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    bell39399

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    bell39399

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    一日中休んでたせいか、さっき突然やる気が出たので超急いで書いた!

    超謎時空大晦日バンエレです。

    #七つの大罪
    theSevenDeadlySins
    #バンエレ

    ゆく年くる年バンエレちゃん前編「じょやのかね?」

     バンの口から出た聞き慣れない単語にエレインは身を乗り出した。かね、というところになんとなく気を引かれたのだ。金なら不穏、でも鐘ならちょっと楽しそう。
    「ほら、商店街の先の寺にデカい鐘があったろ? 」
    「あっ、楽しそうな方の【かね】ね!」
    「は? まぁいいや、あれをだな、みんなして交代でつくんだ、百八回。何だっけな、鐘をついて何かこう、年内にアレ的なヤツを祓って、来年からスッキリ行こうぜ、的なソレっぽい大晦日の風習だな♪」
    「みんなって、お寺の皆で? 大変そうね」
     アルバイトでも雇うのかしら、と寺の面子を思い浮かべる。確かあそこに住んでいるのは初老の住職とその家族だけだ。だがバンは首を横に振ってニヤッと笑った。
    「いや、つきたい奴なら誰でも♪」
    「誰でも!」
     思い通り、凄い食いつきの恋人にバンはますますニヤニヤした。
    「先着順で♪」
    「たいへん! ならば早く行きましょう、バン!」

     寺の近くを通る度、エレインが鐘を妙に気にかけていた事には気付いていた。だからこそ彼自身はまったく興味のない、というか今までほとんど認識の外にあった除夜の鐘の事を思い出し、話題に上げたのだ。

    「だって、あんなに大きな鐘なのよ」
     エレインの足取りはいつになく軽やか、というより速歩だ。
    「はぁ、はぁ。誰だって、一度は鳴らしてみたくなるわ。はぁ、たった、はぁっ、ひゃくはっかいじゃ、もう、ぎょうれつ、かも。はっ、はっ、すっごく、ならんで、いるかも!」
    「わかった、わかった♫」
     もはや競歩のスピードで顔を赤くして歩くエレインを、バンはひょいと持ち上げる。息が切れて抵抗もままならない彼女は、そのまま抱っこで運ばれていった。

    誰がこの寒空の下、わざわざ有名でもない寂れた寺の鐘つく為に並ぶかっつーの。でもエレインが早くっつーならしゃーないわな♫

    というバンの認識は甘いと言わざるを得なかった。エレインが危惧したよりは少なかったが、そこそこ【すっごく並んでいた】のだ。

    「マジか♪」
    「あのう、鐘まだつけますか!」
     美しい金髪をバサバサにしたエレインはバンの腕から降りるや、ほっぺを真っ赤にしてハァハァ言いながら列の最後尾にいる寺の息子に尋ねた。
    「大丈夫ですよ、こちらに並んでください」
    「良かった! ありがとうございます。良かったね、バン!」
    「ああ、そうだな♪」
     バンは心の底から同意する。最高のエレインの笑顔が拝めてマジで良かった!
    「ワクワクしちゃうわね!」
    「オウ♫ しかしお前、髪の毛スゲー事になってんぞ?」
    「え。やだ!」
     慌ててバッグからクシを出そうとするエレインの手をそっと制し、バンは優しく金糸をほぐしていった。
    「もう大丈夫だぜ」
    「ありがと! ふふっ、やぁね、私ったら。バンと新しいことをするのが楽しみで」
     白い顔は桃色に紅潮し、薪の火できらめく髪が額縁のように美しい笑顔を縁取っている。バンはその時に初めて、彼女が鐘をつく事ではなく、自分との思い出を増やす事に夢中になっていたのだと気がついた。
    「そうだな」
     そして、真心から同意した彼は、感謝の気持を込めてりんごのようなほっぺたにキスをした。

     小一時間ほど並んだだろうか。寒空の下で行列に並ぶ作業は、バンが考えていたように退屈なものではまったくなかった。エレインはいつになくはしゃぎ、薪の炎や揺れる影を見て大喜びだ。他愛のない話も沢山して、いつしか自分たちのバンは目前に控えていた。
    「ドキドキしちゃう」
     つく間際、エレインはひそひそ声でバンに囁いた。
    「一緒にヤルから大丈夫だ♪」
     撞木の綱を持つ小さなエレインの手の上から、バンの大きな手が重なる。
    「そうよね」


    続きは年明けに!!
    (前編より短いよ!)
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    bell39399

    MAIKINGバンエレ水浴び一人アンソロその1(2以降があるかは謎)

    途中まで書いたやつポイ。
    一人称に直すかも。なんとなく
    それを見た時、バンは幻を見たのかと思った。もしくはまだ寝ぼけているのか。
     

     夜中、水音を聞いた気がしてふと目が覚めた。もとより熟睡することのないたちだったが、この森に来てからは妙によく眠れる。にもかかわらず、だ。それに何故か少し冷える。
     その原因に気づき、思わず自嘲した。なんの事はない、隣で寝ていたこの森の聖女がいなかっただけの事だ。
     この森も、この森である秘宝を守っているという少女も奇妙な事だらけだった。安らぎやぬくもりとは無縁の生活を送ってきたバンだったが、ここに来てからは気持ちが凪いでいる。不思議なことだが本能で警戒する必要がないと感じていた。
     エレインと名乗る妖精少女(本人曰く千年は生きているらしいが)とのやり取りも実に愉快だった。彼女はバンの他愛のない話を夢中で聞いて、四季のようにくるくると表情を変えながらバンの言葉の一つ一つにいちいち反応する。時には金色の睫毛を伏せ、時には頬を膨らませ、そして何よりよく笑った。バンは彼女の笑顔で初めて「花が綻ぶような」という形容の意味を知った。
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