律
だいだ
DOODLE霊律、ふたりとも成人。花火。夕方になるにつれ増えてきていた人波は今はまばらになっていた。もうすぐ花火が上がる時間だ。みんなもっと近くで見るべく花火会場の方に移動したのだろう。霊幻と律が共に暮すマンションの窓からも花火は見えるが少し遠いのだ。霊幻は花火が上がる方向の窓のカーテンを全開にした。
「もうすぐですね。」
「ああ、冷房効いた部屋から花火観覧なんて贅沢だよな〜。」
「ここにして良かったでしょう?」
「確かにな。」
突然花火の美しい光が二人を照らす。
ドーン…!
少し遅れてから大きな音がした。
「今年も綺麗ですね。」
「そうだな。」
部屋から花火を見るのは最高だ。冷房が効いてて、飲み食いは好きなだけ用意できて、人混みと無縁だ。そして。
「…霊幻さんて花火で欲情するタイプなんですか?」
412「もうすぐですね。」
「ああ、冷房効いた部屋から花火観覧なんて贅沢だよな〜。」
「ここにして良かったでしょう?」
「確かにな。」
突然花火の美しい光が二人を照らす。
ドーン…!
少し遅れてから大きな音がした。
「今年も綺麗ですね。」
「そうだな。」
部屋から花火を見るのは最高だ。冷房が効いてて、飲み食いは好きなだけ用意できて、人混みと無縁だ。そして。
「…霊幻さんて花火で欲情するタイプなんですか?」
だいだ
PAST霊律、膝枕🍑いつからこうしていたんだ?
頭の下は固く弾力があり温かい、これは膝だ。柔らかな日差しのような匂いにつつまれており、上を見上げれば影山律が天使のような笑顔を向けてくれる。霊幻の暇を持て余した手は低反発枕のような感触の律の尻を揉んでいる。現実ではありえない出来事に霊幻はこれが夢だとすぐに分かった。
ここはどこだ?霊幻は少し頭を動かしあたりを伺う。きれいに整頓されこざっぱりとした室内にいる事はすぐ分かったが見覚えのない部屋だ。霊幻新隆は見覚えのない部屋で影山律に膝枕してもらいながら尻を揉んでいる。なんで?
……それにしても揉み心地のいい尻だ。老若男女いろんな人をマッサージ…もとい除霊した経験がある。もちろん仕事中は仕事に集中し揉み心地など気にしないが。
986頭の下は固く弾力があり温かい、これは膝だ。柔らかな日差しのような匂いにつつまれており、上を見上げれば影山律が天使のような笑顔を向けてくれる。霊幻の暇を持て余した手は低反発枕のような感触の律の尻を揉んでいる。現実ではありえない出来事に霊幻はこれが夢だとすぐに分かった。
ここはどこだ?霊幻は少し頭を動かしあたりを伺う。きれいに整頓されこざっぱりとした室内にいる事はすぐ分かったが見覚えのない部屋だ。霊幻新隆は見覚えのない部屋で影山律に膝枕してもらいながら尻を揉んでいる。なんで?
……それにしても揉み心地のいい尻だ。老若男女いろんな人をマッサージ…もとい除霊した経験がある。もちろん仕事中は仕事に集中し揉み心地など気にしないが。
だいだ
DOODLE霊律。律の高校卒業式の日の話。その日は旅立ちに相応しい朝からよく晴れた日だった。まだ寒むさの抜けきらない空気にほんのり暖かさが混じるこの季節は卒業式に、なにより影山律によく似合う。卒業証書を両手に持ち、肩や頭に桜の花びらを乗せた律を見ながら霊幻はそう思った。この近くでこれからクラスメート達と謝恩会があるらしい。その前にわざわざ相談所に出向き報告に来てくれたのだ。可愛いところがあるな。霊幻は自然に笑顔を浮かべながら言った。
「卒業おめでとう律。お前も大きくなったな…。」
実際初めて会った時は律はまだ小学生だった。霊幻の腰ほどしかない彼は、小さい体で彼の兄の師匠を名乗る男を精一杯警戒していた。それがどうだ、今はすっかり懐いてくれて…。
568「卒業おめでとう律。お前も大きくなったな…。」
実際初めて会った時は律はまだ小学生だった。霊幻の腰ほどしかない彼は、小さい体で彼の兄の師匠を名乗る男を精一杯警戒していた。それがどうだ、今はすっかり懐いてくれて…。
だいだ
PAST霊律お題「雨」サァサァと雨の音がかすかに聞こえる中、影山律は手に持ったパンツをまじまじと見た。雨雲に覆われてるとはいえ外は明るく、時々鳥や子供の声も聞こえてきた。
「これ、久しぶりに見た気がします。」
「自分のパンツなんかいつもいちいちじっくり見ないだろ。」
「そうですが、そういう事じゃないです。」
昨日霊幻のアパートに律が泊まりに来た。霊幻が用意した夕飯を食べ、律が先に風呂に入ってる時に霊幻も風呂場に行き……あとは、まぁ、そういう事だ。
一応今日出かける予定はあったのだ。しかし天気予報は夜遅くから次の日夕方まで雨。ふたりとも出かける気が失せていた。だから今回は仕方ない事だったのだ。前回、前々回のお家デートの時も同じ展開だったことは脇に置くとして。
419「これ、久しぶりに見た気がします。」
「自分のパンツなんかいつもいちいちじっくり見ないだろ。」
「そうですが、そういう事じゃないです。」
昨日霊幻のアパートに律が泊まりに来た。霊幻が用意した夕飯を食べ、律が先に風呂に入ってる時に霊幻も風呂場に行き……あとは、まぁ、そういう事だ。
一応今日出かける予定はあったのだ。しかし天気予報は夜遅くから次の日夕方まで雨。ふたりとも出かける気が失せていた。だから今回は仕方ない事だったのだ。前回、前々回のお家デートの時も同じ展開だったことは脇に置くとして。
だいだ
PAST霊律お題「ネクタイ」「どうですか?ドキドキしますか?」
まだ糊のきいた真新しい高校のブレザーに俺の使い込まれたピンクのネクタイを結んだ律は、俺を睨みつけながらそう聞いてきた。俺だって客商売だ。身なりには気を遣ってネクタイもきちんとアイロンをかけてはいるが、真新しいブレザーとシャツには不釣り合いで不格好な気がした。…俺と律が一緒にいるところを客観的に見るとこうなのかもな。
「ドキドキした。さ、俺のネクタイ返してくれ。」
素直に、ただしぶっきらぼうに聞こえるように感情を込めず言うと律はますます眉間にシワを寄せるので笑ってしまう。ドキドキもムラムラもしてるっての。勘弁してくれ。
机に置いてある、まだ新品の匂いがする律のネクタイを自分の首元に結ぶ。
443まだ糊のきいた真新しい高校のブレザーに俺の使い込まれたピンクのネクタイを結んだ律は、俺を睨みつけながらそう聞いてきた。俺だって客商売だ。身なりには気を遣ってネクタイもきちんとアイロンをかけてはいるが、真新しいブレザーとシャツには不釣り合いで不格好な気がした。…俺と律が一緒にいるところを客観的に見るとこうなのかもな。
「ドキドキした。さ、俺のネクタイ返してくれ。」
素直に、ただしぶっきらぼうに聞こえるように感情を込めず言うと律はますます眉間にシワを寄せるので笑ってしまう。ドキドキもムラムラもしてるっての。勘弁してくれ。
机に置いてある、まだ新品の匂いがする律のネクタイを自分の首元に結ぶ。
だいだ
PAST霊律お題「着付け」「変じゃないですか?」
浴衣の袖を掴んで両手を拡げながら律が言う。
「いや?似合ってるよ。」
「今年は母に習って自分で着付けたんです。…霊幻さん、自分で着られるから脱がせても大丈夫ですよ。」
そう言うと律はわざとらしく微笑えむ。
「お前なぁ…そもそも浴衣の着付けなら俺だって出来るぞ。」
「いやらしい。」
「いやらしいのはお前だろ。」
花火の時間まであと少し。手持ち無沙汰な会話を続けながら律の指を一本一本撫でていると咎めるように反対の手で握りしめられた。
228浴衣の袖を掴んで両手を拡げながら律が言う。
「いや?似合ってるよ。」
「今年は母に習って自分で着付けたんです。…霊幻さん、自分で着られるから脱がせても大丈夫ですよ。」
そう言うと律はわざとらしく微笑えむ。
「お前なぁ…そもそも浴衣の着付けなら俺だって出来るぞ。」
「いやらしい。」
「いやらしいのはお前だろ。」
花火の時間まであと少し。手持ち無沙汰な会話を続けながら律の指を一本一本撫でていると咎めるように反対の手で握りしめられた。
だいだ
PAST霊律お題「帰り道」「お久しぶりです、霊幻さん。」
相談所での仕事を終えて自宅のアパートへの帰り道、ぼんやり歩いているとそう声をかけられた。
「おう、律じゃねーか。久しぶりだなぁ。どうしたんだスーツなんか着ちゃって。」
「とうもこうも、僕だって仕事帰りですよ。」
「え!?お前もうそんな年だっけ?」
「お陰様で春から社会人になりました。」
律と最後に会ったのは、確か律の成人式の日だったか。何を着てもサマになる律は、ばっちり決まった袴姿をわざわざ俺に見せに来てこれが最後だからとお年玉を強奪していったんだったな…懐かしい。そのまま律と二人で歩き出す。どうやら律も俺と同じ方向に用があるらしい。影山家とは方向が違うが、まだ何か用事があるのだろうか。
1138相談所での仕事を終えて自宅のアパートへの帰り道、ぼんやり歩いているとそう声をかけられた。
「おう、律じゃねーか。久しぶりだなぁ。どうしたんだスーツなんか着ちゃって。」
「とうもこうも、僕だって仕事帰りですよ。」
「え!?お前もうそんな年だっけ?」
「お陰様で春から社会人になりました。」
律と最後に会ったのは、確か律の成人式の日だったか。何を着てもサマになる律は、ばっちり決まった袴姿をわざわざ俺に見せに来てこれが最後だからとお年玉を強奪していったんだったな…懐かしい。そのまま律と二人で歩き出す。どうやら律も俺と同じ方向に用があるらしい。影山家とは方向が違うが、まだ何か用事があるのだろうか。
だいだ
PAST霊律お題「仕方ないか」「うおっ!すまん!」
バタン!俺は慌てて相談所のドアを閉めてその前に立ち尽くす。そうだここは霊とか相談所だ。俺の事務所なのだから俺が慌てる必要はなかった筈だ…たとえ相談所のドアを開けたら影山律がパンツ一丁で立っていたとしても。
最近律は特に呼ばれなくてもひとりでふらりと相談所に来ることがある。今日もそうなのだろう。学校帰りに雨に降られ、家よりもここの方が近いと相談所に雨宿りしにきた。そして濡れた服を脱いでる最中に俺がドアを開けてしまったという訳だ。…そもそも男同士だし慌ててドアを閉める必要もなかった筈だ。なかった筈だが…。
律は長ズボンが多い。真夏でも七分丈くらいのズボンを履いていて膝から上を見せない。俺が一度暑くないのか聞いたら無表情のまま「セクハラですよ。」と言いやがった。可愛くない奴なのだ。俺は初めて律の膝から上を、更にパンツを、その更に上の腰や薄い胸板を見た訳だ。別に見たかった訳ではない。不可抗力、仕方なかったというやつだ。何度も言うが男同士だ。興味なんぞない(そもそも相手は中学生だ。俺は中学生をそんな目で見たことはない)。だからさっきから胸がザワザワするコレは単純に驚いたからだ。いつも済まして隙のない律の、無防備にさらけ出された太ももや縦長のヘソの窪みを……具体的に思い返すのは止めよう。俺の頭の中で何かが警報を鳴らす。警報が鳴る事自体がおかしいということは無視する。
1179バタン!俺は慌てて相談所のドアを閉めてその前に立ち尽くす。そうだここは霊とか相談所だ。俺の事務所なのだから俺が慌てる必要はなかった筈だ…たとえ相談所のドアを開けたら影山律がパンツ一丁で立っていたとしても。
最近律は特に呼ばれなくてもひとりでふらりと相談所に来ることがある。今日もそうなのだろう。学校帰りに雨に降られ、家よりもここの方が近いと相談所に雨宿りしにきた。そして濡れた服を脱いでる最中に俺がドアを開けてしまったという訳だ。…そもそも男同士だし慌ててドアを閉める必要もなかった筈だ。なかった筈だが…。
律は長ズボンが多い。真夏でも七分丈くらいのズボンを履いていて膝から上を見せない。俺が一度暑くないのか聞いたら無表情のまま「セクハラですよ。」と言いやがった。可愛くない奴なのだ。俺は初めて律の膝から上を、更にパンツを、その更に上の腰や薄い胸板を見た訳だ。別に見たかった訳ではない。不可抗力、仕方なかったというやつだ。何度も言うが男同士だ。興味なんぞない(そもそも相手は中学生だ。俺は中学生をそんな目で見たことはない)。だからさっきから胸がザワザワするコレは単純に驚いたからだ。いつも済まして隙のない律の、無防備にさらけ出された太ももや縦長のヘソの窪みを……具体的に思い返すのは止めよう。俺の頭の中で何かが警報を鳴らす。警報が鳴る事自体がおかしいということは無視する。
だいだ
PAST霊律お題「彼シャツ」その単語が霊幻の目に止まったのは、家でベッドに寝転がりダラダラとネットサーフィンしている時だった。
彼シャツ、ねぇ。まぁ人気あるジャンルだよな。俺は一度だけ見たことあるアイツの水着姿を思い出した。当然二人きりではない。モブとテルも一緒に海に連れて行ったのだ。まだ子供の細い首と薄い身体に筋肉が少しだけ付いて弾力の良さそうな足をしていた。彼シャツか、フムフム、なるほど、なるほどねぇ。うんうん、これは、これはなかなか…。
霊幻は自分の頬を両手でパンッと叩いた。
これ以上はまずい。止めよう。考えるだけで法に触れそうだ。
霊幻は勢いよく立ち上がると冷たい水を求めて冷蔵庫に歩いていった。
☆☆☆
その単語を律が耳にしたのは、自宅のリビングで付けっぱなしになっていたテレビを消そうとした時だった。
573彼シャツ、ねぇ。まぁ人気あるジャンルだよな。俺は一度だけ見たことあるアイツの水着姿を思い出した。当然二人きりではない。モブとテルも一緒に海に連れて行ったのだ。まだ子供の細い首と薄い身体に筋肉が少しだけ付いて弾力の良さそうな足をしていた。彼シャツか、フムフム、なるほど、なるほどねぇ。うんうん、これは、これはなかなか…。
霊幻は自分の頬を両手でパンッと叩いた。
これ以上はまずい。止めよう。考えるだけで法に触れそうだ。
霊幻は勢いよく立ち上がると冷たい水を求めて冷蔵庫に歩いていった。
☆☆☆
その単語を律が耳にしたのは、自宅のリビングで付けっぱなしになっていたテレビを消そうとした時だった。
だいだ
PAST霊律お題「グレースーツ」「よお、似合ってんじゃねーか。」
俺がそう声をかけると律は思いっきり顔をしかめた。不服そうな顔でありがとうございますと言うと一拍おいて立て続けに喋りだす。このスーツは自分で選んだわけじゃありません。偶然です。母に勧められたんです。何でもいいと言ったら渡されたのがこれだっただけです。俺は律の長い長い言い訳を聞き流す。どうやらニヤけていたようで律はますます顔をしかめて変な顔してますよと言ってくる。その様子が可笑しくて俺が吹き出してしまうと律はプイと横を向いた。不服そうに膨らんだ頬の丸みが子供らしくて余計面白い。……面白いだけなら良かったのに。可愛い、なんて。俺と同じ色のスーツを律が意識してる事を嬉しいと思うなんてな。
310俺がそう声をかけると律は思いっきり顔をしかめた。不服そうな顔でありがとうございますと言うと一拍おいて立て続けに喋りだす。このスーツは自分で選んだわけじゃありません。偶然です。母に勧められたんです。何でもいいと言ったら渡されたのがこれだっただけです。俺は律の長い長い言い訳を聞き流す。どうやらニヤけていたようで律はますます顔をしかめて変な顔してますよと言ってくる。その様子が可笑しくて俺が吹き出してしまうと律はプイと横を向いた。不服そうに膨らんだ頬の丸みが子供らしくて余計面白い。……面白いだけなら良かったのに。可愛い、なんて。俺と同じ色のスーツを律が意識してる事を嬉しいと思うなんてな。
だいだ
PAST霊律お題「ほっぺにキス」「僕は意外と遅れてるんだそうです。」
律は唐突に口を開いた。ここは霊幻の部屋、今日は日曜日、今は霊幻と律の二人きりテレビを見ながらダラダラしていた…いわゆるお家デートというやつである。
「は?何がだよ。」
「昨日級友に言われました。僕がキスもその先も未経験だと言ったら、
意外だ、影山はもっと進んでると思ってた、と。」
「あー…」
初めて会った時は小学生だった律ももう高校生である。同級生とそういう話になることもあるんだな。中学の時は周囲から近寄り難い印象のあった律に砕けた話をする同級生が出来たのなら喜ばしいことだ。そう霊幻が考えていると、律がこちらをジッと見ていることに気付いた。
「ん?」
「…霊幻さん、」
そう言いながら律は霊幻の真横に座り両目を細めながら顔を寄せてきた。
1089律は唐突に口を開いた。ここは霊幻の部屋、今日は日曜日、今は霊幻と律の二人きりテレビを見ながらダラダラしていた…いわゆるお家デートというやつである。
「は?何がだよ。」
「昨日級友に言われました。僕がキスもその先も未経験だと言ったら、
意外だ、影山はもっと進んでると思ってた、と。」
「あー…」
初めて会った時は小学生だった律ももう高校生である。同級生とそういう話になることもあるんだな。中学の時は周囲から近寄り難い印象のあった律に砕けた話をする同級生が出来たのなら喜ばしいことだ。そう霊幻が考えていると、律がこちらをジッと見ていることに気付いた。
「ん?」
「…霊幻さん、」
そう言いながら律は霊幻の真横に座り両目を細めながら顔を寄せてきた。
だいだ
PAST霊律お題「バレンタイン」この告白は成功する2/14バレンタイン、影山律は学校が終わると一度家に帰り、あらかじめ買っておいたチョコレートを持って霊とか相談所に向かった。
去年、律は人生で初めてバレンタインチョコを買い、人生で初めて告白した。そして人生で初めて振られた。相手は兄の師匠、霊幻新隆である。相手は15も年上の大人で自分はまだ中学生である。告白しても受け入れられる可能性は低い事は律にも分かっていた。…しかし自分の恋心に気付いてそのままにしておく事は出来なかった。あるいは尊敬する兄の影響かもしれない。兄はあの高嶺ツボミ相手に正面から告白したのだ。僕だって自分の気持ちに誠実でいたい。告白にチョコを添えたのはちょうどバレンタイン時期でそこかしこにバレンタイン広告を見かけたからだ。兄は花束を持って告白していた。僕はチョコを持っていこう。律は学校帰りにチョコを買うとそのまま相談所に行った。
1628去年、律は人生で初めてバレンタインチョコを買い、人生で初めて告白した。そして人生で初めて振られた。相手は兄の師匠、霊幻新隆である。相手は15も年上の大人で自分はまだ中学生である。告白しても受け入れられる可能性は低い事は律にも分かっていた。…しかし自分の恋心に気付いてそのままにしておく事は出来なかった。あるいは尊敬する兄の影響かもしれない。兄はあの高嶺ツボミ相手に正面から告白したのだ。僕だって自分の気持ちに誠実でいたい。告白にチョコを添えたのはちょうどバレンタイン時期でそこかしこにバレンタイン広告を見かけたからだ。兄は花束を持って告白していた。僕はチョコを持っていこう。律は学校帰りにチョコを買うとそのまま相談所に行った。
123_moge
SPOILER7/28「終焉への旋律」新刊『同人サークル「知識の探求者」』
伏字にしていた部分を公開したもの(⚠️輪廻編の超絶ネタバレ全開)と、カシュパル氏作のウヤイロ小説(謎シチュ)をアップします。
お手に取っていただいた方向けです。
読んでいただきありがとうございます😊 2
exchira_oxchira
DONE律ちゃま、お誕生日おめでとうございます。あなたが生まれてきたこの世界を、憂うことはのなつが担当します。せめて、今日だけは、今夜だけは。愛されて、愛して生きているあなたを愛おしみます。これは、羨みかもしれません。のなつの夏に律ちゃまのお誕生日は来ないかもしれないけれど、のなつの夏に律ちゃまはいないのかもしれないけれど、いないかもしれないからこそ、のなつは律ちゃまを消費します。待ってて、君の夏で。
あくるひその日は茹だるような暑さで、朝に撒いた水は30分もしないうちに干上がって地面から色すら消えてしまって、もう面影もなかった。昨日の夕方に降った大粒で大量な雨の恩恵すらも消え失せて、草花木果は喘ぐことも出来ず項垂れている。夏仕様に花など生けてある暖炉はけれど、この国の花では似合わないな、とは、この季節に入ってから毎日ぼんやり感じていた。そんなこと気にも留めないように、彼女は桃のカプレーゼを退屈してつつく私を見ている。満足そうに、夕日色のおめめを弧にして。私は本当なら、カプレーゼを食べるなら白ワインがいい。こんな夏には、着たいワンピースがあるし、実家に帰らない、と、…それってどこのことだっけ。誰がいるからそうしなきゃいけないんだっけ、ワンピースがしまってあるのはどこで、…ああまたこれだ。彼女といるようになってから、この屋敷に来てから?全部が曖昧模糊して、いやだ。ぜんぶ、ぜんぶ希薄になろうとしている。外との繋がり、他者との繋がり、…おかしいな、目の前の彼女だって、他者なのに、どうして今、一瞬含めないでいいと思ったんだろう。でも、こういう無駄なこと考えようとしちゃうのは、昔からだよね。ねえ。
5610鳳子(凤子)
DONE有点酒窝律的意思,写点我流的微妙东西“和律好好相处吧。”茂夫那么说了。
本大爷又没有和律吵架?
这之前律问本大爷:“Ekubo你如今,对我其实是怎么想的?”
本大爷开玩笑回他:“那当然是Aibo哟小律~”
他一反常态地只是嘀咕了句:“是啊。”就不提这个了。
思春期小孩的心思可真难猜。
律和茂夫不同,他在别的意味上难懂。
他对茂夫的那些纠葛牵绊、道德压力,虽然本大爷没有兄弟姊妹,但也不难推算理解。
但当他那黝黑的眸子只是喜怒不明地看着本大爷的时候,反倒会让我想起茂夫那种读不懂的表情。
一直都想太多的这孩子,结果现在盯着本大爷到底在想些什么?不说清楚的话……
不过话说回来他的五官在人类中还算出众,怪不得很受欢迎。虽然头发扎扎地翘起来……我忍不住伸手摸了摸。
367本大爷又没有和律吵架?
这之前律问本大爷:“Ekubo你如今,对我其实是怎么想的?”
本大爷开玩笑回他:“那当然是Aibo哟小律~”
他一反常态地只是嘀咕了句:“是啊。”就不提这个了。
思春期小孩的心思可真难猜。
律和茂夫不同,他在别的意味上难懂。
他对茂夫的那些纠葛牵绊、道德压力,虽然本大爷没有兄弟姊妹,但也不难推算理解。
但当他那黝黑的眸子只是喜怒不明地看着本大爷的时候,反倒会让我想起茂夫那种读不懂的表情。
一直都想太多的这孩子,结果现在盯着本大爷到底在想些什么?不说清楚的话……
不过话说回来他的五官在人类中还算出众,怪不得很受欢迎。虽然头发扎扎地翘起来……我忍不住伸手摸了摸。
piyoman_panda
PAST高律の性欲周期が同じだったら良いなという妄想から出来た話。デレ律100%なので高野さんに喜んでほしくてえっちな下着つけてみたりしてる律っちゃんがいます。微すけべ0日後のあまあまおんなじ性欲周期付き合い始めてから最近知ったこと。
どうやら俺と小野寺は性欲が高まる周期が同じらしい。
交際と同時に週末同棲から始め、徐々に泊まる日数を増やし一緒にいる時間が増えたことによって分かったことだ。
付き合って3ヶ月も経てば、お互いの身体のことなんてある程度分かるようになってくる。
そしてこの生理現象も同じタイミングで起こるということが分かってきたのだ。
「……たかの、さん……」
小野寺が情欲を含んだ瞳で見上げてくる。
人差し指で俺の唇にそっと触れるのは行為を重ねるうちにお決まりとなった無言の合図だ。
「……いいのか?」
「……はい」
こくりと小さく首肯する小野寺を抱き寄せる。始めは戯れのように口付けて少しずつ深く、舌を絡めあっていく。
3126どうやら俺と小野寺は性欲が高まる周期が同じらしい。
交際と同時に週末同棲から始め、徐々に泊まる日数を増やし一緒にいる時間が増えたことによって分かったことだ。
付き合って3ヶ月も経てば、お互いの身体のことなんてある程度分かるようになってくる。
そしてこの生理現象も同じタイミングで起こるということが分かってきたのだ。
「……たかの、さん……」
小野寺が情欲を含んだ瞳で見上げてくる。
人差し指で俺の唇にそっと触れるのは行為を重ねるうちにお決まりとなった無言の合図だ。
「……いいのか?」
「……はい」
こくりと小さく首肯する小野寺を抱き寄せる。始めは戯れのように口付けて少しずつ深く、舌を絡めあっていく。
遠藤/endoh
REHABILIちょっとえっちな自撮りする律くんの概念律くんはそんな事しない!とおれの中の解釈過激派が異議を唱えるので精査したところ『基本的には絶対しないけど霊律の世界線の律くんは煽り目的で霊幻に送る為に撮る事が稀にある』という結論に到りました …あるか?(※再審議中)
ひので
DOODLEタートルズアニバーサリーのネタというかこれが噂の!なのでワンクッションで。どんな子なのか気になるけど真面目で規律に厳しいらしい情報だけうっすら小耳に入ってる。
※多分もっとクールビューティーな気がするので気にしないでください。自分でも解釈違い起こして一回下げたけど、一周回ってまぁせっかく描いたしいいか!となったので再掲します。
piyoman_panda
DONE回し蹴り回避IF嵯峨律/嵯峨先輩の匂いフェチな律っちゃん「先輩、今日はずっとくっついてられますね」
「そーだな」
間近で香る、お風呂上がりの嵯峨先輩の匂い。額を軽く押し付けて甘えるように
すり寄ると、先輩は小さく笑い声をあげた。
「俺も甘えていい?律」
「もちろんですよ……わっ」
肩をつかまれ、そのままベッドに押し倒される。上から覆い被さった先輩が、俺の胸に顔を埋めてぎゅーっと抱きついてくる。
「あー……律の匂いだ……」
「っ……!も、もうっ先輩!そんなに嗅がないでください……!」
「ごめんごめん。でもさ、律だって昔初めて俺の部屋に来てベッドに潜り込んでた時、俺の匂い嗅いでたんじゃないの?」
「……っ!それを言われたら何も言い返せないです…」
何せあの時は3年越しの野望を叶えるチャンスだったのだ。流石に昔からしてみたかったからだなんて今更言えるわけないけど。
895「そーだな」
間近で香る、お風呂上がりの嵯峨先輩の匂い。額を軽く押し付けて甘えるように
すり寄ると、先輩は小さく笑い声をあげた。
「俺も甘えていい?律」
「もちろんですよ……わっ」
肩をつかまれ、そのままベッドに押し倒される。上から覆い被さった先輩が、俺の胸に顔を埋めてぎゅーっと抱きついてくる。
「あー……律の匂いだ……」
「っ……!も、もうっ先輩!そんなに嗅がないでください……!」
「ごめんごめん。でもさ、律だって昔初めて俺の部屋に来てベッドに潜り込んでた時、俺の匂い嗅いでたんじゃないの?」
「……っ!それを言われたら何も言い返せないです…」
何せあの時は3年越しの野望を叶えるチャンスだったのだ。流石に昔からしてみたかったからだなんて今更言えるわけないけど。
piyoman_panda
PAST高律がただただいちゃすけべしてる話🔞だって、早く欲しいから深く、長い口付けの後、舌が絡み合った感触の余韻。
どんなに長く触れ合っていても物足りない。もっと俺を求めて欲しい。
思わず唇に指で触れると、高野さんが優しい目をしながら俺の唇をなぞる。
「何?まだし足りなかった?」
意地悪げな顔をして高野さんがクスリと笑う。俺は顔が赤くなっているのを自覚しながら無言で頷いて高野さんの首に腕を回した。
再び重なる高野さんの唇。高野さんの舌を迎え入れるためにそっと口を開く。
高野さんは俺の気持ちを確かめるかのように丁寧に俺の咥内を侵していく。
「ふ……ん、んぅ……」
高野さんの舌が歯列をなぞり、舌の裏側を擦り上げていく。何度も角度を変えながら繰り返される深い口付けに負けまいと自分からも舌を伸ばして高野さんの舌に絡める。
5013どんなに長く触れ合っていても物足りない。もっと俺を求めて欲しい。
思わず唇に指で触れると、高野さんが優しい目をしながら俺の唇をなぞる。
「何?まだし足りなかった?」
意地悪げな顔をして高野さんがクスリと笑う。俺は顔が赤くなっているのを自覚しながら無言で頷いて高野さんの首に腕を回した。
再び重なる高野さんの唇。高野さんの舌を迎え入れるためにそっと口を開く。
高野さんは俺の気持ちを確かめるかのように丁寧に俺の咥内を侵していく。
「ふ……ん、んぅ……」
高野さんの舌が歯列をなぞり、舌の裏側を擦り上げていく。何度も角度を変えながら繰り返される深い口付けに負けまいと自分からも舌を伸ばして高野さんの舌に絡める。
Sakmino
INFOTOAWebオンリー『ひだまりの旋律2』ファミマ・ローソンにて
印刷可能期間:7/21 10:00~7/29 9:00
※画像内の印刷期間は便宜上7/28までとしています
番号:HCLMMKZG7Y
写真用紙L版 フチあり推奨 5
nana0123co
MAIKING7/21 ひだまりの旋律2 開催おめでとうございます!アシュルクプチ 双焔の調べにも参加しています!
アシュルク小話短いですがよろしくお願いいたします
おつかれのアッシュはちょっとだけいつもより本心が漏れるといいとおもいます
疲れてるときは好きなものを摂取するといいED後 アッシュとルークは一緒にバチカルに居ます
「!!!」
不意に首筋に冷たい手が触れて、なんとか言葉を飲み込んだルークは、びっくりしたついでに手に持っていた本を取り落としてしまった。
さらにそれはくつろいでいたためちょうど素足だった足の甲に落ちて「痛!」と今度は声が出てしまう。
誰かに襲われる、わけもない警備も厳重なバチカルのファブレ邸の自室である。それでも一応ルークにも危機感というものがあり、一応なんだ敵かと身構える気持ちはあった。
けれども首筋に触れた冷たい手はそのままルークの首を絞めるでもなく、首筋にかかった髪の毛をじゃまだと言わんばかりに払うと今度はルークの肩越しに二本の手が生えてきて抱き込まれる、というより捕獲された。
2790「!!!」
不意に首筋に冷たい手が触れて、なんとか言葉を飲み込んだルークは、びっくりしたついでに手に持っていた本を取り落としてしまった。
さらにそれはくつろいでいたためちょうど素足だった足の甲に落ちて「痛!」と今度は声が出てしまう。
誰かに襲われる、わけもない警備も厳重なバチカルのファブレ邸の自室である。それでも一応ルークにも危機感というものがあり、一応なんだ敵かと身構える気持ちはあった。
けれども首筋に触れた冷たい手はそのままルークの首を絞めるでもなく、首筋にかかった髪の毛をじゃまだと言わんばかりに払うと今度はルークの肩越しに二本の手が生えてきて抱き込まれる、というより捕獲された。