文庫
八朔日
SPOILER🍌🐟の文庫版1〜11巻+Another Storyを読んだので感想と落書きまとめ。1冊読むごとに感想書いてたのが溜まったので供養します。
⚠ネタバレ注意
⚠自分絵強めな上不安定
⚠妄想注意 18
nknk_tnsn
SPOILERキャラシのお気に入り部分というか、これはキャラシSS。名刺メーカーではなく文庫メーカー使用です。先生と生徒ってェ…………………冬霞に消ゆ
(致命的なネタバレ有) 現行未通過❌ 2
shibari_
DONE文庫メーカー⑭〜⑰まとめ天使の子 後編①『お兄さま、本読んで!』
小さな足音が近づいてくる。
机に貼り付くくらい顔を近づけていたローはその声に顔を上げた。
両手に本を抱えた少女はきらきらとした目で兄を見上げている。
『……だめだ。まだ勉強が終わってない』
解きかけの問題集へちらりと視線を向けて、ローは罪悪感に苛まれつつも断る。
『えー!ちょっとだけいいでしょ!』
てっきり大好きな兄に遊んでもらえると思っていた少女は頬を膨らませて抗議した。
『お兄さまも好きな海の戦士ソラだよ!』
妹は日に日に悪知恵がついて行くばかりで、あの手この手で兄の気を引こうとしてくる。
この日も少女の作戦は巧妙だ。
『……その手には乗らないぞ』
一瞬揺らいだ心をぐっと持ち直した。
少女の抱えている本はローも大好きな児童書、海の戦士ソラだ。子供達の間では絶大な人気を誇るそれは例に漏れずローも嗜んでいる。
19657小さな足音が近づいてくる。
机に貼り付くくらい顔を近づけていたローはその声に顔を上げた。
両手に本を抱えた少女はきらきらとした目で兄を見上げている。
『……だめだ。まだ勉強が終わってない』
解きかけの問題集へちらりと視線を向けて、ローは罪悪感に苛まれつつも断る。
『えー!ちょっとだけいいでしょ!』
てっきり大好きな兄に遊んでもらえると思っていた少女は頬を膨らませて抗議した。
『お兄さまも好きな海の戦士ソラだよ!』
妹は日に日に悪知恵がついて行くばかりで、あの手この手で兄の気を引こうとしてくる。
この日も少女の作戦は巧妙だ。
『……その手には乗らないぞ』
一瞬揺らいだ心をぐっと持ち直した。
少女の抱えている本はローも大好きな児童書、海の戦士ソラだ。子供達の間では絶大な人気を誇るそれは例に漏れずローも嗜んでいる。
shibari_
DONE文庫メーカー ⑦〜⑬天使の子 中編少女が家名を名乗れば元も子もないだろうに。
送り出した船長のテンションが地を這う形で帰ってきたことに驚き、吐き出させた内容にペンギンは頭を抱えた。
感動の再会をしているに違いないと想像して涙腺が潤んだ時間を返して欲しかった。しかしこうなってしまったのならば仕方がない。
本人はどこがこの展開を予期していた節があるのか、納得しているような様子なのがまた悲壮感を漂わせている。
「しばらくはナミさん達が着いててくれるんでしょ。その間に腹を括るなり、どうするか決めてください」
「……」
先程からこの調子で、口元を手で多い窓の外をじっと眺めている。
帽子を被らせて行けばこんなことにはならなかったかもな、と冗談のような考えが浮かんで笑った。
22686送り出した船長のテンションが地を這う形で帰ってきたことに驚き、吐き出させた内容にペンギンは頭を抱えた。
感動の再会をしているに違いないと想像して涙腺が潤んだ時間を返して欲しかった。しかしこうなってしまったのならば仕方がない。
本人はどこがこの展開を予期していた節があるのか、納得しているような様子なのがまた悲壮感を漂わせている。
「しばらくはナミさん達が着いててくれるんでしょ。その間に腹を括るなり、どうするか決めてください」
「……」
先程からこの調子で、口元を手で多い窓の外をじっと眺めている。
帽子を被らせて行けばこんなことにはならなかったかもな、と冗談のような考えが浮かんで笑った。
もりやま
INFO▼2023/8/20発行 ネロの短編集1話目全文をサンプルとして公開します。
▼賢者の超マナスポット2023 8/20 新刊
インテックス大阪 5号館 い73a
『朝食にて』
ネロ中心 A6文庫 100ページ 500円
朝食にて8/20新刊サンプル
ネロが魔法舎に来てからの、なんとなく時系列順のイメージの短編集を発行予定です。全5話。
1話目が魔法舎に来たばかりのメインスト1部→後半は2周年とか2部とかくらいの感じです。
-----------
1 朝食にて
場所 魔法舎のキッチン
時刻 早朝
先日の厄災襲来の日までのしばらくの間、魔法舎のキッチンはたいした調理には使われていなかった。けれど、突然やってきた料理人によって、キッチンはいまやその全機能を稼働させていた。かまどには火がくべられ、大鍋や鉄製のフライパンは磨き上げられ、オーブンは丁寧に手入れされ、たくさんのパンを焼き上げる。
ネロ・ターナーは、魔法舎にやってきた次の日から賢者と賢者の魔法使いたちの食事の世話をはじめた。最初は西の国のシャイロックに頼まれたから(あとから振り返って、あんな大騒動があった日によく次の日の朝食のことまで考えられたもんだとネロは思った。シャイロック・ベネット、彼自身、その日は心臓が燃えていたのだ)。それでもそのうち東の国に帰られると、ネロは思っていた。しかし、温かいごはんを食べたことがないなんていう中央の国の子どもの魔法使い、リケがネロのオムレツを食べて目を輝かせているのを見て気持ちが揺らいだ。賢者も何だか放っておけない若者であったし、ひとまず今のところスノウとホワイトの双子以外の北の魔法使いは魔法舎にはいなかったし―――、結局ネロはその翌日も、またその翌日も、皆の食事を請け負った。
7366ネロが魔法舎に来てからの、なんとなく時系列順のイメージの短編集を発行予定です。全5話。
1話目が魔法舎に来たばかりのメインスト1部→後半は2周年とか2部とかくらいの感じです。
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1 朝食にて
場所 魔法舎のキッチン
時刻 早朝
先日の厄災襲来の日までのしばらくの間、魔法舎のキッチンはたいした調理には使われていなかった。けれど、突然やってきた料理人によって、キッチンはいまやその全機能を稼働させていた。かまどには火がくべられ、大鍋や鉄製のフライパンは磨き上げられ、オーブンは丁寧に手入れされ、たくさんのパンを焼き上げる。
ネロ・ターナーは、魔法舎にやってきた次の日から賢者と賢者の魔法使いたちの食事の世話をはじめた。最初は西の国のシャイロックに頼まれたから(あとから振り返って、あんな大騒動があった日によく次の日の朝食のことまで考えられたもんだとネロは思った。シャイロック・ベネット、彼自身、その日は心臓が燃えていたのだ)。それでもそのうち東の国に帰られると、ネロは思っていた。しかし、温かいごはんを食べたことがないなんていう中央の国の子どもの魔法使い、リケがネロのオムレツを食べて目を輝かせているのを見て気持ちが揺らいだ。賢者も何だか放っておけない若者であったし、ひとまず今のところスノウとホワイトの双子以外の北の魔法使いは魔法舎にはいなかったし―――、結局ネロはその翌日も、またその翌日も、皆の食事を請け負った。
mun_oyu
PASTiski 文庫メーカー再掲朝帰りした41の「何もなかった」が信じられないけど好きだから許してしまうkisのSS 惨めな心地がした。
最初に「好きだ」と告げられた時、世一のことは好きでも何でもなかった癖に、舞い上がった。後から振り返れば、それが「好き」という事だったのであろう。
世一は優しい恋人であった。連絡はマメで、朝はコーヒーを入れてくれた。だから、コーヒーの匂いで目覚めることが癖になったのだった。
朝、コーヒーの匂いがしなかった日。
寝ぼけ眼を擦って、上手く目覚められないことに疑問を抱いた。そこで初めて、世一がいないことに気がついた。昨夜、世一がパーティに出掛けたことを思い出す。懇意にして貰っているスポンサーの接待との話だった。ぜひカイザー選手も、と声がかかったが、昼間、別のパーティに出席する予定があったため断った。
1837最初に「好きだ」と告げられた時、世一のことは好きでも何でもなかった癖に、舞い上がった。後から振り返れば、それが「好き」という事だったのであろう。
世一は優しい恋人であった。連絡はマメで、朝はコーヒーを入れてくれた。だから、コーヒーの匂いで目覚めることが癖になったのだった。
朝、コーヒーの匂いがしなかった日。
寝ぼけ眼を擦って、上手く目覚められないことに疑問を抱いた。そこで初めて、世一がいないことに気がついた。昨夜、世一がパーティに出掛けたことを思い出す。懇意にして貰っているスポンサーの接待との話だった。ぜひカイザー選手も、と声がかかったが、昼間、別のパーティに出席する予定があったため断った。
mun_oyu
PASTiski 文庫メーカー再掲kis→isg 日本で期間限定の同居生活をするiski①
※2人とも大人
※和解後if
隣で過ごした3年間の話
晩春に溺死する 駅から徒歩15分、街の中心から少し外れた場所にポツンと建つ、築48年のアパート、藤花荘。目の前の道路は一方通行で、近所の小学生の通学路にもなっている。庭には大木が一本と小さな芝生。春には桜が咲き誇り、ギィと鳴る古い窓からは、風に乗った花びらが振り込む。
取り壊し予定まであと2年。潔とカイザーは、ここで2人、静かに暮している。
「なあ見てこれ」
そう言ってカイザーを呼び止めた潔の手には、手持ち花火セットが掲げられていた。去年の夏に入居祝いと称して買ったものだ。あの時は2人で料理を作って酒を飲んで、気の向くままに近所を散歩して。夜になるころには、新しく買ったソファで2人揃って寝落ちしていた。花火は結局、納戸に仕舞ったまま忘れていたことを思い出す。
3154取り壊し予定まであと2年。潔とカイザーは、ここで2人、静かに暮している。
「なあ見てこれ」
そう言ってカイザーを呼び止めた潔の手には、手持ち花火セットが掲げられていた。去年の夏に入居祝いと称して買ったものだ。あの時は2人で料理を作って酒を飲んで、気の向くままに近所を散歩して。夜になるころには、新しく買ったソファで2人揃って寝落ちしていた。花火は結局、納戸に仕舞ったまま忘れていたことを思い出す。
mun_oyu
PASTnais前提のiski 文庫メーカー再掲naとのワンナイトが忘れられない41に片思いするkisの話。
※nais前提。isg両役注意⚠️
※iski要素少
※みんな酷い
※下品な会話有
※バスミュンプロ/内部捏造
※人を選ぶのでなんでも許せる方向け
深層 夢のような一夜だった。この世の頂点を掌握した男の手中に収まったのだから、当然なのかもしれない。
しかしあの晩、酔っぱらった俺—————潔世一を自宅に連れ込んで、見惚れるほど好き勝手にしたノアはそれ以降手を出してこなかった。俺とて、飲み会後のワンナイトなんかで恋人になれたと思い上がってはいない。しかし、憧れとの新たな繋がりに喜んでしまったのは致し方ないことだろう。
俺は、サッカー的な意味でも、男性的な意味でも、ノアに憧れていた。
▼ネスの思惑
バスタードミュンヘン一行が行きつけのバルを貸し切って行ったその飲み会は、深夜にまで及んだ。およそゼロ次会から三次会ほどまでの長い時間をその同じ店で過ごしたのは、ミュンヘンでの知名度的に、まとまって動けば厄介なことになると全員が知っていたからである。
7025しかしあの晩、酔っぱらった俺—————潔世一を自宅に連れ込んで、見惚れるほど好き勝手にしたノアはそれ以降手を出してこなかった。俺とて、飲み会後のワンナイトなんかで恋人になれたと思い上がってはいない。しかし、憧れとの新たな繋がりに喜んでしまったのは致し方ないことだろう。
俺は、サッカー的な意味でも、男性的な意味でも、ノアに憧れていた。
▼ネスの思惑
バスタードミュンヘン一行が行きつけのバルを貸し切って行ったその飲み会は、深夜にまで及んだ。およそゼロ次会から三次会ほどまでの長い時間をその同じ店で過ごしたのは、ミュンヘンでの知名度的に、まとまって動けば厄介なことになると全員が知っていたからである。
mun_oyu
PASTiski 文庫メーカー再掲来る者拒まず去るもの追わずなisgに堕ちていくkisの話
※isgが酷いし男女関係なく寝る
※なんでも許せる方向け
名も知らぬ零落 世一が、女に手を引かれて街を歩いているのを見た。女は素朴な外見だったが、憧憬の目で世一を見ていた。
その時、自分の中にどす黒い感情が渦巻いて、そこで初めて、俺は世一に恋をしているのだと知った。
▼
世一は、人好きのする顔をして、何も知らない好青年みたいな成りをして、その実、残酷な男だ。明朗な表情に隠されているその冷たさに、いったい何人が惹かれ、何人が堕ちていったのだろうか。
特定の恋人は作らずにふらふらと遊び歩いている姿は、まるで猫だ。いや、遊び歩いているというと少し語弊があるかもしれない。
世一は、来るもの拒まず去る者追わず、を体現したかのような男だった。のらりくらりと好意を躱し、相手の懐に入り込む。
2957その時、自分の中にどす黒い感情が渦巻いて、そこで初めて、俺は世一に恋をしているのだと知った。
▼
世一は、人好きのする顔をして、何も知らない好青年みたいな成りをして、その実、残酷な男だ。明朗な表情に隠されているその冷たさに、いったい何人が惹かれ、何人が堕ちていったのだろうか。
特定の恋人は作らずにふらふらと遊び歩いている姿は、まるで猫だ。いや、遊び歩いているというと少し語弊があるかもしれない。
世一は、来るもの拒まず去る者追わず、を体現したかのような男だった。のらりくらりと好意を躱し、相手の懐に入り込む。
mun_oyu
PASTiski文庫メーカーのやつ再掲
付き合ったばかりのiskiが浮かれまくって寝落ち通話する話
お前の心を持ち逃げしたい「あー、もしもし?」
緊張でスマホを持つ手が震えた。ちゃんと出るよな? というドキドキもつかの間、発信して5コール、約束した時間ちょうど。カイザーが電話に出て、俺はイヤフォンを耳に押し込んだ。
電話越しに衣擦れの音が聞こえる。既にベッドに入っているらしい。
「世一」
カイザーの声がいつもより低く聞こえた。胸がギュンと高鳴って、思わず布団のシーツを握りしめる。くそ、イヤフォンから直接耳に響いてくるから心臓に悪い。
俺も布団に潜り込んで、部屋の外の両親に声が聞こえないよう防御する。恋人がいることは、まだ言っていない。俺たちが付き合い始めたのは、ほんの一週間前のことだからだ。
好きな人の声だけしか聞こえないという状況にドキドキして、目を閉じながら話しかける。
4192緊張でスマホを持つ手が震えた。ちゃんと出るよな? というドキドキもつかの間、発信して5コール、約束した時間ちょうど。カイザーが電話に出て、俺はイヤフォンを耳に押し込んだ。
電話越しに衣擦れの音が聞こえる。既にベッドに入っているらしい。
「世一」
カイザーの声がいつもより低く聞こえた。胸がギュンと高鳴って、思わず布団のシーツを握りしめる。くそ、イヤフォンから直接耳に響いてくるから心臓に悪い。
俺も布団に潜り込んで、部屋の外の両親に声が聞こえないよう防御する。恋人がいることは、まだ言っていない。俺たちが付き合い始めたのは、ほんの一週間前のことだからだ。
好きな人の声だけしか聞こえないという状況にドキドキして、目を閉じながら話しかける。
a___mend
SPOILERフラトリサイド作者さんが枠配布してくださったから文庫本あそび!
モノクロとカラーどっちがいいかわからなかったからとりあえずどっちもつくってみた
これとは別に書き下ろしてぇな 2
srzw_kanna
MENU7/22-23開催予定のWebオンリーにて出す予定の新刊冒頭部分です。高専三年、何もかも嫌になった夏油が「もう嫌だ!!!現実逃避したい!!!猫ちゃんになりたい!!!」と思ったら、ご都合呪霊の力で本当に猫ちゃんになってしまう話です。
全編夏油目線の悟硝本。8割シリアス、2割ほのぼの、悟→(←)硝1割位。ハピエンです。
🛁さんに委託。文庫で104P、900円+税です。
【新刊サンプル】猫になりたい一、天内理子と夏油傑
「ハナちゃん、今日もふわふわだね! かわいい〜♡」
耳馴染みがある、けれど長らく正面からは聞いていない声に気付いて、傑はそっと踵を返した。一瞬だけ、廊下の窓越しに硝子と視線が合ったが、少し呆れたように目を逸らされた。気付かれる前にと、足早にその場を立ち去る。悪夢のような夏からおよそ一年が経った。元・星漿体の少女に合わせる顔は、未だ見つけられていない。
遠目に伺った理子の顔には、大きな銃創が残っている。大分薄くなってきたとはいえ、こめかみから唇の脇にまで走るそれはとても痛々しい。傷痕は天内理子が怪物の魔の手を逃れた証であり、間一髪で五条悟が介入した成果であり、夏油傑が己の責務を果たせなかった悪果である。
8557「ハナちゃん、今日もふわふわだね! かわいい〜♡」
耳馴染みがある、けれど長らく正面からは聞いていない声に気付いて、傑はそっと踵を返した。一瞬だけ、廊下の窓越しに硝子と視線が合ったが、少し呆れたように目を逸らされた。気付かれる前にと、足早にその場を立ち去る。悪夢のような夏からおよそ一年が経った。元・星漿体の少女に合わせる顔は、未だ見つけられていない。
遠目に伺った理子の顔には、大きな銃創が残っている。大分薄くなってきたとはいえ、こめかみから唇の脇にまで走るそれはとても痛々しい。傷痕は天内理子が怪物の魔の手を逃れた証であり、間一髪で五条悟が介入した成果であり、夏油傑が己の責務を果たせなかった悪果である。
tsubasummer
DOODLEえっちする手前の54ちゃん。挿絵のところだけ描き直すかもしれないしそのままかもしれない。
めっちゃあげて欲しいと言われてワンクッションであげました。
文庫ページメーカーを使うと次のページはこのセリフから始めさせようとかしっかり考えて書くからマジで疲れるけど楽しい 4
limegiMichelada
INFO2023年8月19~20日開催 sbms同一カップリングwebイベント crossQuintetにて頒布予定の新刊サンプル。AGノボノボ短編集。
文庫(A6サイズ) 94ページ(表紙含む) 500〜600円予定(送料別)
pictSPACEかBOOTHにて頒布予定。
全年齢本なので、直接的な行為表現はありません。
世界観と設定が特殊なので、必ず冒頭の注意事項をご一読ください 11226
shibari_
DONE文庫メーカー①〜⑥まとめ天使の子 前編『ごめんなさい』
小さな子供の声だった。
ぐすぐすと鼻を鳴らしている可愛らしい少女の声。
小さな手をぎゅっと前で握りしめて、口をへの字に曲げている。
ああ、そんなに泣いたらそのまんまるの目が溶けて落ちてしまうのに。
『ごめんなさい』
少女は繰り返す。ごめんなさい、ごめんなさいと。
そんなことを言わせるはずではなかった。
悪いのは自分の方だ。
彼女を一人で置いてきてしまったのは自分の方だった。
声も姿も記憶も、もはや薄く霞みがかったように朧げだ。
彼女はどんな子だっただろうか。どんな声で自分の名前を呼んでいただろうか。どんな笑顔を見せていただろうか。
目の前の少女は本当に自分の妹だっただろうか。
『ごめんなさい、にいさま』
20877小さな子供の声だった。
ぐすぐすと鼻を鳴らしている可愛らしい少女の声。
小さな手をぎゅっと前で握りしめて、口をへの字に曲げている。
ああ、そんなに泣いたらそのまんまるの目が溶けて落ちてしまうのに。
『ごめんなさい』
少女は繰り返す。ごめんなさい、ごめんなさいと。
そんなことを言わせるはずではなかった。
悪いのは自分の方だ。
彼女を一人で置いてきてしまったのは自分の方だった。
声も姿も記憶も、もはや薄く霞みがかったように朧げだ。
彼女はどんな子だっただろうか。どんな声で自分の名前を呼んでいただろうか。どんな笑顔を見せていただろうか。
目の前の少女は本当に自分の妹だっただろうか。
『ごめんなさい、にいさま』
Hr8Pfsu
DONE真エンド後、足立が模範囚やり出してから一年ちょっとぐらいの短くて明るめの話。堂島親子+足立ぐらいの距離感で書いたけど生産元は堂足に魂握り潰されているオタクなのでそのこと踏まえて読んでください。文庫メーカーで遊びまくりました。 5srzw_kanna
MAIKING7/22-23開催予定のWebオンリーにて出す予定の新刊冒頭部分です。高専三年、何もかも嫌になった夏油が「もう嫌だ!!!現実逃避したい!!!猫ちゃんになりたい!!!」と思ったら、ご都合呪霊の力で本当に猫ちゃんになってしまう話です。
全編夏油目線の悟硝本。8割シリアス、2割ほのぼの、悟硝1割位。ハピエンです。
🛁さんに委託予定。文庫で100P前後、1000円台前半の予定です。
猫になりたい一、天内理子と夏油傑
「ハナちゃん、今日もふわふわだね! かわいい〜♡」
耳馴染みがある、けれど長らく正面からは聞いていない声に気付いて、傑はそっと踵を返した。一瞬だけ、廊下の窓越しに硝子と視線が合ったが、少し呆れたように目を逸らされた。気付かれる前にと、足早にその場を立ち去る。悪夢のような夏からおよそ一年が経った。元・星漿体の少女に合わせる顔は、未だ見つけられていない。
遠目に伺った理子の顔には、大きな銃創が残っている。大分薄くなってきたとはいえ、こめかみから唇の脇にまで走るそれはとても痛々しい。傷痕は天内理子が怪物の魔の手を逃れた証であり、間一髪で五条悟が介入した成果であり、夏油傑が己の責務を果たせなかった悪果である。
3134「ハナちゃん、今日もふわふわだね! かわいい〜♡」
耳馴染みがある、けれど長らく正面からは聞いていない声に気付いて、傑はそっと踵を返した。一瞬だけ、廊下の窓越しに硝子と視線が合ったが、少し呆れたように目を逸らされた。気付かれる前にと、足早にその場を立ち去る。悪夢のような夏からおよそ一年が経った。元・星漿体の少女に合わせる顔は、未だ見つけられていない。
遠目に伺った理子の顔には、大きな銃創が残っている。大分薄くなってきたとはいえ、こめかみから唇の脇にまで走るそれはとても痛々しい。傷痕は天内理子が怪物の魔の手を逃れた証であり、間一髪で五条悟が介入した成果であり、夏油傑が己の責務を果たせなかった悪果である。
野手 note
PAST後日談です。原作軸。ジクライなのかな。文庫ページメーカーであげたやつを少しだけ直しました。平和であってほしい。Puberties 後日談「……っていうのを思い出したんだけどさあ」
ジークは珈琲が並々と注がれたマグカップをライナーの前に置き、すぐに口許に手を翳すようにして言った。込み上げる笑みを抑えきれないらしい。
ジークが言い終わらぬうちに、ライナーは顔を両手で覆い、机の空いたところへ突っ伏した。転倒を免れたマグがガタンと揺れる。
「俺いま……めちゃくちゃ恥ずかしいです……」
顔から火が出るとはこのことだ。そもそも休憩時に思い出話として気軽に話す内容でもないだろう。あの頃はただただ英雄になりたくて、それ以外はすべて瑣末なことだったのだ。
「かわいかったよね〜ちっこいライナー。なーーーんにも知らなくて」
「もうほんとにやめてください……羞恥で……死にます……」
808ジークは珈琲が並々と注がれたマグカップをライナーの前に置き、すぐに口許に手を翳すようにして言った。込み上げる笑みを抑えきれないらしい。
ジークが言い終わらぬうちに、ライナーは顔を両手で覆い、机の空いたところへ突っ伏した。転倒を免れたマグがガタンと揺れる。
「俺いま……めちゃくちゃ恥ずかしいです……」
顔から火が出るとはこのことだ。そもそも休憩時に思い出話として気軽に話す内容でもないだろう。あの頃はただただ英雄になりたくて、それ以外はすべて瑣末なことだったのだ。
「かわいかったよね〜ちっこいライナー。なーーーんにも知らなくて」
「もうほんとにやめてください……羞恥で……死にます……」
plntanightlunch
DOODLE②『NOT SORRY』全年齢/文庫/120p/挿絵入り/800円沢とリョがアメリカから帰国する、たったそれだけの話。だけどこじれにこじれるギャグ。沢→リョ、三→リョ、沢→深、深→?沢?、リョ→・・・詳しくは表紙の矢印をご覧ください。 20
ともらす@お仕事募集中
DONE事務所メンバーのむすびさんを描きました✨ヘアアレンジが楽しかったです☺️
むすびさんの魅力が少しでも伝ったら幸いです💫💫
【モデル】
文庫むすび(@MSB_TMP)
【担当】
ラフ、線画、彩色、仕上げ
【使用ソフト】CLIP STUDIO PAINT
【公開日】2023年6月 2
ゆかり
INFO【やのマリ】『季節めぐりて、』
2023年7月16日ラヴコレにて頒布予定の新刊サンプルです。
仕様:文庫|100P|全年齢
会場頒布価格:700円
夜ノ介とマリィの高校3年間の物語です。柊氷御グループ結成。各種イベントや学校行事等の捏造あり。学園演劇の演目もゲームとは異なります。
マリィは小波美奈子です。 18
e_n_s_a_n
DOODLE画像読み込めない人向け設置しておくと良いって文庫ページメーカーさんが言ってた
ウタ平 俺は今、会社の飲み会でキャバクラにいた。
性に合わないので、こういう場所は得意ではない。
派手な格好の女達を持て囃すだけの場に価値を見出せずにいた。
なのにどうしてこんなところに俺はいる?
答えは簡単、上司の言うことは絶対だからだ。
「全然飲んでないじゃん、ほらもっと飲みなさい。今日は私の奢りなんだから」
「はあ……」
酒に弱い事を知ってか知らずか、飲めや歌えやと俺のペースを乱した。
明日は休日なのだから、早く家に帰って寝たい。それだけが今の願いだ。
「平子くんどうしたの」
帰りたい気持ちが態度に表れていたのか、不意に席を立つ。
「あー……ちょっとトイレ、行ってきます」
煮え切らない返事をして、手洗いに向かった。
1207性に合わないので、こういう場所は得意ではない。
派手な格好の女達を持て囃すだけの場に価値を見出せずにいた。
なのにどうしてこんなところに俺はいる?
答えは簡単、上司の言うことは絶対だからだ。
「全然飲んでないじゃん、ほらもっと飲みなさい。今日は私の奢りなんだから」
「はあ……」
酒に弱い事を知ってか知らずか、飲めや歌えやと俺のペースを乱した。
明日は休日なのだから、早く家に帰って寝たい。それだけが今の願いだ。
「平子くんどうしたの」
帰りたい気持ちが態度に表れていたのか、不意に席を立つ。
「あー……ちょっとトイレ、行ってきます」
煮え切らない返事をして、手洗いに向かった。
Sa2day_7ight
INFO5月28日開催のCOMIC CITY大阪124内『法廷で逢おう16』にて発行する親友小説本のサンプルです。Web再録作品が大半ですが、書き下ろしもございます。CP要素はなし。・全年齢 / A6(文庫本)サイズ / 156P
ブックカバー付(フルカラー印刷+ホログラムレインボー加工)
※表紙1と4もフルカラー印刷となります。
・全16篇(内新規書き下ろし7篇)
※暴力、流血表現を含みます。 55
z168o
PAST2020年についった連載してたとどかみが付き合うまであと100日のまとめ(100日〜70日)のちに文庫本スタイルで出したので再録予定ないでここに投げます。
長いのでちょっとずつ増えます。
支部もちょっとまとめとして上げずらいから、あっちには上げないかもです。 32
蛹🐛
DONE生き急いでいるのでダンホン打ちました。健全です。変なところとかあっても見逃してください。
タイトル決まったら文庫メーカーにぶちこんでまた載せます。ピクシブにも。
普段より同期化の負荷がかかったせいで、頭が重い。あまり慣れない感覚でフラつくこともあった。何度も謝るダンテに笑みを見せるホンルだったが、口から出る言葉にトゲが残ってしまう。
本意ではない、はず。疲れているからとお互いに認知していても気まずい。他にも要因はあるし時間の解決も必要だった。
浅い亀裂で済めばいい。修復はすぐに終わるから。せめて奥深くに切れ込みが走らないようホンルなりに案じる。だから、と口数も減らし普段より大人しくしていた。物静かに辺りを眺めて口を抑えていればいいのだから。だからといって周囲が気遣うこともない。全員疲弊に溺れているので、ある程度の雑談と怒声も響くもののすぐに収まった。喧嘩の火種もダンテが全てを引き受けたおかげでもある。
3197本意ではない、はず。疲れているからとお互いに認知していても気まずい。他にも要因はあるし時間の解決も必要だった。
浅い亀裂で済めばいい。修復はすぐに終わるから。せめて奥深くに切れ込みが走らないようホンルなりに案じる。だから、と口数も減らし普段より大人しくしていた。物静かに辺りを眺めて口を抑えていればいいのだから。だからといって周囲が気遣うこともない。全員疲弊に溺れているので、ある程度の雑談と怒声も響くもののすぐに収まった。喧嘩の火種もダンテが全てを引き受けたおかげでもある。
ロビぐだ♂とヘクマンを書きたい
DONEそれは誰も知らない、本を閉じた後のお話。昔呟いてたロビぐだ♂ファンタジー(元ネタ有り)パラレルを今更小説の形でリメイクしてみたものの最終話。
てなわけで完結です。長々とありがとうございました。
ちなみにこのシリーズの全部をまとめた加筆修正版を一冊の文庫本にして今度のインテに持っていく予定です。紙媒体で欲しい方はよろしければ。
ハッピーエンドは頁の外側で──────復讐を果たした代償のように魔道に堕ち、死ぬことさえ出来なくなった男は、それからの長い時を惰性で生きた。
妖精達と再び会話を交わせる程度には理性を取り戻したものの、胸の内は冬の湖のように凍りつき、漣さえ立たない。自発的に行動しようとはせず、精々が森を荒そうとする不届き者を追い払ったり、興味本位でやって来る他所からの訪問者をあしらったりする程度。
このまま在るだけの時間の果てにいつの日か擦り切れて、消滅を迎えるのだろう。その刻限を恩赦と捉えて待ち続けることを化け物は己自身へ科した。巡る季節と深さを増す樹海を他人事として感じ取りながら、摩耗しきるまでただ無為に時間をやり過ごす日々。繰り返しでしかない朝と夜を重ねること幾百年の末。
5182妖精達と再び会話を交わせる程度には理性を取り戻したものの、胸の内は冬の湖のように凍りつき、漣さえ立たない。自発的に行動しようとはせず、精々が森を荒そうとする不届き者を追い払ったり、興味本位でやって来る他所からの訪問者をあしらったりする程度。
このまま在るだけの時間の果てにいつの日か擦り切れて、消滅を迎えるのだろう。その刻限を恩赦と捉えて待ち続けることを化け物は己自身へ科した。巡る季節と深さを増す樹海を他人事として感じ取りながら、摩耗しきるまでただ無為に時間をやり過ごす日々。繰り返しでしかない朝と夜を重ねること幾百年の末。
145
DOODLEいいねくれた数だけ自PCが文庫本になった時の冒頭一行を考えるっていうタグが面白そうだったので勝手に書く
琥羽玖、セナ、ディラン、天煌、ノア
見栄え編集したら一行じゃなくなった ネタバレは無い
いいねくれた数だけ自PCが文庫本になった時の冒頭一行を考える*
-琥羽玖
チッ、チッ、と、秒針の音だけが聞こえていた。今どき珍しく、アナログ時計のかかった客室だ。
-セナ
──ふわりとやわらかい感触がして意識が浮上する。
続いてやはり、ざり、と濡れた感触が頬を撫でた。朝のにおいがする。
-ディラン
──夢だとすぐにわかった。何度も見ている夢だから。
-天煌
「──逃がすな! 追え!」
暗闇の中に怒号と懐中電灯の明かりが錯綜していた。その中を駆ける影がひとつ。
-ノア
「それでは、事件の概要を説明します」
口火を切った途端、パシャパシャとシャッター音がいくつか鳴った。オフィスの一角に設けられた会見場だ。各種メディアの記者がずらりと立ち並び、明日の朝一番のニュースを、センセーショナルな事件でいかに彩るかを競い合っていた。
359-琥羽玖
チッ、チッ、と、秒針の音だけが聞こえていた。今どき珍しく、アナログ時計のかかった客室だ。
-セナ
──ふわりとやわらかい感触がして意識が浮上する。
続いてやはり、ざり、と濡れた感触が頬を撫でた。朝のにおいがする。
-ディラン
──夢だとすぐにわかった。何度も見ている夢だから。
-天煌
「──逃がすな! 追え!」
暗闇の中に怒号と懐中電灯の明かりが錯綜していた。その中を駆ける影がひとつ。
-ノア
「それでは、事件の概要を説明します」
口火を切った途端、パシャパシャとシャッター音がいくつか鳴った。オフィスの一角に設けられた会見場だ。各種メディアの記者がずらりと立ち並び、明日の朝一番のニュースを、センセーショナルな事件でいかに彩るかを競い合っていた。