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    戦前

    花月ゆき

    MAIKING以前、ライとして組織に潜入していたとき、催眠術をかけられてしまった赤井さん。
    組織壊滅作戦前、赤井さんが降谷さんへの恋心を自覚するのと同時に催眠の効果があらわれはじめ…というお話。
    催眠術の影響で、赤井さんが降谷さんにちょっとひどいことを言ったりします(が、いずれ降谷さんはそれ自体を楽しむようになります)。

    ※捏造ありまくりの大変不真面目な内容です。なんでも許せる方向け。
    ヒトフリの魔法-赤井Side-

    「任務以外で、あなたが女性に興味を持つなんてことあるのかしら。せっかくこんなに良い雰囲気の店に呼び出しておきながら……あなたのその顔、私にはまったく興味がないって感じね」
    「あいにく、興味があるのはこのデータの中身だけでね」
    「まったくひどい男ね。こんなときは、嘘でも何か気の利いたことを言うものよ」
    「……言う必要があればそうするがな」
    「私には言う必要がないってこと? 失礼しちゃうわね。バーボンはとても気が利く良い子なのに、あなたときたら……」
    「……バーボンに会ったのか?」
    「あら、随分と怖い顔。バーボンと私の関係が気になるの?」
    「…………いや」
    「ふふ。あなたの気にするようなことは何もないわよ。ほんの数回、取引で会っただけ。それにしても、今の顔すごく良かったわね。余裕のない感じで。あなたのそんな顔、もっと見てみたいわ」
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