一人称
もののけたろう
DONE自己にとって、本当に大切なものは何かを考えたショートストーリーです。一人称視点での叙述トリックがあります。真理とは必ずしも主観によってもたらされるものではないです(それでは真理の在り処とは?)この主人公の行き着いた結論は果たして真理なのでしょうか。毛布の病朝のニュースでの占いでは
自分の星座が最下位だった
「大事なものを
失くしてしまうかもしれないから
気をつけろ」
だそうだ
だけど、占いは信じていないから
あまり気にはしない
こういうのは
自分の都合が良い部分だけ
真に受けておけばいい程度のものだ
私は、歯磨きをする手を
何気なく見た
起きた時には気付かなかったが
血が付いている
何処か怪我しているみたいだ
確かめるように自分の体に触れてみる
腕、胴体、脚、
特に変わった所は無い
洗面所の鏡で自分を改めて見ると
自分の胸元が真っ赤に染まっていた
ちょうど心臓の辺りだ、痛みは無い
来ていたシャツを恐る恐る脱ぐが
どこも怪我していなかった
意味が分からない
自分じゃないとすれば
誰かの血だろうか?
2054自分の星座が最下位だった
「大事なものを
失くしてしまうかもしれないから
気をつけろ」
だそうだ
だけど、占いは信じていないから
あまり気にはしない
こういうのは
自分の都合が良い部分だけ
真に受けておけばいい程度のものだ
私は、歯磨きをする手を
何気なく見た
起きた時には気付かなかったが
血が付いている
何処か怪我しているみたいだ
確かめるように自分の体に触れてみる
腕、胴体、脚、
特に変わった所は無い
洗面所の鏡で自分を改めて見ると
自分の胸元が真っ赤に染まっていた
ちょうど心臓の辺りだ、痛みは無い
来ていたシャツを恐る恐る脱ぐが
どこも怪我していなかった
意味が分からない
自分じゃないとすれば
誰かの血だろうか?
_uxu___o0
MEMO【自カプ詳細】閲覧は必須ではございません。必要に応じてご確認ください。
1~4枚目:キャラクター詳細(一人称・二人称,呼ばれ方,話し方等)
5~8枚目:テンプレートをお借りしたもの
9~11枚目:補足事項等
12~20枚目:小説(夢主の誕生日に書いたもの)
21~23枚目:小説(600日記念日に書いたもの)
Pass:51019102 23
8ma92taicho
TRAINING以前Twitterで少し話した無自覚五の七←五です。七からの矢印はご想像にお任せします。一応七五のつもりで書いてます。
※注意※呪専時代の七の一人称捏造してます。
仲良しの味(或いは、目的と手段が入れ替わる話)「すみません、そういったものは受け取れません」
お気持ちだけありがたくいただきます。
七海がそう言って他人からの貰い物をきっぱり断るところを何度も見た。
早い話が、俺のせいだったりする。
上層部の目の上のたん瘤と名高い俺だが、一度外に出れば五条家の至宝としての顔の方が知れ渡っている。
当然、俺に擦り寄ってくる奴もいるけど、俺は有象無象を相手にしない。
今日だって依頼主のオッサンがずっと俺の横で何か話してたけど、全部シカトして迎えが来るまで傑と電話して暇を潰していた。
電話の向こうで傑がやれやれといった風に笑っているのが聞こえた。
そう、俺は俺が許した相手以外に興味がない。まったく、これっぽっちも。
傑にそれとなく注意されたことがあるが知ったことではない。どうして俺が碌に知りもしない人間相手に気を回してやらねばならないというのか。
2738お気持ちだけありがたくいただきます。
七海がそう言って他人からの貰い物をきっぱり断るところを何度も見た。
早い話が、俺のせいだったりする。
上層部の目の上のたん瘤と名高い俺だが、一度外に出れば五条家の至宝としての顔の方が知れ渡っている。
当然、俺に擦り寄ってくる奴もいるけど、俺は有象無象を相手にしない。
今日だって依頼主のオッサンがずっと俺の横で何か話してたけど、全部シカトして迎えが来るまで傑と電話して暇を潰していた。
電話の向こうで傑がやれやれといった風に笑っているのが聞こえた。
そう、俺は俺が許した相手以外に興味がない。まったく、これっぽっちも。
傑にそれとなく注意されたことがあるが知ったことではない。どうして俺が碌に知りもしない人間相手に気を回してやらねばならないというのか。
ZN_salt
DOODLE名前 武内参(タケウチ ジン)身長 160cm
体重 57kg
誕生日 3/2
一人称 オレ
サッカー好き。よくキーパー役を引き受ける。誰よりも友達思いで、友達の言う事ならなんでも聞いてしまう。粋がって舐めた発言をし、相手を揶揄うクセがあるので、ヤラレ役にはもってこい。
st77meok
TRAINING桐ママの一人称。めっちゃ捏造。刑桐要素は匂わせ程度。トランペット私また失敗したんだ。よく分かんないけど、きっとそう。晃が、私の命の3倍大事な晃がブラスバンド部を辞めたって言う。
なんでどうしてあんなに好きだったじゃん。あんたが学校行く理由って8割ブラスバンドの為だったって私知ってる。
いじめられた?(親がホステスだから?)
練習についていけなくなった?(音楽教室に入れてあげるお金が無いから?)
トランペットが古いから?(お客からの貰い物!)
晃はごめんと謝ってテレビの前に座っている。放っておいてあげるべきなのか、抱きしめるべきなのか、こんな時って何が正解なんだろう。普通でまともな母親だったら何をしてやれるんだろう。
「母さんも仕事休んじゃおうかな」
「俺の為ならやめろよな」
1949なんでどうしてあんなに好きだったじゃん。あんたが学校行く理由って8割ブラスバンドの為だったって私知ってる。
いじめられた?(親がホステスだから?)
練習についていけなくなった?(音楽教室に入れてあげるお金が無いから?)
トランペットが古いから?(お客からの貰い物!)
晃はごめんと謝ってテレビの前に座っている。放っておいてあげるべきなのか、抱きしめるべきなのか、こんな時って何が正解なんだろう。普通でまともな母親だったら何をしてやれるんだろう。
「母さんも仕事休んじゃおうかな」
「俺の為ならやめろよな」
AtoriA@HPHM
MOURNING2020/2/21が、Y6C18の更新日、でした。女主人公の一人称SS。
⚠️メインストーリーの重大なネタバレを含みます。
6年目第18章を迎えていない方は、ご覧にならずに閉じてください。 7
siromisouemon
DOODLEテンカイチの風魔小太郎。一人称が「小太郎」なのと行動と言動が幼いところ、ゴリマッチョで生まれつき性格が歪んでいて幼さゆえの残酷さを残したまま成長しているの大好き。
おのあおの
DOODLE一人称視点の練習 眠れない夜、というものはある。
例えば心配事があったり、明日大きなイベントを控えていたりであるとか。ただ、この日眠れなかったのは、単に変な時間に仮眠をたっぷりと取りすぎて、眠気が来なかっただけなのだけど。
目をつむっても、ベッドの上でごろごろと寝つきやすい姿勢を探っても、一向に訪れてくれない眠気に痺れを切らして、ぼくはベッド脇のローチェストの上で充電していたスマートフォンを引き抜いた。ロック画面が表示され、今が午前一時を過ぎた頃だと知る。
前に、ママから、寝る前にケータイやパソコンをいじると眠れなくなるらしいから触っちゃだめよ、なんてどこかで聞いたらしい話を言われたのを思い出す。もう既に眠れなくなっているのだから、今更知ったことではない。そのままロックを解除した。
1505例えば心配事があったり、明日大きなイベントを控えていたりであるとか。ただ、この日眠れなかったのは、単に変な時間に仮眠をたっぷりと取りすぎて、眠気が来なかっただけなのだけど。
目をつむっても、ベッドの上でごろごろと寝つきやすい姿勢を探っても、一向に訪れてくれない眠気に痺れを切らして、ぼくはベッド脇のローチェストの上で充電していたスマートフォンを引き抜いた。ロック画面が表示され、今が午前一時を過ぎた頃だと知る。
前に、ママから、寝る前にケータイやパソコンをいじると眠れなくなるらしいから触っちゃだめよ、なんてどこかで聞いたらしい話を言われたのを思い出す。もう既に眠れなくなっているのだから、今更知ったことではない。そのままロックを解除した。
242*2
DONE怖そうで怖くないちょっと怖い話。恐怖耐性ゼロなのに定期的に一人称怖い話が書きたくなる謎。ルークウィリアムズがオカルト現象と出会ってしまったときに「当てれば倒せます」と銃をかまえるのか、「霊相手でも致命傷を与えるのは信条的にちょっと……」ってなるタイプなのか、かれこれ数日間延々考えつづけています。 5
ねねねのね
MOURNINGサッカー少年6話目です。これ、最初は錆兎の一人称でずっと書いていて、義勇くんパートは後で書き足してます。なのでちょっと文章が違っていて読みづらいですね🙏💦夏の日、残像 06 義勇いつも、独りだった。義勇ではない、夢の中のアイツのことだ。義勇自身はけっして孤独ではない。物心ついた頃に両親が事故で亡くなり、みなしごになった時だって、十ほど歳が離れた姉があつもそばにいた。施設にいるときもずっと、片時も離れず。だから、姉が就職して引っ越しをすることになったとき、迷わずついて行くことを選んだ。それは義勇自身の意志だ。生まれ育った地元にあまり執着もなかったし、そもそも、義勇には姉以外の執着なんてない。学校のクラスに話し相手がいないこともなかったが、特別に仲がいいわけでもない。表面上だけの付き合いだ。自分がついて行くことで姉の足手まといになりたくなかったが、姉自身も義勇を置いて行く気はないとハッキリ言ってくれたので、それに甘えた。
5663ZN_salt
DOODLE名前 鉄打小薗(テツウチ コゾノ)身長 135cm
体重 38kg
誕生日 2/10
一人称 あっし
思った事をまっすぐ言う情熱的な子。フライパン片手にあちこち暴れる荒くれ者だったが、右指全て失ったのがきっかけで暴れ回らなくなった。関西弁で相手に圧力を掛ける。
カワシタかわと
MEMOうらみずくん(士水くんのオルタver)別人格別個体。
ベースは黒に近い紺の髪色に赤メッシュ。
アホ毛は1本
めっちゃハネ毛。
作者の好みで大分キャラデザが変わっていますが1枚目が最新です。
1枚目2枚目が現在のイメージに一番近いです。
色合いは3Dモデルの方がイメージ近いです。
ノリで描いています……
士水よりも背が高く、大人びているように見える。
一人称 俺 二人称 お前、あなた 11
ZN_salt
DOODLE名前 野崎陽花(ノザキ ヨウカ)身長 156cm
体重 59kg
誕生日 2/4
一人称 わたし
大飯喰らい。まる一日食べないでいると反動で一週間常に何かを食べないと満足しない程の食欲の持ち主。また、声に安らぎがあり、聞く者を落ち着かせる効果がある。
ZN_salt
DOODLE名前 シャジャ・レングロス身長 177cm
体重 65kg
誕生日 1/20
一人称 私
悪人、罪人のみを躊躇う事なく斬り潰す自称悪。この世で最も禍々しい悪人となる為、感情を捨てた。擂屡ノ芽が自分に向ける気持ちは理解が出来ない。
ZN_salt
DOODLE名前 姫坂りりな(ヒメサカ リリナ)身長 167cm
体重 56kg
誕生日 12/18
一人称 私
何事にも全力で打ち込む努力家。人を嗤う奴、中途半端な奴が嫌い(やる気が半端なら最初からやらないでほしいと思っている)。友達とバカな事をしてる時間が一番楽しくて好き。
10r_hanada
MOURNINGブログを消去したので🐒本編の中間くらい?(7〜8月頃)の一幕。多分今後も慈斎の一人称はほぼ書かないと思うので。
Peek mirror Magic◇◆◇
深海を思わせる緑青がかった黒髪が、これまた大海原のうねりのように豊かに波打っている。
毛先を弄ぶ白魚のような指の動きは実に艶めかしく、時々そこから離れ、焦らすかの如くアイスティーのストローに移る。
豊満な胸元を露わにし、もはや見せつけているのではないか、と思わせるまでに短いスカートから突き出した生白い両脚を組み直す。
かつてよく利用していたビジネスホテル傍のファミレスで、俺は今、いかにも男好きしそうな美女と向かい合っている。
こんな女に劣情を懐かないのは、男としてよほど何かが欠落しているか、さもなくばそもそも「女に興味が無い」か、どちらかなのではないのか……おそらく、大多数の人間はそう思うに違いない。
5173深海を思わせる緑青がかった黒髪が、これまた大海原のうねりのように豊かに波打っている。
毛先を弄ぶ白魚のような指の動きは実に艶めかしく、時々そこから離れ、焦らすかの如くアイスティーのストローに移る。
豊満な胸元を露わにし、もはや見せつけているのではないか、と思わせるまでに短いスカートから突き出した生白い両脚を組み直す。
かつてよく利用していたビジネスホテル傍のファミレスで、俺は今、いかにも男好きしそうな美女と向かい合っている。
こんな女に劣情を懐かないのは、男としてよほど何かが欠落しているか、さもなくばそもそも「女に興味が無い」か、どちらかなのではないのか……おそらく、大多数の人間はそう思うに違いない。
染の字
MEMO #30日キャラデザチャレンジ 2日目の『太三つ編み』『プリーツ』『一人称「ボク」』で生まれたバーチャルシンギュラリティ人工知能アイドル名前(決まって)もないのに我が家で一番衣装持ってませんか?さすがアイドルやで。(3着で1位なのもどうなの?) 3
Lope
DONE本丸クリスマスパーティーを抜け出して一人で居た長義くんのもとへりいだあと松井くんがやってきて……というところから始まる、長義くん一人称のぶぜまつです。↓のフォームから、項目を選択するだけでざっくりとした感想が送れます。
是非ご利用ください。
https://goo.gl/forms/R1YISsW68hwCQEdj2
監視対象・江の者③ 誰も居ない夜の実務作業部屋。静けさが恋しくなって、この俺、山姥切長義は聖夜の宴からこの部屋へと抜け出してきた。ついでだから、江の者たちの最新の観察報告も政府に提出してしまおうか。俺は実務に使うものとは別の端末を立ち上げて、編集途中の文書ファイルを開いた。
江の者の中でも、特に重要な観察対象は豊前江である。最近、新たに顕現した五月雨江・村雲江をともに『すていじのれっすん』、いわば歌舞音曲の稽古に誘って、そこからすぐにその二人も江の仲間としてまとめ上げていたようだ。そのような情報を踏まえると、やはり豊前江のその求心力には目を瞠るものがあると思う。
その豊前江は今、同じ江の男士である松井江に想いを寄せている。その恋慕の情は、きっと豊前江と本丸を繋ぎ止める鎖になるだろう。そう考えて、俺はその恋が少しでも長く保つよう立ち回っている。
2173江の者の中でも、特に重要な観察対象は豊前江である。最近、新たに顕現した五月雨江・村雲江をともに『すていじのれっすん』、いわば歌舞音曲の稽古に誘って、そこからすぐにその二人も江の仲間としてまとめ上げていたようだ。そのような情報を踏まえると、やはり豊前江のその求心力には目を瞠るものがあると思う。
その豊前江は今、同じ江の男士である松井江に想いを寄せている。その恋慕の情は、きっと豊前江と本丸を繋ぎ止める鎖になるだろう。そう考えて、俺はその恋が少しでも長く保つよう立ち回っている。
すばる
DONE現パロ歳の差斎土です。土一人称。メンタル弱方さんです。誰かの地雷を踏んでる自覚があります。わたししか得しない要素満載ですが、書いたので見ていただきたいです…承認欲求よくない…いい男にも悩みはある 移動中、スマホでニュースを見て過ごすこともある。
今日話題になっていたのは、四十代なかばの渋い演技をする俳優が、二十も歳下の元アイドルと結婚するというものだった。
ニュースサイトから誘導されてSNSを覗く。もちろん素直に祝福を送るファンもいる。推しの結婚にショックを受ける層もいる。
しかし俺が注目したのは、女性を中心とした『人の親』と思しい人々のコメントだった。
曰く、おっさんに嫁がせるために育てた訳じゃない。貴重な出産適齢期を無為に過ごさせたくない。同世代と過ごす当たり前の日々を奪うなんて、大人の男のすることではない。
難癖をつけることが好きな男どもは、それらのコメントを『中年女の嫉妬』と捉えて罵っていたが、俺はそれに与(くみ)することはできなかった。
1391今日話題になっていたのは、四十代なかばの渋い演技をする俳優が、二十も歳下の元アイドルと結婚するというものだった。
ニュースサイトから誘導されてSNSを覗く。もちろん素直に祝福を送るファンもいる。推しの結婚にショックを受ける層もいる。
しかし俺が注目したのは、女性を中心とした『人の親』と思しい人々のコメントだった。
曰く、おっさんに嫁がせるために育てた訳じゃない。貴重な出産適齢期を無為に過ごさせたくない。同世代と過ごす当たり前の日々を奪うなんて、大人の男のすることではない。
難癖をつけることが好きな男どもは、それらのコメントを『中年女の嫉妬』と捉えて罵っていたが、俺はそれに与(くみ)することはできなかった。
prikopuripuri
DONE「僕の知ってる綺麗なひと」●柱if🎴⚡️。このお話では未満です(やがて💚💛)
●名前のない少年隊士の一人称です。
●👹がまだいる時間軸の柱if、最終話以降のお話の流れをくんだ展開があります。
☆パスワードはツイのツリーにあります。小文字でどうぞ😊
●あと2話くらい書いたら、🎴⚡️がイチャイチャするとこに到達する気がするので、この時間軸を暫く攻めていきたい所存🥰❤️❤️ 22
とびうお
PROGRESSよくある『恋心を忘れる薬』を🍲がのんだ。シチカルのお話。
今のところオチも何も決まらず書き進めたら一日で案外ここまでいけたなぁって感じですねぇ
できた所まで晒す。
オチまだ決まってないからどうなるのか未定。
あと久方ぶりの一人称書き
何年片想いしていたか正直もう覚えてない。
正確にどの瞬間好きになったのか、いつから好きになったのかわからない。気づいたらその感情は育っていた。大人になればそれは自然と消えて、そういえばそんな事があったなと一人笑っているものだと思っていた。
けれどむしろそれは消えることなく、子供の時には綺麗だった感情はどんどんと汚く見せられないものへと変化してしまった。好きという感情を隠すのは上手くなったものだが、蓋をするのが段々と難しくなってきた。
「…初恋を忘れましょう…か」
瓶のラベルにそんなフレーズが載っている。
錠剤が入ったそれを悪戯に持った。
正規の薬屋で買ったものではない。明らかに闇市らしきもので手に入れたものだ。こんなものに手を出してしまうほどには俺はおかしくなっている。これでただの同級生へと戻れるのならいいそう思って手に取ってしまった。店主を脅して聞き出した成分表には毒草などは入っていないし死にはしないだろう。あぁでもこれで死ねるのなら案外楽かもしれない。
12154正確にどの瞬間好きになったのか、いつから好きになったのかわからない。気づいたらその感情は育っていた。大人になればそれは自然と消えて、そういえばそんな事があったなと一人笑っているものだと思っていた。
けれどむしろそれは消えることなく、子供の時には綺麗だった感情はどんどんと汚く見せられないものへと変化してしまった。好きという感情を隠すのは上手くなったものだが、蓋をするのが段々と難しくなってきた。
「…初恋を忘れましょう…か」
瓶のラベルにそんなフレーズが載っている。
錠剤が入ったそれを悪戯に持った。
正規の薬屋で買ったものではない。明らかに闇市らしきもので手に入れたものだ。こんなものに手を出してしまうほどには俺はおかしくなっている。これでただの同級生へと戻れるのならいいそう思って手に取ってしまった。店主を脅して聞き出した成分表には毒草などは入っていないし死にはしないだろう。あぁでもこれで死ねるのなら案外楽かもしれない。
Copic_V91
DONE⚠️・視点が章ごとに変わる場合があるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君⑨第9章
高く連なり頂点の分からない石階段を、アンドルーさんの歩幅に合わせて歩く。
彼は、 田んぼから飛び出したカエルのように ぴょんぴょんと跳ねて登っていく。
ウィックは いつも、慣れたように、ひょいひょいと登っていくものだから 忘れていたが、普通は この石階段を短い足で登るのは厳しいのだ。
抱き上げて運んでやりたいが、アンドルーさんの瞳は 常に上を向き続け、疲労や億劫さを感じさせなかったため、彼の意志を尊重すべく 手を引いた。
半ば辺りまで登っただろうという時、彼から質問を受ける。
「ねぇビクター、なんで片方だけ掃除してもらえていないんだ?」
子供らしい 純粋な疑問だろう。
何も知らない者が見れば、必ず違和感を抱く光景だ。
1887高く連なり頂点の分からない石階段を、アンドルーさんの歩幅に合わせて歩く。
彼は、 田んぼから飛び出したカエルのように ぴょんぴょんと跳ねて登っていく。
ウィックは いつも、慣れたように、ひょいひょいと登っていくものだから 忘れていたが、普通は この石階段を短い足で登るのは厳しいのだ。
抱き上げて運んでやりたいが、アンドルーさんの瞳は 常に上を向き続け、疲労や億劫さを感じさせなかったため、彼の意志を尊重すべく 手を引いた。
半ば辺りまで登っただろうという時、彼から質問を受ける。
「ねぇビクター、なんで片方だけ掃除してもらえていないんだ?」
子供らしい 純粋な疑問だろう。
何も知らない者が見れば、必ず違和感を抱く光景だ。
Copic_V91
DONE⚠️・視点が章ごとに変わるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君⑧第8章
木々の隙間から朝日が顔を覗かせた頃、ぼくたちは 丁度、石造りの階段の半分を登り終えたところだった。
ぼくの身長では、1つの段差が高い。
一段一段を兎が跳ねるみたいに登ったら、頑張って空気を取り込もうとする肺が痛む。
息を切らしながら登り続けると、数段上に
ぼくの背の数倍は有りそうな朱色の鳥居が、そびえ立っていた。
神社だ。
その鳥居の内には、二体の狛犬が並んでいた。
ぼくは、狛犬たちに目が釘付けになった。
向かって左側の狛犬の方は 苔むし、彼の勇ましいだろう表情が 隠れてしまっているのに対して、
右側の方の狛犬は、雨風で多少摩耗してはいるが、その逞しい牙や凛々しい瞳は健在であった。
「ねぇビクター、なんで片方だけ掃除してもらえていないんだ?」
1624木々の隙間から朝日が顔を覗かせた頃、ぼくたちは 丁度、石造りの階段の半分を登り終えたところだった。
ぼくの身長では、1つの段差が高い。
一段一段を兎が跳ねるみたいに登ったら、頑張って空気を取り込もうとする肺が痛む。
息を切らしながら登り続けると、数段上に
ぼくの背の数倍は有りそうな朱色の鳥居が、そびえ立っていた。
神社だ。
その鳥居の内には、二体の狛犬が並んでいた。
ぼくは、狛犬たちに目が釘付けになった。
向かって左側の狛犬の方は 苔むし、彼の勇ましいだろう表情が 隠れてしまっているのに対して、
右側の方の狛犬は、雨風で多少摩耗してはいるが、その逞しい牙や凛々しい瞳は健在であった。
「ねぇビクター、なんで片方だけ掃除してもらえていないんだ?」
Copic_V91
DONE️・視点が章ごとに変わるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君⑦第7章
見覚えのない部屋の布団の中で僕は目を覚ました。
この甘い香りは、部屋にある あの花瓶から香っているのだろうか。
ぼくの左横にはビクターとウィック、それと見知らぬ男が一人、並んで座っていた。
『目が覚めたんですね、よかった』
「ビクター…」
目が覚めたばかりのぼくの頭の中は、水飴のように、とろんとしている。
このまま、この暖かい眠気に従い、もう一度眠りについてしまいたい。
だが、その願いは、ウィックに顔中を舐め回し攻撃第2弾によって、妨害されてしまう。
たまらず、ウィックのヨダレでべたべたになった顔を袖で拭う。
『そろそろ目が冴えてきた頃だろう、初めまして少年。
私は、ルカ・バルサーだ』
ルカ・バルサーと名乗る男は、額から角を生やしていた。
2971見覚えのない部屋の布団の中で僕は目を覚ました。
この甘い香りは、部屋にある あの花瓶から香っているのだろうか。
ぼくの左横にはビクターとウィック、それと見知らぬ男が一人、並んで座っていた。
『目が覚めたんですね、よかった』
「ビクター…」
目が覚めたばかりのぼくの頭の中は、水飴のように、とろんとしている。
このまま、この暖かい眠気に従い、もう一度眠りについてしまいたい。
だが、その願いは、ウィックに顔中を舐め回し攻撃第2弾によって、妨害されてしまう。
たまらず、ウィックのヨダレでべたべたになった顔を袖で拭う。
『そろそろ目が冴えてきた頃だろう、初めまして少年。
私は、ルカ・バルサーだ』
ルカ・バルサーと名乗る男は、額から角を生やしていた。
Copic_V91
DONE⚠️・視点が章ごとに変わるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君⑥第6章
金切り声をあげた後、糸が切れた人形の様にその場に倒れ込みそうになる愛し子の肩を抱きとめた。
年の割に少な過ぎる体重に、いささか不安を感じ、これからは美味しいものを沢山食べさせてあげますねと声をかける。
僕の思惑は、完璧とは言えないが、着実に進んでいた。
この家に火をつけたのは、僕だ。
我ながら名演技だったと、自画自賛してみる。
母親に依存的なこの子を、家に帰らせないためには、こうする必要があった。
ただし、僕は、この子の帰る場所を燃やしてはいない。
僕が燃やしたのは、コチラの世界に創造されたアチラの世界の模倣品であって、アチラの世界のものは干渉していないのだ。
この子に、帰る場所が無くなったことを知らせることが目的だったので、それで十分だった。
2331金切り声をあげた後、糸が切れた人形の様にその場に倒れ込みそうになる愛し子の肩を抱きとめた。
年の割に少な過ぎる体重に、いささか不安を感じ、これからは美味しいものを沢山食べさせてあげますねと声をかける。
僕の思惑は、完璧とは言えないが、着実に進んでいた。
この家に火をつけたのは、僕だ。
我ながら名演技だったと、自画自賛してみる。
母親に依存的なこの子を、家に帰らせないためには、こうする必要があった。
ただし、僕は、この子の帰る場所を燃やしてはいない。
僕が燃やしたのは、コチラの世界に創造されたアチラの世界の模倣品であって、アチラの世界のものは干渉していないのだ。
この子に、帰る場所が無くなったことを知らせることが目的だったので、それで十分だった。
Copic_V91
DONE⚠️・視点が章ごとに変わるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君⑤第5章
頭がふらふらするけど、気分が悪いわけではない。
寧ろ、気分が高揚して、楽しくて仕方がない!
「なぁビクター、次はどの屋台にしようか。
飴屋と蕎麦屋、的屋は行ったから…
次は鋳掛け屋に行ってもいいかな?
母さんへの土産に鍋を持って帰りたいんだ!
母さん、きっとよろ……」
そこまで言いかけて、家で待ってくれている母のことを、僕は思い出してしまった。
頭から水をひっかぶせられた心地だった。
「ビクター、ウィック…ぼく、もう帰らなくちゃ。
これ以上、母さんに心配はかけられないから」
『もう少し、あともう少し、残ってはくれませんか?』
眉間に皺を寄せ、困ったような顔をしたビクターと、ビクターと同じように眉間に皺を寄せるウィックを交互に見やる。
1295頭がふらふらするけど、気分が悪いわけではない。
寧ろ、気分が高揚して、楽しくて仕方がない!
「なぁビクター、次はどの屋台にしようか。
飴屋と蕎麦屋、的屋は行ったから…
次は鋳掛け屋に行ってもいいかな?
母さんへの土産に鍋を持って帰りたいんだ!
母さん、きっとよろ……」
そこまで言いかけて、家で待ってくれている母のことを、僕は思い出してしまった。
頭から水をひっかぶせられた心地だった。
「ビクター、ウィック…ぼく、もう帰らなくちゃ。
これ以上、母さんに心配はかけられないから」
『もう少し、あともう少し、残ってはくれませんか?』
眉間に皺を寄せ、困ったような顔をしたビクターと、ビクターと同じように眉間に皺を寄せるウィックを交互に見やる。
Copic_V91
DONE️・視点が章ごとに変わるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君④第4章
視界の端から端まで、華やかな場所。
僕が今まで来ることの出来なかった場所。
ついさっきまで感じていた、母さんへの後ろめたさは、いつの間にか消えていて、代わりに湧き上がる興奮が、ぼくの胸を満たしていた。
気になる出店を見つけ、兄さんに声をかけようとした瞬間、黒いものが僕の胸元まで勢いよく飛び込んできた。
あまりの勢いに、僕は其の儘後ろに倒れてしまう。
背中と腰が強く痛む。
兄さんは、慌てて先程飛び込んできた黒いものを両腕で抱えあげ、僕の顔を心配そうに覗き込んだ。
「大丈夫だ。怪我は慣れっこだからな」
本当は驚きと痛みで泣きたかったけど、兄さんに心配なんかさせたくなかったから強がった。
でも、我慢をしていると鼻の奥がツンと痛んで、また泣きそうになる。
2914視界の端から端まで、華やかな場所。
僕が今まで来ることの出来なかった場所。
ついさっきまで感じていた、母さんへの後ろめたさは、いつの間にか消えていて、代わりに湧き上がる興奮が、ぼくの胸を満たしていた。
気になる出店を見つけ、兄さんに声をかけようとした瞬間、黒いものが僕の胸元まで勢いよく飛び込んできた。
あまりの勢いに、僕は其の儘後ろに倒れてしまう。
背中と腰が強く痛む。
兄さんは、慌てて先程飛び込んできた黒いものを両腕で抱えあげ、僕の顔を心配そうに覗き込んだ。
「大丈夫だ。怪我は慣れっこだからな」
本当は驚きと痛みで泣きたかったけど、兄さんに心配なんかさせたくなかったから強がった。
でも、我慢をしていると鼻の奥がツンと痛んで、また泣きそうになる。
Copic_V91
DONE️・視点が章ごとに変わるため、読みずらいと感じる方が居らっしゃるかもしれません💦(一人称を ⏳=ぼく 📮=僕 としてあります(はず))
・章ごとに小分けにして投稿します。
・誤字脱字が含まれる可能性があります。
綿毛の君と傘帽子の君③第3章
「アンタの名前を教えて欲しいっ!」
考えるよりも先に口が動いた。
自分でも、何故こんなことを口走ったのか分からない。
言葉が口をついて出た後、やっと頭が冴えてきて、汗がどっと吹き出した。
よく分からないものと口を聞いてしまった!
ぼくの息は浅く短くなり、指先が震える。
だが、男はとくに気にした風もなく、柔らかくぼくに微笑みかけ、
『僕の名前は繝薙け繧ソ繝シです』
と男は言う。
男の声は相変わらず頭の中で響くのに、不思議と彼の名前の部分だけは、ぼやけて滲む。
「……ごめんなさい。聞き取れなかった」
正直に話すと、男は困ったように眉を下げて笑った。
男は、懐から巻物を取り出しすと、流れるような手つきで そこに何かを書き始め、よし、といったふうに頷くと、巻物をぼくの目の前で広げて見せた。
1128「アンタの名前を教えて欲しいっ!」
考えるよりも先に口が動いた。
自分でも、何故こんなことを口走ったのか分からない。
言葉が口をついて出た後、やっと頭が冴えてきて、汗がどっと吹き出した。
よく分からないものと口を聞いてしまった!
ぼくの息は浅く短くなり、指先が震える。
だが、男はとくに気にした風もなく、柔らかくぼくに微笑みかけ、
『僕の名前は繝薙け繧ソ繝シです』
と男は言う。
男の声は相変わらず頭の中で響くのに、不思議と彼の名前の部分だけは、ぼやけて滲む。
「……ごめんなさい。聞き取れなかった」
正直に話すと、男は困ったように眉を下げて笑った。
男は、懐から巻物を取り出しすと、流れるような手つきで そこに何かを書き始め、よし、といったふうに頷くと、巻物をぼくの目の前で広げて見せた。