告白 「タマと一緒に倒れていたのはお母さんと彼氏さん」「ずっと家の中にいなきゃいけなくて、お前は世界からいなくならなきゃいけないって言われてた」
タマが身の上話を始めたのは、一緒に暮らし始めてから1ヶ月ほどして、夕食後にテレビを眺めながら休んでいる時、CMが流れている間に躊躇いがちに消え入りそうな声で自分と一緒に倒れていた人達はどうしたのかとタマが問いかけてきたのに亡くなっていたから葬儀を行って今は埋葬済みだと正義が答えてからだった。
「手も、前はこんなじゃなくて、おかしいのは角だけだった」
細い身体を震わせ、息を詰まらせながら語るタマの姿があまりにも痛々しくて、正義はタマの肩を抱いて「無理して話さなくていい」と告げたがタマは話を続けた。
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