人型になって仔きゅびとお出かけしたい仔蛟くん私の名前は吉田松陽。
ワケあってこの森を管理している存在ですが、細かいことは割愛します。
「おや、銀時が帰ってきたみたいですね」
玄関から感じる気配にすぐに立ち上がります。
エッホエッホ、はやく銀時をお迎えに行かなくちゃ。
玄関でギューってしなくちゃ。
銀時はワケあって私が面倒を見ている妖狐の子どもです。銀色のクルクルの髪の毛がとっても可愛い男の子です。
「おかえりなさい、銀時」
玄関をガラリと開けた瞬間、私は目の前の光景に目を見開きます。
「じょう、よ……」
銀時が、目から大粒の涙をこぼしていたのです。
ああ、私のマイスイートベイビー可愛くてキュートな子狐ちゃん。いったいどうしてそんなに泣いているのですか?
君を悲しませるものは、この私が全て駆逐してあげます。
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