テイワット
pugi_momo
PROGRESS5/20 落としました9月叡智で出します!!!!!!!!!!笑え!!!!!!!6月オンリーで新刊にしたい話の序文
テイワット軸で偽装結婚して夫婦を演じるタル蛍(R-18シーン有りですがかなり控えめ)
進捗はとてもまずいです落としたら笑ってやってください
Anti Romantic Marriage 花曇りの空は白くぼんやりとしていた。ヴェールのようにかかった薄い雲の内に、くすんだ光が閉じ込められている。雨の降る気配は無い。
緑少ない丘陵地帯から長閑な田園風景へ、そこを抜ければ山裾一面の森へと、窓外の景色はびゅんびゅん流れていく。窓の縁に頬杖をつきながら、蛍は見慣れぬ風景をあてもなく眺める。
全体的に靄がかったそれは、どこか現実味に乏しく感じた。
「結婚」
「そう。俺と夫婦になって欲しい」
ぴらりと摘んだ紙を揺らして微笑む男。その正面に座る少女の表情は訝しげで、甘やかなプロポーズの台詞とはほど遠い。
「お、お前ッ、いきなり何を言い出すんだよ!?」
「今回はなにを企んでるの」
「あっははは! 君たちは相変わらずだなあ」
4579緑少ない丘陵地帯から長閑な田園風景へ、そこを抜ければ山裾一面の森へと、窓外の景色はびゅんびゅん流れていく。窓の縁に頬杖をつきながら、蛍は見慣れぬ風景をあてもなく眺める。
全体的に靄がかったそれは、どこか現実味に乏しく感じた。
「結婚」
「そう。俺と夫婦になって欲しい」
ぴらりと摘んだ紙を揺らして微笑む男。その正面に座る少女の表情は訝しげで、甘やかなプロポーズの台詞とはほど遠い。
「お、お前ッ、いきなり何を言い出すんだよ!?」
「今回はなにを企んでるの」
「あっははは! 君たちは相変わらずだなあ」
ななにな
DONE⚠️細かいことは気にしない人向けてい㍗に🏩がある/🏩の設備は都合よく設定/🏛が🏩を使ったことある(一人で)
できるだけ直接的に言わないようにしようと思ったけどネタがネタなのでワンクッション 2649
okusen15
DOODLE🔸夢 魔神戦争時代のテイワットのモブ村人に憑依転生した夢主の話です。途中まで。別垢で掲載していたものになります。岩の上にも 決して慣れることはないだろうと思っていた。意識せずとも聞こえてきた日常の音や匂いは、私の中に棲みつき、決して消えることはないだろうと。けれど、その期待は鮮やかに裏切られつつあることを、時間が証明しようとしている。
彼に名前を呼ばれて、鍋をかき混ぜるのを止めて、ふと顔をあげた。少し視線をずらせば、思ったよりも近くに彼がいたので、肩がぴくりと震えた。
「すまない」
と彼は謝って、ゆっくり手を伸ばしてくる。ひんやりとした黒い手は目元を擦り、額へと滑る。黙ってされるがままになっていると、彼はいつもフードの奥に隠されている瞳を細めて、「熱はなさそうだな……」と呟いた。
「あの……」
手がずっと触れたままなのが気になって声をかけると、彼はもう一度謝って手を離した。
17871彼に名前を呼ばれて、鍋をかき混ぜるのを止めて、ふと顔をあげた。少し視線をずらせば、思ったよりも近くに彼がいたので、肩がぴくりと震えた。
「すまない」
と彼は謝って、ゆっくり手を伸ばしてくる。ひんやりとした黒い手は目元を擦り、額へと滑る。黙ってされるがままになっていると、彼はいつもフードの奥に隠されている瞳を細めて、「熱はなさそうだな……」と呟いた。
「あの……」
手がずっと触れたままなのが気になって声をかけると、彼はもう一度謝って手を離した。
てんていのねこ
MAIKINGテイワットにレイチュリ放り込んだ。そして鍾タルに巻き込ませた。
ここから4Pにしようかどうか考えて力尽きた。
なお恋愛の先輩ヅラしているがアベの貞操はレイチュリするまでガチガチに存護されていたものとし、鍾タルはどっちも恋愛初心者の童貞処女とする。
更にレイチュリもそうだったとする。癖。 2654
つつ(しょしょ垢)
DONEとある絵師様が筍にまつわるイラストを描かれていたのに触発されて、筍でなにか書けないかなぁとひねり出したショショ話。作者はたけのこ派。
そういえばていわっとは月の満ち欠けがない世界だった気もする。ぬるい目でみてくだせぇ。
東雲筍を取ってきてほしい。
かつての主君であり、全ての契約を終わらせて神の座を降りた岩王帝君…鍾離はそれでもなお魈にとっては主君であった。
そう敬われるのをどこか厭がるような素振りを見せられても、しかしそれ以外何があるというのか。
それ以外…敬慕以上のなにかは決して悟られてはならないと、鍾離との会話は口を真一文字に結び、感情に蓋をして余計な言葉が零れ落ちないように努めているのだが、時に予想外の言葉をかけられて間抜けな反応を返してしまうことがある。
今もまたそうあった。
日の傾きだした望舒旅館の露台、鍾離以外の気配がなく、なおかつ名を呼ばれてしまえば無視などできようはずもなく、疾く彼の後ろに降り立ち傅けば、苦笑する息が頭上に振る。
7148かつての主君であり、全ての契約を終わらせて神の座を降りた岩王帝君…鍾離はそれでもなお魈にとっては主君であった。
そう敬われるのをどこか厭がるような素振りを見せられても、しかしそれ以外何があるというのか。
それ以外…敬慕以上のなにかは決して悟られてはならないと、鍾離との会話は口を真一文字に結び、感情に蓋をして余計な言葉が零れ落ちないように努めているのだが、時に予想外の言葉をかけられて間抜けな反応を返してしまうことがある。
今もまたそうあった。
日の傾きだした望舒旅館の露台、鍾離以外の気配がなく、なおかつ名を呼ばれてしまえば無視などできようはずもなく、疾く彼の後ろに降り立ち傅けば、苦笑する息が頭上に振る。
mizuse
PASTタル蛍前世(テイワット)の記憶がない高校生蛍と記憶がある大学生タルタリヤの現パロ
二度目はない0
赤が雪の上に降る。戦士としては小さすぎる体がまだら模様の銀世界でゆっくり崩れ落ちた。駆け寄って容体を確かめなければならないのに、足は縫い止められたかのように動かない。敵も味方も何か叫んでいるというのに耳は一切を拾わない。
光を失っていく瞳を、ただ茫然と見つめた。
1
タルタリヤと過ごす日々は、深い海に沈められているようだった。
彼は少し歳の離れた幼馴染で、私は生まれた時から面倒を見てもらっていた。大学に進学した今でもそれは変わらず、彼が暮らしているマンションに身を寄せて、朝は起こされて夜は寝かしつけられる。食事も彼が作ったものを口にして、髪もメイクも彼に整えてもらい、彼が選んだ服を着て、どこに行くにも彼が送り迎えをする。一度、このままでは人として堕落しきってしまうからと、甲斐甲斐しく世話を焼き続けるタルタリヤに自立したい旨を伝えてみたことがあるが、蛍は俺なしでは生きていけないだろなんて、目がちっとも笑っていない笑顔で一蹴されてしまった。両親にも相談したものの、タルタリヤのところに居てくれるのが一番安心だと、やはり良い顔はされなかった。
1920赤が雪の上に降る。戦士としては小さすぎる体がまだら模様の銀世界でゆっくり崩れ落ちた。駆け寄って容体を確かめなければならないのに、足は縫い止められたかのように動かない。敵も味方も何か叫んでいるというのに耳は一切を拾わない。
光を失っていく瞳を、ただ茫然と見つめた。
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タルタリヤと過ごす日々は、深い海に沈められているようだった。
彼は少し歳の離れた幼馴染で、私は生まれた時から面倒を見てもらっていた。大学に進学した今でもそれは変わらず、彼が暮らしているマンションに身を寄せて、朝は起こされて夜は寝かしつけられる。食事も彼が作ったものを口にして、髪もメイクも彼に整えてもらい、彼が選んだ服を着て、どこに行くにも彼が送り迎えをする。一度、このままでは人として堕落しきってしまうからと、甲斐甲斐しく世話を焼き続けるタルタリヤに自立したい旨を伝えてみたことがあるが、蛍は俺なしでは生きていけないだろなんて、目がちっとも笑っていない笑顔で一蹴されてしまった。両親にも相談したものの、タルタリヤのところに居てくれるのが一番安心だと、やはり良い顔はされなかった。
mochi_mika_n
DONE旅人は神になって、世界から忘れ去られたのだ☆旅の終点のその先で、テイワットから忘れ去られた空くんの話。
再録。
マハ―ルッカ様のあのセリフと最期が頭からずっと離れなかった。
「君が……俺のことをどうか忘れてくれますように」
黄金に過ぎる なにかを忘れている。
忘却とは祝福だ。凡人は、限られた生と、限られた記憶力を、忘却という祝福をもって謳歌する。しかし、仙人に忘却の権能はない。すべて鮮明に思い出せる。己が囚われた時の絶望も、仲間とわかちあった喜びも、それを失った時のかなしみも、業障の苦しみも、全て覚えているというのに。
なにかを忘れてしまっている。そこにあったはずのなにかが消えてしまった空虚がある。なにか、とても尊く、うつくしいなにかが埋まっていたはずの虚しさを抱えている。
視界の端に飛ぶヤマガラを、陽の光を、山に生える石珀を見る度、忘れてしまった金色がチラついて離れないのに、それがなにかを思い出そうとすればするほどそれは追い求める己の手をすり抜けて遠くなっていく。
588忘却とは祝福だ。凡人は、限られた生と、限られた記憶力を、忘却という祝福をもって謳歌する。しかし、仙人に忘却の権能はない。すべて鮮明に思い出せる。己が囚われた時の絶望も、仲間とわかちあった喜びも、それを失った時のかなしみも、業障の苦しみも、全て覚えているというのに。
なにかを忘れてしまっている。そこにあったはずのなにかが消えてしまった空虚がある。なにか、とても尊く、うつくしいなにかが埋まっていたはずの虚しさを抱えている。
視界の端に飛ぶヤマガラを、陽の光を、山に生える石珀を見る度、忘れてしまった金色がチラついて離れないのに、それがなにかを思い出そうとすればするほどそれは追い求める己の手をすり抜けて遠くなっていく。
nae_purin
DOODLE鍾タル(現パロ)テイワットの記憶がうっすらとあるけど、ほぼ別人格として鍾離と出会って鍾離のことが好きになったタルと、摩耗が進み情緒不安定気味の鍾離が解釈違い起こしながら同棲DV彼氏してるラクガキ
「違うだろう」
強く顎を掴まれる。布越しの生暖かい体温が嫌にリアルだった。頬の肉が引き攣るような痛みを訴える。人外の腕力で持ち上げられて爪先が浮く。息を詰めて視線を合わせようとするが叶わない。
「…わかってるよ」
かすれた笑い声に乗せてそう言えば、拘束する力が少し緩んだ。
「ごめんって先生。ていうかさ、凡人は片手で人を浮かせられないよ?」
「…それもそうか。悪かった」
「形だけの謝罪はいらない」
そうか、と鍾離が大人しく引き下がり、その腕から解放されたタルタリヤは首に手を添え軽く咳をした。けほ、けほ、と何度か咳き込んでいると再び鍾離の腕が伸びてくる。反射で構えようとするが、ここで下手に振り払うと痛い目を見るのは過去の経験から学習済みだ。その場にぴたりと停止したまま鍾離の手を受け入れる。
1474強く顎を掴まれる。布越しの生暖かい体温が嫌にリアルだった。頬の肉が引き攣るような痛みを訴える。人外の腕力で持ち上げられて爪先が浮く。息を詰めて視線を合わせようとするが叶わない。
「…わかってるよ」
かすれた笑い声に乗せてそう言えば、拘束する力が少し緩んだ。
「ごめんって先生。ていうかさ、凡人は片手で人を浮かせられないよ?」
「…それもそうか。悪かった」
「形だけの謝罪はいらない」
そうか、と鍾離が大人しく引き下がり、その腕から解放されたタルタリヤは首に手を添え軽く咳をした。けほ、けほ、と何度か咳き込んでいると再び鍾離の腕が伸びてくる。反射で構えようとするが、ここで下手に振り払うと痛い目を見るのは過去の経験から学習済みだ。その場にぴたりと停止したまま鍾離の手を受け入れる。
かなで🐣
DONEベネバラ+万平私が楽しいだけの推しカプパあれこれ番外編
近いのか、遠いのか、それすら定まらないいつかの未来の話
君に伝えたい言葉があるから
2022.10.8
(Webオンリー・まるかいてテイワット2合わせで公開していたものです)
(清書するかは未定です) 6
るたかた弁当
MAIKINGゲーム時間軸から500年後のテイワットで先生をずっと待ってたタルタリヤと旅をする先生の話鍾タル(にょたる)、色々捏造しております
一衣帯水「おい、本当に行くのか?今日じゃなくても…」
一人の若者が、黒髪の男を引き止める。
「どうせすぐ帰されるんだから、そんなに心配すんなって!」
「そうそう!いくら神の目持ちでも、見てくれてる神様なんぞもう居ないんだぞ〜?なっははははは!」
「コイツなら大丈夫だろ。最速で一級冒険者まで上がったんだぜ?」
「死にやしないって!殺された人はいねぇしな!」
周りの大男たちはガヤだろうか、それとも冷やかしか。大声で笑う彼らは昼間から酒を飲めども、その正体は全員が三級以上の冒険者だ。
「そんなにここは危険なのか?」
黒髪の男は大男たちに問うが、男たちは決まってこう言うのだ。
「いいや?世界一優しい“水の精霊”サマの秘境さ。」
ここはスネージナヤ南部にある【秘境:クジラの森】。その前に建っている冒険者教会の(ほぼ酒場として機能している)建物の中は賑やかだが、誰一人として秘境に入ろうとする者はいない。
4289一人の若者が、黒髪の男を引き止める。
「どうせすぐ帰されるんだから、そんなに心配すんなって!」
「そうそう!いくら神の目持ちでも、見てくれてる神様なんぞもう居ないんだぞ〜?なっははははは!」
「コイツなら大丈夫だろ。最速で一級冒険者まで上がったんだぜ?」
「死にやしないって!殺された人はいねぇしな!」
周りの大男たちはガヤだろうか、それとも冷やかしか。大声で笑う彼らは昼間から酒を飲めども、その正体は全員が三級以上の冒険者だ。
「そんなにここは危険なのか?」
黒髪の男は大男たちに問うが、男たちは決まってこう言うのだ。
「いいや?世界一優しい“水の精霊”サマの秘境さ。」
ここはスネージナヤ南部にある【秘境:クジラの森】。その前に建っている冒険者教会の(ほぼ酒場として機能している)建物の中は賑やかだが、誰一人として秘境に入ろうとする者はいない。
ふぃー
DOODLE月が綺麗なタル蛍の話。テイワットって言語一つだけだっけ…?ちょっとよく分からない。
白月だけが見てる「今日、とても月が綺麗だよ!相棒、見てくれ!」
青年が指差す先には、澄んだ星空に浮かぶ月がある。
いつも通りと言えばそうかもしれないが、暫く雨や曇が続いた璃月に身を置いていたタルタリヤにとっては、久し振りの月に感慨深いものがあったのだ。
「俺の故郷は、厳しい寒さだって話しただろ?確かに生活するには厳しいんだけど、辛いことばかりじゃないんだ。空気が乾燥して、空が澄み渡っているから、星や月が良く見えるんだよ」
故郷の美しい風景を思い出し、饒舌になったタルタリヤだったが、しまったと口を閉ざす。先程から隣を歩く少女―蛍は、一言も言葉を発していない。一人だけ浮かれて馬鹿みたいに話し続けるのは、あまりに滑稽ではなかろうか。そんな気持ちが、タルタリヤの心の中に湧き上がった。
2146青年が指差す先には、澄んだ星空に浮かぶ月がある。
いつも通りと言えばそうかもしれないが、暫く雨や曇が続いた璃月に身を置いていたタルタリヤにとっては、久し振りの月に感慨深いものがあったのだ。
「俺の故郷は、厳しい寒さだって話しただろ?確かに生活するには厳しいんだけど、辛いことばかりじゃないんだ。空気が乾燥して、空が澄み渡っているから、星や月が良く見えるんだよ」
故郷の美しい風景を思い出し、饒舌になったタルタリヤだったが、しまったと口を閉ざす。先程から隣を歩く少女―蛍は、一言も言葉を発していない。一人だけ浮かれて馬鹿みたいに話し続けるのは、あまりに滑稽ではなかろうか。そんな気持ちが、タルタリヤの心の中に湧き上がった。
河流はっぱ
DONE初の原神生配信のためにしこしこ書いたサムネ。西川ニキの20周年記念ベストアルバムのジャケットを参考にしています。
順に、原神インストールの1回目、荒瀧一斗ガチャを引いた第1シーズン最終回、
その後第2シーズン(テイワット行脚)で荒瀧一斗伝説任務をやる時に色を塗りました。
こうして並べると感慨深いなあ。
折角なのでパイモンも塗ろう…と思ったら何故かこうなった何故だ。(背景と扇風機はフリー素材) 4
つつ(しょしょ垢)
Reuse Christmasポイぴくだと続きネタも並べられて便利だなクリスマスのころ描いた鍾魈。最終的に黒いサンタがわるいこ(自称)をさらっていいこいいこしましたとさ。
3、4枚目は別パターンとして描いたので1枚目との繋がりは特にない。
あとていわっとのクリスマスは捏造。 6
namo_kabe_sysy
TRAINING800文字(前後)チャレンジ48
アル空 テイワットに四季はあるのだろうか…??とりあえずくっつきむしな二人の話。
48 アル空「もうすぐ春になっちゃうなあ」
ホットミルクで満たされたマグを両手で持って、空はぽつんと息をついた。
アルベドのために用意された私室。その中央にあるソファに並んで座り、空と自分の膝上に一枚のブランケットを掛けたアルベドは、「来て欲しくない言い方だね」と疑問符を浮かべた。春になったら出来ることも増えるのにと、色違いのマグを自らも口元へ運ぶ。
「そうなんだけどさ。春がきたら、夏がくるでしょ? あったかくなって、暑くなるよね?」
「それはそうだね。そういう季節だから」
「そうなったら今使ってるブランケットも、しばらくはクローゼットの中に入るよね?」
「そうだね……もう少し通気性のいいものをかわりに取り出すから」
「……さむいね、って言って、そうだね、って、くっつけなくなるじゃん」
1494ホットミルクで満たされたマグを両手で持って、空はぽつんと息をついた。
アルベドのために用意された私室。その中央にあるソファに並んで座り、空と自分の膝上に一枚のブランケットを掛けたアルベドは、「来て欲しくない言い方だね」と疑問符を浮かべた。春になったら出来ることも増えるのにと、色違いのマグを自らも口元へ運ぶ。
「そうなんだけどさ。春がきたら、夏がくるでしょ? あったかくなって、暑くなるよね?」
「それはそうだね。そういう季節だから」
「そうなったら今使ってるブランケットも、しばらくはクローゼットの中に入るよね?」
「そうだね……もう少し通気性のいいものをかわりに取り出すから」
「……さむいね、って言って、そうだね、って、くっつけなくなるじゃん」