「♪も~い~くつ寝ると~お正月~♪お正月には凧上げて」
歌を歌いながら俺と手を繋いで歩く暁人。正月ということで特にうんともすんともなくいつも通りにアジト行こうと言うことになった。暁人にお年玉をあげた時の顔は印象に残っている。
「・・・いいの?」
「ああ」
のし袋を開けて中に入っていた万札を見た途端、目を白黒させ驚いていた。表情が変わらなくても最近は目で感情を読み取ることができるようになった。
「でも・・・こんなにいっぱい・・・」
「気にするなって言ってんだろ?お前には色々と世話になってるからその礼だと思ってくれればいいさ」
そう言いながら俺は暁人の頭を撫でた。最初はびっくりしたような顔をしたがすぐに笑顔になり、気持ちよさそうな顔になる。
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