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    rica_km

    PROGRESS宇煉・天桃前提の💎🏅です
    💎🏅・🔥🍑は、どちらも従兄弟関係(年齢設定とか詳細は齟齬が出そうなのでw、ふんわりで…)
    🏅19歳(大学生・成人)・🍑16歳(高校生)の3歳差。両思いながら🍑が未成年の上、🏅が注目を浴び易い状況であることから色々堪えているところ
    💎🔥はいずれも社会人で恋人同士
    💎が一人暮らししている部屋へ🏅は泊まりに来るほど懐いているし、秘密も共有している…
    ひみつとつみひとつ◆01◆01 Tengen side
     俺のマンションには、従兄弟の天満が時々泊まりに来る。いや。時々よりは、もう少し頻繁に。
     立地が便利だからというのは理由のうちほんの一部に過ぎない。
     天満は抜きん出た才のせいで少々注目され過ぎているもので、自宅近辺には大抵マスコミ関係の誰かしらが潜んでいるらしかった。横柄だの生意気だの好き放題に言われやすい天満だが、あれで結構繊細なところもあるのだ。注目の体操選手として世間の注目を浴びるのも無理からぬことだが、衆目に晒され続けて疲弊するメンタルが有名税とは到底思えない。フィジカルにだって影響を及ぼすことくらい想像に難くないはずなのに、それでも世間様は若干十九歳の青年を好奇心の赴くままに追い回して好き放題に書き立てる。
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    ヒイロシュージ

    PAST2018年末に刊行されたヴィラム・オルゲンのアンソロジー「戦場のカフェテリア」に寄稿させて頂いたものです。
    ドルキマス2直前のヴィラムが過去から今までに想いを馳せながら独白するお話です。何から何まで捏造しかないのでご注意ください。当時ドルキマス3までしか出ていなかったので多少設定に齟齬があります。ご了承ください。
    ヴィラム・オルゲンはいいぞ。
    【黒ウィズ】【ドルキマス】Reminiszenz その男の追憶「オルゲン!いいかな」
     空軍城塞に停泊していた戦艦内で照明の配線確認を行っていた俺は、不意に上官からそう尋ねられた。
     別に上官に声をかけられるのは特段珍しいことではない。むしろ俺の上官は、どちらかというと機会を見ては話しかけてくるタイプの人間だった。俺は自分自身を人付き合いが良い方だとは思っていないが、不思議なことに彼が話しかけてくるのは嫌いではなかった。
     男の名はブルーノ・シャルルリエ。ドルキマス空軍第三艦隊副司令官の彼こそが、俺の直属の上官だった。驚く程良く通る声の持ち主で、どんな過酷な戦場からも生還することから「不死身のシャルルリエ」という二つ名もついている。第三艦隊はドルキマス人だけでなく素性が怪しい奴や問題児が集まる「ならずものの外人部隊」ということもあってか(先に断っておくが俺はあくまで整備兵として第三艦隊に配属されたのであってこの限りではない)、大体の連中は彼をブルーノさんと気さくに呼んでいる。俺も公の場では閣下と呼んでいるが、そうでないときは「さん」付けをしていた。酒癖が悪いのが玉に瑕で…これ以上はよしておいたほうがいいだろう。
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    あまや

    PASTSSS/凪茨
    ⚠︎死ネタ
    ※南極ネタなのにシロクマが出てくるので齟齬が気になる方は読まない方が良いです〜
    アホ〜!と書いてから思いました

    初出 22.11.21
    閣下は一年間アイドル活動を休業して、昭和基地に行った。勝手に。いつのまにか上層部が休業を認めており、いつのまにか手続きも終わっていて、俺が知らされたのは記者発表の当日だった。茨に言うと絶対止められるからとかなんとか言い訳をしながらごめんねなんて軽く謝罪をして会見に出ていく閣下の背中を俺は呆然と見つめていた。Eveの二人はもちろん知らされていて、呆気に取られた俺をジュンが気の毒そうな顔で見ていた。ムカつくので足を思いっきり踏んづけてやったら殿下に叱られた。でも仕方ない、聞いていて黙っていたのだからそっちが悪いだろう、なんて。俺は子どものような言い訳を頭の中で挙げ連ねて謝らなかった。それよりも何よりも、仮に一年間の休業はまだいいとしても、昭和基地ってなんだ。何しに行くのかさっぱりわからない。研究者にでもなったつもりなのか? 凍傷にでもなって閣下の美しい肢が損なわれでもしたらどうするんだとか、腹をすかせたシロクマに襲われないかとか、何かトラブルがあってライフラインが途絶えて死んでしまわないかとか、とにかく心配ごとが次から次に浮かんでくる。あの好奇心に素直で奔放な閣下が南極が危険だからと自身をセーブできるとはとても考えられない。誰が彼の手綱を引いてくれるというのか。それは俺にだけ許された特権なのだから、つまり閣下のいるべき場所は俺の隣以外にはないということだ。南極になんか死んでも行かせたくない。
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