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    #Sco博

    nbsk_pk

    DOODLESco博、成り行きで衆人環視の中でキスする話。
    「…というわけで私と彼の初キスはコーヒーとドーナツの味だったんだ」「キャー!!その話詳しく!!」(背後で盛大にビールを噴くSc)
    キスの日記念日「本日は『キスの日』ですので、スタッフの前でキスをしていただきますとペア入場券が半額になりまーす」
    「は?」
     びしりと固まったScoutの視界の端で、形の良い頭がなるほど、と小さく頷いたのが見えた。


     どうしてそんな事態に陥っているのかと呆れられたところでScoutに言えることはひとつしかない。ドクターに聞いてくれ、である。次の会合場所の下見のためにドクターとScoutがクルビアのとある移動都市に到着したのは昨日のことだった。しかし入管でのトラブルのためにドクターが持ち前の頭脳と弁舌と少しどころではない金銭を消費した結果、『些細な記載ミス』は無事に何事もなく解決し、しかし二人が街に放り出されたのは既にたっぷりと日も暮れた頃だったのである。ずいぶんと軽くなってしまった懐を抱えながらもかろうじて取り戻せた荷物を抱えて宿へとたどり着けたときには、あのドクターですら口を開くのも億劫といった始末であったので、定時連絡だけを済ませてこの日は二人とも早々にベッドの住人となることにした。そして翌朝、道端のスタンドで買ったドーナツとコーヒーを片手に地図を広げて予定を組み直していたドクターは、食べきれなかったドーナツの半分を(この時点でScoutは二つ目をすっかり平らげ終えていたというのに!)Scoutのスカーフに覆われていない口元に押し付けながら、まずはあの展望台に行こうと言ってこの都市のどこからでも見える高い塔を指さしたのであった。
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    nbsk_pk

    DOODLEオフの日に角と尻尾ぴかぴかにして博に会いに来るScさんの話。両片思いすれ違いもだもだ美味しいーーーーーーー
    ぴかぴか バベルがロドス・アイランドという陸上艦を拠点として運用し始め、しかしいまだそこでの生活に慣れるまでには至っていない頃。久方ぶりの休みをもらったScoutは、しかしドクターの執務室で居心地悪く尾を揺らしながら立っていた。


     無論のこと狙撃兵でもあるScoutは命令があれば一日でも一週間でもその場で身じろぎひとつせずに静止し続けることは可能だった。だが今の彼はオフであったため、先ほど提出した書類とScoutをチラチラと往復するドクターの視線にとうとう耐え切れずに口を開いた。
    「何か不備があっただろうか」
    「あ、あぁ、いや。報告書は大丈夫だ」
     とは言いつつもドクターの視線はScoutから、厳密に言えばScoutのやや頭上から外されることはない。何か粗相をしでかしてしまっただろうかと内心冷や汗をかきつつ、現在のおのれの恰好を思い返してみる。とはいえ私服というものを所持していないScoutの現在の姿はといえば、いつもの恰好から上着と装備を外しただけでしかなく、別段おかしなものでもないはずである。帽子だっていつもかぶっている愛用の品であり、目立つ穴やほつれがあったわけではなかったはずだ。ひょっとして同僚の誰かに恥ずかしいいたずらでも仕掛けられているのだろうかと不安になって来たScoutは――なにせ同僚は一癖も二癖もある連中が勢ぞろいしているため何をされてもおかしくはないのである――後ろ手に組んだ腕を握りしめ、言葉を発した。
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    DOODLESco博。料理上手だった人の話。実際そこまで上手というよりは器用にいろいろ作れる人、くらいだったら萌える。
    スプーンひとさじの幸せ「どうして君が作るとこんなに美味しいんだろう」
     同じ缶詰なのに、とぼやくドクターの手元で、年季の入ったステンレスのカップがからりと音を立てた。


     それがほんの短い期間であったとしても、荒野で生き延びるというのは苦難に満ちた行為である。たとえ十分な準備があったとしても、目の前に突如として天災が現れてしまえば何もかもが終わりであるし、そうでなくとも哀れな旅人の身包みを剥ごうと手ぐすね引いている連中など掃いて捨てるほどうろついている。だから、この頑強とは到底いえない元学者である男が荒野を渡るすべを知っているのは非常に奇妙なことだとScoutには思えたのだった。
     荒野に点在する小さな集落への交渉役にみずから名乗りを上げたのはドクターだった。古い知り合いがいるから、というのがその主たる理由で、あまり警戒されたくないのだという言葉に従い護衛は最小限、率いる小隊は近くの渓谷に待機してもらいドクターとScoutだけが数日かけて谷の底の集落へと向かっている。進むスピードこそゆるやかであったものの、ドクターの足取りはしっかりしたもので、むしろ斥候であるScoutの足によくついてきているものだと感心するほどだった。
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    DOODLE博の本名が知りたかっただけなのに特大の爆弾落とされたScoutさんの話
    名前を呼んで[Sco博♂]「■■■・■■■■……ああ、呼びづらいでしょうから、よろしければ”ドクター”と」
     彼はその立場が立場であるので、このような商談や交渉の席に呼ばれることが非常に多い。『私にもできる数少ないことなんだ。ほら、私のボウガンの成績は知っているだろう?』などと嘯く口調は本気そのものだったが、その内容を真実ととらえるような人間はどこにもいないだろう。不発に終わった冗句に肩をすくめながら、彼は本日もまたにこやかにそのふくよかなキャプリニーの男性と握手を交わすのだった。


    「■■■・■■■■?」
    「驚いた。君はとんでもなく耳が良いな。だがそれは今回だけの偽名だからおぼえておく必要はないよ」
     ということは、ここに来ることはもう二度とないのだろう。交渉は順調に進んでいた様子に見えたのだが、彼の中ではもう終わりということらしい。せっかく、と思いかけてScoutはその理由を自覚し、そっと飲み込んだ。なにせその見つけた理由というものがあまりにもみっともない――せっかく彼の真実の一端に触れたと思ったのに、というものだっただなんてウルサス式の拷問にかけられたって口を割れるものではなかった。などと葛藤するこちらのことなどまったく気にも留めずに、彼はいつも通りの温度のない口調で言葉を続けている。
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