夜空の下で。その7!「うーんこれは」
「迷ったな、わりぃ♬」
てくてくのんびり街道を歩くこと1日半、「この道飽きた〜♪ こっちが近道だからこっちから行こうぜ♬」という、なんの根拠もないただの思いつきのバンの提案により街道を外れ更に半日、あからさまに目的地からずれた所に二人はいた。
「急ぎじゃないしね、構わないわよ。こうなる気がしてたし」
星の位置もおかしいし、小鳥たちのうわさ話もなんか変だし、とエレインはにやりと笑う。
「何だよ〜、わかってて黙ってたってか? お前もヤルな〜♬」
「だって道に迷うのも楽しそうじゃない」
「カカッ♬ で、結局野宿だな♪」
正しい道には明日、明るくなってから戻ろうということで、二人潔く寝る場所を探し始めた。森に慣れ親しんだ二人にとって森である時点でどこでも平気なのだが、それだけに心地よい場所にもこだわりがある。
「あっ」
突然、エレインが何かをひらめいたように声を上げ、ふわりと上に飛んでいった。
「ねぇバン、ここ! とってもステキよ!」
ここ、というのは眼の前にそびえる大樹の上のことらしい。普通の人間なら怯む高さだが、バンはひょいひょい、と気軽に登って行った。
「オオ♪」
てっぺん、エレインがいる辺りまで登りきり、バンは思わず歓声を上げる。そこだけ枝葉が複雑に絡み合ってまるで心地よいベッドのようだ。そこにエレインが不思議な力で呼び寄せたツタを絡ませて、自然物とは思えないほどの快適な空間ができあがった。
「こりゃ、最高にごきげんだな♪」
「それにほら見て、星も月もこんなに綺麗」
「ああ……♬」
大きな木の上。二人で見る夜空。
否応なく思い出されるあの七日間。
ただ二人の距離は、あの時よりもずっと近かった。
むかしのことをおもいだして、おもいでにひたりました。kなしいこともあったけど、かけがえのない、とtてもいいおもいでです。
きようのことも、きっとすごくいいおもいでになるとおもいまし。らんすろっとのおかげですね。
(頑張ってエレインが書いたぜ。俺も同じ気持ちだ)
つづくよ!