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    記憶喪失

    hamusan25

    DONEkbnkb。Twitterで鰐猫さんにリクエスト頂いた、『事故にあった🔥さんがお見舞いに来た🐉に冗談で記憶喪失になった振りをしたら🐉が🔥さんはオレの恋人ですって言い出した話』をもとに書かせて頂いたkbnkbです。
    嘘つき同士の応酬はその日はワイルドエリアの巡回の日で、終盤に差し掛かった辺りで天候が雷雨に代わり、あまりの激しさにもう撤退するとなった時だった、飛び出してきたポケモンくんに気を取られた瞬間、ぬかるんだ地面に足を取られたのを最後に記憶がなかった。

    起きたら見知らぬベッドの上で、起き上がってみれば頭がとてもズキズキと痛んで、痛む箇所を押さえながら痛みの波が過ぎ去るのを待っていると、扉の開く音が聞こえて咄嗟に顔を上げれば、そこにはキバナくんが立っていた。

    ボクを見るとくしゃりと泣き出しそうな顔をして、駆け寄ってくる姿に少し面を食らってしまっていれば、気付くとボクはキバナくんに抱き締められていた。

    突然の事に驚いて声が出ないけど、彼は時折こうやってボクに過度のスキンシップをして困らせてくる子だから、心を掻き乱してくるのをいつも少なからず憎く思っていた。だって、ボクばかり彼を意識してしまうのに、彼はてんでそんな気などなさそうだから腹が立つのだ。おじさんを揶揄って!と思うけど、我慢していたんだ。
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    いずみのかな

    DONE注意書きが必要だしな、という理由で押し入れにしまっていた掌編5本です。

    「アイドル」…記憶喪失なんですが、ひねりなくテレ朝でやってた『刑事ゼロ』ネタ
    「勉強のうた」…17年冬に発行した『早春賦』のおまけ
    「新しい季節へ、きみと」…『夏を見渡す部屋』の続編のつもりでした
    「プレイ ザ ゲーム」…ただの会話劇
    「くちばしにチェリー」…18年に流行った魔女集会ネタの亜流でした
    掌編詰め合わせアイドル「あなた、誰ですか」
     そう言われたときのぞっとした気持ちを今でも覚えている。
     自分が誰なのかを知らないのは、誰よりも自分自身だからだ。

    「久しぶりだな」
     いきなり背中を叩かれながらそう声を掛けられて、後藤は声のした方を振り向いた。
    「あ、……久しぶりです」
    「あら、犀川刑事部長、珍しいですね、わざわざ特車二課にお声を掛けられるなんて」
     すぐ横でしのぶが涼やかに嫌味を投げかけた。
    「南雲警部補は相変わらずだな」
     むっとする犀川をよそにしのぶは態度を変えず、
    「いえ、刑事部長におられましては、後藤警部補と大変懇意であると聞いていたので、つい」
     お二人の親交を邪魔するつもりはありませんが、と続けて、少しだけ顔を硬直させた犀川の様子を、後藤はじっと眺めていた。手の震え、眉毛の動き一つ一つ、言葉に少しだけにじむ感情。そうしたものを丁寧に拾ってから、ようやく後藤は二人の間に割って入った。
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    まめだぬき

    MOURNING記憶喪失になる司の話です。類司です。途中で終わります。
    支部にあげようと思いつつ、割と前半人を選びそうな内容なので迷ったものです。
    記憶喪失になる司例えばそれは、無視をされた時だったり。
    例えばそれは、いきなり飛びつかれて転んだ時だったり。
    例えばそれは、無茶な演出に付き合って怪我を負った時だったり。
    ふとした瞬間にじわりじわりと信用は失われていって、気がつくと恐怖が心に居座っていた。

    ***

    「それじゃあ司くん、今から火をつけるよ。5秒経ったら消すけど、危ないから絶対に息は吸わないでね。もし何かあったら、すぐに地面に転がって消火を始めてほしい。分かったかい?」

    「あぁ、任せろ!未来のスターにできないことなど無い!」

    「ふふ、頼もしいね。それじゃあいくよ」

    司が頷くのを確認して、類は司に火をつけた。
    類が提案した演出の一つとして、司が火だるまになってステージに登場するというものがあった。もちろん司は最初反対していたが、えむの「もし司くんが燃えたら、メラメラ〜ってなって、ステージがと〜ってもドキドキになるね!」という期待の眼差しと、寧々の「何?未来のスターが怖気づいてるの?」という煽りを受けて、一度試すだけだからなと承諾してしまった。
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