ドロワ
maruco_chan29
DONE〈三松Webオンリー開催記念ワンドロワンライまとめ〉全5回のワンドロで描いた三松をまとめました!!
全体的になんとなく繋がってる話も描けて楽しかったです☺️☺️☺️ 23
Jeff
DOODLEお題:「間違い」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2023/11/27
Buddy「ラーハルト、見てくれ」
呼ばれた男は、ダイニングに向かって「今行く」と呟いた。
最後のクロケットにパン粉をまぶし、鍋の火加減を調節する。
「女王、D6、僧正を取る。どう思う?」
ヒュンケルの弾んだ声に、ラーハルトは粉だらけの両手を振りつつキッチンから出てきた。
「相手のレベルは?」
エプロンで両手を拭い、魔法のチェス盤を覗き込む。
「階級はビギナー、妖魔系モンスター、対戦履歴は十五回」
と、ヒュンケルがステータスを読み上げる。
「嘘だな」
ざっと棋譜を見返して、ラーハルトが鼻を鳴らす。
「少なくともベテランだ」
地上から魔界までを接続する、チェスプレイヤーの通信魔法。
1359呼ばれた男は、ダイニングに向かって「今行く」と呟いた。
最後のクロケットにパン粉をまぶし、鍋の火加減を調節する。
「女王、D6、僧正を取る。どう思う?」
ヒュンケルの弾んだ声に、ラーハルトは粉だらけの両手を振りつつキッチンから出てきた。
「相手のレベルは?」
エプロンで両手を拭い、魔法のチェス盤を覗き込む。
「階級はビギナー、妖魔系モンスター、対戦履歴は十五回」
と、ヒュンケルがステータスを読み上げる。
「嘘だな」
ざっと棋譜を見返して、ラーハルトが鼻を鳴らす。
「少なくともベテランだ」
地上から魔界までを接続する、チェスプレイヤーの通信魔法。
さくしゃん
MAIKING【リネネット※性行為を匂わせる表現があります】リネネット版ワンドロワンライ第8回、お題「キスマーク」お借りいたしました。
考えてたオチまで描けなかったので、後である程度整えたうえで再アップしたいです…。 2
slow006
DONE第14回 菅受けワンドロワンライ、「とろける」及菅で参加させていただきます。第14回 菅受けワンドロワンライ「とろける」夏が終わり涼しい秋へ、と思いきや異常気象により一気に真冬の寒さとなった。つい先日まで真夏日を観測していたのだ。当然寒さへの備えなどなく、寝具は夏使用のまま。どうにかこうにか引っ張り出した毛布のみが頼みの綱である。次の休日、防寒に向けて環境を整えようと及川と菅原は約束……したものの、それまでは寒いもんは寒い。ましてや菅原はバレーを辞めてから随分経ち、筋肉がないわけではないけれど現役の頃よりは確実に基礎体温が落ちている。そんなこんなでここ数日は及川にひっついて眠る。夏の間は暑いからくっつくなと及川を冷たくあしらっていたくせに、とんだ手のひら返しである。
とはいえ、及川とて満更でもなく、この状況を享受していた。腹に回る手、足は少しでも温度を得ようと及川の足に絡んでいる。背中側は見えないけれど、顔から腰まで沿うようにぴったりくっついているのがわかる。これでもまだ寒いのか、埋まるのではないかというくらいに擦り寄ってくるものだから、及川は一度菅原からの拘束をほどき、寝返りを打って菅原を腕の中に収めた。
1239とはいえ、及川とて満更でもなく、この状況を享受していた。腹に回る手、足は少しでも温度を得ようと及川の足に絡んでいる。背中側は見えないけれど、顔から腰まで沿うようにぴったりくっついているのがわかる。これでもまだ寒いのか、埋まるのではないかというくらいに擦り寄ってくるものだから、及川は一度菅原からの拘束をほどき、寝返りを打って菅原を腕の中に収めた。
hbnho210
SPUR MEルクアロ版ワンドロワンライ様よりお題をお借りしました。ヒロルクifです。ヒロルクちゃんがハイスクールライフをエンジョイするティーンズラブ。通貨ドル設定になってます。「ホテル」「好きって言って」11/12 屋上へとつづく階段の途中には、立入禁止と赤い文字で書かれた大きな看板が設置してあるためそこから先へ上ることはできない。しかし階段が途切れているわけではく、階段は看板の向こうへもずっとつづいている。看板を無視してそのまま階段を上り踊り場をUターンしてそこから更に階段を上って行くと屋上へと出られる扉がある。扉は施錠されていた。しかし、何とか屋上へ行こうと試みる生徒が後を絶たなかったため、ついに扉は簡単には開けることが出来ない電子式の鍵へと取替えられてしまった。そうなるとさすがにお手上げとばかりに屋上へ行こうとする生徒もいなくなり、屋上へつづく階段にはうっすらと埃がたまるようになった。
「だめだよ、だめ、ヒーロー、こんなところで……」
2559「だめだよ、だめ、ヒーロー、こんなところで……」
yachan_trfy
DONE第71回とらふゆワンドロワンライ【❄️芭i流i覇i羅加入if、バイク、夜空(季節問わず)】
#trfy_1dr1wr @trfy_1dr1wr
下記内容で大丈夫そうな人だけ、ご覧ください。
・83抗争後、🎋が未来に帰って戻ってこなかったらの世界線。
・❄️は過去🎋に接触せず1人でなんとかしようとする。
・書きたいところだけ(中略はなんやかんやあったんや)
・強○表現あり
・超バドエン 3691
sabo0wed
DOODLEあまりかコスプレまんがワンドロワンライ【フェティシズム】で書いた話(https://twitter.com/sabo0wed/status/1720462455162429440?s=21&t=T6VCPEmhilhTQiElCaYyDg)の格好です
陽野あたる
DONEワンドロワンライ参加作品その1守りたいもの 日付も変わり、夜遅い時間だと言うのに主の部屋からは行灯の薄明かりがこぼれている。
確かに彼にとって睡眠と言うものはさほど意味を持たないかもしれないが、連日連夜働き詰め闘い詰めでは疲労も拭えまい。部下たちへの示しと言うものもある。
休むと言うことが下手くそな彼を、窘められる立場にある者もそういないだろうと内心溜息を零しながら、煙羅煙羅は軽く障子戸を叩いて訪いを告げた。
「ぬらりひょん様」
応えはないが、いるのは解っている。
そして、自分の入室を否と言う主ではない。
戸を開けて中へ足を踏み入れると、案の定ぬらりひょんは簡易的な文机の前に腰を下ろしてゆるりと紫煙をくゆらせている。
が、その膝を枕にしてすーすーと寝息をこぼしている小鬼に煙羅煙羅の視線は吸い寄せられた。
1047確かに彼にとって睡眠と言うものはさほど意味を持たないかもしれないが、連日連夜働き詰め闘い詰めでは疲労も拭えまい。部下たちへの示しと言うものもある。
休むと言うことが下手くそな彼を、窘められる立場にある者もそういないだろうと内心溜息を零しながら、煙羅煙羅は軽く障子戸を叩いて訪いを告げた。
「ぬらりひょん様」
応えはないが、いるのは解っている。
そして、自分の入室を否と言う主ではない。
戸を開けて中へ足を踏み入れると、案の定ぬらりひょんは簡易的な文机の前に腰を下ろしてゆるりと紫煙をくゆらせている。
が、その膝を枕にしてすーすーと寝息をこぼしている小鬼に煙羅煙羅の視線は吸い寄せられた。
汎用斉藤
DONEワンドロ第73回目。お題「熱中」「打ち明ける」より「熱中」で参加。#プリンタニア版ワンドロワンライ
「熱中」一つの物事に深く心を傾けること。夢中になること。
作業に熱中している時の塩野の精神はこんな感じなのかもしれない。
Jeff
DOODLEお題:「遅刻」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2023/11/04
Parade 祝祭に賑わう街道。
桃色のリボンとヴァニラの香り、透けるような上等な生地。
平和を享受するパプニカが生み出す最高峰の織物が、様々な形をとって街を埋めている。
ラーハルトは直立不動のまま、行き交う人々の笑顔をゆるく追っていた。
――先に行ってるわね。
仲間たちは一人、二人と彼を離れて、城を目指して駆けていった。
正午の鐘が鳴る。
十二時十五分の鐘。
十二時三十分の鐘。
勇者と王女の邂逅を記念した、年に一度の祝いの宴だ。国民は城下の広場に集い、美しく成長した二人がお出ましになる。
正義と融和の象徴たる若いカップルを見上げて、人々は歌い、キスを投げ、心からの愛慕を捧げるのだ。
そして、ダイの腹心の部下ことラーハルトは――彼らの背後に控えて怪しい動きに目を光らせながらも、養父バランの若き日を思って涙する、はずだったのだ。
1514桃色のリボンとヴァニラの香り、透けるような上等な生地。
平和を享受するパプニカが生み出す最高峰の織物が、様々な形をとって街を埋めている。
ラーハルトは直立不動のまま、行き交う人々の笑顔をゆるく追っていた。
――先に行ってるわね。
仲間たちは一人、二人と彼を離れて、城を目指して駆けていった。
正午の鐘が鳴る。
十二時十五分の鐘。
十二時三十分の鐘。
勇者と王女の邂逅を記念した、年に一度の祝いの宴だ。国民は城下の広場に集い、美しく成長した二人がお出ましになる。
正義と融和の象徴たる若いカップルを見上げて、人々は歌い、キスを投げ、心からの愛慕を捧げるのだ。
そして、ダイの腹心の部下ことラーハルトは――彼らの背後に控えて怪しい動きに目を光らせながらも、養父バランの若き日を思って涙する、はずだったのだ。
kanagana1030
DONE春趙ワンドロワンライお題「映画」のSSです。
久しぶりの参加でなんだかとっ散らかってしまいましたが、どうぞよろしくお願いします。
あの頃の二人と「俺、これ観たかったんだよなぁ」
たまの休日。二人で買い物に出た途中、春日が映画館の前で発した一言で、その日は買い物の前に映画を観ようということになった。映画館の暗い階段を二人並んで下りて、春日がチケットを二人分購入する。そんな春日の背中を見ながら、趙は付き合い始めてから二人で映画に来るのは初めてだな、と気がついた。
付き合う前には、春日に誘われて何度も映画館に足を運んだ。あの時は二人で映画なんてまるでデートみたいだなと浮かれながら、それでも浮かれているのは自分だけだろうと思っていた。
「これ、趙の分」
「ありがと」
買ったチケットを受け取ると春日が趙の思考を読んだように、少しはにかんだように笑った。
1619たまの休日。二人で買い物に出た途中、春日が映画館の前で発した一言で、その日は買い物の前に映画を観ようということになった。映画館の暗い階段を二人並んで下りて、春日がチケットを二人分購入する。そんな春日の背中を見ながら、趙は付き合い始めてから二人で映画に来るのは初めてだな、と気がついた。
付き合う前には、春日に誘われて何度も映画館に足を運んだ。あの時は二人で映画なんてまるでデートみたいだなと浮かれながら、それでも浮かれているのは自分だけだろうと思っていた。
「これ、趙の分」
「ありがと」
買ったチケットを受け取ると春日が趙の思考を読んだように、少しはにかんだように笑った。
vi_mikiko
DOODLE第20回降志ワンドロワンライ企画参加作品です。CP:降哀?
お題:いい◯◯の日
電話
「弱点、みっけ」
微ホラーなのでご注意ください!
いい怪談の日Part.A
「メリーさんの電話、って知ってる?」
怪談にふさわしい、真夏の日。
ポアロの店内で、とある大人びた少女がこう切り出した。
明るい茶色の髪を帽子にしまいこんだ彼女。周りにいた子供達は一同顔を見合わせ、「知らなーい!」と身を乗り出す。ポアロに潜入中の降谷も、カウンターで店員業をそつなくこなしながら少女の話に耳を傾ける。
「都市伝説の一つなんだけど。ある女の子がね、引っ越しの時に、自分の古くなった西洋人形の「メリー」をゴミ捨て場に捨てていくの。
その夜、少女のもとに電話がかかってきてね。受話器をとったら、こう言われるのよ。
『わたし、メリーさん。今、ゴミ捨て場にいるの……』」
「やだ、こわぁあい」
2266「メリーさんの電話、って知ってる?」
怪談にふさわしい、真夏の日。
ポアロの店内で、とある大人びた少女がこう切り出した。
明るい茶色の髪を帽子にしまいこんだ彼女。周りにいた子供達は一同顔を見合わせ、「知らなーい!」と身を乗り出す。ポアロに潜入中の降谷も、カウンターで店員業をそつなくこなしながら少女の話に耳を傾ける。
「都市伝説の一つなんだけど。ある女の子がね、引っ越しの時に、自分の古くなった西洋人形の「メリー」をゴミ捨て場に捨てていくの。
その夜、少女のもとに電話がかかってきてね。受話器をとったら、こう言われるのよ。
『わたし、メリーさん。今、ゴミ捨て場にいるの……』」
「やだ、こわぁあい」
hanahanahukai
DONE #流三版ワンドロワンライ#流三ハロ
お題「ハロウィン仮装あり」
流・おばけ 三・ミイラ
全年齢流三ですが破廉恥なのでポイピクで。
包帯の隙間からチク🅱️ーム!!
お馬鹿なコメディです。ほんとにお馬鹿でごめんなさい🙇♀️ 4806
Jeff
DOODLEお題:「イタズラ」#LH1dr1wr
ワンドロワンライ参加作品
2023/10/30
Bumblebees 生い茂る広葉樹が、昼下がりの太陽をちらつかせる。
光の差さない紫の森に、石臼に似た轟音が響いている。
息をひそめ、一歩、また一歩と距離を詰めるラーハルト。
後方で岩の陰に隠れ、固唾をのんで見守るヒュンケル。
ぶぅん。
二人の視線の先には、小鹿サイズの巨大蜂、キラービーのてらてらした尻がある。
仕掛けた花束に夢中になっていて、背後の男たちには気づいていない。
短剣ほどもある針の根元にそろそろと手を伸ばし――。
「……やったぞ!」
雷のような唸りとともに、キラービーが舞い上がった。
だいぶ怒っている。
一撃必殺の針攻撃を辛うじて避けたラーハルトが、ヒュンケルの隣に転がり込んだ。
標的を見失ったキラービーは、木々を縫ってジグザグと飛び始める。パニック状態のまま、一目散に逃げ始めた。
2521光の差さない紫の森に、石臼に似た轟音が響いている。
息をひそめ、一歩、また一歩と距離を詰めるラーハルト。
後方で岩の陰に隠れ、固唾をのんで見守るヒュンケル。
ぶぅん。
二人の視線の先には、小鹿サイズの巨大蜂、キラービーのてらてらした尻がある。
仕掛けた花束に夢中になっていて、背後の男たちには気づいていない。
短剣ほどもある針の根元にそろそろと手を伸ばし――。
「……やったぞ!」
雷のような唸りとともに、キラービーが舞い上がった。
だいぶ怒っている。
一撃必殺の針攻撃を辛うじて避けたラーハルトが、ヒュンケルの隣に転がり込んだ。
標的を見失ったキラービーは、木々を縫ってジグザグと飛び始める。パニック状態のまま、一目散に逃げ始めた。
bluenight341
DONEわしおんFes弍むつひぜワンドロワンライのお題をお借りして書かせていただいた過去作公開します
自宅庭に橙と赤の2色のマリーゴールドが並んで咲くのを見て浮かんだネタです
お題:「花の色」 3
tennin5sui
DOODLE果物版ワンドロワンライ:お題「ハロウィン」ラブストーリーっぽい話になっちゃったけどラブストーリー書くのすごく苦手だということに気づいた
第三話 よく通っている喫茶店の店員のことが、最近気になっている。気になる人がいるのだ、友人に言ってみたところ、ドラマかよ、と笑われ、突然真顔になったかと思えば「ショートカットだろ?」と問いただされた。
「たしかにショートカットだ」
と、頭にその子の姿を思い浮かべながら答える。根本が黒くなっている脱色した明るい短髪は刈り上げに近く、いつも似たような白いトレーナー身につけ、その上に喫茶店のエプロンを掛けていて、細身のパンツがよく似合っていた。
だろうな、と分かったような顔で笑われたので、つい言い返したくなる。
「あのな、初恋否定論者の俺がこんなこと言ってるんだぞ。もっと驚くべきじゃないのか」
「初恋否定論者はえてして初恋にころっといかれるもんだろ。それにな、飯塚。おまえは初恋否定派という以上に短髪が好きだ。自覚してなかったのか」
2024「たしかにショートカットだ」
と、頭にその子の姿を思い浮かべながら答える。根本が黒くなっている脱色した明るい短髪は刈り上げに近く、いつも似たような白いトレーナー身につけ、その上に喫茶店のエプロンを掛けていて、細身のパンツがよく似合っていた。
だろうな、と分かったような顔で笑われたので、つい言い返したくなる。
「あのな、初恋否定論者の俺がこんなこと言ってるんだぞ。もっと驚くべきじゃないのか」
「初恋否定論者はえてして初恋にころっといかれるもんだろ。それにな、飯塚。おまえは初恋否定派という以上に短髪が好きだ。自覚してなかったのか」
tennin5sui
DOODLE果物版ワンドロワンライ:お題「ハロウィン」怪奇探偵果物!的な
第二話 信号が青になり、一歩踏み出そうとした瞬間に右足が取られ、転びそうになるのを踏ん張って堪えた。一緒に信号待ちをしていた二、三人がちらり、とこちらを見つめてくる。クスクスという笑い声が聞こえるような気がして恥ずかしくなり、何でもないような顔で大学への通学路を足早に進む。
相田歩が何もない場所で躓くようになったのはここ数日のことだ。
元々そそっかしい性格ではあった。けれど、朝布団から出た瞬間に転びそうになったり、玄関のドアでつまづいたり、日に何度も転ぶようなことはなかった。些細な事故ではあるが、これほど連続して続くと不安になるものだ。
そのうち、瑣末な事故が徐々に大きくなり、交通事故にでも巻き込まれるのではないか、と考えてみたりもする。
1117相田歩が何もない場所で躓くようになったのはここ数日のことだ。
元々そそっかしい性格ではあった。けれど、朝布団から出た瞬間に転びそうになったり、玄関のドアでつまづいたり、日に何度も転ぶようなことはなかった。些細な事故ではあるが、これほど連続して続くと不安になるものだ。
そのうち、瑣末な事故が徐々に大きくなり、交通事故にでも巻き込まれるのではないか、と考えてみたりもする。
さめしば
MOURNING※供養※ 灼カバワンドロワンライのお題「食欲の秋」で書き始めた作品ですが、タイムアップのため不参加とさせていただきました。ヴィハーンと山田が休日にお出掛けする話。⚠️大会後の動向など捏造要素あり しゃくっ。くし切りの梨を頬張って、きらきらと目を輝かせる男がひとり。
「……うん、おいしー! すごくジューシーで甘くって……おれの知ってる梨とはずいぶんちがう!」
開口一番、ヴィハーンの口から出た言葉はまっすぐな賞賛だった。「そりゃよかった」と一言返してから俺は、皮を剥き終えた丸ごとの梨にかぶりついた。せっかくの機会だ、普段はできない食べ方で楽しませてもらおう。あふれんばかりの果汁が、指の間から滴り落ちる。なるほどこれは、今まで食べたどの梨より美味い。もちろん、「屋外で味わう」という醍醐味も大いに影響しているのだろう。
——俺とヴィハーンはふたり、梨狩りに訪れていた。
長かった夏の大会が幕を閉じ、三年生はみな引退し、そしてヴィハーンは帰国の準備を着々と進めていた十月下旬のある日——「帰る前になにか、日本のおいしいものを食べたい!」ヴィハーンから俺に、突然のリクエストが降って湧いたのだった。
3596「……うん、おいしー! すごくジューシーで甘くって……おれの知ってる梨とはずいぶんちがう!」
開口一番、ヴィハーンの口から出た言葉はまっすぐな賞賛だった。「そりゃよかった」と一言返してから俺は、皮を剥き終えた丸ごとの梨にかぶりついた。せっかくの機会だ、普段はできない食べ方で楽しませてもらおう。あふれんばかりの果汁が、指の間から滴り落ちる。なるほどこれは、今まで食べたどの梨より美味い。もちろん、「屋外で味わう」という醍醐味も大いに影響しているのだろう。
——俺とヴィハーンはふたり、梨狩りに訪れていた。
長かった夏の大会が幕を閉じ、三年生はみな引退し、そしてヴィハーンは帰国の準備を着々と進めていた十月下旬のある日——「帰る前になにか、日本のおいしいものを食べたい!」ヴィハーンから俺に、突然のリクエストが降って湧いたのだった。