ラブレターの日警告。このメールには彼の愛が含まれている。
──開いたならば、恋しさが抑えられなくなる。
ダンテは時折出張に出る。
会長であるロージャについていくこともあれば彼一人がその代理として行くこともあった。
他の区であっても彼はワープ列車に乗りたがらなかったから、必然的に移動で日数が嵩む。
最も、内密にかいつまんで話されたW社のからくりを知った上で乗って帰ってこいと言う者もいなかったが。
あなたがおぞましい目にあうことと天秤に乗せるまでもない、ただ私の焦がれる日数が少し増えるというだけで。
夕食のとき、<ちゃんと食べてる?>と画面の向こうで微笑むあなたへ手を伸ばしたくて仕方がなかった。
「はい。大丈夫です」
彼がいないと食欲の湧かない私を気遣い、極力時間のあう限り遠隔でも食事を一緒にとるようにしてくれている。
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