PSY
おもち
TRAININGPsyBorg。引っ越したばかりのピカピカの新居は半ば物置になっていて、俺は週に一、二度しかそこで眠ることはなかった。自宅以外のどこで寝てるかって、そんなの恋人の家に決まってる。
今までは遠距離で何日か休みがないと会いに行けなかったけれど、俺が彼の住む街に引っ越したことで気軽に遊びに行けるようになった。夜までそこにいたら帰るのは億劫で「泊まって行ってもいい?」と聞けば、どんどん俺に甘くなっている彼は渋々といった体で「明日はちゃんと帰れよ」と言う。でもね、そう言う彼の顔は毎回嬉しそうに微笑んでいるんだよ。帰りたくなくなるのもしょうがないでしょう。
「朝起こすからな。朝ごはんもちゃんと食べないと健康に悪い」
「んー……ね、ふーふーちゃん」
4172今までは遠距離で何日か休みがないと会いに行けなかったけれど、俺が彼の住む街に引っ越したことで気軽に遊びに行けるようになった。夜までそこにいたら帰るのは億劫で「泊まって行ってもいい?」と聞けば、どんどん俺に甘くなっている彼は渋々といった体で「明日はちゃんと帰れよ」と言う。でもね、そう言う彼の顔は毎回嬉しそうに微笑んでいるんだよ。帰りたくなくなるのもしょうがないでしょう。
「朝起こすからな。朝ごはんもちゃんと食べないと健康に悪い」
「んー……ね、ふーふーちゃん」
楓夏ふうか
TRAININGFulgur-有義肢的圖書館管理員Sonny-警校出身的菜鳥警察
Uki-具有模糊預測能力的時裝設計師
Alban-前街頭頑童,兼職便利店店員
*Noctyx同居設定有
*上了tag可是其實就他們的日常(對)
N團末日的那個設定-和平轟——!轟隆!
遠處響起一次又一次的巨大爆炸聲,震得Uki的耳膜微微發麻。下一秒,眼前的高樓大廈在新的爆炸聲之下,筆直的塌陷下沉。
「What the、?!」
Uki懷疑般的眨了眨眼,還沒等他回過神,離他稍有一段距離的前方,人們忽然騷動起來,尖叫的民眾恐慌的四處逃散,像Uki一樣沒搞懂情況的人們呆站在原地。
於是他們看到了,那個步伐詭譎的生物,以及其不自然的姿勢飛快的從對接跑了過來。
一開始看是一隻,再定睛一瞧,Uki差點沒昏倒。
是一整團的殭屍來也。
殭屍原來也是會揪團的嗎?
身旁的人們到處躥逃,UKI依舊冷靜的想著無關緊要的事,一面張望四周有沒有能當作武器的東西。
「啊、就這個」當Uki看到地上丟著的一根鐵棍,低頭要拾起它時;一群渾身浴血的殭屍倏地從一旁的暗巷跑出。
1819遠處響起一次又一次的巨大爆炸聲,震得Uki的耳膜微微發麻。下一秒,眼前的高樓大廈在新的爆炸聲之下,筆直的塌陷下沉。
「What the、?!」
Uki懷疑般的眨了眨眼,還沒等他回過神,離他稍有一段距離的前方,人們忽然騷動起來,尖叫的民眾恐慌的四處逃散,像Uki一樣沒搞懂情況的人們呆站在原地。
於是他們看到了,那個步伐詭譎的生物,以及其不自然的姿勢飛快的從對接跑了過來。
一開始看是一隻,再定睛一瞧,Uki差點沒昏倒。
是一整團的殭屍來也。
殭屍原來也是會揪團的嗎?
身旁的人們到處躥逃,UKI依舊冷靜的想著無關緊要的事,一面張望四周有沒有能當作武器的東西。
「啊、就這個」當Uki看到地上丟著的一根鐵棍,低頭要拾起它時;一群渾身浴血的殭屍倏地從一旁的暗巷跑出。
GishPPP-RYUTAN
DONE復活PSYCHO-PASSラジオ聞いててなんか書いてしまった。【7231字】新人の若い女医はでっちあげです(笑)
最後の狡と宜の会話が何を意味しているのかはご想像にお任せします! 15
途綺*
DONE🐑🔮// 君と空を描く綺麗だと思える心を柔らかな愛で包んで大切にしたい話。
「...んっ、」
固まった身体をほぐす様に両手を天井へ向けて伸びをする。長時間の配信はしないようにする、と言ったのが少し懐かしく思えるくらいには、もうすでに片手では足りないほどの時間を費やしていることが増えている気がする。ストーリー重視のゲームは楽しい分、辞めどきが分からなくなるのが困りものだ。
すっかり飲み干して空になったグラスを掴んでキッチンへ向かう。愛しい同居人が水分補給にはうるさいため配信中に気にするようになってから、長時間配信の後に喉に違和感を覚えることが減った気がしていた。何度言われてもつい疎かにしてしまう節があることに呆れた浮奇が、画面に付箋を貼った時は手を叩いて爆笑したのもよく覚えている。誰のせいだとしっかり詰められて怒られたが、その健気さが愛おしくて今もそのままだ。
1782固まった身体をほぐす様に両手を天井へ向けて伸びをする。長時間の配信はしないようにする、と言ったのが少し懐かしく思えるくらいには、もうすでに片手では足りないほどの時間を費やしていることが増えている気がする。ストーリー重視のゲームは楽しい分、辞めどきが分からなくなるのが困りものだ。
すっかり飲み干して空になったグラスを掴んでキッチンへ向かう。愛しい同居人が水分補給にはうるさいため配信中に気にするようになってから、長時間配信の後に喉に違和感を覚えることが減った気がしていた。何度言われてもつい疎かにしてしまう節があることに呆れた浮奇が、画面に付箋を貼った時は手を叩いて爆笑したのもよく覚えている。誰のせいだとしっかり詰められて怒られたが、その健気さが愛おしくて今もそのままだ。
途綺*
DONE🐑🔮//真珠貝の唄人魚姫パロ。※👟 の友情出演があります。※🐑の翻訳はTwitterで投稿していますが、見なくても楽しめます。
海底に住む人魚が陸に住む人間に恋をする、遥か昔から語り継がれる物語。好奇心旺盛な人間と人魚によって、いつしかその物語は人間と縁を切っても切れない存在である人魚の世界にも広まっていた。人間の世界のそれとは、少し話の尾鰭を変えて。
「ねぇ、お願い!」
「やだってば」
海底深くにある煌びやかな世界で生まれ育った浮奇もまた、人間の世界に憧れる人魚だ。もう何十回も断られているにも関わらず、諦めの悪い浮奇は今日も人魚の魔法使いであるシュウの元へ通っていた。
「シュウもほんとしつこいよね」
「浮奇が言えたことじゃないよ、これで何回目だと思ってるの」
「十五回くらい?」
「三十二回目だよ」
わざわざ数えていたことに笑い出す浮奇を横目に、シュウは溜息を吐いた。作業場に篭りがちなのをいいことに二日と間を空けずに通ってくるこの人魚は、小さい頃から知っていることもありシュウにとっては弟的な存在である。
12106「ねぇ、お願い!」
「やだってば」
海底深くにある煌びやかな世界で生まれ育った浮奇もまた、人間の世界に憧れる人魚だ。もう何十回も断られているにも関わらず、諦めの悪い浮奇は今日も人魚の魔法使いであるシュウの元へ通っていた。
「シュウもほんとしつこいよね」
「浮奇が言えたことじゃないよ、これで何回目だと思ってるの」
「十五回くらい?」
「三十二回目だよ」
わざわざ数えていたことに笑い出す浮奇を横目に、シュウは溜息を吐いた。作業場に篭りがちなのをいいことに二日と間を空けずに通ってくるこの人魚は、小さい頃から知っていることもありシュウにとっては弟的な存在である。
シン/今年もプロメア見れる嬉しい
DOODLEお休み絵まとめ 41全部で25枚あります。2023年7月分です。
サカバンバスピスに乗っ取られています。そしてお魚って基本瞼がないはずなのでもう寝てるのか寝てないのかわかりません。 25
途綺*
DONE🐑🔮//俺の世界を見て言葉を介して伝えるのが苦手な🔮の話。※🎭が友情出演しています
「ふーふーちゃんなんて、きらい!」
星空のような輝きを閉じ込めた両眼にいっぱいの涙を溜めて半ば叫ぶように言葉を放った浮奇は、近くにあったスマホを引っ掴んでファルガーと二人で住む家を飛び出した。咄嗟に伸ばされた手を避けるように背を向けて、焦ったように名前を呼ぶ声に振り向きもせず、目に入ったスニーカーに足を入れて玄関のドアを乱暴に開ける。ファルガーが追いかけてくるだろうことを分かっていたため、周りの目も気にせずに車通りの多い道まで走った。
「...っ、はぁ、は、」
呼吸の苦しさに足を止め、後ろを振り返りファルガーの姿がないことを確認する。なんとも言えない気持ちを抱えながら前を向いて踏み出せば、疲労のせいかスニーカーの爪先が地面を擦って、前のめりにバランスを崩しそうになったのを寸でのところで耐えた。浮奇の横を行き交う車も人間も、道端で息を切らして中途半端に引っ掛けただけだったスニーカーを履き直す浮奇に目もくれない。荒波のような心の浮奇には、その無関心さが救いだった。
6163星空のような輝きを閉じ込めた両眼にいっぱいの涙を溜めて半ば叫ぶように言葉を放った浮奇は、近くにあったスマホを引っ掴んでファルガーと二人で住む家を飛び出した。咄嗟に伸ばされた手を避けるように背を向けて、焦ったように名前を呼ぶ声に振り向きもせず、目に入ったスニーカーに足を入れて玄関のドアを乱暴に開ける。ファルガーが追いかけてくるだろうことを分かっていたため、周りの目も気にせずに車通りの多い道まで走った。
「...っ、はぁ、は、」
呼吸の苦しさに足を止め、後ろを振り返りファルガーの姿がないことを確認する。なんとも言えない気持ちを抱えながら前を向いて踏み出せば、疲労のせいかスニーカーの爪先が地面を擦って、前のめりにバランスを崩しそうになったのを寸でのところで耐えた。浮奇の横を行き交う車も人間も、道端で息を切らして中途半端に引っ掛けただけだったスニーカーを履き直す浮奇に目もくれない。荒波のような心の浮奇には、その無関心さが救いだった。
珈琲とお酒
DONEどっちもどっちな大人の駆け引き。赤ワインとウィスキーを飲みながら。どうしても🐑とどうにかなりたい🔮
🔮への気持ちはあるけれど恋に懐疑的で臆病な🐑
ある曲をもとに歌詞の進行に合わせて書きましたが、曲の趣旨とは逆にしたかったので苦戦した跡が見えます。 2010
おもち
TRAININGPsyBorg。🔮🐏寄り。ワードパレット「オパール」心・曇り・包み込む、がお題です。長らくお待たせしました…!言葉がうまく紡げない時期が続いていた。打ち込んだ文字は中身のないからっぽな文章に思えて、書いては消してを繰り返す。一日中パソコンの前にいたのにたったの一行も完成せずに、夜になってパソコンの電源を落とす。インプットが足りないのだろうか。でも最近は暑くて散歩以外で出歩く気が起きず、毎日冷房をつけた部屋で本を読んだり映画を見たりして過ごしている。感動して心が熱くなるような感覚だって確かにあった。だけどいざ文章を書こうとすると、頭の中が真っ白になる。
インターホンが聞こえたのは夕方、執筆はしばらく時間を置こうかと憂鬱な気持ちで今まで書いたデータを整理していた時だった。日が長い夏はまだ外が明るく時間の感覚がブレる。時計を見て、配達業者が来る時間ではないことを確認してから玄関へ向かった。
2274インターホンが聞こえたのは夕方、執筆はしばらく時間を置こうかと憂鬱な気持ちで今まで書いたデータを整理していた時だった。日が長い夏はまだ外が明るく時間の感覚がブレる。時計を見て、配達業者が来る時間ではないことを確認してから玄関へ向かった。
珈琲とお酒
REHABILI張り合ったり、慰め合ったり、励まし合ったり、応援し合ったりするよねって話。🐑🔮で🔗🎭です。
🔮が笑顔を取り戻すまで🎭が頑張ります。
それぞれの住まいの距離感はお好きな感じでどうぞ。 3356
途綺*
DONE🔮🐑//サードアイにはご注意をうっかりやらかすサイボーグの話。機械なのを良いことに色々ずぼらになってたら可愛い。
『いま駅に着いたとこ、何か買って行くものある?』
電車を降りて改札へ向かいながら、すっかり見慣れたアイコンのトーク画面を開いて文字を打ち込む。数秒もせずに既読が付いて、ファルガーからのメッセージが届いた。
『特にないな。雨が降ってるし、やっぱり迎えに行こうか?』
『ううん、まだそんなに強くないし大丈夫だよ』
大切にされていると分かる優しさに、浮奇の頬が自然と弛む。スマホを上着のポケットに入れてお気に入りの傘を広げ、空から降り注ぐ雨がゆっくりと濡らしていく地面へ踏み出した。一ヶ月ぶりに取った数日間の休暇をリラックスして過ごすべく、浮奇はファルガーの家へと向かっている。「ふーふーちゃんの家で休暇を過ごしたい」と半ば思い付きで伝えた浮奇を、コラボも含めて配信の予定が入っているが、それでも構わないなら、とファルガーは快く受け入れてくれた。
3026電車を降りて改札へ向かいながら、すっかり見慣れたアイコンのトーク画面を開いて文字を打ち込む。数秒もせずに既読が付いて、ファルガーからのメッセージが届いた。
『特にないな。雨が降ってるし、やっぱり迎えに行こうか?』
『ううん、まだそんなに強くないし大丈夫だよ』
大切にされていると分かる優しさに、浮奇の頬が自然と弛む。スマホを上着のポケットに入れてお気に入りの傘を広げ、空から降り注ぐ雨がゆっくりと濡らしていく地面へ踏み出した。一ヶ月ぶりに取った数日間の休暇をリラックスして過ごすべく、浮奇はファルガーの家へと向かっている。「ふーふーちゃんの家で休暇を過ごしたい」と半ば思い付きで伝えた浮奇を、コラボも含めて配信の予定が入っているが、それでも構わないなら、とファルガーは快く受け入れてくれた。
途綺*
DONE🐑🔮//ポルックスの羽化SF要素強め。星のチカラに振り回されて繭に籠る話。ポルックスは🔮の誕生星。
途轍もなく、むしゃくしゃしていた。
胎児のように体を丸めて頭から布団を被って、母親の優しい体温を思い出して眠ってしまいたいような、そんな気分だった。最も残念ながら、浮奇にはそんな風に縋れるほど優しい幼少期の思い出なんて無いけれど。
やるせなさに泳がせた視線がお湯を沸騰させる鍋を捉える。ふつふつと沸き上がる湯を見ていると自分の中の何かが暴れ出しそうな感覚がして、気持ちを抑え込もうとキツく目を閉じた。
気持ちに影響されているのか体がぐらぐらと揺れる感覚がして、やがて目の前がぐるぐると回るような眩暈へと変わる。倒れる、と気付いて咄嗟に伸ばした手は何かにぶつかって支え損ねた。重力に従って硬い床に体をぶつけた感覚を最後に、浮奇は意識を手放していた。
5966胎児のように体を丸めて頭から布団を被って、母親の優しい体温を思い出して眠ってしまいたいような、そんな気分だった。最も残念ながら、浮奇にはそんな風に縋れるほど優しい幼少期の思い出なんて無いけれど。
やるせなさに泳がせた視線がお湯を沸騰させる鍋を捉える。ふつふつと沸き上がる湯を見ていると自分の中の何かが暴れ出しそうな感覚がして、気持ちを抑え込もうとキツく目を閉じた。
気持ちに影響されているのか体がぐらぐらと揺れる感覚がして、やがて目の前がぐるぐると回るような眩暈へと変わる。倒れる、と気付いて咄嗟に伸ばした手は何かにぶつかって支え損ねた。重力に従って硬い床に体をぶつけた感覚を最後に、浮奇は意識を手放していた。
おもち
TRAININGPsyBorg。やきう部の🔮と、ほけんの先生🐏。窓を開けたら夏の音がした。遠くで鳴く蝉の声をBGMに、グラウンドで走る運動部のかけ声、校舎裏のプールで水泳部が水を蹴る音、窓を開け放っているのか吹奏楽部の高らかな演奏も聴こえてくる。生徒たちの重なる声は青春を耳で味わわせてくれる。
だが外の空気は青い春だなんて言ってられないくらいに夏をまとっていた。触れられそうなくらいモワッと蒸した空気がクーラーで冷えた薬品臭い保健室の中に入り込んでくる。
さっきまでベッドで眠っていた体調不良の生徒が保護者が迎えにきて帰って行ったから、空気を入れ替えようと思って窓を開けたけれど、これで室内の空気が新鮮になっているのかどうかは甚だ疑問だ。
空気の入れ替えは諦めてアルコール消毒を念入りにしようか、と開けたばかりの窓を閉めようとしたその時、ふわりと涼しい風に乗って「先生!」という声が届いた。
2201だが外の空気は青い春だなんて言ってられないくらいに夏をまとっていた。触れられそうなくらいモワッと蒸した空気がクーラーで冷えた薬品臭い保健室の中に入り込んでくる。
さっきまでベッドで眠っていた体調不良の生徒が保護者が迎えにきて帰って行ったから、空気を入れ替えようと思って窓を開けたけれど、これで室内の空気が新鮮になっているのかどうかは甚だ疑問だ。
空気の入れ替えは諦めてアルコール消毒を念入りにしようか、と開けたばかりの窓を閉めようとしたその時、ふわりと涼しい風に乗って「先生!」という声が届いた。
おもち
TRAININGPsyBorg。風邪っぴき🐏と誕生日の🔮。また泣かせちゃった。コンコンとノックをすればすぐに「はい」と声が返ってきた。寝ているかと思ったけど、もう寝るのにも飽きちゃったかな。
「おはようふーふーちゃん。体調はどう?」
「おはよう浮奇。まあまあ……。……無理はできない感じだな」
「ん、無理しないでゆっくり休んで。レストランの予約はちゃんとキャンセルした? ケーキ屋とか花屋、俺が代わりに行ってこようか?」
「……、……俺、寝ぼけておまえに何か言ったか?」
「ううん。でも俺の彼氏ってすっごいロマンチストでキザなんだよね」
「……レストランはキャンセルの連絡を入れた。ケーキは、浮奇が配信中に食べられるように明日予約している。今日しっかり休めば明日は動けるようになるはずだから……というか、動けないと浮奇の配信を見られなくて困るから、今日で体調は治す。それと、……花屋、……」
1768「おはようふーふーちゃん。体調はどう?」
「おはよう浮奇。まあまあ……。……無理はできない感じだな」
「ん、無理しないでゆっくり休んで。レストランの予約はちゃんとキャンセルした? ケーキ屋とか花屋、俺が代わりに行ってこようか?」
「……、……俺、寝ぼけておまえに何か言ったか?」
「ううん。でも俺の彼氏ってすっごいロマンチストでキザなんだよね」
「……レストランはキャンセルの連絡を入れた。ケーキは、浮奇が配信中に食べられるように明日予約している。今日しっかり休めば明日は動けるようになるはずだから……というか、動けないと浮奇の配信を見られなくて困るから、今日で体調は治す。それと、……花屋、……」
おもち
TRAININGPsyBorg。🔮がカフェ店員してる話。特に誕生日の話ではないんですがしっかり長めに書いたので誕生日のお祝いとして投稿です🎂 太陽が傾き始めて空が華やかに彩られる。店の扉が開くたびに空の色が変わっていくこの時間が俺は好きだった。
それに、いつもこのくらいの時間に来る、とあるお客さんも。
週に数回、曜日は決まっていなくて、混雑が途切れて気を緩めた途端に来ることが多いその人は、毎回同じカフェインレスのコーヒーを頼んでいく。アイスかホットかはわりとランダム。寒い日にアイスコーヒーを頼むこともあったし、たぶん気温とかじゃなく気分で選んでいるんだと思う。
そろそろ来るかなと期待した気持ちで扉を見つめていると、本当にその人が扉を開けて入ってきた。俺は表情を綻ばせ、まだ彼が店の中に完璧に入ってはいないのに「いらっしゃいませ」と声をあげた。他の店員たちも次々といらっしゃいませと声を出す。
14702それに、いつもこのくらいの時間に来る、とあるお客さんも。
週に数回、曜日は決まっていなくて、混雑が途切れて気を緩めた途端に来ることが多いその人は、毎回同じカフェインレスのコーヒーを頼んでいく。アイスかホットかはわりとランダム。寒い日にアイスコーヒーを頼むこともあったし、たぶん気温とかじゃなく気分で選んでいるんだと思う。
そろそろ来るかなと期待した気持ちで扉を見つめていると、本当にその人が扉を開けて入ってきた。俺は表情を綻ばせ、まだ彼が店の中に完璧に入ってはいないのに「いらっしゃいませ」と声をあげた。他の店員たちも次々といらっしゃいませと声を出す。
おもち
TRAININGPsyBorg。図書館にお迎えに行く話。高い天井まで届きそうなほど、所狭しと本が詰まった棚が壁を覆っている。もしかして本が緩衝材の役割を果たしていてこんなに静かなのかな。誰の話し声もしないシンと静かな図書館の中は、ページを捲る音とペンが紙を擦る音ばかりで、時々椅子が引かれるとびっくりするくらいにその音が響く。時計の針の音すら聞こえそうなくらいの静寂の中に視線を走らせ、俺は探していた人を見つけ出した。
大きな机には本を何冊も重ねた人たちが間隔を空けて数人座っていた。彼の周りは前後左右ぐるりと席が空いており、俺はそのうちのひとつ、ちょうど中途半端に引かれて動かさずに座ることができそうだった彼の向かい側の椅子に腰掛け、通りがけに適当に手に取った本を開いた。数秒文字を目で追って、すぐに視線を上げる。
2274大きな机には本を何冊も重ねた人たちが間隔を空けて数人座っていた。彼の周りは前後左右ぐるりと席が空いており、俺はそのうちのひとつ、ちょうど中途半端に引かれて動かさずに座ることができそうだった彼の向かい側の椅子に腰掛け、通りがけに適当に手に取った本を開いた。数秒文字を目で追って、すぐに視線を上げる。
おもち
TRAININGPsyBorg。夏のSS。お風呂から上がって寝室に向かった俺を、ドアを開けた途端に寒いくらいの冷気が包み込んだ。うわぁ、とちょっと引きながら部屋の中に入りベッドに横になるふーふーちゃんの隣にくっつく。
「おかえり。ちゃんとあったまってきたか?」
「ただいま。あったまったけどさ……ねえ、ちょっとこの部屋寒すぎない? ふーふーちゃんってそんな暑がりだっけ」
「あ……ふふふ、もう少ししたら温度を上げるよ」
「……なに笑ってんの」
「いいや?」
くっつくだけじゃ足りなくて、彼の体温を探ってぎゅーっと抱きしめる。ふーふーちゃんは俺のことを抱きしめて腕の中に閉じ込めくすくすと楽しそうに笑った。なぁに、と唇を尖らせれば温かい唇がちゅっと触れる。
「浮奇、暑いの苦手だろ?」
1114「おかえり。ちゃんとあったまってきたか?」
「ただいま。あったまったけどさ……ねえ、ちょっとこの部屋寒すぎない? ふーふーちゃんってそんな暑がりだっけ」
「あ……ふふふ、もう少ししたら温度を上げるよ」
「……なに笑ってんの」
「いいや?」
くっつくだけじゃ足りなくて、彼の体温を探ってぎゅーっと抱きしめる。ふーふーちゃんは俺のことを抱きしめて腕の中に閉じ込めくすくすと楽しそうに笑った。なぁに、と唇を尖らせれば温かい唇がちゅっと触れる。
「浮奇、暑いの苦手だろ?」
おもち
TRAININGPsyBorg。服屋🔮と小説家🐏。『ずいぶん前に選考委員をやった文学賞があるだろう。あれの授賞式に参加してほしいんだ』
担当編集からの電話を受けた俺はその言葉を聞いて返事もせずに電話を切った。すぐに再び着信を知らせる携帯をしばらく無視し、あまりのしつこさに仕方なく耳に当てる。
「しつこい」
『ああ、繋がった。電波が悪かったか? 話の途中で切れたから驚いたよ。それで、おまえは授賞式に着て行くような服なんて持っていないだろう。俺の知り合いの店に話を通しておくからちょっと行ってこい』
「……締切があって忙しい」
『先週書き上げたものの返しはまだ来ていないはずだが他にも何か?』
「……次回作の案を練っている」
『それなら外に出て刺激に触れたほうが良いな。散歩がてら行ってこい』
3016担当編集からの電話を受けた俺はその言葉を聞いて返事もせずに電話を切った。すぐに再び着信を知らせる携帯をしばらく無視し、あまりのしつこさに仕方なく耳に当てる。
「しつこい」
『ああ、繋がった。電波が悪かったか? 話の途中で切れたから驚いたよ。それで、おまえは授賞式に着て行くような服なんて持っていないだろう。俺の知り合いの店に話を通しておくからちょっと行ってこい』
「……締切があって忙しい」
『先週書き上げたものの返しはまだ来ていないはずだが他にも何か?』
「……次回作の案を練っている」
『それなら外に出て刺激に触れたほうが良いな。散歩がてら行ってこい』
Lotus***
DONE🐑🔮。ゲームの中の相手を好きになる話。二人とも配信者じゃない・知り合いでもない世界線。NEEDY STREAMER OVERLOADっぽいゲームが出てきます。ゲームを知らなくても多分支障はないです。 7128
あまごい
DOODLE四期が叶うなら見てみたい新体制後公安局メンバーでの捜査会議( ◠‿◠ )法斑クンは何故か毎回居るんだよねぇ(必要ないのにw)
Twitterに上げてたものから補足も入れて改めてまとめました。 3
おもち
TRAININGPsyBorg。仲直りの話。「ただいま〜」
いつも通りの声を意識したそれはちょっとだけわざとっぽかったけど、俺は彼みたいに演技が上手じゃないんだ。震える手を気にしないようにしながら靴を脱いでスリッパを履き、返ってこない「おかえり」の声に泣きそうになった。ほんと、自分勝手で嫌になるな。
キャリーバッグを玄関に置いて俺は家の中に進んだ。チリンと鈴の音がしてリビングの方向から猫が転がるように駆けてくる。俺の足にぽてっとぶつかり頭を擦り寄らせてくる愛猫を抱き上げ「ただいま」とキスをした。続いてパタパタ歩いてきたのは足元に子猫たちを連れた大型犬で、俺は片手で彼らのことも優しく撫でる。
ねえ、君たちのパパはどこにいる? もしかしてお昼寝の途中かな? そうだったら良いんだけど。
2489いつも通りの声を意識したそれはちょっとだけわざとっぽかったけど、俺は彼みたいに演技が上手じゃないんだ。震える手を気にしないようにしながら靴を脱いでスリッパを履き、返ってこない「おかえり」の声に泣きそうになった。ほんと、自分勝手で嫌になるな。
キャリーバッグを玄関に置いて俺は家の中に進んだ。チリンと鈴の音がしてリビングの方向から猫が転がるように駆けてくる。俺の足にぽてっとぶつかり頭を擦り寄らせてくる愛猫を抱き上げ「ただいま」とキスをした。続いてパタパタ歩いてきたのは足元に子猫たちを連れた大型犬で、俺は片手で彼らのことも優しく撫でる。
ねえ、君たちのパパはどこにいる? もしかしてお昼寝の途中かな? そうだったら良いんだけど。