケルは大人しく咀嚼して、画面に目を戻す。
Jeff
DOODLEお題:「裸足」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2024/07/07
Sauvage こ こここ こここここ
ここ
こ。
リズミカルな足音が途絶えた。
舞踏会場から抜け出た先に、延々と続く薄暗い階段。
その先には、豪奢な大理石の玄関。
もう夜も更けたが、饗宴は明け方まで続くだろう。
逃げ道はすぐそこだ。
「まったく、大した肝っ玉だあの女王は。よりによって俺たちを、外交の場で飾り物にするとは。わが国には大魔王を倒した勇者の仲間が控えている、女王の命令に馳せ参じるのだと示したかったのだろう。都合よく使ってくれる……ええい、この刺繍の凝った襟、きつくてかなわん。とにかくやることはやった、報酬は期待できる。この忌々しい正装も、館から出るまでの辛抱だ。そうだろう、ヒュンケル――」
しばし虚空に話しかけていたことに気づく。
1545ここ
こ。
リズミカルな足音が途絶えた。
舞踏会場から抜け出た先に、延々と続く薄暗い階段。
その先には、豪奢な大理石の玄関。
もう夜も更けたが、饗宴は明け方まで続くだろう。
逃げ道はすぐそこだ。
「まったく、大した肝っ玉だあの女王は。よりによって俺たちを、外交の場で飾り物にするとは。わが国には大魔王を倒した勇者の仲間が控えている、女王の命令に馳せ参じるのだと示したかったのだろう。都合よく使ってくれる……ええい、この刺繍の凝った襟、きつくてかなわん。とにかくやることはやった、報酬は期待できる。この忌々しい正装も、館から出るまでの辛抱だ。そうだろう、ヒュンケル――」
しばし虚空に話しかけていたことに気づく。
SKR
MOURNING「御伽話」 ラーヒュン ワンライ 2024.06.30. 休日、自宅に押しかけられたポップは一応は茶を出そうとしたのだが、急ぐから要らんと言われた。
「貴様のモシャスは完璧に他人をコピーできるらしいが、どの程度だ」
急ぎらしいラーハルトからそう詰め寄られたポップは淀みなく答えた。
「隅々まできっちり同じ姿形になるぜ」
「では、真似たい人物の様相が昔と変わっている場合はどうなる?」
「おれがそいつに最後に会ったときの状態になる。本人がじいさんになっても、若い頃にしか会ってなきゃ若い姿になる」
「体型も最後に会った状態に?」
「ああ。本人が太ったとしても、それ以前にしか会ったことがなきゃ痩せてる状態だ」
「おまえが知らない造形まで再現できるのか? 服に隠れている部分や、おまえが意識していない体格のことは?」
3045「貴様のモシャスは完璧に他人をコピーできるらしいが、どの程度だ」
急ぎらしいラーハルトからそう詰め寄られたポップは淀みなく答えた。
「隅々まできっちり同じ姿形になるぜ」
「では、真似たい人物の様相が昔と変わっている場合はどうなる?」
「おれがそいつに最後に会ったときの状態になる。本人がじいさんになっても、若い頃にしか会ってなきゃ若い姿になる」
「体型も最後に会った状態に?」
「ああ。本人が太ったとしても、それ以前にしか会ったことがなきゃ痩せてる状態だ」
「おまえが知らない造形まで再現できるのか? 服に隠れている部分や、おまえが意識していない体格のことは?」
きのこ
DONE #LH1dr1wr2024/06/29 お題「おねだり」130分程。
うちのラーヒュンはいつだってやりたい放題なので、こんなの二人じゃない!!と思われる方には大変申し訳なく。
それはさておき、ネタがマンネリ化してきているのはどうにかしないといけない…。 4
Jeff
DOODLEお題:「雷」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2024/06/23
Storm「俺は、結構好きだ」
ヒュンケルは呟いて、ラーハルトの頭頂部に鼻を埋めた。
埃っぽい山小屋の寝台で。
酢漬けのニシンみたいに、二人ぴったりとくっついて。
蒼い額に皺が寄る。
「雷が?」
と、ラーハルトは絞り出すように言って、シーツをたくし上げた。
「そう」
ヒュンケルは彼の長い耳を覆うように腕を回すと、ぷあ、とあくびをした。
嵐の夜は、いつもこうだ。
ラーハルトは三度目の雷鳴で、必ず相棒のベッドに忍び込んでくる。慣れたもので、ヒュンケルは何も言わずに、大きな猫を抱きしめる。
互いの過去、心の傷については、過剰に踏み込まない。
旅を続けるうちに出来上がった、暗黙のルールだった。
子供特有の、水蜜桃みたいに柔らかな精神。
2787ヒュンケルは呟いて、ラーハルトの頭頂部に鼻を埋めた。
埃っぽい山小屋の寝台で。
酢漬けのニシンみたいに、二人ぴったりとくっついて。
蒼い額に皺が寄る。
「雷が?」
と、ラーハルトは絞り出すように言って、シーツをたくし上げた。
「そう」
ヒュンケルは彼の長い耳を覆うように腕を回すと、ぷあ、とあくびをした。
嵐の夜は、いつもこうだ。
ラーハルトは三度目の雷鳴で、必ず相棒のベッドに忍び込んでくる。慣れたもので、ヒュンケルは何も言わずに、大きな猫を抱きしめる。
互いの過去、心の傷については、過剰に踏み込まない。
旅を続けるうちに出来上がった、暗黙のルールだった。
子供特有の、水蜜桃みたいに柔らかな精神。
きのこ
DONE #LH1dr1wr2024/06/08 お題「けいけんち」120分ほど。
がっつりネタ被りしてしまいましたが気にしない。ヒュンは色んな本読んで知識だけはあるけどいろんなことの経験が伴ってないイメージがありますね。
なお、本は姫から借りました。 4
SKR
DOODLE「けいけんち」 ラーヒュン ワンライ 2024.06.08. パプニカ軍の再編成にあたり、ヒュンケルは責任者としてベストを尽くした。昨日に発表された組み分けは、五日後に始まる来期から運用されるはずだったのだが。
「納得いきません!」
「そうですよ!」
「どうして我々が上級なんですか!?」
早朝から、腕に覚えの有る三名がヒュンケルの執務室に怒鳴り込んできた。上級よりも上の、最上級に編成しろとのことらしい。
偶々部屋に居ただけのラーハルトは部外者なので端から眺めているだけである。己の立場は飽くまでもダイの私兵。軍に口出しは無用だろう。
ヒュンケルは手元の書類を下ろして告げた。
「練兵クラスの編成は、公平を期すために今期一年の獲得ポイントにより割り振った。全兵の試合結果や体力測定、皆勤などを点数化し、400ポイント未満なら下級、400ポイント以上なら中級、1000ポイント以上なら上級としている」
2736「納得いきません!」
「そうですよ!」
「どうして我々が上級なんですか!?」
早朝から、腕に覚えの有る三名がヒュンケルの執務室に怒鳴り込んできた。上級よりも上の、最上級に編成しろとのことらしい。
偶々部屋に居ただけのラーハルトは部外者なので端から眺めているだけである。己の立場は飽くまでもダイの私兵。軍に口出しは無用だろう。
ヒュンケルは手元の書類を下ろして告げた。
「練兵クラスの編成は、公平を期すために今期一年の獲得ポイントにより割り振った。全兵の試合結果や体力測定、皆勤などを点数化し、400ポイント未満なら下級、400ポイント以上なら中級、1000ポイント以上なら上級としている」
chokomoo
DOODLEラフ03前回内容の説明してなかった💦
このラフは「泉の熱」の後の話です。
原作後、旅を続けていて両片思い状態が続いてる2人
見切り発車的な描き方してるので色々不備が出ると思う〜すみません😅
タイトルは今のところ『夜明けのはじまり』が候補かな…
くるっぷだと時々表示がうまくいかないんだけど自分だけ?🤔
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2024/06/01 お題「ソフトタッチ」130分ほど。
お前は何よりも優しく触れないと簡単に壊れてしまいそうで…。そう思い、俺は硝子細工を扱うよりも丁寧に、大切に、触れるしかなかった… 4
SKR
MOURNING「酔っ払い」 ラーヒュン ワンライ 2024.05.27.「ワイン一杯で記憶を失うんだ。ミストバーンからも、体が傷むので飲むなと禁じられていた。いまも一滴も口にしないようにしている」
生真面目な友を酒に誘ったらば、そんな理由で断られたのだ。酔ったら一体どうなるのか俄然見たくなるというものだ。
ラーハルトはヒュンケルを自室に招き、どれほど面倒な酔い潰れかたをしようと必ず手厚く介抱をするから、と固く約束をして、飲酒をさせてみた。
するとヒュンケルは、ワイン一杯を飲み干した途端に人が変わった。
「おまえ、イイ男だな」
と自らの椅子を立ち、ラーハルトの膝へと座ってきた。
振り返るように腰掛けて頬に触れようとしてくる、その手を捕まえて止めた。
「そういう酔い方なのかおまえ……」
2817生真面目な友を酒に誘ったらば、そんな理由で断られたのだ。酔ったら一体どうなるのか俄然見たくなるというものだ。
ラーハルトはヒュンケルを自室に招き、どれほど面倒な酔い潰れかたをしようと必ず手厚く介抱をするから、と固く約束をして、飲酒をさせてみた。
するとヒュンケルは、ワイン一杯を飲み干した途端に人が変わった。
「おまえ、イイ男だな」
と自らの椅子を立ち、ラーハルトの膝へと座ってきた。
振り返るように腰掛けて頬に触れようとしてくる、その手を捕まえて止めた。
「そういう酔い方なのかおまえ……」
Jeff
DOODLEお題:「ダイエット」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2024/05/26
Dungeon「お前が」
ヒュンケルは、自分の声量に驚いて俯いた。
ぽそぽそと続ける。
「お前が……言ってくれたから」
ラーハルトは頭を抱えて突っ伏したまま、「何をだ」と言い返す。
「俺の、頬骨がきれいだって」
そうだ、確かに言った。
戦後にひと回り細くなってしまった相棒は、彫刻めいた美を纏っている。
痩せた腕を切なそうに見ている元戦士に、慰め半分、情欲半分で。
青白い頬に触れ、甘く囁いてみたのだった。
まさかその一言が、ヒュンケルの歪んだ美意識に着火してしまうとは。うかつだった。
「だから、その。お前もやはり、ああいうのが好みなんだろうなと」
当人はもじもじと顔を赤らめる。
「?」
「もう少しだけ痩せたら、近づけるかと思ったんだ」
1968ヒュンケルは、自分の声量に驚いて俯いた。
ぽそぽそと続ける。
「お前が……言ってくれたから」
ラーハルトは頭を抱えて突っ伏したまま、「何をだ」と言い返す。
「俺の、頬骨がきれいだって」
そうだ、確かに言った。
戦後にひと回り細くなってしまった相棒は、彫刻めいた美を纏っている。
痩せた腕を切なそうに見ている元戦士に、慰め半分、情欲半分で。
青白い頬に触れ、甘く囁いてみたのだった。
まさかその一言が、ヒュンケルの歪んだ美意識に着火してしまうとは。うかつだった。
「だから、その。お前もやはり、ああいうのが好みなんだろうなと」
当人はもじもじと顔を赤らめる。
「?」
「もう少しだけ痩せたら、近づけるかと思ったんだ」
Jeff
DOODLEお題:「なんだこれ」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2024/05/19
Passenger 電車が減速するひとときが、何とも言えず好きだ。
と、ラーハルトは思う。
どうせ大した事故じゃない。
線路わきで未知の救難信号を傍受したとか、つむじ風に煽られた世界樹がごっそり毒の花粉を飛ばしたとか。
『永遠の若さを手に ○○化粧品』
『欠陥品アウトレット 全品半額』
『洗濯革命 ナノ分子の強力浄化』
『歴史ある舞台○○ ついに終演』
賑やかな看板が、緩慢に通り過ぎていく。
線の塊だった高速の車窓が、徐々に収束し、像を結ぶ。
踏切のむこうで俯く会社員。薄汚れたベランダにはためくシーツ。
売春宿のネオンと、歯医者の自撮りポスター。
どこまでも続く四角張った世界と、その奥にあるくたびれた営み。
ささいな日常が、不意打ちのように視界に飛び込んでくる。
1803と、ラーハルトは思う。
どうせ大した事故じゃない。
線路わきで未知の救難信号を傍受したとか、つむじ風に煽られた世界樹がごっそり毒の花粉を飛ばしたとか。
『永遠の若さを手に ○○化粧品』
『欠陥品アウトレット 全品半額』
『洗濯革命 ナノ分子の強力浄化』
『歴史ある舞台○○ ついに終演』
賑やかな看板が、緩慢に通り過ぎていく。
線の塊だった高速の車窓が、徐々に収束し、像を結ぶ。
踏切のむこうで俯く会社員。薄汚れたベランダにはためくシーツ。
売春宿のネオンと、歯医者の自撮りポスター。
どこまでも続く四角張った世界と、その奥にあるくたびれた営み。
ささいな日常が、不意打ちのように視界に飛び込んでくる。
SKR
DOODLE「タンデム」 ラーヒュン ワンライ 2024.05.12. 夢は断たれたとて、ラーハルトはバイクを愛していた。プロになる道を諦めざるを得なかったのは、事故によって片目の視力が著しく低下したため試験基準を満たせなくなってしまったためであって、今でも走れば誰より速いと自負している。
だというのに、大学への通学にバイクを使っていると見るや群がってきて、後ろに乗せてくれとほざいてくる女どもには辟易していた。恋愛をするとみな阿呆になるのだろうか。ずっと体が触れていれば気持ちも接近してゆくだろうという馬鹿な期待で、不届き者どもがラーハルトの大切にしているスピードの世界を甘く見て無遠慮に踏み込んでくる。
そういう輩には口頭にて現実を突きつけてやるのが流儀だった。そうすれば聞いた女はそそくさと去る。
2907だというのに、大学への通学にバイクを使っていると見るや群がってきて、後ろに乗せてくれとほざいてくる女どもには辟易していた。恋愛をするとみな阿呆になるのだろうか。ずっと体が触れていれば気持ちも接近してゆくだろうという馬鹿な期待で、不届き者どもがラーハルトの大切にしているスピードの世界を甘く見て無遠慮に踏み込んでくる。
そういう輩には口頭にて現実を突きつけてやるのが流儀だった。そうすれば聞いた女はそそくさと去る。
Asuka774_
DONE #LH1dr1wr「日課」です(お題間違ってましたらすみません)
1時間強前にワンドロの存在を知り、すぐさま書いたものですのでクオリティはかなり酷いです(汗
お目汚しすみません!
オレたちの日課(?)オレたちの日課と言えば『打ち合わせ』だ。つまるところダイを探すための場所にいつも目印を付けていくことだ。それは毎回朝食後に行われる。
「ラーハルト、今日の打ち合わせだがこの辺りにしてみないか?」
いつも大きな地図を出し、いくつかのポイントを挙げていく。すると背後からラーハルトが抱きついてきた。
「ヒュンケル…オレはお前と寝たい…」
「早朝から何を言っているんだお前は…さては昨日、飲み過ぎただろう!?」
ヒュンケルはやれやれとため息をついた。
「寝るどころか起きたばかりだぞ、テキパキ動け!」
「嫌だ、お前と寝たい…」
叱ってみても駄目らしい。
「お前の主人(あるじ)のためでもあろう!」
「今日ならきっとダイ様は許してくださるさ…」
1006「ラーハルト、今日の打ち合わせだがこの辺りにしてみないか?」
いつも大きな地図を出し、いくつかのポイントを挙げていく。すると背後からラーハルトが抱きついてきた。
「ヒュンケル…オレはお前と寝たい…」
「早朝から何を言っているんだお前は…さては昨日、飲み過ぎただろう!?」
ヒュンケルはやれやれとため息をついた。
「寝るどころか起きたばかりだぞ、テキパキ動け!」
「嫌だ、お前と寝たい…」
叱ってみても駄目らしい。
「お前の主人(あるじ)のためでもあろう!」
「今日ならきっとダイ様は許してくださるさ…」
Asuka774_
MEMO※常にキャラ崩壊注意※Twitterで連載(?)しているちみっと劇場のまとめです!こちらでは番外編は省いています。
22話から現時点での最新話(36話)まで載せています! 15
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2024/05/11 お題「休憩」120分ほど。
ダ様のことに関しては周りと自分が見えなくなるラーのストッパーはヒュンだと思うので。お互いにお互いのストッパーであってほしい 4
あかつき
TRAINING5/4のお題「タンデム」。約1時間オーバー…第100回の開催、おめでとうございます!そして100回もの継続開催、本当にありがとうございます!毎週、ワンドロのおかげで生きているようなものです…(-人-) 2060
きのこ
DOODLE #LH1dr1wr2024/05/04 お題「タンデム」120分ほど。
100回おめでとうございます!毎週お題をありがとうございます!これからもよろしくお願いします!
現パロの二人。ヒュンは原作軸よりちょっとしたたかでわがままにしがちです。ラーはより振り回されがち。
タンデム自転車は全国で去年から公道オッケーになったみたいです。 4
SKR
DOODLE「高嶺の花」 ラーヒュン ワンライ 2024.04.28. ヒュンケルとラーハルトは、光り輝く小山を見上げた。
空は暗い灰色で、周囲の景色は植物も生えぬ岩ばかりだ。なのにこの丘は、そこだけが色彩の付いた楽園かのように草原となっており、頂上からの光に照らされていた。
「村のご神体みたいに扱われてます。これのおかげで気候がいいんで。皮肉なモンですよねえ、ご先祖の敵だった奴等の置き土産が……」
ここまで案内をしてくれたのは、年の頃は400代か500代くらいかに見える中年の魔族だった。
「あれは?」
ヒュンケルが指さしたのは、頂上にある水晶の塊、さらにその尖端に頂かれている青い石だ。光はあれから発されている。
「賢者の石です。うちのじいさんが子供の頃……だから900年くらい前かな。竜の騎士が地上から討伐に来て、そのパーティの誰かが戦死したときに落とした装備品から水晶が湧いたんだとか。けどあれ、魔界にはそぐわない聖なるアイテムでしょう? 『清く聡明な者』しか手にできないと言われてて。光で癒やしを与え続けるんだそうですけど、誰にも取れません。なぜかあそこに辿り着けなくて」
1784空は暗い灰色で、周囲の景色は植物も生えぬ岩ばかりだ。なのにこの丘は、そこだけが色彩の付いた楽園かのように草原となっており、頂上からの光に照らされていた。
「村のご神体みたいに扱われてます。これのおかげで気候がいいんで。皮肉なモンですよねえ、ご先祖の敵だった奴等の置き土産が……」
ここまで案内をしてくれたのは、年の頃は400代か500代くらいかに見える中年の魔族だった。
「あれは?」
ヒュンケルが指さしたのは、頂上にある水晶の塊、さらにその尖端に頂かれている青い石だ。光はあれから発されている。
「賢者の石です。うちのじいさんが子供の頃……だから900年くらい前かな。竜の騎士が地上から討伐に来て、そのパーティの誰かが戦死したときに落とした装備品から水晶が湧いたんだとか。けどあれ、魔界にはそぐわない聖なるアイテムでしょう? 『清く聡明な者』しか手にできないと言われてて。光で癒やしを与え続けるんだそうですけど、誰にも取れません。なぜかあそこに辿り着けなくて」
Jeff
DOODLEお題:「高嶺の花」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2024/04/28
出待ちの陸せん騎💐
Etoile ヒュンケルは頬杖をつき、あらためて目の前の男をじっと見た。
ベンガーナ中心街をやや外れた、洒落た一角のカフェにて。
初夏の風を楽しむ余裕もないのか、ラーハルトは呆然と掌を見つめたままだ。
「そろそろじゃないか」
ヒュンケルが声をかけると、ああ、と蚊の鳴くような声で答える。いつもの鉄面皮はどこへやら、頬の産毛が数えられそうなくらい幼く見える。
久しぶりだ、相棒のこんな姿は。
ヒュンケルはほくそ笑んで、冷たいライム水を一口含んだ。
彼の相棒、世界一の戦士ラーハルトは。
意外なことに、惚れっぽい。
数年前なら、魔界まで踏み抜く大喧嘩に発展していただろう。実際何度か揉めて、罪もない山岳が半分消し飛んだりもした。
2438ベンガーナ中心街をやや外れた、洒落た一角のカフェにて。
初夏の風を楽しむ余裕もないのか、ラーハルトは呆然と掌を見つめたままだ。
「そろそろじゃないか」
ヒュンケルが声をかけると、ああ、と蚊の鳴くような声で答える。いつもの鉄面皮はどこへやら、頬の産毛が数えられそうなくらい幼く見える。
久しぶりだ、相棒のこんな姿は。
ヒュンケルはほくそ笑んで、冷たいライム水を一口含んだ。
彼の相棒、世界一の戦士ラーハルトは。
意外なことに、惚れっぽい。
数年前なら、魔界まで踏み抜く大喧嘩に発展していただろう。実際何度か揉めて、罪もない山岳が半分消し飛んだりもした。
SKR
DOODLE「墓参り」 ラーヒュン ワンライ 2024.04.04. よく晴れた庭で。
「墓? オレの?」
芝生にしゃがむラーハルトは、桶に手を突っ込んで洗濯板に下着をこすりつけながら、訝しげに横のヒュンケルを見た。
ヒュンケルもまた別の桶で手を濡らし、洗濯物をじゃぶじゃぶ濯ぎながらこたえた。
「違う、オレの」
ラーハルトは泡を立てながら頭にハテナをいっぱい浮かべた。
「欲しいのか?」
「いや? 要らんぞって話だ」
ヒュンケルは、じゃーっと絞ったラーハルトのパンツを持って立ち上がり、パンパンッと空中で払って伸ばして、物干し竿にかけた。
なんでこんな話になったんだ? とラーハルトは首を捻り、そうそう伝説の武具がピラミッドにあったらしいけどそれって墓荒らしだよな、という流れからだったと思い出す。しかしながら。
1729「墓? オレの?」
芝生にしゃがむラーハルトは、桶に手を突っ込んで洗濯板に下着をこすりつけながら、訝しげに横のヒュンケルを見た。
ヒュンケルもまた別の桶で手を濡らし、洗濯物をじゃぶじゃぶ濯ぎながらこたえた。
「違う、オレの」
ラーハルトは泡を立てながら頭にハテナをいっぱい浮かべた。
「欲しいのか?」
「いや? 要らんぞって話だ」
ヒュンケルは、じゃーっと絞ったラーハルトのパンツを持って立ち上がり、パンパンッと空中で払って伸ばして、物干し竿にかけた。
なんでこんな話になったんだ? とラーハルトは首を捻り、そうそう伝説の武具がピラミッドにあったらしいけどそれって墓荒らしだよな、という流れからだったと思い出す。しかしながら。