眷
つねきば
MOURNING赤狐が「眷属作ったよ〜!」って嬉しそうにしてた。あんまり"そういうの"好きじゃない子だったから吃驚した。赤狐の眷属君に向ける気持ちは、私がうちの子たちに向ける気持ちとそっくりで、きっととっても大事なんだろうなって言うのが伝わってきてとても嬉しいお母さんなのでした。とっても貴重な君僕のことを勝手に祭り上げてくる人達は好きじゃない。
だって僕の話なんか全然聞いてくれない。僕とお話なんてしてくれない。ただ一方的に欲望をぶつけてくるだけだ。好きだ愛してる尊敬してるなんて慕ってくれてるように見えて僕の事なんかちっとも見えてない。見ようともしていない。
本当は僕なんかどうでもよくって、僕の炎に魅せられて、都合よく捻じ曲げた自分だけの理想を僕に押し付けようとするばっかりだ。
―でもそれは、僕の炎のせいだから。
―僕が"やりたい放題"で"炎"だから。
彼らの瞳にはいつだって僕の炎が映ってる。彼らの視界は僕の炎が占領してる。彼らをああしてしまったのは僕のせい。それなのに僕はガッカリしちゃう。「ああ、君もなんだね」って。寂しくって。友達が欲しいのに。遊んでくれる人が欲しいのに。君も狂っちゃうんだねって。
883だって僕の話なんか全然聞いてくれない。僕とお話なんてしてくれない。ただ一方的に欲望をぶつけてくるだけだ。好きだ愛してる尊敬してるなんて慕ってくれてるように見えて僕の事なんかちっとも見えてない。見ようともしていない。
本当は僕なんかどうでもよくって、僕の炎に魅せられて、都合よく捻じ曲げた自分だけの理想を僕に押し付けようとするばっかりだ。
―でもそれは、僕の炎のせいだから。
―僕が"やりたい放題"で"炎"だから。
彼らの瞳にはいつだって僕の炎が映ってる。彼らの視界は僕の炎が占領してる。彼らをああしてしまったのは僕のせい。それなのに僕はガッカリしちゃう。「ああ、君もなんだね」って。寂しくって。友達が欲しいのに。遊んでくれる人が欲しいのに。君も狂っちゃうんだねって。
玄杜。
REHABILI吸血鬼パロ。眷属のナナシと吸血鬼・ブラウンが深めのちゅーしてるだけの短文です。吸血鬼と眷属の生体を大捏造しています。今日はコーラルさんのお誕生日ですが全然掠りもしない内容ってどうなんでしょうね。コーラルさんにはいつまでも健やかであって欲しいしぐっすり寝癖を作って欲しい。ハレルヤ。 254844_mhyk
DONE【吸血鬼ブラネロ】在りし日の記憶純血の吸血鬼ブ×吸血鬼に眷属(吸血鬼)にされてしまった聖職者ネの過去編。
前にイイネの数だけ架空ブラネロのタグでちょろっと書いてあったのを仕上げてみました。いろいろ注意。
在りし日の記憶「よおネロ、息災にしてるかよ」
「ぼす!」
「その言い方やめねえか」
声をかけられ、小さなネロは嬉しそうにこちらが潜む木陰まで駆けてくる。
足に勢いよく抱き着いた身体を抱き上げ、覗き込んでブラッドリーは軽く眉をひそめた。
心から安堵した、という表情。不安が色濃く滲んだそれが、妙に引っかかった。
「何かあったか?」
「う……えと」
ブラッドリーにしがみついたネロは、しばらく迷うように眉を下げ口をもぞもぞとさせていたが、やがて、ファーザーが変だ、と呟いた。
「神父が? バルドスが変なのか」
その名に、ネロがくしゃりと顔を歪めた。泣きそうに潤んだ大きな目で必死にブラッドリーを見上げ、バルドス様じゃないのに、と訴えた。
3082「ぼす!」
「その言い方やめねえか」
声をかけられ、小さなネロは嬉しそうにこちらが潜む木陰まで駆けてくる。
足に勢いよく抱き着いた身体を抱き上げ、覗き込んでブラッドリーは軽く眉をひそめた。
心から安堵した、という表情。不安が色濃く滲んだそれが、妙に引っかかった。
「何かあったか?」
「う……えと」
ブラッドリーにしがみついたネロは、しばらく迷うように眉を下げ口をもぞもぞとさせていたが、やがて、ファーザーが変だ、と呟いた。
「神父が? バルドスが変なのか」
その名に、ネロがくしゃりと顔を歪めた。泣きそうに潤んだ大きな目で必死にブラッドリーを見上げ、バルドス様じゃないのに、と訴えた。
sudo
DONEエアスケブ(遅刻)「吸血鬼Eden」です。※流血注意遅くなり申し訳ありません。いつも見て頂いていたとのことで恐縮です。Edenと頂きましたがその中の、茨君が瀕死状態の時、凪砂君に吸血鬼にさせられた…という記載から妄想しましてこんな感じになりました。凪砂君の眷属茨君、日和君とジュン君も同じ関係かなと(イブいなくてすみません)お気に召すものか分かりませんかお納め下さいませ。
etonaeto_gen325
DOODLEらくがきまとめなんでもありです
1.吐血先生(アナログ)
2.欠損先生(アナログ)
3.死体から人間に擬態する生まれたてモラクスちゃん
4.うっかり眷属にされる公子殿
5.赤ちゃんを抱っこする先生♀
6.金リンゴ秘境幻覚万葉くん
7.ちっちゃい万葉くん
8.くもらせ先生
その他特殊性癖があります
pass:目次を読みましたか? yes/no 13
heiyellmi
DONE基本的人物介紹:帕:轉化成了魔女失去了記憶,因為被教會眷養利用,所以一直不知道自己是魔女,且在教會的薰陶之下便成了虔誠的教徒。
這篇是他跟一個魔女獵人相遇的故事。
============
發現這平台可以放條漫@@,我要來大放特放了(欸 6
モブ騎士⚔ちぃ
DONE伊艾(エイエド)・R18・肉真的不多OOC✔ 恐怖的小房間再度襲來✔ 來自其他眷屬的惡役✔
伊艾親親日↓的延伸
https://poipiku.com/4901824/6797861.html
《不做讓對方討厭的事就出不去的房間》如果有人有勇氣去詢問卡萊因騎士團副團長,卡萊因大陸上最危險的東西是什麼,他可能會回答,能把一切事物摧死的死氣,以及神出鬼沒、不達成指定條件就出不去的小房間。
――不做讓對方討厭的事就出不去的房間――
盯著牆上龍飛鳳舞的草書字體,艾德蒙特能清楚感受到自己臉龐正不受控制地抽搐。
「伊得…你解釋一下,為什麼……」
顫抖的聲音已經分不出是來自憤怒或恐懼。
「等、等一下!不要又先假設是我在搞事啊!」伊得伸手試圖遮擋對方光劍一般充滿殺氣的視線,一樣對第數不清次被關進小房間的狀況感到無奈。
這次直接把正要前往藏書庫查找資料的兩人框起來的小房間,意外地非常具有生活感。
小小的爐灶,木製餐桌椅,散亂著鬆軟的異國風情抱枕的大床,從橫樑上垂下的燈飾和觀葉植物,以及幾扇另一面白得虛無的窗櫺。
4470――不做讓對方討厭的事就出不去的房間――
盯著牆上龍飛鳳舞的草書字體,艾德蒙特能清楚感受到自己臉龐正不受控制地抽搐。
「伊得…你解釋一下,為什麼……」
顫抖的聲音已經分不出是來自憤怒或恐懼。
「等、等一下!不要又先假設是我在搞事啊!」伊得伸手試圖遮擋對方光劍一般充滿殺氣的視線,一樣對第數不清次被關進小房間的狀況感到無奈。
這次直接把正要前往藏書庫查找資料的兩人框起來的小房間,意外地非常具有生活感。
小小的爐灶,木製餐桌椅,散亂著鬆軟的異國風情抱枕的大床,從橫樑上垂下的燈飾和觀葉植物,以及幾扇另一面白得虛無的窗櫺。
モブ騎士⚔ちぃ
DONE伊艾(エイエド)・健全・親親紀念日OOC✔ 與其他眷屬們的親暱互動・慎✔
萬能不能出去的房間,親,都親,官方快出親親卡拜託拜託!!
——只有得到伊得親吻才能離開的房間——「這次又是什麼狀況?」只要身在艾斯特大宅,就容易被捲入莫名其妙的異度空間,年輕騎士往來大宅一段時間後雖然已經認識到這個事實,卻還是無法輕易接受這個狀況,每次都率先開口發難。
「大概就是字面上的意思吧?」伊得看著牆上浮現的幾個大字,無奈地笑笑,閃過一次騎士凌厲的眼神攻擊。
怎麼這麼剛好,偏偏挑在所有眷屬難得齊聚一堂的時候。
「所以是只要讓你吻過就能離開對吧?」跟伊得總是不太對盤的太陽城主不耐煩地逼近從上方俯視伊得。
第一次被捲進異度空間的年輕人深信這只是場某人刻意造成的鬧劇,但在他探查過整個空間之後,才不得不接受這是一場非人為的意外。
畢竟,擅長幻術的大狐妖玖夜也被關在同一個空間裡,束手無策。
「要親快親,我很忙,整個城的人都在等我回去餵養,才沒時間在這裡耗。」一把揪住伊得衣領,對現狀的無力感使啖天的脾氣比平常都來得暴躁。
2006「大概就是字面上的意思吧?」伊得看著牆上浮現的幾個大字,無奈地笑笑,閃過一次騎士凌厲的眼神攻擊。
怎麼這麼剛好,偏偏挑在所有眷屬難得齊聚一堂的時候。
「所以是只要讓你吻過就能離開對吧?」跟伊得總是不太對盤的太陽城主不耐煩地逼近從上方俯視伊得。
第一次被捲進異度空間的年輕人深信這只是場某人刻意造成的鬧劇,但在他探查過整個空間之後,才不得不接受這是一場非人為的意外。
畢竟,擅長幻術的大狐妖玖夜也被關在同一個空間裡,束手無策。
「要親快親,我很忙,整個城的人都在等我回去餵養,才沒時間在這裡耗。」一把揪住伊得衣領,對現狀的無力感使啖天的脾氣比平常都來得暴躁。
モブ騎士⚔ちぃ
DONE【大綱】關於魔力的考察、由卡萊因教・寶石・眷屬設定結合基督教推論世界觀與未來劇情走向。【防雷】內含主線劇情1~8章、艾德蒙特+常駐奧利文SSR&SR/蜜話、白色風暴&春色狩獵祭劇情。含基督教相關話題,敏感者慎。
新世界狂歡世界觀/劇情走向考察【原推】作者 @e_yyyyto @Naniwa_n_haniwa @mame_kanichan
https://twitter.com/e_yyyyto/status/1517864729007779842s=20&t=LyXl5f8joMaq8PgPA8cxxQ
【防雷】內含主線劇情1~8章、艾德蒙特+常駐奧利文SSR&SR/蜜話、白色風暴&春色狩獵祭劇情。含基督教相關話題,敏感者慎。可接受者請往下。
◆ 引用官方Discord公開的設定
● 關於卡萊因大陸
幾百年前,一名被喚作休伊的大魔法師,為了平息卡萊因大陸上混亂的元素精靈之力、守護人們的生活,在五處廢墟和祭壇植入了調節自然元素的巨大寶石,並設下封印。
3949https://twitter.com/e_yyyyto/status/1517864729007779842s=20&t=LyXl5f8joMaq8PgPA8cxxQ
【防雷】內含主線劇情1~8章、艾德蒙特+常駐奧利文SSR&SR/蜜話、白色風暴&春色狩獵祭劇情。含基督教相關話題,敏感者慎。可接受者請往下。
◆ 引用官方Discord公開的設定
● 關於卡萊因大陸
幾百年前,一名被喚作休伊的大魔法師,為了平息卡萊因大陸上混亂的元素精靈之力、守護人們的生活,在五處廢墟和祭壇植入了調節自然元素的巨大寶石,並設下封印。
milouC1006
Valentineいちゃつく眷属レクのチョコ風味。この後お互いを食べつくして晩御飯はお総菜屋さんのから揚げをたくさん買ってきていろんな肉料理を堪能した……いつものやつです 雀も鳴き飽きて鳩に出番を譲る昼時、クロードは昨晩傷めた腰をさすりながら体を起こした。
クロードが起業してから、つまりこの地に引っ越してから、両手で数えるほどの年数になった。百年以上を過ごした地を発ち、伸ばしていた髪も断ち、身も心も状況も一新した彼の新事業はみるみるうちに名企業へと成長していた。業務はフルリモートが基本だが、今回ばかりは殆ど国家機関と言っても差し支えの無い大重鎮が相手の商談で、数日家を留守にしていた所だった。ベレトはここへ越して以来、定職には就かずに家庭へ入り、クロードの事業を支えていた。普段はどれだけ忙しくても家に帰る伴侶が、連日留守にするというのは実に数百年ぶりで、昨夜は寂しさから帰宅即尺の後、事に及んでしまったばかりだった。
2192クロードが起業してから、つまりこの地に引っ越してから、両手で数えるほどの年数になった。百年以上を過ごした地を発ち、伸ばしていた髪も断ち、身も心も状況も一新した彼の新事業はみるみるうちに名企業へと成長していた。業務はフルリモートが基本だが、今回ばかりは殆ど国家機関と言っても差し支えの無い大重鎮が相手の商談で、数日家を留守にしていた所だった。ベレトはここへ越して以来、定職には就かずに家庭へ入り、クロードの事業を支えていた。普段はどれだけ忙しくても家に帰る伴侶が、連日留守にするというのは実に数百年ぶりで、昨夜は寂しさから帰宅即尺の後、事に及んでしまったばかりだった。
ao_megane_ao
DONE「あわよくば君の眷族になりたいな」の動画で使ったイラストまとめ。動画はこっち
https://www.youtube.com/watch?v=daL4SI5WaAU 10
豆@創作垢
DONE眷属になる儀式を終えた後のお話。満月の夜に 薄暗い城の廊下でコツ、コツ、と足音が響いている。ハンナは馴れた足どりで廊下を進む。目的の部屋の前までくると、コンコンとノックをした。
「ちょっといい?」
部屋の奥からの返事を聞いて、ハンナは部屋へと入った。
中にはこの城の主、アシュタロトがいた。満月の夜、赤い月が夜空に浮かぶ前、決まってハンナは彼の自室を訪ねる。彼の眷属になってから今日で四度目だ。
無事に眷属になって、己の魔力量に耐えられる器の身体になったが、それにはいくつもの制約が伴うこととなった。今日ここに来たのもそれが関係している。
満月の夜は、主であるアシュタロトの吸血鬼の魔力が高まる。眷属のハンナはそれを自制することができない。血の匂いを嗅ぐだけで、仲間をも見境なく襲ってしまう可能性がある。
4824「ちょっといい?」
部屋の奥からの返事を聞いて、ハンナは部屋へと入った。
中にはこの城の主、アシュタロトがいた。満月の夜、赤い月が夜空に浮かぶ前、決まってハンナは彼の自室を訪ねる。彼の眷属になってから今日で四度目だ。
無事に眷属になって、己の魔力量に耐えられる器の身体になったが、それにはいくつもの制約が伴うこととなった。今日ここに来たのもそれが関係している。
満月の夜は、主であるアシュタロトの吸血鬼の魔力が高まる。眷属のハンナはそれを自制することができない。血の匂いを嗅ぐだけで、仲間をも見境なく襲ってしまう可能性がある。
漣 沓也(さざなみ とうや)
Reuse Halloween魔女っこちゃん再び。お友達の魔女と一緒。星の魔女と雫の魔女という設定。
2ヶ月ぶりにカラー描いた!
ちなみにお友達魔女のモチーフはウミウシです。
眷属は、魔女猫ではなくウミヘビです。笹の葉の横を並走している6匹ですねー。
またしても何も考えていないので、星だらけになった。
yukimp100
MEMO34号256死の感想メモ。眷属についての理解が深まったり、ロくんの善性が光ったり。
『世話を焼くのは与えられた関係性に強制されたものではなく、
相手のことを愛しているから』
っていうのがね!ね!
じゃあドちゃんが世話を焼くのもつまり…?
みたいな!こう!!(語彙が追いつかなくてろくろをまわす)
あとドちゃんの表情パターンがいっぱいコレクションでお宝回でした。
milouC1006
MOURNING久し振りに台紙を開いたら途中でどう続くのかメモの残ってない眷属レクのが出てきたので供養を…… 月を見ていると君を思い出す。ありふれた言い方だが、結局口下手な俺には、これくらい正直な方がいい。
血を交わして数百年。フォドラのあたりを後にしたクロードとベレトは、この数百年片時も離れず共に旅してきたが、つい先日、新しい大陸が見つかったとのことでクロードが見に行きたいと一人で旅に出た。一緒に行きたいと思ったものだったが、女神再誕の日までに戻ってこられないから一人で構わないと断られた。そしてベレトをフォドラ地方に残して、元ブリギットから出る新天地を目指す人であふれる船で、新大陸へと向かって行った。
今でもベレトはよくガルグ=マク大修道院に通い、催事の時には欠かさず尋ねていた。もちろん彼の事を大司教だという人は、とうの昔にみんないなくなってしまっている。そもそも、時代の流れでベレト大司教の存在を疎ましく思っている宗派も出て来たと聞いた。出来るだけ密かに、目立たずに通うのが得策だった。
1239血を交わして数百年。フォドラのあたりを後にしたクロードとベレトは、この数百年片時も離れず共に旅してきたが、つい先日、新しい大陸が見つかったとのことでクロードが見に行きたいと一人で旅に出た。一緒に行きたいと思ったものだったが、女神再誕の日までに戻ってこられないから一人で構わないと断られた。そしてベレトをフォドラ地方に残して、元ブリギットから出る新天地を目指す人であふれる船で、新大陸へと向かって行った。
今でもベレトはよくガルグ=マク大修道院に通い、催事の時には欠かさず尋ねていた。もちろん彼の事を大司教だという人は、とうの昔にみんないなくなってしまっている。そもそも、時代の流れでベレト大司教の存在を疎ましく思っている宗派も出て来たと聞いた。出来るだけ密かに、目立たずに通うのが得策だった。
はるしき
TRAINING失恋(フウモク)子フ←子モ。『眷恋』の少し後。モ独白。
俺がフウガに何をしたんだろう。
俺はフウガへ何をしたんだろう。
どうしてフウガは、俺をあんなにも嫌うんだろう。
答えを知ってるのはフウガだけ。
手を出しても睨まれて、顔を出しても追いかけられて。
今日は、初めて、嫌いだって言われた。
俺はどうしたらいいんだろう。
消えてしまえば良いのかな。
分からない。
フウガ。
教えて。
フウガ。
何かしたなら謝れば。
またあの時みたいに、笑ってくれるのかな。
「……んん……」
俺に倒した時のフウガは笑ってた。
俺の上に乗った時のフウガも笑ってた。
俺に触れた時のフウガは。
「……そうだ」
俺の手に触れたフウガは、泣きそうな顔をしてた。
その後、泣きながら、嫌いだってはっきり、初めて言われた。
あの時、俺はフウガに、本当に嫌われたのかな。
526俺はフウガへ何をしたんだろう。
どうしてフウガは、俺をあんなにも嫌うんだろう。
答えを知ってるのはフウガだけ。
手を出しても睨まれて、顔を出しても追いかけられて。
今日は、初めて、嫌いだって言われた。
俺はどうしたらいいんだろう。
消えてしまえば良いのかな。
分からない。
フウガ。
教えて。
フウガ。
何かしたなら謝れば。
またあの時みたいに、笑ってくれるのかな。
「……んん……」
俺に倒した時のフウガは笑ってた。
俺の上に乗った時のフウガも笑ってた。
俺に触れた時のフウガは。
「……そうだ」
俺の手に触れたフウガは、泣きそうな顔をしてた。
その後、泣きながら、嫌いだってはっきり、初めて言われた。
あの時、俺はフウガに、本当に嫌われたのかな。
はるしき
TRAINING眷恋(フウモク)子フモ。目覚め。
忍びの修行場から離れた雑木林の中。
呼び出されたモクマは少し困った顔をしていた。
「モクマ」
フウガが努めて声を和らげ呼ぶ。外面の声。お利口さんの声。この声でモクマを呼んだのは初めてだった。
「……なに、フウガ?」
襟をきつく握り、緊張した面持ちでモクマが応える。
怯えたような目を向けるモクマに、苛立ちを覚えた。
父が大切にしているモクマを。
傷つけて、駄目にしてしまえば。
父は自分を見てくれるはず。
フウガは笑った。モクマもつられて、ぎこちなく笑った。
「!?」
フウガは大股でモクマに詰め寄り、襟巻きをきつく掴みあげ、モクマをその場に押した。
驚きのけぞったモクマの足が絡み、モクマは受け身を取れず背中から倒れる。
フウガはモクマの細い身体に馬乗りになり、手首を捕まえる。
1040呼び出されたモクマは少し困った顔をしていた。
「モクマ」
フウガが努めて声を和らげ呼ぶ。外面の声。お利口さんの声。この声でモクマを呼んだのは初めてだった。
「……なに、フウガ?」
襟をきつく握り、緊張した面持ちでモクマが応える。
怯えたような目を向けるモクマに、苛立ちを覚えた。
父が大切にしているモクマを。
傷つけて、駄目にしてしまえば。
父は自分を見てくれるはず。
フウガは笑った。モクマもつられて、ぎこちなく笑った。
「!?」
フウガは大股でモクマに詰め寄り、襟巻きをきつく掴みあげ、モクマをその場に押した。
驚きのけぞったモクマの足が絡み、モクマは受け身を取れず背中から倒れる。
フウガはモクマの細い身体に馬乗りになり、手首を捕まえる。
k_kuraya
PROGRESSベレトの眷属にならなかったディミレトの幸せについて考えた、二人の約束についてのお話です。転生を含みます。【約束の果てに 2】かつてアドラステア帝国、ファーガス神聖王国、レスター諸侯同盟領、セイロス聖教会の四大勢力によって保たれていた均衡は、フォドラを呑み尽くさんとした大戦火の末に瓦解した。四勢力は国を廃し領と改め区分され、それらを統合して一国とし、フォドラ統一国と名を定めた。
戦火の爪痕は凄まじく、傷を負ったのは目に見えるものばかりではなかった。二度と戻らない命を嘆く人々の慟哭は、フォドラの大地を空を震わせた。彼らは涙に暮れ、身を寄せ合い、何度眠れない夜を過ごしただろう。
そんな彼らの肩を叩いたのは、傲慢磊落なアドラステア皇帝を打倒したまさにその人である。ファーガス神聖王国国王ディミトリは人々から解放王と呼び讃えられ、戦場で縦横無尽に槍を振るったその辣腕を今度は復興と泰平のために奮ったのである。戦争を共に越えた仲間たちも彼らの王を力の限り支え、新しい世のために骨身を惜しまず力を尽くした。
そして、王と足並みを揃え、未来への道を共に作る人がガルグ=マクにもあった。それはフォドラ解放の立役者であり、セイロス教会大司教の座を託されたベレトである。国を引率するものたちのかつての師でも 9041
k_kuraya
DONEベレトの眷属にならなかったディミレトの幸せについて考えた、二人の約束についてのお話です。転生を含みます。【約束の果てに 1−2/2】肌を刺すような冷気に意識を呼び起こされ、ディミトリは酷く重い瞼をとろとろと持ち上げた。次の節に跨がる夜更けのことである。まだ夢心地であるような、霞がかる天井を暫く見上げ、はたはたと音がする方へと目を向ける。はたはたと、青いカーテンが靡いている。窓が――開いている。そこから満点の星空が見え――しかし綿雪が降る不思議な夜だった。窓から入り込んだ雪が床に白く積もっていた。
いつからそうしていたのだろう。開け放たれた窓の前に佇むベレトは静かに夜空を見上げている。
雪明かりに照らされて滑らかな輪郭は陶磁器のように白く、髪の一筋一筋が、エメラルドの瞳がまるで星を孕んだようにキラキラと煌めいている。いつもは黒揃えの衣装を好んで身に着けているが、今夜は雪のような白衣である。群青の裏打ちと金色の刺繍が施された外套は、ディミトリが誂えさせたものだった。
白衣の衣装はニルヴァーナで陣頭指揮を執っていた頃の――大司教として大聖堂に佇んでいた頃の姿を思い起こさせる。ディミトリは彼が時折見せる神秘的な美しさにたびたび目を奪われることがあった。聖書やステンドグラスに描かれた神 6061