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    Togetter

    桜餅ごめ子

    DONE #晩夏_魔術師とあの子は
    二次創作ホラー企画「晩夏、魔術師とあの子は」( https://togetter.com/li/2209738 )用作品です。
    「ストーリー5 彼岸花の川」を使用。
    企画終了までもう少し。最後までお楽しみ頂ければ幸いです!
    尚この小説自体は100%私の性癖(ヘケッッッ!!!!!)で構成されています。
    この世で一番怖いのは 目を開くと、そこは知らない部屋だった。ボクはそこで、見覚えのないベッドに寝かされていた。
    「……?」
     しかし、ボクは少しも驚かなかった。それどころか、恐怖や警戒、疑念といった、本来なら発生するはずの感情が全くわかなかった。
     ベッドの中から周囲を見渡す。やはりどこもかしこも記憶にない。窓の外に広がる彼岸花畑も、遠くで流れるメロディも、部屋に漂う甘い匂いも、何もかも。異常事態であるはずなのに、心は警報の一つも鳴らさない。だが、ボクの論理的な思考が叫んだ。この状況はおかしい、ここから逃げ出さなければならない、と。
     自分でこの部屋に来た覚えはない。ならば誰かに連れてこられたのだろう。一体誰が? 何のために? 分からない。推理しようにも手がかりがない。まずはこの甘い匂いの発生源を辿り、少しでも情報を得よう。ボクはそう思い至ると、ベッドから下りた。
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    で@Z977

    DOODLEはやくおきたあさに
    おえかきから派生したまどろみグマちゃん。
    派生元ついまとめ➠https://min.togetter.com/9sxIEpu
    はやくおきたあさに 太陽の光が頬を撫で、瞼に起床時間が過ぎたことを告げてくるのを感じながら、グースは腕の中のぬくもりを強く抱きしめた。心地良いやわらかなあたたかさが、ふたたび夢の中に連れ戻そうとする。このまま眠ってしまいたい。寝ぼけた体内時計も空腹を訴え始めているのに、どうにも幸せな時間から抜け出したくない。
     あぁ、起きないと。
     起床後の行動を思い描く。腹を空かせた小さな狼がぐずる前に軽く食べられるものを作って、それから。そういえば昨夜の洗濯はどうしたんだったか。今日の予定は何だったか。眠る前にまどろみながら話していたワークアウトのことはどうでも良くて、その前の夕飯時に「最近話題のアイスクリーム屋のワゴンがこの辺を回ってるらしいんだけど」と口にしていた時のほうが目を輝かせていた気がする。肉のほうがいいんじゃねーの、なんて誂えば唇を尖らせて「だって、限定のフレーバーが」とか言い始めるものだから、もうひとつ子供とか女の子とかみたいだと思ったけれど、それは言わなかった。むくれているのが可愛くて「それなら俺も食べてみたい」と返してやれば、「グースって案外子供だな」と笑われた。とにかく、昼からそのワゴンを探しに行くのもいいかもしれない。
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    で@Z977

    DOODLEベスト・フレンド
    グスの特別でありたいマヴのお話。スラとマヴが話してたりスラとグスが話してたりグマちゃんが話してたり。
    派生元ついまとめ➠https://min.togetter.com/d4IG7NA
    この後のスラアイ
    ➠https://privatter.net/p/9802800(べった)
    ベスト・フレンド 本当は、どこかで少しだけ、おれはグースの特別なんだと思っていた。
     グースに言われる沢山の「かわいい」がおれの望む意味じゃなくても、その言葉をくれるのなら、彼にとって「かわいいマーヴ」でありたかった。



    ――……アイス……、…かわいい……


     ドアの向こうから漏れ聞こえた声が、脳内でずっとリフレインしている。鼓膜にこびりついたそれは繰り返す毎に鮮明な音に変わった。グースの声だった。会話の内容まではわからなかったけれど、「アイス」と「かわいい」の二つの単語だけは確かに捉えていた。


     ざわざわと耳鳴りがした。殴られたように視界が眩む。
     おれの特別が、奪われていく。



    ―――



     これまでもグースがアナポリスの頃から見知った連中と談笑をしているときに、得も言われぬ寂しさがマーヴェリックを襲うことは幾度もあった。ましてやトップガンに来るほどの優秀な人材にはアナポリス出身者が多く、顔の広いグースが行く先々で旧知の仲を深めるのを、傍らで微笑ましく、同時に多少の歯痒さをもって眺め続けた。
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