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    文庫

    ヒロ・ポン

    DOODLE目下制作中ですがサンプルがてら冒頭の加筆修正版をアップします…
    本文60ページ程度予定/文庫サイズ/成人(20歳以上)指定・性描写あり/この作品は沙村広明著「ベアゲルター」に登場する地名や組織名、その所業の名前を借りて進行しますが舞台装置としての引用なので特に元ネタは知らなくていいです。
    結構加筆修正しているのでポイピク版と比較してみてください
    フロ梶新刊文庫冒頭胎児は、母の心が分かってもなお、踊るだろうか。それともそこで逆らって、生きるということを辞めるだろうか。
    胎児は、誰の掌の上で踊るのかを選べないまま生じた生命を、己だと認識して呼吸をするのだろうか。
    それとも、自分が胎児であるという事もしらないままそっとへその緒を閉じられ、それが苦しい事であるという事も思わずに死ぬだろうか。
    それは誰にもわからない。物を考える時、もう誰もが胎児ではないのだから。

    *

    磁気妨害ケースに入れられたフロッピーディスクをフロイドが胸ポケットからちらりと覗かせた。
    「隆臣君の欲しい物はこれかな?」
    こくりと僕が頷くとフロイドはそれをテーブルの上に置き手を離す。
    「石婚島への潜入ってなら従業員側ではまず無理だ。客としてなら手引きできるかもしれないが、何かあれば辺りは海だから沈め放題でもある。」
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    oki_tennpa

    CAN’T MAKE室生犀星『蜜のあわれ』パロをティカクロで書こうとしたんだろうなぁ……………
    蜜のあわれは良い小説なので読んでください!!!!!青空文庫で読めます。
    原作は小説家のおじさまと金魚の女の子がお喋りしたり庭作ったりしてます。ゆうれいもいる。
    音楽家のおじさまのラスティカ×金魚の少女のクロエになる予定だった。
    ぴち、ぴち、と僕の身体の上で跳ねている赤い小さなお嬢さんには魔法をひとつ。
    「わっ。もう、急に魔法を解いたら危ないよ」
    すこしむくれた彼──彼女は僕の大切な弟子で今日はかわいらしい魚の少女なんです。
    僕?僕は……音楽家のおじ様でしょうか。

    それは昨日の夜のことでした。
    いえ、昼かもしれませんね。
    僕は日がすっかり昇ってからいつもクロエに起こしてもらうので、朝ではないことは確かです。
    よく晴れていて日差しが暖かな日でしたから、中庭でモーニングティーを飲もうとした僕はキッチンへ向かいます。
    ネロに焼きたてのパンを貰おうとしたのですが、彼は談話室にいるとブラッドリーに言われたのでありがとうとお礼を言いました。
    談話室ではネロとミチル、それからリケと賢者様がお茶会をしていたので僕も混ぜて貰ったんです。
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