YNKgameMAIKING書きかけなので名前変換対応してなくて夢主の名前は「ナマエ」になっているので、そこは各自補完してください! 5704 YNKgameDOODLE初恋こじらせたペイター君が想い人を犯す話pass「18歳以上ですか?」 4035 YNKgameDOODLEラスティと621♀がヤってるだけの話pass「18歳以上ですか?」 3224 YNKgameMOURNINGAC6曇らせ④V.ⅣFault 彼を思い出すとき、ラスティの脳裏に浮かぶのはルビコンの陽光を受けて空を行く、一機のACだった。 そこから降り、ヘルメットを脱いで汗とともに髪をかき上げる。 きりりとしたまなざしが自分をとらえ「ラスティ」と名を呼んでくれるのと同時に、戦士めいた彼の表情が柔らかくなる。 彼は五つほど年上の、ラスティの先輩で、兄貴分で、憧れだった。 同年代の誰よりも早くACに乗り始め、様々な訓練を行い、やがては解放戦線を――いや、そんな枠では収まらず、ルビコン全体を引っ張っていくであろう秀才、あるいは天才。 厳しい訓練を行い、周囲からの期待に重圧、星の未来まで背負わされながらも、彼はいつだって穏やかに笑い、誰に対しても物腰柔らかに接していた。 5518 YNKgameDOODLEメスメルがメリナの代わりに巫女をしてくれる世界線の話 弱者を見捨てぬまったく新しい『律』に、興味がなかったと言えば嘘になる。 むしろそれが実現できればどんなに素晴らしいだろう、と思いはした。これまでのどの世界でも、そんなことは叶わなかったから。 でも結局絵空事だったらしい。 虚しさを抱きながら、褪せ人はこれまでと同じように王を待つ礼拝堂で目覚め、その先に現れた接ぎ木の王子を淡々と処理する。 少なくとも八度目の目覚めだ。或いはもう少しばかり、多いかもしれない。 だがやることはいつも同じ。崖から落ち、漂白墓地を進んでリムグレイブに出たら、ヴァレーに嫌味を言われつつ適当にツリーガードをあしらって、エレの教会でカーレと話す。 何度話しても彼のことは好きだ。数少ない良き人だ。また彼と会えてうれしいなどと思いながら、関門前の廃墟に向かって祝福に触れる。 2462 YNKgameMOURNINGAC6曇らせ③V.Ⅲグッドナイト、スイートハーツ ヒトはなぜ、戦うのか。 なんて疑問は、とうの昔にどうでもよくなった。 だが、戦場に渦巻く欺瞞・怨讐・欲望――あらゆる感情に、自らが雇われの諜報役としてその一端を担いながらも、オキーフは嫌気がさしていた。 何もかも――自分の生死さえどうでもよくなるほどに嫌気がさし、気分はひどく落ち込んで、だからある雨の日、彼は寂れたスラムの片隅、ゴミと死体の匂いにまみれた路地、汚れた水溜りの上に腰を下ろし、そのまま目を閉じた。 ◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇ 「あ、起きた」 頭がぼんやりとしている。 オキーフは未だぼやけた視界を明瞭にしようと何度もまばたきをしながら、自分を覗き込んでいるらしい誰かを見上げた。 独り言のような声を漏らしたのも、今自分を覗き込んでいる彼女だろう。 8853 YNKgameMOURNINGAC6曇らせ②V.Ⅱそして最後に 定時で仕事を終えた部下たちを見送りつつ、彼らの進行度を確認して明日の業務に備え、その後はデスクの上を軽く整えてフロアの電気を消し、施錠をして、定時から一時間以内には退勤し、妻が待つ家に帰る。 まさか辺境惑星に来て、こんな「当たり前」の夫婦生活を送ることになろうとは。 車に乗り込んだスネイルは、基地内数分の距離をそこそこのスピードで、かつ安全に飛ばしつつ帰宅。 玄関を抜け、リビングにつながるドアを開けると、暖かな空気とともに食欲を刺激する良い匂いが彼を出迎えた。 「おかえりなさい、スネイル」 対面式のキッチンからこちらを見てわずかにほほ笑んだ妻に「ええ、帰りました」と返事をして、スネイルは脱いだコートをクローゼットにしまう。 5802 YNKgameMOURNINGAC6曇らせ①V.Ⅰそして気が付くと、俺はこのクソ寒い星にいた「しばらくうちで暮らすことになったの。仲良くするのよ」 幼い彼のことを思い浮かべるとき、フロイトが思い出すのは初めて会った時のシーンだった。 言い聞かせるような母の言葉と「ずいぶんなまっちろいなあ」と笑う父の声。 母の少し後ろに立った彼は、父の言う通り美白を通り越して青白すぎる体をしていて、今にも倒れそうだと幼いフロイトは思う。 「同い年なのよ」 彼の背を押しながら、母が言う。 同い年にしてはずいぶん小さいし、細い。青白いのを考えると、何かの病気なのではと幼いフロイトは思ったものだ。 きっとここが空気のいい田舎だと思って、療養でもしに来たに違いない。 彼の父と自分の父が幼馴染で、その縁で来ることになるのは知っていたが、事情までは知らされていなかった。 7004 YNKgameDOODLEペイター君の性格が悪いかもしれません。マジでごめん。でもペイターとペイトって似てるし、ペイトってパッチだから…ペイター君がV.Ⅰとレイヴンをパッチ蹴りする話「あの駄犬が……!」 わなわなと握りこぶしを震わせながら憤るスネイルを尻目に、ペイターは命じられ通りかの駄犬――独立傭兵レイブンへ送信する依頼案件の作成を行っていた。 アーキバスとベイラムだけでなく、ここのところ解放戦線の依頼も積極的にこなすようになったレイヴンの動きは、独立傭兵らしいといえばその通りなのだが、スネイルは作戦を台無しにされてかなりご立腹らしい。 なら倍の値段でこちら側につく依頼を送るか、或いは完全にこちらに懐柔してしまえばいいのに、と考えながらキーを打ち込んでいたペイターはハッと気が付いた。 「バスキュラープラント奪取の目星がついたら、ファクトリー送りにしてくれる……!」 スネイルはそう言うが、別にレイヴンがいなくてもバスキュラープラント奪取は確実と思われた。 5508 YNKgameMAIKINGイイ感じに書けたのでは?と思ったので途中経過でうp。都会では新世代の~くだりとか、オキーフさんの一人称後で確認して修正する。オキーフと嫁が出会った時の話 ヒトはなぜ、戦うのか。 なんて疑問は、当の昔にどうでもよくなった。 だが、戦場に渦巻く欺瞞・怨讐・欲望――あらゆる感情に、自らが雇われの諜報役としてその一端を担いながらも、オキーフは嫌気がさしていた。 何もかも――自分の生死さえどうでもよくなるほどに嫌気がさし、気分はひどく落ち込んで、だからある雨の日、彼は寂れたスラムの片隅、ゴミと死体の匂いにまみれた路地、汚れた水溜りの上に腰を下ろし、そのまま目を閉じた。 ◇◇◆◇◇◆◇◇◆◇◇ 「あ、起きた」 頭がぼんやりとしている。 オキーフは未だぼやけた視界を明瞭にしようと何度もまばたきをしながら、自分を覗き込んでいるらしい誰かを見上げた。 独り言のような声を漏らしたのも、今自分を覗き込んでいる彼女だろう。 2721 YNKgameDOODLEハピエン?IF~ドMの目覚めを添えて~スネイルとアキバ上級役員令嬢嫁の話 一体何がどうなっているんだ。 スネイルは困惑していた。 「この際だからはっきり言うけど、あなたを結婚相手に選んだのは、候補の中で一番若いからでも容姿がまあまあいいからでも、これから出世してくれそうだからでもなんでもなくて、あなたが前線に出るAC乗りで一番早く死んでくれそうだったからよ」 眼鏡をかけていなくても強化手術済みの目はあたりの光景をよく捉えた。 シミのある天井、白やアイボリーに青、清潔そうな色で統一された視界、消毒液とリネンの匂い、自分に繋がれたいくつものチューブと自分が横たわるベッド脇に置かれた点滴。 それから、ベッドの傍らで泣きながら話続ける妻の姿。 「死んだあなたを忘れられないふりをすればしばらくは再婚もさせられないだろうし、悠々自適な未亡人生活を送る予定だったの。子供ももちろんいらないわ。そのために若さと顔の良さしか取り柄がないくせにウザったくて面倒で煩わしいあの女をわざわざおじいさまに引き合わせて跡継ぎを生ませたんだから」 6197 YNKgameDOODLE621がずっとしゃべってるけどスラウォルです。スラウォルを後押しする621・破 あれからウォルターとクソジジイ、どうなったと思う? お互い頑固っぽいし、あーし的には一発ガチンコあっかなって思ってたんだよね。 二人ともいい歳だし殴り合いにはならなくてもケンカにはなんだろうなーって。 でもま、そうやって腹ンなかぶちまけないと、すっきりしないっしょ。 で、あいつら予想外にドッタンバッタンやってくれたわけ。 あーしは致命的な量?のコーラルを浴びてマジでだるぅってなってんのに、もうめっちゃうるさいからいい加減クレーム入れようと思ってウォルターの部屋に行ったの。 そしたら、マジウケる。いやもう笑うしかないっしょ、あれは。 だってめっちゃ濃厚なディープキスしてるし。 なんでやねんって、マジ光の速さでツッコミいれるとこだったけど、あーしは空気読めるし? 2913 YNKgameDOODLE続くかはわからない。スラウォルを後押しする621・序 意味とか名前とかはさ、別にどーだっていいわけ。 あーしは冷凍マグロ状態で廃棄寸前だった役立たずで、そんなあーしを買ったのがハンドラー・ウォルターだから、あーしはハンドラーに従うしかないし。 ハンドラーがやれって言ったらやるし、やるなって言ったらやらない。以上って感じ。 ま、思いのほかあーしは強いし? ちゃけば、買った金額ぐらいの働きはしてるんじゃない?って思うわけ。 だからさ、たぶんハンドラー・ウォルターも、あーし一人でここに潜入させるんだろうし。 んな期待されたら、やるしかないっしょ、みたいな。 『単機での夜間潜入となる。気を引き締めてかかれ』 言われなくてもわかってるし。 『独立傭兵が単機で仕掛けてくるとは、封鎖機構も想定していない』 3268 YNKgameDOODLEスネイルとアキバ上級役員令嬢の嫁の話バレンタインなので「バレンタインデー?」 もうすぐ日付も変わろうとする時間。 残業を終えて帰宅したスネイルは、いつもなら先に寝ている妻が珍しくダイニングで待っていることに、まず驚いた。 何か言いたいことでもあるのだろうか、と内心身構えていると、彼女はテーブルの上に置いた皿を指差して「今日はバレンタインだから」と答える。 白磁の皿に同じ白のレース紙が敷かれたそこには、丸い茶色の塊が置いてあった。 「恋人や夫に、チョコレートをプレゼントする日なのよ」 スネイルのことは見ず、妻は茶色の塊――チョコケーキだろう――を見つめている。 形式的に用意した、と言わんばかりのその仕草に、スネイルは舌打ちをひとつ。 「こういったくだらない行事を行うつもりはないと、最初に言ったはずですが」 5070 YNKgameMOURNINGギャグみたいなもんだからふわっと読んでほしい使用人に初恋するハンドラー・ウォルターの話。01。ビビビッときた 先んじてルビコン入りした621に遅れること数日。 ハンドラー・ウォルターも彼が待つ隠れ家へと到着する。 AC格納庫、移動ヘリ、その他必要な施設を詰め込んだそこは、かつて技研の研究所だったらしい。 厳しい寒さを象徴する雪は、都合よくこの施設を隠してくれている。 RaDのカーラを通じて、自分たちをサポートする要員もすでに集められているらしい。 だが、ここはルビコンだ。 常に気を引き締めていなければならない。 ハンドラー・ウォルターは杖を握る手に力を込めつつ、隠れ家へと踏み込み―― 「お待ちしておりました。はじめまして、ハンドラー・ウォルター。これからよろしくお願いします」 スッと伸びた背筋。ダークグレーのスーツにインナーはハイネックのニット。 8403 YNKgameMOURNING全裸の部下と同衾するオキーフの話(https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=21205704)の続き。部下にヘキがバレるオキーフの話 彼はいつだって、疲れたような顔をしていた。 下がった目じりは生来の物かもしれないがなんとなく眠そうに見えるし、濃いクマがそれを誇張する。 溌溂とした印象はなく、その地位にふさわしい実力や所属に見合った頭脳を持っていたとしても、これまで見てきた上司のようにいきなり拳を振り上げたり怒鳴ったりして暴力に訴えるタイプではないだろうし、かといって性的に旺盛でもない、ということもわかっていた。 だから彼が、たらふく飯と酒を与えた後、薬で深く眠った私に何をしているのか、単純に気になったのだ。 一度目はきっと本当に、私がアルコールの加減を間違えたのだろう。だが二度、三度と続けばさすがに考えずにはいられない。 抱かれたような形跡はなかった。危なっかしい人生を送ってきたので自分でも意外だが、私は処女なのだ。彼が完璧に痕跡を消そうとも、さすがに破瓜すれば私自身がわかるだろう。 2967 YNKgameTRAININGミシガンが嫁のポスターやラミカを大事にしている話「あ?」 辺境惑星ルビコン3。ベイラム基地内、レッドガン部隊に宛がわれた建物の廊下に見慣れぬカードケースを見つけて、イグアスは足を止めた。 革製のずいぶん使い込んで年季が入ったそれは、ところどころ変色してはいるが元は良い品なのだろう、縫製がほつれることもなくいっそう滑らかになった革が良く手に馴染む。 このぐらいの品を使っているのなら、年上の連中だろう。中身を見れば誰のものかわかるだろうか。 イグアスは拾い上げたそれをなんのためらいもなく開いた。ここが生まれ育ったスラムならば中身なんて改められることもなく二束三文で売り飛ばされるか、個人情報をコピーされてあっという間に悪用されただろう。 落とす方が悪いと思いながら取り出した一枚目には、腹が立つほど見慣れた、しかし知った顔よりも若干若いクソ親父――ミシガンの顔写真がプリントされている。ライセンスカードだろう。 6143 YNKgameDOODLEスネイルとアキバ上級役員令嬢の嫁の話いい夫婦の日なので。 ふ、と基地内購買に、平時には見ない彩りを見つけて、スネイルは足を止めた。 水が溜まった縦長の容器に突っ込まれ、レース柄がプリントされたセロファン紙に包まれたそれは、小さいが確かに花束だった。 基地内にある食糧生産用の畑では、その隅、廃材などを利用して誰かが趣味で育てている花畑があるらしく、必要に応じて注文すればそれなりの花束を用意してもらえることは知っていたが、こうして既製品として売られているのは珍しい。 誰かの注文がキャンセルされたのだろうか。 立ち止まって考えるスネイルを見かけた購買の店員が、にこりと微笑んだ。 「今日は11月22日、ゴロ合わせで”いい夫婦の日”なんですよ。この基地にはご夫婦でいらっしゃっている方も少なくないですし、ちょっと用意してみたんです」 2835 YNKgameTRAINING解放者√後のラスティに執着される整備士♀の話②承 戦友――レイヴンの声に応え、共に企業と戦う。 遥か彼方、高く遠い空の上。地上から聞こえる仲間たちの声に満足感を得ながら、戦友と認めた男と共に、同じ目的のために戦う高揚感に、はっきり言ってラスティは興奮していた。 だが己の使命を忘れたわけではない。 だから後ろ髪を引かれる思いを引きずりながらもレイヴンと別れ、彼のサポートをすべくアーキバス艦隊の殲滅に向かった。 そしてそこで、不明機体の放つ赤い閃光に体を焼かれた。 「……」 なすすべもなく落下したスティールヘイズ・オルトゥスは運よくグリッドの一部に引っかかり、発動したターミナルアーマーのお陰で首の皮一枚繋がったような状態ではあったものの、閃光の影響か、或いは興奮のまま新機体に無理をさせすぎたせいか、損傷が激しく、機体はもちろんモニタや計器すべてが沈黙して、ピクリとも動かない。 6397 YNKgameTRAININGこの618はスッラに拾われた後介抱されてる時もめちゃくちゃ威嚇するし噛みつくし隙あらば蹴ろうとするけど食事の時だけはすごい速さで来てすごい速さで食べてまためちゃくちゃ威嚇すると思うスッラが618を生かす話 魔が差した、と言えばそれまでなのかもしれない。 或いは、いい加減倦んでいたのだろう、とスッラは思う。 『618、応答しろ』 「……」 暗闇に降りしきる雨は、破壊されたコアに横たわる猟犬を無慈悲に濡らしていく。 赤い血と混ざって流れていく命に、しかし彼女は焦りの様子さえ見せず、エンタングルを見上げていた。 『どうした、618……!』 猟犬――C4-618。それしか名を持たない飼い犬は、珍しく感情を滲ませる飼い主の声にふと表情を和らげた。 そうしてそれが誇らしいものであるかのように、動けぬ体をわずかに動かして胸を張り、声を紡ぐ。 「ハンドラー・ウォルターへ、報告。任務は、無事……ッ、遂行しました」 『それはわかっている。交戦中の敵機はどうなった』 3090 YNKgameTRAINING解放者√後のラスティに執着される整備士♀の話①起 ちらりと見えた廊下の先の人影に、ナマエは思わず俯き加減で進む足を速める。 かつてはBAWSの関係機関としてひっそりと稼働が行われていたこの工場も、レイヴンと共に解放戦線がルビコンを企業から解き放った今は、多くの人で賑わっていた。 当然廊下には、彼と自分以外の人間も行き交っている。 できるだけ足早に、そして何も気づいていないように、声を掛けられたりする前に彼の視界から消えなければ。 ナマエはそう思いつつ、腕に抱いたファイルをぎゅっと握り締めた。 瞬間、バン!と何かを叩きつけるような音が近くで聞こえて、びくりと肩を震わせ足を止める。 敵襲か?!と振り返ったが、ナマエと同じように動きを止めた人々は、むしろナマエを見つめていた。正確にはナマエの後ろ、その拳を壁に叩きつけ、彼女の進行方向をふさぐように立ちはだかる、ラスティを、だったが。 3357 YNKgameTRAININGスネイルとアキバ上級役員令嬢の夢主の話+ホーキンス①出会い「ああ、君がスネイル君だね?」 アーキバス本社主催の、親睦会。 ホテルのワンフロアを貸し切って盛大に、かつ豪勢に行われるそれは、大企業故に顔を会わせることもない支社や他部署の面々と交流すると言う文字通りの役目もあるが、スネイルにとっては、別の意味を持っていた。 「お久しぶりです」 一見穏やかそうな風貌の、老齢というには少し早い年頃。 アーキバスの中でも遥か上層、上級役員という肩書がついた男は、目の端のしわを深くしながら柔らかく微笑み、それからスネイルの働きぶりを讃えた。 「まだ若いのに、強化人間部隊のナンバーツーなんだろう? その上あのフロイトをうまく使うとは……。苦労も多かろうに、よくやってくれているね」 4705 YNKgameMAIKINGルビコン基地のメガファームで農業用MTを駆るフロイトの話 特殊なビニールシートに包まれた広大な人工農場は、寒冷化したルビコンにあって常に植物の育成に最適な温度が保たれている。 アーキバス、ルビコン基地に勤める全職員の食糧生産を賄う開発農産部のメガファーム内では、太陽光を模した人工光の元、せわしなく農業用MTが働き、いつだって人手が足りないほどだ。 だが今日ばかりは少々事情が違う。 手元の端末に表示された成長指数と収穫予想数から顔を上げて、農産部職員は1機のMTを見つめた。 両肩にはバズーカ……ではなく、農薬散布用ドローンを2機従えたそのMTは勝手知ったる鮮やかな動作で広い農地に、効率よくかつ素早く農薬を散布していく。 繁忙期や人手不足の際にどこからか連れられてきては手助けをしてくれる乗り手のことを、職員は良く知らない。 685 1