紅茶
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DOODLEネヤネ紅茶明日で最後。ハッピーエンドが待ってるぞ。
十二月二十四日。降り積もった雪を固める子供たちの手付きもどこか浮き足立っている。今日は朝からすごかった。子供たちはまるで監視されているかのように早起きし、きっちりと顔を洗い歯を磨き、朝食作りを手伝い、率先して食器の片付けも自ら行った。きよとら見てる? 食器片付けてあげるね、なにかときびきびやりたがる。それならいっそ、と自分達の食器を洗うようアドバイスした黒柳の提案は大成功だったようで、二人でシャツをびしょ濡れ泡だらけにしながらきっちりとプラスチック製の食器を洗ってみせた。こうも変わるものなのか、と驚いたのは今まで子供と関わってこなかった三毛縞だけではない。業もまた、例年以上にソワソワしているようで黒柳の知らない子供らしい一面を見せていた。三毛縞たちからすれば、照也と業が直前で欲しいものを変えたりしなければ欲しがっているものを既に用意してあるし、今日一日をどう過ごすか、よりも、明日の朝二人が見せる表情の方がずっと重要である。が、子供にとって今日は最終選別日、最後の審判が下される日である。
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PROGRESSアズジェイWEBオンリー、そらきん用の展示漫画で、その際発行の間に合わなかった本の出来たところまでを展示していました。当日はご覧下さりありがとうございました!無事に2月20日発行出来ましたので公開設定を変更して置いておきます。
この本のおまけが契約後には紅茶をで展示したポイピク投稿作です。
例の部屋に閉じ込められたアズジェイが、アズジェイしないように脱出しようとするアズジェイの漫画です。 12
chummn
PAST忘茄子さん(@Vooonasu7)におすすめしまくってた印刷所で作った本とその装丁です表紙→キュリアスに特色金+赤+青の3色刷
本文→紙変え3回?&インク替え5回?
サイズ→B5サイズを変形カットにして横長本
カバー→レトロ印刷で透明インクで波模様を印刷。手巻きである。
タグ→紅茶染め&ロゴ押印
紐→縛った。手巻きである。
遊び紙はクラフト系を使っていました。 4
chummn
PAST装丁トークさせてもらった時に話していたコピー本の装丁です。表紙→金銀箔特殊紙を蝋染加工
遊び紙→彩雲を変形カット
本文 →紅茶染めでダメージ加工&旧仮名遣いで小説執筆(読みにくすぎる…………)
帯 →婚姻に因んであわじ結び
留め方→結ばれるに因んで赤糸でミシン縫い 5
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DOODLE三毛縞が黒柳に紅茶を淹れる話。三毛縞が……?
「三毛縞様!」
投げかけられた使用人の声はもはや言葉というよりも悲鳴という方が近いだろう。三毛縞はただ、咄嗟に飛び出した自分の置かれた状況を判断するだけで精いっぱいだった。自らの手首に感じる鈍痛以上に、三毛縞を安心させたのは自分の上に倒れこんで腰を抜かす少女に、怪我がなかったということだった。
「三毛縞様!」「大変、い、医者を呼ばないと……」
パニックになる使用人たちも無理はなかった。三毛縞が咄嗟に飛び出したのは梯子から落ちる少女の下だ。落ちるとわかっている少女ならば、三毛縞は彼女を立ったまま抱きとめることができただろう。足を滑らせた彼女が思わず手を離した梯子から落ちていく瞬間、三毛縞はまるでスローモーションのようにさえ見えた。全身の筋肉が咄嗟に唸りを上げ、廊下を蹴って踏み出した一歩から全速力で駆け出し、腕を伸ばしとにかく、重力のまま彼女を床に叩き付けるわけにはいかないと脳よりも先に体が動いた。幸い、少女は滑り込んだ三毛縞に抱きかかえられるような形で受け止められ怪我はなかった。ただ周囲の動揺と悲鳴に漸く、自らの現状を理解し彼女は慌てて三毛縞から跳ね起きながらとうとう腰を抜かす羽目になる。
1605投げかけられた使用人の声はもはや言葉というよりも悲鳴という方が近いだろう。三毛縞はただ、咄嗟に飛び出した自分の置かれた状況を判断するだけで精いっぱいだった。自らの手首に感じる鈍痛以上に、三毛縞を安心させたのは自分の上に倒れこんで腰を抜かす少女に、怪我がなかったということだった。
「三毛縞様!」「大変、い、医者を呼ばないと……」
パニックになる使用人たちも無理はなかった。三毛縞が咄嗟に飛び出したのは梯子から落ちる少女の下だ。落ちるとわかっている少女ならば、三毛縞は彼女を立ったまま抱きとめることができただろう。足を滑らせた彼女が思わず手を離した梯子から落ちていく瞬間、三毛縞はまるでスローモーションのようにさえ見えた。全身の筋肉が咄嗟に唸りを上げ、廊下を蹴って踏み出した一歩から全速力で駆け出し、腕を伸ばしとにかく、重力のまま彼女を床に叩き付けるわけにはいかないと脳よりも先に体が動いた。幸い、少女は滑り込んだ三毛縞に抱きかかえられるような形で受け止められ怪我はなかった。ただ周囲の動揺と悲鳴に漸く、自らの現状を理解し彼女は慌てて三毛縞から跳ね起きながらとうとう腰を抜かす羽目になる。
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DOODLEねやね紅茶すべりこみ今日は探偵と助手
二人はもう手足がバラバラになりそうな疲労をぐっと堪え最後の力を振り絞りアパートメントの階段を上がり、そして倒れこむように愛しきわが家へと転がり込んだ。今日の案件は黒柳の思考を大いに満足させるだけの謎もなく、かといって三毛縞が退屈するような平和な結末ではなかった。黒柳は指定された現場を一目しただけで犯人を言い当てた。氷笑の探偵とさえ称される黒柳の表情は現場にいた警官どもを震え上がらせるほど睨み付け、見下げ、まるで〝この無能な有象無象のために私がなぜこんな場所まで足労せねばならぬのだ〟とでも言いたげであった。が、しかし犯人が分かったところで今度はその犯人の居場所がわからない。すでに機嫌が最底辺まで落ち込んでしまった黒柳をなんとか説得すると、今度は犯人の男探しが始まった。黒柳は持ち前の推理力で男の行動を予測し、先回りしてとらえることに成功した。――いや、成功するはずだった。問題は、犯人の男が三毛縞顔負けの巨漢であり、格闘技をたしなむ武漢であったことだ。もう逃げられないと悟ったのか、男の反応は早かった。格闘技の知識があるためか、現場で最も戦闘経験のなさそうな黒柳に向かって一直線に、弾丸のようなタックルを食らわせんと猛進してきたのである。が、しかしその速さを上回る素早さで、三毛縞が男を食い止めた。両者もみ合い、骨がぶつかり合うような鈍音を響かせながらもつれ合う。男は再び黒柳に狙いを変えた――ように見せかけた。三毛縞が、黒柳の前に飛び出すと理解したからだ。黒柳が現場で零した稚拙で低能極まりない下劣でひねりもない犯罪、を犯した男にしてはまさに機転である。咄嗟に三毛縞は黒柳の前に飛び出そうとし――隙を見せたわき腹に重い一撃をズドンと食らった。
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DOODLE魔法界の世界線。ねやねが紅茶をのむはなし。誤字はあとで直します。「うぅッ…… 寒ぃー!」
ほらよ、と三毛縞が渡すマグを受け取りながら、黒柳は雪に濡れたコートを暖炉の前に翳した。骨の芯まで冷え切る様な異国の冬ももう五年目になるというのに、同じ島国ながら山奥にそびえる城内で過ごすこの鋭い寒さは未だ慣れそうにない。パチ、パチと木を割り燃える暖炉の前で丸く鳴った黒柳を、三毛縞は思わず一歩下がった場所で見つめることしかできなかった。湿った黒髪が炎の赤に照らされ艶めいている。いつもかっちりと着こまれたコートは今、三毛縞の後ろにあるチェアにかけられ黒柳の細身な体格を隠すこともできずにいる。シャツ越しにもわかる細い肩と、ベルトの中へ滑り落ちるような細い腰。珍しく丸められた背中は、黒柳をいつもよりずっと頼りなげに見せていた。その後ろ姿はなんだか見てはいけないもののようで。三毛縞はソファにかけてあった誰のものかもわからないブランケットを拝借し、ばさりと黒柳の上へ被せる様に落とした。
1513ほらよ、と三毛縞が渡すマグを受け取りながら、黒柳は雪に濡れたコートを暖炉の前に翳した。骨の芯まで冷え切る様な異国の冬ももう五年目になるというのに、同じ島国ながら山奥にそびえる城内で過ごすこの鋭い寒さは未だ慣れそうにない。パチ、パチと木を割り燃える暖炉の前で丸く鳴った黒柳を、三毛縞は思わず一歩下がった場所で見つめることしかできなかった。湿った黒髪が炎の赤に照らされ艶めいている。いつもかっちりと着こまれたコートは今、三毛縞の後ろにあるチェアにかけられ黒柳の細身な体格を隠すこともできずにいる。シャツ越しにもわかる細い肩と、ベルトの中へ滑り落ちるような細い腰。珍しく丸められた背中は、黒柳をいつもよりずっと頼りなげに見せていた。その後ろ姿はなんだか見てはいけないもののようで。三毛縞はソファにかけてあった誰のものかもわからないブランケットを拝借し、ばさりと黒柳の上へ被せる様に落とした。
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DOODLE三毛縞が黒柳に紅茶を淹れる話これで在庫がきれた
ネヤネ 今日は朝から、照也と業が慌ただしく出かけていった。なんでも朝日奈家の姉妹に、遊びに誘われたらしい。妹・ねむは黒柳邸の子供二人といつも一緒で、いわゆる仲良しグループであり、彼女の姉・らむがそんな三人をまとめて面倒を見てくれると言う。最近公開された話題のアニメ映画を見にいくらしく、暫く迷った挙句に黒柳は、用意した金を姉のらむに渡すよう三毛縞に伝えた。
「悪いねえ、二人も面倒見させちまって……」
「いえいえ、私も賑やかだと楽しいですし。それにねむが喜びますから」
彼女はおっとりとした物事柔らかな性格ながら、やんちゃ盛りの照也と、マイペースな業を二人まとめて相手にしてしまう豪胆な一面もある女性だった。黒柳から受け取った金を彼女に渡しながら、よかったら四人で使って、と伝える。はじめは彼女も遠慮していたが、話し合いの末今ではニコリと笑って受け取ってくれるようになった。黒柳邸の人間としてはそも妹のねむともども預かれるようなことも少なく、返せる礼といえば専ら金程度しかない。とはいえ、三毛縞がこの家に来てからは時折三毛縞も交えて出かけることもあったが。
3544「悪いねえ、二人も面倒見させちまって……」
「いえいえ、私も賑やかだと楽しいですし。それにねむが喜びますから」
彼女はおっとりとした物事柔らかな性格ながら、やんちゃ盛りの照也と、マイペースな業を二人まとめて相手にしてしまう豪胆な一面もある女性だった。黒柳から受け取った金を彼女に渡しながら、よかったら四人で使って、と伝える。はじめは彼女も遠慮していたが、話し合いの末今ではニコリと笑って受け取ってくれるようになった。黒柳邸の人間としてはそも妹のねむともども預かれるようなことも少なく、返せる礼といえば専ら金程度しかない。とはいえ、三毛縞がこの家に来てからは時折三毛縞も交えて出かけることもあったが。
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DOODLEネヤネ三毛縞が黒柳に紅茶をいれるはなし
ねやね――ライチ
ムクロジ科の果樹・レイシの果実であり、その上品な甘さと香りは特に中国で古来より愛されてきた。その保存のきかないその果実は〝枝を離れて一日目で色が変わり、二日目には香りさえ消え、三日目には色も香りも、味わいさえも消え去ってしまう〟と伝えられている。中国唐代の皇妃であり、傾国の美女・楊貴妃が愛し、その生産地でった華南から都である長安まで早馬で運ばせた話は大変に有名である。
三毛縞は、そんなライチを見たことがなかった。そも、果物などに執着するようなタイプではなく、今現在国内のスーパーに普及しているリンゴや、ミカンや、バナナなどの顔ぶれこそ知っていたが、わざわざ変わった果物を探し出して買うようなことはしたことがなかったからだ。だから今日、箱を開けてまず、その香りの繊細な甘さに驚いた。
2319ムクロジ科の果樹・レイシの果実であり、その上品な甘さと香りは特に中国で古来より愛されてきた。その保存のきかないその果実は〝枝を離れて一日目で色が変わり、二日目には香りさえ消え、三日目には色も香りも、味わいさえも消え去ってしまう〟と伝えられている。中国唐代の皇妃であり、傾国の美女・楊貴妃が愛し、その生産地でった華南から都である長安まで早馬で運ばせた話は大変に有名である。
三毛縞は、そんなライチを見たことがなかった。そも、果物などに執着するようなタイプではなく、今現在国内のスーパーに普及しているリンゴや、ミカンや、バナナなどの顔ぶれこそ知っていたが、わざわざ変わった果物を探し出して買うようなことはしたことがなかったからだ。だから今日、箱を開けてまず、その香りの繊細な甘さに驚いた。
夜盲症
DONE「プロポーズは仮想世界で」の小話。🏩で水風船したり激甘紅茶を飲んだりクソダサネックレスが出てきたりする。
【閑話】22時パンゲアサーバー役所前 結婚しようなんて話した後、何だかんだベーグルを食べながらあのゲームのここがいいだの悪いだの語っていればお昼をすぎ、流石に居座るのも申し訳ないと場所を変えた。二人とも妖怪ゴム配り(ジェイド)からゴムを大量に持っていたのでとりあえずそう言う休憩できる場所へ足を運んでそれから……めちゃくちゃ水風船をして遊んだ。半分くらいは妖怪に対する腹いせである。だってイデアは「空の箱を叩きつける」と誓ったし。最悪だよもう。ヴィル・シェーンハイトお墨付きブランドのセットアップは水でぐしゃぐしゃ。フロイドも同じく洒落た革靴を水浸しにしながら遊んだ。そりゃもう全力で。
それから二人、ぐしゃぐしゃになった服を魔法で乾燥させながら一緒にモンスターを討伐しに行った。ダブルベッドの上に二人胡座をかいてスマホでMMOをする姿はかなりシュールである。
5316それから二人、ぐしゃぐしゃになった服を魔法で乾燥させながら一緒にモンスターを討伐しに行った。ダブルベッドの上に二人胡座をかいてスマホでMMOをする姿はかなりシュールである。
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DOODLE猫がヤギに紅茶をいれる話ねやね:はなれていても「急遽出廷する事になった」
「ありゃ、そりゃご苦労さんだ」
今日、アドベントカレンダーから出てきたお菓子はチョコレートクッキーだったらしい。厚みのあるほろほろとしたクッキーの周囲に砂糖がまぶされたもので、マシュマロ、キャンディーと出てきたものの中ではものも大きく、朝から子供たちのご機嫌は絶好調だ。口いっぱいに頬張る二人の子供たちが机に散らかしたクッキーのかけらを払いながら、三毛縞は黒柳の方を見た。たまの外出――それも、黒柳と出かけるときくらいしか襟のあるものを着ない三毛縞とは違い、黒柳は自宅兼事務所であるここで仕事をしているときも、出廷するときもかっちりとした恰好をする。休日でさえネクタイを締めている黒柳と同じことはできないなと三毛縞はいつも思う。急遽の出廷になった、とは言うものの、黒柳は普段通りのルーティンで朝を過ごしている。朝食をしっかりと取り、ついでにいつも通りコーヒーを三毛縞から受け取って。それもまた、規則正しく登園する照也や業がいるから朝起きる三毛縞との違いだった。
3475「ありゃ、そりゃご苦労さんだ」
今日、アドベントカレンダーから出てきたお菓子はチョコレートクッキーだったらしい。厚みのあるほろほろとしたクッキーの周囲に砂糖がまぶされたもので、マシュマロ、キャンディーと出てきたものの中ではものも大きく、朝から子供たちのご機嫌は絶好調だ。口いっぱいに頬張る二人の子供たちが机に散らかしたクッキーのかけらを払いながら、三毛縞は黒柳の方を見た。たまの外出――それも、黒柳と出かけるときくらいしか襟のあるものを着ない三毛縞とは違い、黒柳は自宅兼事務所であるここで仕事をしているときも、出廷するときもかっちりとした恰好をする。休日でさえネクタイを締めている黒柳と同じことはできないなと三毛縞はいつも思う。急遽の出廷になった、とは言うものの、黒柳は普段通りのルーティンで朝を過ごしている。朝食をしっかりと取り、ついでにいつも通りコーヒーを三毛縞から受け取って。それもまた、規則正しく登園する照也や業がいるから朝起きる三毛縞との違いだった。
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DOODLE三毛縞が黒柳に紅茶をいれるはなしネヤネ:きもちのこもった「うわっ、何これ」
簡易のキッチンに立った三毛縞は、二日目の茶葉を前にして早速度肝を抜かれることになった。箱の中から簡易の包装を取り出し、花のような洒落た匂いにさあ今日はどんな茶が出てくるんだと袋を破れば、そこには三毛縞が想像したものとはかなり、違った形状のもの――茶葉、であろう何か緑色のものが、短毛を纏って小さく丸められているそれが、コロコロと三粒ほど入っている。昨日のダージリンと比べ香りこそ華やかではあるが、いかんせん見た目は強烈である。三毛縞にとって茶葉とは、乾いた葉が粉微塵になって入っている、というイメージしかなかったが、焦る三毛縞の横でメイド長は〝まあ〟と目を輝かせた。
「ジャスミン・ティーね」
4726簡易のキッチンに立った三毛縞は、二日目の茶葉を前にして早速度肝を抜かれることになった。箱の中から簡易の包装を取り出し、花のような洒落た匂いにさあ今日はどんな茶が出てくるんだと袋を破れば、そこには三毛縞が想像したものとはかなり、違った形状のもの――茶葉、であろう何か緑色のものが、短毛を纏って小さく丸められているそれが、コロコロと三粒ほど入っている。昨日のダージリンと比べ香りこそ華やかではあるが、いかんせん見た目は強烈である。三毛縞にとって茶葉とは、乾いた葉が粉微塵になって入っている、というイメージしかなかったが、焦る三毛縞の横でメイド長は〝まあ〟と目を輝かせた。
「ジャスミン・ティーね」
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DOODLEネヤネ親子パロ三毛縞が黒柳に紅茶を淹れる話
ねやね:はじめのいっぱい 朝。まるでそこだけ夜を閉じ込めたような黒と厳格な佇まいを物々しいと評される黒柳邸の朝は、存外に活気的である。特に、この屋敷の主人である黒柳誠は、そんな朝の活動的な時間が好きだった。ガヤガヤと慌ただしく騒がしいのは不快だが、朝日と共に活動を始めることの健康さや規律的な側面は美しく、健全的だ。金持ちには時折、朝は優雅にゆったりと過ごす者もいるが、黒柳はそれよりも朝の一番にこそ、きびきびと身体を動かすことを好む。ただ、特にここ最近の黒柳邸に生まれた活気はまるで太陽をふた匙盗んできたようなぬくもりさえあるようだと、長く仕えるメイドたちは言う。――黒柳誠が不快と感じるような、騒がしく慌ただしい朝である。
10707nanasichi77
MEMOさあ今年もはじまりました紅茶ガチャ(アドベントカレンダー)開封の儀!ことしはチョコのアドベントカレンダーもあるよ!!
というわけで1日目はマルコポーロスブリム。マルコポーロのsupreme。香りの解像度が通常版とは全く違うんですよ……笑顔になる……
※クリスマスまで毎日続きます
miya18791485
DONE同僚が紅茶飲んでて「紅茶王子」の話になってですね。好きなもんですから、熱弁してしまったんですよ。花とゆめの作品は、中高生くらいに読んで、いろんな性癖があることを知るきっかけになったような茶の人
DONEAIのべりすと君に没ネタのリサイクルを頼んだら、やべーものが生成された。割合としてはのべりすと君6紅色紅茶4くらい。
ナナシは家計簿を前に渋い顔をしていた。
赤字だ。
どこからどう見ても赤字だ。
R255G0B0ぐらいの、完膚なきまでの赤字だ。
『コーラル おさいふ まっかなの?』
「みたいだなァ……」
まあ、考えてみれば当たり前な話だ。いくら高給取りとはいえ、資産家でもない一般人がHANOI三人を一気に養うなんて、無理がある。しかもコーラルは本社を退職し、例の本を出版したばかりで、印税が入るまではまだ時間がかかる——つまり、収入はほぼゼロに等しかった。
コーラルはどうにかその現状を三人に悟らせまいと努めていたようだが、家計簿を慌てて隠すのをナナシは見逃さなかった。そして家主が寝静まった後、ナナシはそっと起き出し、ついでに夜眠れなくてついてきたクレヨンと一緒に家計簿を見ていたわけである。
2638赤字だ。
どこからどう見ても赤字だ。
R255G0B0ぐらいの、完膚なきまでの赤字だ。
『コーラル おさいふ まっかなの?』
「みたいだなァ……」
まあ、考えてみれば当たり前な話だ。いくら高給取りとはいえ、資産家でもない一般人がHANOI三人を一気に養うなんて、無理がある。しかもコーラルは本社を退職し、例の本を出版したばかりで、印税が入るまではまだ時間がかかる——つまり、収入はほぼゼロに等しかった。
コーラルはどうにかその現状を三人に悟らせまいと努めていたようだが、家計簿を慌てて隠すのをナナシは見逃さなかった。そして家主が寝静まった後、ナナシはそっと起き出し、ついでに夜眠れなくてついてきたクレヨンと一緒に家計簿を見ていたわけである。
ジョニーフジコフ
DOODLE乾燥ゴーヤーの戻し汁と緑茶混ぜたやつは麦茶にプーアル茶混ぜた感じでたぶん健康になるやつでした。/大昔、紅茶のソーダが自販機で売っててハマって飲んでました。美味しかったな~とコーヒーで真似したらエラいことになりました。そういう人間の最近のブームです。kyokyo_rinrinri
DONE紅茶屋の店主から見たエルリの短い話です。シリアス、全年齢です。
⚠️ 描き下ろしは、過去作(1枚目)から数年後の話です。また、リバイには傷があり、エルビンは回想のみとなります。 5
キミドリ
DONEレーニン「今日のメニューは…」トロツキー「…イクラとパンとスープですか?」
レーニン「先に言わないでくれよ。でも今日は紅茶付きだ」
トロツキー「紅茶なら変な物も入ってないですね」
レーニン「小麦には砂が混ざってるが、さすがに茶葉には、なぁ」
トロツキー「だといいですけどね。…うーん、並んでますね」
レーニン「我々ロシア人は並ぶことには慣れてるから大丈夫…。まぁほとんどロシアにいられなかった我々が言うのもなんだが」
トロツキー「はは…そうですね」
レーニン「訓練だと思って並ぼう。あそこが最後尾だな」