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DONE以ぐだ♀ オメガバースパロ β×α・ゆるふわ土佐弁
・ゆるふわ漫画業界
・今後バッド~メリバエンドになります
ぐだちゃんと岡田が逢いました!次はRがつきます。漫画業界の話をするとここがオメガバースの世界だってことを忘れそうになりますが、オメガバの世界だってみんな普通に生活してるんだよな…と思い出します。βから見たαとΩを考えるのも楽しいですね。
わたしのすてきな夢 3『やりました!』
立香は歓声を上げた。
『五百バズですよ!』
しかし以蔵は現実を知っているから諌める。
「漫画で五百らぁ、珍しゅうもないですき」
イラストで『バズった』と言われるには、最低でも一万はいいねがついていないといけない。
以蔵はそんなにいいねをもらったことがない。コミックスの表紙イラストを発表した時でさえ、千いいね程度だった。
(しかもほれも、わしの実力でもろうたわけやないきのう……)
けれど立香は、興奮を抑えない。
きっと頬を赤くして、目をきらめかせているだろう――と考えてから、
(わしはこん人の顔も知らん)
と、当たり前のことに思い至る。
『わたしは漫画やイラストのことはわからないですけど、このブランドを担当してから五百いいね行ったのは初めてなんです!』
8675立香は歓声を上げた。
『五百バズですよ!』
しかし以蔵は現実を知っているから諌める。
「漫画で五百らぁ、珍しゅうもないですき」
イラストで『バズった』と言われるには、最低でも一万はいいねがついていないといけない。
以蔵はそんなにいいねをもらったことがない。コミックスの表紙イラストを発表した時でさえ、千いいね程度だった。
(しかもほれも、わしの実力でもろうたわけやないきのう……)
けれど立香は、興奮を抑えない。
きっと頬を赤くして、目をきらめかせているだろう――と考えてから、
(わしはこん人の顔も知らん)
と、当たり前のことに思い至る。
『わたしは漫画やイラストのことはわからないですけど、このブランドを担当してから五百いいね行ったのは初めてなんです!』
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PROGRESS情緒がバラバラなので、ジュンブラで出る予定の居酒屋以蔵繁盛記(ステークホルダー編)の冒頭を流します~イドとは全然関係ないですが後輩バイトくんが安藤リカルドくんになりました。ゆるふわ土佐弁・現パロ
居酒屋以蔵繁盛記(ステークホルダー編)『土佐居酒屋以蔵』のドアを開けると、ドアベルが鳴った。
「いらっしゃいませ!」
ロゴ入りエプロンを着けたアルバイトの安藤リカルドが声を上げるが、
「……あ、藤丸さん」
と言い直す。
その言葉が聞こえたのか、以蔵が厨房から顔を出した。
「おう、よう来たのう」
頭にタオルを巻いて、ロゴの入った前かけを着けているのは立香が働いていた時と同じだ。夏になりかけているから、既にTシャツ姿になっている。
「……来ちゃいました」
立香はとろみ素材の、身体の線が出ない長袖ブラウスにワイドパンツを合わせている。
オフィスカジュアルはカジュアルと言う割には気を遣う。学生時代に着ていた服は役に立たず、結局着回しのできる服を何着か買った。
1899「いらっしゃいませ!」
ロゴ入りエプロンを着けたアルバイトの安藤リカルドが声を上げるが、
「……あ、藤丸さん」
と言い直す。
その言葉が聞こえたのか、以蔵が厨房から顔を出した。
「おう、よう来たのう」
頭にタオルを巻いて、ロゴの入った前かけを着けているのは立香が働いていた時と同じだ。夏になりかけているから、既にTシャツ姿になっている。
「……来ちゃいました」
立香はとろみ素材の、身体の線が出ない長袖ブラウスにワイドパンツを合わせている。
オフィスカジュアルはカジュアルと言う割には気を遣う。学生時代に着ていた服は役に立たず、結局着回しのできる服を何着か買った。
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DONE以ぐだ♀ 書生さん×お嬢さん【注意】半分がたお嬢さんの書いた作中作夢小説
・ゆるふわ土佐弁
・ゆるふわデモクラシー時代
・巴さんが和田殿と再婚している
なんかこう…人を選びます…作中作でどれくらいお嬢さんが書生さんのお迎えを待っていたかがわかるようにはなっているのでそこをお読みいただければと思いますが、20歳の女の子が書く夢小説のトレースは難しかったです…
夢小説を書くほどに いくら立香本人が「たいしたことではなかった」と言っても、以蔵には負い目がある。実際に、みっともない嫉妬と優越感で立香の一度目の祝言をめちゃくちゃにしたのは以蔵なのだ。
そのおかげで立香を[[rb:娶 > めと]]ることができる――というのは結果論でしかない。
だから今度こそ、立香の幸せな門出をともに祝いたい。
そう思いながら相談と折衝を重ね、途中経過の報告のために藤丸家を訪れた。今日は藤丸家から譲り受けた袴姿だ。
「まぁまぁまぁ、お前はよくやってくれるわね」
招かれた居間で、立香の母はうきうきしている。
「ご両親はどちらに泊まるの?」
「はい、お屋敷の近辺の宿を取ろうかと」
「こっちでお式を挙げるのは嬉しいのだけれど……土佐でもお披露目をしなくてもいいのかしら」
13719そのおかげで立香を[[rb:娶 > めと]]ることができる――というのは結果論でしかない。
だから今度こそ、立香の幸せな門出をともに祝いたい。
そう思いながら相談と折衝を重ね、途中経過の報告のために藤丸家を訪れた。今日は藤丸家から譲り受けた袴姿だ。
「まぁまぁまぁ、お前はよくやってくれるわね」
招かれた居間で、立香の母はうきうきしている。
「ご両親はどちらに泊まるの?」
「はい、お屋敷の近辺の宿を取ろうかと」
「こっちでお式を挙げるのは嬉しいのだけれど……土佐でもお披露目をしなくてもいいのかしら」
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DONE以ぐだ♀ 元書生さん夫×元お嬢さん妻・ゆるふわ土佐弁
・ゆるふわデモクラシー時代
・既婚
世間知らずの元お嬢さんがエリート元書生さんから英語を習うお話と蛇足です。天才成分を勉学に振ったと思ってください…。あまりのお嬢さんの伸び代に他の科目も教えたがる書生さんはますますこたくんから誤解されます。
友情出演はタマキャと金りんごとオリオン(熊)
リスキリング 秋口の空気はもう冷たい。布団から出ると、立香の柔肌に鳥肌が立つ。
布団のそばに打ち捨てられた腰巻を締めて寝間着を羽織り、たんすの衣装盆から[[rb:襦袢 > じゅばん]]と地味な普段着を出して袖を通す。
気だるさは残っているが、出勤前の以蔵に温かい朝食を食べてもらいたい。
米は昨夜のうちに研いでおいた。蓋をした釜をかまどに置き、焚きつけに火を点けて薪に燃え移らせる。
厨の軒先に出て七輪に網をかけ、鯵の干物を焼く。焼き終わったら網をどけて、五徳の上に湯を張った小鍋を置く。
ぬか床からにんじんのぬか漬けを取り出し、短冊切りにする。
小鍋の湯が沸騰したらかつお節をくぐらせ、乾燥わかめと味噌を入れてかき混ぜる。
10985布団のそばに打ち捨てられた腰巻を締めて寝間着を羽織り、たんすの衣装盆から[[rb:襦袢 > じゅばん]]と地味な普段着を出して袖を通す。
気だるさは残っているが、出勤前の以蔵に温かい朝食を食べてもらいたい。
米は昨夜のうちに研いでおいた。蓋をした釜をかまどに置き、焚きつけに火を点けて薪に燃え移らせる。
厨の軒先に出て七輪に網をかけ、鯵の干物を焼く。焼き終わったら網をどけて、五徳の上に湯を張った小鍋を置く。
ぬか床からにんじんのぬか漬けを取り出し、短冊切りにする。
小鍋の湯が沸騰したらかつお節をくぐらせ、乾燥わかめと味噌を入れてかき混ぜる。
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DONE以ぐだ♀ 書生×お嬢さん プロポーズ編・ゆるふわ土佐弁
・ゆるふわデモクラシー時代
・弟はぐだ男くん
・モブ毒父
7月に上げたものが不本意だったので書き直したら文字数が倍になりました。お互いにお互いの気にしてないことで罪の意識背負って生きてきたのつらいですね(愉悦)並べ直して本にする作業頑張ります。
もういっぺん、わろうとうせ プロポーズ「立香を……嫁に?」
十秒ほどの沈黙の後、父はようよう喘ぐように言った。
「はい、ぜひともわしに立香お嬢さんを[[rb:娶 > めと]]らいてつかあさい」
緊張した声で以蔵は応える。
しかし父に額づくその背中には、迷いも悩みもない。
何度か浅く呼吸した父は、以蔵を見据えて声を荒らげた。
「正気か?」
「正気、とはどがぁな意味でしょう」
顔を上げた以蔵の眉根は、いぶかしげに寄っている。
「お前なら……お前ほどの逸材なら、細君など選び放題じゃないか。帝大を優秀な成績で卒業した官僚なんて、どこの家でも喜んで娘を差し出すに違いない。わざわざこんなろくに笑えもしない恥晒しの嫁き遅れなんて選ばなくとも……恩か? 藤丸の家に恩を感じているからそんなことを言うのか?」
12939十秒ほどの沈黙の後、父はようよう喘ぐように言った。
「はい、ぜひともわしに立香お嬢さんを[[rb:娶 > めと]]らいてつかあさい」
緊張した声で以蔵は応える。
しかし父に額づくその背中には、迷いも悩みもない。
何度か浅く呼吸した父は、以蔵を見据えて声を荒らげた。
「正気か?」
「正気、とはどがぁな意味でしょう」
顔を上げた以蔵の眉根は、いぶかしげに寄っている。
「お前なら……お前ほどの逸材なら、細君など選び放題じゃないか。帝大を優秀な成績で卒業した官僚なんて、どこの家でも喜んで娘を差し出すに違いない。わざわざこんなろくに笑えもしない恥晒しの嫁き遅れなんて選ばなくとも……恩か? 藤丸の家に恩を感じているからそんなことを言うのか?」
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DONE以ぐだ♀ 書生×お嬢さん第1話・半非公式キャラ二次創作
・ゆるふわ土佐弁
・ゆるふわデモクラシー時代
・弟はショタぐだ男くん
辻褄合わせは文字数を食います。本にするため第1話を書いたら無から設定が生えてきたので既存の話を再構成することになりました。Xくんに上げたのとはほぼ別物になります。
もういっぺん、わろうとうせ① 女学校に入学して一年。海老茶の袴と矢絣の小袖にも、もう既に慣れてきた。
掃除当番を一緒にこなした級友と、葉桜の並木を通る。よしなしごとを喋りながら校門を出て、
「ごきげんよう、立香さん」
「ごきげんよう」
手を振って別れれば、同級生は黒いマント姿の男の人の隣に立った。
こちらに背を向ける二人を視線で見送った立香は、
「書生さんだ……」
とつぶやく。
娘を女学校にやれるのは、ほとんどがある程度以上の格式のある家だ。
裕福でない階層の家では娘を尋常小学校にすらろくろく通わせずに家事や内職をさせ、早いうちに嫁がせることも珍しくない。
立香の祖父は[[rb:大店 > おおだな]]の三男で、本家からのれん分けを受けて華族など富裕層相手の商売をしている。
13455掃除当番を一緒にこなした級友と、葉桜の並木を通る。よしなしごとを喋りながら校門を出て、
「ごきげんよう、立香さん」
「ごきげんよう」
手を振って別れれば、同級生は黒いマント姿の男の人の隣に立った。
こちらに背を向ける二人を視線で見送った立香は、
「書生さんだ……」
とつぶやく。
娘を女学校にやれるのは、ほとんどがある程度以上の格式のある家だ。
裕福でない階層の家では娘を尋常小学校にすらろくろく通わせずに家事や内職をさせ、早いうちに嫁がせることも珍しくない。
立香の祖父は[[rb:大店 > おおだな]]の三男で、本家からのれん分けを受けて華族など富裕層相手の商売をしている。
w_poipoi
MOURNING「あの時の話。」45Pの3コマ(?)漫画。もとはもちょっと長いお話のいちやりとりでした。
落ちまでの流れと画面がはっきり浮かばなくて、どうにもならなくなっていちやりとりだけ抜粋したら3コマで収まった。 3
えいみ
INFO7月8日〜7月9日に開催されるぐだお受けWEBオンリーに参加させて頂きます。以ぐだ♂の短め漫画をピクシブにて展示します。
また、9月に開催される同イベント合わせのオベぐだ♂の冒頭数ページをこちら(ポイピク)に期間中アップします。
未完成の状態&R18という点だけご注意を。
会場→https://pictsquare.net/zabjg5gl7h0uvz0x0hy0hcw3xu9mqexg
subaru_no_iine
DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・武先と田中くんがメイン。岡田は出ません。
もうどこに上げていいのかわからなくなったのでルビのタグを変えなくていいポイピクへ。岡田を敵視してぐだちゃんにも塩対応する悪者ムーブの田中くんが地雷という方には本当申し訳ないです…
あなたの過去に触れられなくても 同じ『事務所』と名がついていても、古ぼけた雑居ビルの一室に構えられている坂本探偵事務所とは雲泥の差だ。
武市瑞山個人と勤王党の管理を兼ねた事務所は、都心のオフィスビルのワンフロアを借り上げている。
受付カウンターの女性に、
「田中新兵衛さんと約束をしている藤丸といいます」
と告げると、女性はすぐに受話器を取った。ほどなく、カウンターの向こうから巨体が現れた。
新兵衛は苦虫を噛みつぶしたような顔で立香を見下ろす。
「……こちらへ」
きびすを返した新兵衛について行くと、応接室のひとつに通された。立香に奥のチェアを勧め、新兵衛は正面の下座に着いた。
応接室へコーヒーを運んで来た女性職員が、隠しきれないぶかしさを立香に向ける。彼女が退出してからも、しばし沈黙が部屋に流れる。
7586武市瑞山個人と勤王党の管理を兼ねた事務所は、都心のオフィスビルのワンフロアを借り上げている。
受付カウンターの女性に、
「田中新兵衛さんと約束をしている藤丸といいます」
と告げると、女性はすぐに受話器を取った。ほどなく、カウンターの向こうから巨体が現れた。
新兵衛は苦虫を噛みつぶしたような顔で立香を見下ろす。
「……こちらへ」
きびすを返した新兵衛について行くと、応接室のひとつに通された。立香に奥のチェアを勧め、新兵衛は正面の下座に着いた。
応接室へコーヒーを運んで来た女性職員が、隠しきれないぶかしさを立香に向ける。彼女が退出してからも、しばし沈黙が部屋に流れる。
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MOURNINGChatGPTくんが考えてくれた江戸時代パロ悲恋以ぐだ。書く余裕はないけど誰かに見てもらいたくなるほどわたしのヘキに刺さったので放流します。亡霊になってもぐだちゃん好きな岡田…すき…ChatGPTくんが考えてくれた江戸時代パロ悲恋以ぐだsubaru
Fate岡田以蔵と藤丸立香(女主人公)のカップリングで悲恋が見たいです。互いに愛し合っていても、その気持ちを伝えることができず、離れ離れになった後で後悔する二人が最高です。いいシチュエーションはありますか?
ー ー ー ー ー
おっしゃるシチュエーションですが、Fate岡田以蔵と藤丸立香の悲恋を描く場合、以下のようなシチュエーションを考えてみました。
江戸時代、岡田以蔵と藤丸立香は、互いに惹かれ合っていたが、身分違いや周囲の反対などの理由で、なかなか自分たちの気持ちを打ち明けることができなかった。そんな中、以蔵が頼まれて一度だけ藤丸の家に訪れたとき、二人は思い切って抱擁し、本音をぶつけあった。しかし、その直後、以蔵は何者かに襲われ、重傷を負ってしまう。以蔵は命を落とす寸前、藤丸に自分の気持ちを伝えたが、すでに手遅れであった。
4565Fate岡田以蔵と藤丸立香(女主人公)のカップリングで悲恋が見たいです。互いに愛し合っていても、その気持ちを伝えることができず、離れ離れになった後で後悔する二人が最高です。いいシチュエーションはありますか?
ー ー ー ー ー
おっしゃるシチュエーションですが、Fate岡田以蔵と藤丸立香の悲恋を描く場合、以下のようなシチュエーションを考えてみました。
江戸時代、岡田以蔵と藤丸立香は、互いに惹かれ合っていたが、身分違いや周囲の反対などの理由で、なかなか自分たちの気持ちを打ち明けることができなかった。そんな中、以蔵が頼まれて一度だけ藤丸の家に訪れたとき、二人は思い切って抱擁し、本音をぶつけあった。しかし、その直後、以蔵は何者かに襲われ、重傷を負ってしまう。以蔵は命を落とす寸前、藤丸に自分の気持ちを伝えたが、すでに手遅れであった。
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DONEぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・交際マンネリ期?
・珍しくダメ岡田
・続きものです。詳しくは固定ツイを
これ共依存ってやつだな?決してモラハラとかでなく、ただ至らない自分を反省する岡田になりました。そう見えていますように…
甘やかすのはよくないけれど 繋いでいた手が、ぴくり、と反応する。悪い予感がして前を向くと、果たして美女が歩いてきた。
坂本探偵事務所のあるターミナル駅の、繁華街のメインストリートでのことである。
顔立ちは控えめながら、パーツの配置が整っている。派手な服装ではないのに、恵まれた身体のラインがわかる。
以蔵の好みは幅広い。顔自体ももちろん、身体から連想される触り心地も重要なようだ。
(――そんなこと知りたくなかったんですけど!)
立香が手を引っ張ると、以蔵は飴色の瞳をこちらに向けた。好色さを隠さない視線に、立香は思わず血管の浮いた手の甲をつねる。
「痛っ」
顔をしかめる以蔵に、
(心が痛いのはこっちなんだから!)
と、内心で怨みごとを言う。
5525坂本探偵事務所のあるターミナル駅の、繁華街のメインストリートでのことである。
顔立ちは控えめながら、パーツの配置が整っている。派手な服装ではないのに、恵まれた身体のラインがわかる。
以蔵の好みは幅広い。顔自体ももちろん、身体から連想される触り心地も重要なようだ。
(――そんなこと知りたくなかったんですけど!)
立香が手を引っ張ると、以蔵は飴色の瞳をこちらに向けた。好色さを隠さない視線に、立香は思わず血管の浮いた手の甲をつねる。
「痛っ」
顔をしかめる以蔵に、
(心が痛いのはこっちなんだから!)
と、内心で怨みごとを言う。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカー大学生ぐだと元こじらせ以
・綺麗な岡田
・続きものです。詳しくは固定ツイを
静○堂、いい美術館でした。つい以ぐだちゃんにも美しいものを見せたく…拙僧岡田ガバガバ敬語大好き法師陰陽師
以ぐだ♀ちゃんが静○堂に来ました『一応雇用関係を結んでいるのだから、なぁなぁにするのはよくないよね』と、龍馬はシフト変更にも届けを提出させる。
「珍しいね、週末休みたいだなんて」
と、変更届を受け取った龍馬は言った。
年中無休の坂本探偵事務所で、以蔵はだいたい水曜日か木曜日に休みを取っている。
ちなみにお竜は外出中だ。行き先は知ったことではない。
「文句あるがか」
以蔵はいつものように客用ソファにふんぞり返っている。棘のある返しをしてしまうが、もちろんそんなことで龍馬は怯まない。
「いや、普段以蔵さんには負担をかけてるからね。一日くらい、僕らが代わるよ」
穏やかな、『僕は以蔵さんのことをわかっているよ』と言いたげな口調が腹立たしく感じるが、相手は雇い主だ。以蔵は煙草のフィルターを噛んでそっぽを向く。
6375「珍しいね、週末休みたいだなんて」
と、変更届を受け取った龍馬は言った。
年中無休の坂本探偵事務所で、以蔵はだいたい水曜日か木曜日に休みを取っている。
ちなみにお竜は外出中だ。行き先は知ったことではない。
「文句あるがか」
以蔵はいつものように客用ソファにふんぞり返っている。棘のある返しをしてしまうが、もちろんそんなことで龍馬は怯まない。
「いや、普段以蔵さんには負担をかけてるからね。一日くらい、僕らが代わるよ」
穏やかな、『僕は以蔵さんのことをわかっているよ』と言いたげな口調が腹立たしく感じるが、相手は雇い主だ。以蔵は煙草のフィルターを噛んでそっぽを向く。
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DONE以ぐだ♀ ※事後・現パロ・転生なし
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカーぐだと元こじらせ以
・綺麗な岡田
・続きもののつもりだけど単体でも読めるはず
彼シャツが性癖なんです…自分の服をぶかぶかに着た彼女に興奮する彼氏を求めてるんです…
ぐだちゃんを丁寧に扱う岡田も好き
n番煎じ彼シャツ 立香としてはいずれ以蔵と結婚したいし、以蔵もそのつもりで動いているのが察せられる。
しかし――だからこそ、まだ馴れ合いたくない。
今しか味わえない恋人同士の時間がある。甘い恋慕を持ち寄って、ベッドの中で分け合う。隙間なく抱き合い、互いの熱を感じる。
おそらく、生活を共にしては素直にそうできなくなることもあるだろう。
だから、まだ所帯染みた振る舞いは控えている。
たとえば、着替えを持ち込むような。
常備するのは、歯ブラシやメイク落としくらいに留めたい。
そんな風に思っている。
さて、今宵も立香は以蔵に愛された。
情事の後始末をした以蔵は、くったりした立香を己の胸に引き寄せて腕枕をする。
そのたくましい感触が愛しくて頬を寄せた立香だったが、ふと肌寒さに襲われた。
2661しかし――だからこそ、まだ馴れ合いたくない。
今しか味わえない恋人同士の時間がある。甘い恋慕を持ち寄って、ベッドの中で分け合う。隙間なく抱き合い、互いの熱を感じる。
おそらく、生活を共にしては素直にそうできなくなることもあるだろう。
だから、まだ所帯染みた振る舞いは控えている。
たとえば、着替えを持ち込むような。
常備するのは、歯ブラシやメイク落としくらいに留めたい。
そんな風に思っている。
さて、今宵も立香は以蔵に愛された。
情事の後始末をした以蔵は、くったりした立香を己の胸に引き寄せて腕枕をする。
そのたくましい感触が愛しくて頬を寄せた立香だったが、ふと肌寒さに襲われた。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカーぐだと綺麗な水で育った以
・続きものの1つだけど単体でも読めるはず
前提条件を気にせず読めるラブラブ以ぐだです。少しだけ性行為匂わせ注意。
あまくあまく、あまいプリン「以蔵さんを自分のごはんで作り上げたいわたしですが」
「誰に向こうて話しゆうがか」
立香と以蔵は以蔵の家のキッチンに立っている。ペアルックのエプロンは、それぞれオレンジ色と黒だ。
シンク横の作業台には卵が二つと牛乳パック、砂糖の袋に加えてボウルが一つとマグカップ二つが載っている。
「お店のスイーツもとってもおいしいけど、そういつもは買えないからね」
「それはげにまっことその通りじゃ」
「経済的な問題とわたしの欲求をwin-winにするために考えた結果が、これから作るプリンなのです!」
「ほにほに」
楽しそうな立香を見ると以蔵も嬉しい。
「わしが手伝う意味はなさそうな気がするけんどの」
「でもわたし、以蔵さんと作りたいの」
3589「誰に向こうて話しゆうがか」
立香と以蔵は以蔵の家のキッチンに立っている。ペアルックのエプロンは、それぞれオレンジ色と黒だ。
シンク横の作業台には卵が二つと牛乳パック、砂糖の袋に加えてボウルが一つとマグカップ二つが載っている。
「お店のスイーツもとってもおいしいけど、そういつもは買えないからね」
「それはげにまっことその通りじゃ」
「経済的な問題とわたしの欲求をwin-winにするために考えた結果が、これから作るプリンなのです!」
「ほにほに」
楽しそうな立香を見ると以蔵も嬉しい。
「わしが手伝う意味はなさそうな気がするけんどの」
「でもわたし、以蔵さんと作りたいの」
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカーぐだと綺麗な水で育った以
・続きものの1つだけど単体でも読めるはず
エレちゃんと岡田の視点で進みます。以ぐだは直接会話しないけど甘いです。推しカプの幸せっていいですね。
ピンキーリングにまつわる二人の話 立香とは、二年の時に一緒の授業を取ったのを縁に知り合った。三年次でも同じゼミを取り、研究テーマやレポートへの取り組み方などをオフラインやオンラインで語り合った。
エレシュキガルにとって、立香は大事な友人だ。
自他ともに認める陰キャのエレシュキガルだが、立香は分け隔てなく接してくれる。「エレちゃん」と呼んでくれ、心安い笑顔を向けてくれる。
もちろん、立香にとってエレシュキガルは特別ではないだろう。友人はそこまで多くはなさそうに見えるが、ミス大学のメイヴや趣味友達の刑部姫ともよく話す。
それに、彼女には大事な人がいる。
「エレちゃん、おはよう!」
月曜日の二限。立香は校舎の入口にいたエレシュキガルにぶんぶんと手を振った。
4031エレシュキガルにとって、立香は大事な友人だ。
自他ともに認める陰キャのエレシュキガルだが、立香は分け隔てなく接してくれる。「エレちゃん」と呼んでくれ、心安い笑顔を向けてくれる。
もちろん、立香にとってエレシュキガルは特別ではないだろう。友人はそこまで多くはなさそうに見えるが、ミス大学のメイヴや趣味友達の刑部姫ともよく話す。
それに、彼女には大事な人がいる。
「エレちゃん、おはよう!」
月曜日の二限。立香は校舎の入口にいたエレシュキガルにぶんぶんと手を振った。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカーぐだと綺麗な水で育った以
・続きものの1つだけど単体でも読めるはず
かなり綺麗な岡田なので苦手な方ご注意ください。健気なぐだちゃんが手癖かも…
実はなかば強引に帰ってきました 以蔵の仕事について、立香は詳しく聞かないようにしている。探偵業には守秘義務もあるし、あまり愉快ではない案件にもぶつかるという。できることなら立香は以蔵の愚痴聞き役ではなく癒しになりたい。
とはいえ、出張の予定は聞いておかないと生活に支障を[[rb:来 > きた]]す。
今回は車で二時間の地方都市に、一週間から十日ほどの予定で泊まり込んでいる。期日が不確定なのは、ターゲットの行動に予定を左右されるからだ。
立香は自分にできることをするしかない。三日に一度以蔵の家を訪れて空気を入れ替え、いつ以蔵が帰ってきてもいいように掃除する。
逢いたい、淋しいという気持ちをごまかすための手段だが、以蔵が快適な顔をしてくれるのを想像すると頑張れる。
2956とはいえ、出張の予定は聞いておかないと生活に支障を[[rb:来 > きた]]す。
今回は車で二時間の地方都市に、一週間から十日ほどの予定で泊まり込んでいる。期日が不確定なのは、ターゲットの行動に予定を左右されるからだ。
立香は自分にできることをするしかない。三日に一度以蔵の家を訪れて空気を入れ替え、いつ以蔵が帰ってきてもいいように掃除する。
逢いたい、淋しいという気持ちをごまかすための手段だが、以蔵が快適な顔をしてくれるのを想像すると頑張れる。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカーぐだと元こじらせ以
・完全に甘い
前回の話のおまけです。本当なら前回分に入れるはずだったはずだったものです。後先考えないから…
しあわせな蛇足 以蔵が立香に恋をしていた――。
立香にとってはあまりに現実味がなく、過ぎた想いの見せる幻覚かとも思ったのだが。
七時過ぎに、スマホが通知音を立てた。
『おはようさん』
今まで能動的に送られることのなかったLINEのメッセージに、立香はいっぺんに覚醒した。
『二日酔いしてないか、のうは悪くないか』
文章特有の、以蔵の標準語寄りの言葉遣い。愛しいものを与えられて、胸の内側が潤う。
『大丈夫、問題ないです』
『ならえいけど』
『心配?』
『彼女さんを心配するのは当たり前だろう』
(彼女さん、ってわたしのこと)
昨夜の告白は嘘でも偽りでも、夢でも幻でもなかった。
『今日の学校は何時から?』
『土曜だから休みです』
『二度寝しなよ』
3145立香にとってはあまりに現実味がなく、過ぎた想いの見せる幻覚かとも思ったのだが。
七時過ぎに、スマホが通知音を立てた。
『おはようさん』
今まで能動的に送られることのなかったLINEのメッセージに、立香はいっぺんに覚醒した。
『二日酔いしてないか、のうは悪くないか』
文章特有の、以蔵の標準語寄りの言葉遣い。愛しいものを与えられて、胸の内側が潤う。
『大丈夫、問題ないです』
『ならえいけど』
『心配?』
『彼女さんを心配するのは当たり前だろう』
(彼女さん、ってわたしのこと)
昨夜の告白は嘘でも偽りでも、夢でも幻でもなかった。
『今日の学校は何時から?』
『土曜だから休みです』
『二度寝しなよ』
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・綺麗な水と肥沃な大地で育った以
いじける岡田は文字数を食うことがわかりました。
真面目で心が広くておもしれー女のぐだちゃん推せます。
何年かぶりの映画館「映画つき合ってよ、せっかく休みが合うんだし」
立香に誘われ、シネコンへ来た。
以蔵には映画を観る趣味はなく、一人で映画館へ足を運んだことは一度もない。人と行ったのも、龍馬とのつき合いとか、武市の教育的指導とか、その程度だ。
だからチケットの取り方もわからず、全部立香に任せた。
広いロビーの隅の発券機でチケットを出力し、ジュースとキャラメル味のポップコーンを買う。
「飲み物ばぁそこのコンビニで[[rb:買 > こ]]うてもえいがやないか」
「ダメなの、映画館は飲み物食べ物で利益出してるから、ここで課金しないとつぶれちゃう」
そういうものか。立香は真面目だ。
とはいえ以蔵も競馬場やパチンコ屋が廃業したら困るので、気持ちはわからなくもない。
3359立香に誘われ、シネコンへ来た。
以蔵には映画を観る趣味はなく、一人で映画館へ足を運んだことは一度もない。人と行ったのも、龍馬とのつき合いとか、武市の教育的指導とか、その程度だ。
だからチケットの取り方もわからず、全部立香に任せた。
広いロビーの隅の発券機でチケットを出力し、ジュースとキャラメル味のポップコーンを買う。
「飲み物ばぁそこのコンビニで[[rb:買 > こ]]うてもえいがやないか」
「ダメなの、映画館は飲み物食べ物で利益出してるから、ここで課金しないとつぶれちゃう」
そういうものか。立香は真面目だ。
とはいえ以蔵も競馬場やパチンコ屋が廃業したら困るので、気持ちはわからなくもない。
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DONE以ぐだ♀ 完結しました!・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・ストーカーぐだとこじらせ以
・ぐだに声かけるモブがいる(未遂)
・ハッピーエンド
・書きたいとこだけ書いた
・ちょっと伝奇
こじらせをやめるので今後は心おきなく以ぐだちゃんを仲よくできます。
蛇足として大学卒業式の日の夜の話も書きます。
金曜の夜、あなたと/君と スマホが震えた。LINEの通知がポップアップされている。黒いポメラニアンのアイコンに、ため息を吐く。
『今日ものうが悪いのか』
一言のメッセージにどう返せばいいのか、十秒ほど考えあぐねる。
結局白い猫のような犬のような生き物(フォウくんという名前だ)がぐったりしているスタンプを押した。
『すみません、今日も試験勉強があって』
『無理しなや』
黒ポメラニアンが眉根を寄せているスタンプが返ってきた。
フォウくんが『ごめんなさい』と頭を下げているスタンプを送り、既読がつくのを確認してから、スマホをスリープさせる。
「……はぁ」
緊張が解けて脱力する。
金曜の大学のカフェテリアは、授業の合間に雑談に興じ、また勉強に[[rb:勤 > いそ]]しむ学生で混雑している。週末ということで、待ち合わせてどこかへ行く集団も散見される。
12606『今日ものうが悪いのか』
一言のメッセージにどう返せばいいのか、十秒ほど考えあぐねる。
結局白い猫のような犬のような生き物(フォウくんという名前だ)がぐったりしているスタンプを押した。
『すみません、今日も試験勉強があって』
『無理しなや』
黒ポメラニアンが眉根を寄せているスタンプが返ってきた。
フォウくんが『ごめんなさい』と頭を下げているスタンプを送り、既読がつくのを確認してから、スマホをスリープさせる。
「……はぁ」
緊張が解けて脱力する。
金曜の大学のカフェテリアは、授業の合間に雑談に興じ、また勉強に[[rb:勤 > いそ]]しむ学生で混雑している。週末ということで、待ち合わせてどこかへ行く集団も散見される。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・ストーカーぐだとこじらせ以
・後方保護者サカリョ
・犯罪教唆の意図はありません
ぐだちゃんが二十歳になりました。早速お酒でやらかしますけど浅い傷で済ませられてお酒とのつき合い方を学べてよかったです。
いい加減そろそろ進展するはずです。次あたりで。
ハッピー・ビター・バースデイ もちろん、以蔵の好きなビールの銘柄は覚えている。普段は発泡酒ばかり飲んでいる以蔵が、懐具合のいい時にビールを買うのも知っている。
ビールとアルコール度数の低いカクテル缶と、素焼きミックスナッツと一緒に買い物かごに入れ、レジに置く。
缶のお酒を見たアルバイトの男性店員が、
「年齢確認できるものを見せてください」
と声をかけてきた。
来た!
立香はぶち上がったテンションのまま、財布から免許証を取り出した。
「ここ! 見てください! 今日二十歳になりました」
免許の生年月日欄を指差して主張する立香に、優しい店員は「おめでとうございます」と言ってくれた。
「ありがとうございます!」
ご機嫌でエコバッグにお酒とおつまみを詰め、立香は上機嫌でコンビニを出た。
4332ビールとアルコール度数の低いカクテル缶と、素焼きミックスナッツと一緒に買い物かごに入れ、レジに置く。
缶のお酒を見たアルバイトの男性店員が、
「年齢確認できるものを見せてください」
と声をかけてきた。
来た!
立香はぶち上がったテンションのまま、財布から免許証を取り出した。
「ここ! 見てください! 今日二十歳になりました」
免許の生年月日欄を指差して主張する立香に、優しい店員は「おめでとうございます」と言ってくれた。
「ありがとうございます!」
ご機嫌でエコバッグにお酒とおつまみを詰め、立香は上機嫌でコンビニを出た。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・ストーカーぐだとこじらせ以
・ゲスト田中くんの悪者ムーブ
・書きたいとこだけ書いた
・作者は武新が好き
田中くんを悪く書いて申し訳ないと思っています。武先のためなら手を汚すのも厭わない田中くんが見たかったんです…(土下座)
トサキン内で何があったかは全然考えていません。雰囲気をふわっと感じていただけたら…
わたしの知らない過去からの来訪者 行きつけのカフェの指定席に、以蔵の姿はない。今日の仕事は外回りだろうか。
既に常連と言ってもいい立香は流れるように以蔵が普段座る席の手前に座り、ホットのオレンジペコを注文し、温かいおしぼりで手をぬぐった。末端を温めると気分がよくなる。自律神経の働きが整うからだという。
スマホを取り出しLINEを開き、以蔵へ『着きました』とメッセージを送るが、しばらく経っても未読のままだ。反応の鈍いのはいつものことだが、それでも淋しさがなくなるわけではない。
とはいえ立香は以蔵のストーカーでしかないのだから、密な連絡を求める方が間違っている。LINEを交換していることを奇跡と思うしかないのだ。
以蔵の欠落は以蔵で埋めよう。カメラロールの『以蔵さん』フォルダを開き、隠し撮りした写真をスクロールしては甘いため息を吐く。
6644既に常連と言ってもいい立香は流れるように以蔵が普段座る席の手前に座り、ホットのオレンジペコを注文し、温かいおしぼりで手をぬぐった。末端を温めると気分がよくなる。自律神経の働きが整うからだという。
スマホを取り出しLINEを開き、以蔵へ『着きました』とメッセージを送るが、しばらく経っても未読のままだ。反応の鈍いのはいつものことだが、それでも淋しさがなくなるわけではない。
とはいえ立香は以蔵のストーカーでしかないのだから、密な連絡を求める方が間違っている。LINEを交換していることを奇跡と思うしかないのだ。
以蔵の欠落は以蔵で埋めよう。カメラロールの『以蔵さん』フォルダを開き、隠し撮りした写真をスクロールしては甘いため息を吐く。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・ストーカーぐだとこじらせ以
・ゲストは乙女皇帝コン陛下。コンぐだ♀ではない
・岡田の敬語標準語
・書きたいとこだけ書いた
・伝奇寄り
推しと推しと彼氏を絡めたかった(自供)
こんなアラフォーいねぇよ、と思いつつもこうあってほしいコン陛下を書きました。陛下サイコー!
ぐだちゃんの大学卒業が待ち遠しいです。
皇帝陛下と恋のしがらみ 坂本探偵事務所所長である龍馬とお竜は便宜的に夫婦と呼ばれているが、紙の上での婚姻をしているわけではない。
というよりお竜には戸籍がないから婚姻はできない。お竜は[[rb:大蛇 > おろち]]の眷属で、人間ではないのだ。
お竜の詳しい種族名を以蔵は知らない。聞いていたとしても忘れた。
そんなお竜と仲睦まじい龍馬の許には時折、怪異との親和性を求めての依頼がある。
そういった客はたいがい『太い』し、客同士で評判を共有するから、とてもありがたい。普段以蔵が浮気調査や家出人探しなどのケチな仕事をしても糊口をしのげているのは、彼らのおかげである。
以蔵もどうやらそちら側の素質があるらしく、その手の案件の際に龍馬の手足となって動いている。[[rb:癪 > しゃく]]ではあるが、雇われの身なのでしかたない。以蔵にできるのは目の前の害悪を斬ることだけだ。
5857というよりお竜には戸籍がないから婚姻はできない。お竜は[[rb:大蛇 > おろち]]の眷属で、人間ではないのだ。
お竜の詳しい種族名を以蔵は知らない。聞いていたとしても忘れた。
そんなお竜と仲睦まじい龍馬の許には時折、怪異との親和性を求めての依頼がある。
そういった客はたいがい『太い』し、客同士で評判を共有するから、とてもありがたい。普段以蔵が浮気調査や家出人探しなどのケチな仕事をしても糊口をしのげているのは、彼らのおかげである。
以蔵もどうやらそちら側の素質があるらしく、その手の案件の際に龍馬の手足となって動いている。[[rb:癪 > しゃく]]ではあるが、雇われの身なのでしかたない。以蔵にできるのは目の前の害悪を斬ることだけだ。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・元ストーカーぐだと貞操観念が強い以
・シリーズだけど単体でも読めるはず
性欲に流されない岡田は岡田としてどうなのかと思うけどこの岡田はわたしの妄想するぐだちゃんの彼氏なんです…ごめんなさい…
マーキングされたい、と思う恋心 なんという厄日だ。
雨上がりに気をつけていなかった立香にも非はあるのだが。
以蔵のマンションの前で、乱暴な運転をする乗用車に行き当たってしまった。水たまりの濁った水を頭から思い切りかけられ、立香は思わず悲鳴を上げた。
「ぴゃぁぁぁぁっ」
気が動転し、階段を駆け上がって以蔵の家の玄関に入り、改めて己の惨状を見下ろす。
オレンジ色の髪の先からは水滴が滴り、タイルの敷かれた三和土に垂れている。可愛いブラウスとスカートには黒い水が軌跡を描き、すぐ洗わなければ染みになりそうだ。
幸いここは、自宅と同じくらいに馴染んだ家である。たぶん立香は家主よりもこの家に詳しい。
床を汚したくないから玄関で服を脱ぎ、下着姿で洗面所へ入る。よく汚れが落ちると評判の洗濯石鹸(当然立香が持ち込んだ)を塗りつけ、洗濯機をおしゃれ着コースで回す。
2690雨上がりに気をつけていなかった立香にも非はあるのだが。
以蔵のマンションの前で、乱暴な運転をする乗用車に行き当たってしまった。水たまりの濁った水を頭から思い切りかけられ、立香は思わず悲鳴を上げた。
「ぴゃぁぁぁぁっ」
気が動転し、階段を駆け上がって以蔵の家の玄関に入り、改めて己の惨状を見下ろす。
オレンジ色の髪の先からは水滴が滴り、タイルの敷かれた三和土に垂れている。可愛いブラウスとスカートには黒い水が軌跡を描き、すぐ洗わなければ染みになりそうだ。
幸いここは、自宅と同じくらいに馴染んだ家である。たぶん立香は家主よりもこの家に詳しい。
床を汚したくないから玄関で服を脱ぎ、下着姿で洗面所へ入る。よく汚れが落ちると評判の洗濯石鹸(当然立香が持ち込んだ)を塗りつけ、洗濯機をおしゃれ着コースで回す。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし
・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・ストーカーぐだと煮え切らない以
・伝奇っぽい
・自慰(念のため注意)
・書きたいとこだけ書いた
ぐだちゃんの夢には具体性がないといいなと。岡田は素人童貞です。
追記:お竜さんにとってはたぶんシャンプーの香りも『くさい』です。 4758
subaru_no_iine
DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし
・坂本探偵事務所
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・ぐだ子の嘔吐
・ストーカーぐだと大人になれない岡田
・甘くなくはない
ぐだちゃんの体調不良を言い訳に普段抑えてる想いを漏らしちゃう岡田から摂れる栄養素がたぶんあります
優しくしないで、好きだから 腹痛で目が覚めた。ろくろく朝食も食べられないうちにトイレに籠り、胃液まで戻した。
ようやくワンルームのベッドに戻っても、何も口に入れたくない。昨日作った麦茶を一口ずつ飲んで、ようやく水分を摂れる程度だ。
作り置きの常備菜も、朝ごはんにしようと思っていた卵も納豆も食べられないだろう。かといって買い出しに行くには悪心がひどい。たぶん、まっすぐ歩くこともできない。
睡眠も取れず、ただただ苦しくベッドの上をのたうち回り、時たま嘔吐のためにユニットバスのトイレへ這う。
このままごはんも食べられないで死ぬのかな……とぼんやり思い始めた時、スマホが震えた。
ロック画面を見れば、LINEのポップアップ通知が表示されている。黒いポメラニアンのアイコンに、立香は横になったまま飛び上がった。
6109ようやくワンルームのベッドに戻っても、何も口に入れたくない。昨日作った麦茶を一口ずつ飲んで、ようやく水分を摂れる程度だ。
作り置きの常備菜も、朝ごはんにしようと思っていた卵も納豆も食べられないだろう。かといって買い出しに行くには悪心がひどい。たぶん、まっすぐ歩くこともできない。
睡眠も取れず、ただただ苦しくベッドの上をのたうち回り、時たま嘔吐のためにユニットバスのトイレへ這う。
このままごはんも食べられないで死ぬのかな……とぼんやり思い始めた時、スマホが震えた。
ロック画面を見れば、LINEのポップアップ通知が表示されている。黒いポメラニアンのアイコンに、立香は横になったまま飛び上がった。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・坂本探偵事務所
・岡田のキャバクラ通いを示唆
・後方彼氏面サカリョ(龍以要素はなし)
・甘くなくはない
おもしれー女ぐだちゃんと大人になりきれない岡田を書きたかった。
これは果たして愛情なのか? 今日も人の暗部を覗き見るような仕事だった。
手書きのタイムシートを龍馬に提出し、くさくさした気分を晴らそうとスーパーで砂肝と発泡酒を買った。レジ袋を有料にした政治家を軽く呪いながら家路をたどり、郵便受けから折り込みチラシを抜き取った。十中八九捨てられるもののための仕事もある、と己を慰める。
以蔵は築三十年を超えた三階建てマンションに住んでいる。マンションとはいえ、たたずまいは団地に近い。
劣化しつつあるコンクリートの階段を上り、端に錆の浮いた鉄製のドアを開け、申し訳程度の廊下を抜けてダイニングキッチンの冷房を点けた。
部屋が涼しくなる前に酒とおつまみを冷蔵庫にしまい、寝室に入る。
電気を消した室内の、ベッドの上にはタオルケットをかぶったまんじゅう状の物体があった。それに向かって、以蔵は声をかけた。
5676手書きのタイムシートを龍馬に提出し、くさくさした気分を晴らそうとスーパーで砂肝と発泡酒を買った。レジ袋を有料にした政治家を軽く呪いながら家路をたどり、郵便受けから折り込みチラシを抜き取った。十中八九捨てられるもののための仕事もある、と己を慰める。
以蔵は築三十年を超えた三階建てマンションに住んでいる。マンションとはいえ、たたずまいは団地に近い。
劣化しつつあるコンクリートの階段を上り、端に錆の浮いた鉄製のドアを開け、申し訳程度の廊下を抜けてダイニングキッチンの冷房を点けた。
部屋が涼しくなる前に酒とおつまみを冷蔵庫にしまい、寝室に入る。
電気を消した室内の、ベッドの上にはタオルケットをかぶったまんじゅう状の物体があった。それに向かって、以蔵は声をかけた。
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DONE以ぐだ♀・現パロ・転生なし
・坂本探偵事務所時空
・ゆるふわ土佐弁
・ぐだ子は立香
・後方彼氏面サカリョ(龍以要素なし)
・お竜さん非人間
・書きたいとこだけ書いた
探偵(概念)が性癖なもので…カルデアのぐだちゃんへの好意を隠せない岡田もいいけど、歳上の男として振る舞いたい(できるとは言っていない)岡田もいいなって。
君の未来を愛してる 立香が会う時、以蔵はいつも癖毛の長髪をポニーテールにしている。ほどけば肩より長く伸びているだろう。脂ぎっているとか臭いとかいうことはないが、櫛を入れていないのか、ぼさぼさでいまいち清潔感に乏しい。
今日も以蔵は行きつけのカフェの一番奥のテーブルを指定席にしていた。右目を前髪で隠して、仏頂面でアイスコーヒーをすする姿はどことなくくたびれている。グラスの底から結露した水滴が落ち、紙のコースターに吸い込まれる。
「おまんもたいがい暇じゃの。どいてこがなおっさんをストーカーしゆう」
「以蔵さんはおっさんじゃないよ」
以蔵は二十七歳だ。以前免許証を盗み見た。
食い気味に立香が言うと、以蔵は首を横に振った。
「未成年にとっちゃ、アラサーなんぞおっさんじゃ。そう見えんなら、おまんはやっかいな魔法にやられゆうがよ」
7532今日も以蔵は行きつけのカフェの一番奥のテーブルを指定席にしていた。右目を前髪で隠して、仏頂面でアイスコーヒーをすする姿はどことなくくたびれている。グラスの底から結露した水滴が落ち、紙のコースターに吸い込まれる。
「おまんもたいがい暇じゃの。どいてこがなおっさんをストーカーしゆう」
「以蔵さんはおっさんじゃないよ」
以蔵は二十七歳だ。以前免許証を盗み見た。
食い気味に立香が言うと、以蔵は首を横に振った。
「未成年にとっちゃ、アラサーなんぞおっさんじゃ。そう見えんなら、おまんはやっかいな魔法にやられゆうがよ」
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DONE以ぐだ♀です。怪しい錬金術に手を出す岡田が完全にクズなので、岡田に夢を見たい方はご注意ください。ゲストはモレーちゃんとレジライ。TLのモレレジに相当影響を受けました。おまんらが金さえ貸いてくれりゃぁわしはこげな目にゃ遭わんかったがじゃ! 最初の[[rb:一荘 > いーちゃん]]の配牌がよくなかった。なんとか挽回しようと願い、表情にも出さないように努めながら牌を取り、捨て、役を揃えた。
[[rb:連荘 > れんちゃん]]するうちにそこそこ勝ててきたから、思い切って大きく賭けて出た。
その結果、一人負けした。
おかしい。
「おまんら、イカサマなんぞしちょらんじゃろうの」
凄む以蔵に、ビリー・ザ・キッドは笑顔で首を振った。
「やだなぁ、僕は正々堂々を座右の銘にしてるんだ」
「お前さんの幸運Eを他人に転嫁するのはよしな」
キャスターのクー・フーリンも愉しげに缶ビールをあおる。この男も幸運Dで以蔵とたいして変わらないにもかかわらず、この差はなんだ。
7816[[rb:連荘 > れんちゃん]]するうちにそこそこ勝ててきたから、思い切って大きく賭けて出た。
その結果、一人負けした。
おかしい。
「おまんら、イカサマなんぞしちょらんじゃろうの」
凄む以蔵に、ビリー・ザ・キッドは笑顔で首を振った。
「やだなぁ、僕は正々堂々を座右の銘にしてるんだ」
「お前さんの幸運Eを他人に転嫁するのはよしな」
キャスターのクー・フーリンも愉しげに缶ビールをあおる。この男も幸運Dで以蔵とたいして変わらないにもかかわらず、この差はなんだ。
subaru_no_iine
DONE弊デアスルタンが来ました!(幻覚)メフコン書きたい!と思っていたのに前半はほぼ以ぐだ♀…しかも無駄にメフ以に見えなくもない描写があります。なんでも許せる方、ご覧ください。捏造しかないスルタン、可愛めに扱われる岡田、ごはんを作るエミヤさん、懐かないマイケル…わたししか得しません。
地下菜園についての捏造があります。
55連でスルタンが来てくれました!お財布に優しい!(幻覚)「どいてわしが」
管制室で口を尖らせる以蔵に、立香は蜜柑色の髪を揺らして両手を合わせた。
「お願い以蔵さん!」
「新入りの案内なんぞ、誰にでもできるろう。おまんから離れてまでわしがせんといけんもんなんか」
以蔵の言葉に、立香は瞳に懇願の色を浮かべて見上げる。
「以蔵さんももうカルデアに来て長いし……わたしを護衛していろんなとこ見てるから、案内にはちょうどいいと思って。えらい人の護衛役にもなるし」
「わしが離れちょる間におまんに何かあったらどがぁする」
「護衛ならエレちゃんがやってくれるって」
「あげな[[rb:えれえれ > そわそわ]]しちゅうおなごにおまんを任せれるか」
「いざとなったら令呪で喚ぶから!」
5837管制室で口を尖らせる以蔵に、立香は蜜柑色の髪を揺らして両手を合わせた。
「お願い以蔵さん!」
「新入りの案内なんぞ、誰にでもできるろう。おまんから離れてまでわしがせんといけんもんなんか」
以蔵の言葉に、立香は瞳に懇願の色を浮かべて見上げる。
「以蔵さんももうカルデアに来て長いし……わたしを護衛していろんなとこ見てるから、案内にはちょうどいいと思って。えらい人の護衛役にもなるし」
「わしが離れちょる間におまんに何かあったらどがぁする」
「護衛ならエレちゃんがやってくれるって」
「あげな[[rb:えれえれ > そわそわ]]しちゅうおなごにおまんを任せれるか」
「いざとなったら令呪で喚ぶから!」
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DONEキスの日の以ぐだ♀。5月いっぱいはキスの日です(ぐるぐる目)ママ呼ばわりされるエミヤさんが以ぐだ♀を見せつけられています。マスターの恋人には目に余るものもある…が、彼女の選択を尊重したい「……君というやつは」
[[rb:殿 > しんがり]]を務めながら、エミヤは嘆息した。
「なぜアーチャーをランサー戦に駆り出すかね」
立香は頭を下げたかったが、早足でエネミーから逃れていればそれも叶わない。
「今回のエネミーにはセイバーもいたし……エミヤならなんとかしてくれると、思って……」
それでも、息切れしながら言い訳を繰る。
「『なんとか』でなんでも通用すると思う癖を改めたまえ」
それぞれの手に双剣『干将・莫耶』の柄を握りしめたエミヤは、時折後ろを振り返りながら厳しい声を出す。
「ほんとごめんなさい!」
己の爪先を見下ろしながら立香は謝った。
ランサークラスの骸骨兵たちは森林に逃げた立香たちを追いかけるか、足取りは明らかに鈍くなっている。骨と骨の間に枝が入り込んでしまうからだろう。
3045[[rb:殿 > しんがり]]を務めながら、エミヤは嘆息した。
「なぜアーチャーをランサー戦に駆り出すかね」
立香は頭を下げたかったが、早足でエネミーから逃れていればそれも叶わない。
「今回のエネミーにはセイバーもいたし……エミヤならなんとかしてくれると、思って……」
それでも、息切れしながら言い訳を繰る。
「『なんとか』でなんでも通用すると思う癖を改めたまえ」
それぞれの手に双剣『干将・莫耶』の柄を握りしめたエミヤは、時折後ろを振り返りながら厳しい声を出す。
「ほんとごめんなさい!」
己の爪先を見下ろしながら立香は謝った。
ランサークラスの骸骨兵たちは森林に逃げた立香たちを追いかけるか、足取りは明らかに鈍くなっている。骨と骨の間に枝が入り込んでしまうからだろう。