りんどう
ゆなたろう
DOODLE「どうして僕から目を背いているんだい?君は僕、僕は君だよ?」※ちょいパロ、目の色に注目
ペルソナ4のシャドウみたいな目の色にしてヤンデレリンドウさんが描きたかっただけです、はい(2枚目は通常色です) 2
縹の落描き帳
TRAININGかわいく描けたのでうま男ハイタニリンドウ
※えいしんふらっしゅコスしてる竜胆
※スケベな気持ちで描いたので気持ち背後注意
※字が汚い
※蘭居ないけど概念蘭竜
ゴール後に蘭トレーナーに元気いっぱいに飛びつく
trpg0715
SPOILER極彩色ネタバレ。後日談。これが、人生最後の夏休みを謳歌している者の筆の速さだよ......ぜぇぜぇ....
久々に一日中ペン持っていた....
描きたいものとりあえず形にできた達成感。
✌︎('ω'✌︎ )🍍🍍🍍
お花はリンドウ。花言葉は正義。 4
なーも
DOODLEせっかくなので、前回と対になる感じにしてみた。前回描きたかった花はこれです。見かけた時に見た目かわいいから描きたいってなってただけなので、花言葉はどうかなぁ?リンドウに合わせて絵の内容を変えたから合わないかなぁと思いつつ、調べたら「私を信じて」とか「君を愛す」とかあったので、ふん…ええやん…「高貴」とかもあぶくんぽいし(ちょろオタク)ってなって変えずに描きました。見えなくてもピンポンマム、だよ!なーも
DOODLE本当は違う花でほんわか絵を描こうとしてたんですけど、たまたまリンドウの花言葉を見て、へぇ?!ってなってリンドウにしてみた。花言葉の、いくつかの1つに「あなたの悲しみに寄り添う」というのがあるらしいよ。めちゃくちゃいい花言葉やん(大の字)。あと、なんか兎がリンドウが薬になるって教えてくれるお話があるらしくて、☺️?!ってなりましたが、最近ずっとうさみみだったので我慢した。
yoru_0315
INFOリンドウに眺むを読んでいただきありがとうございます…!昔の作品でまだ漫画のまの字も知らない素人でしたが、見てくれる人がいてとても励みになります…!あの二人のどうしようも無い空気感と悲しみと愛しさを少しでも伝えられてたらと思います。aka_dori
DOODLE旧スターレスのif話ボロボロリンドウくんがモブおじに抱かれて得たお金を、店の資金繰りに悩む黒曜に差し出す話。
気持ち黒リン。モブリンは確実に存在している。
本番はない。
ボロボロリンドウと傾くお店店が、赤字らしい。
赤字になったら、
そのうちお店は存続できなくなる。
そしたら、僕はどこに行けばいい?
こんなに汚れた体でどこに行けるというのだろう。
雨がビニール傘を叩く音が耳障りだが、
それよりも事務所で黒曜が呟いた言葉の方が鼓膜を煩く叩いている。
僕達には苦労を見せないようにしているけど、
事態は相当深刻なようで聞き手に回っていたシンも
眉間に深い皺を作っていた。
ザーザーと降る雨が煩わしい。
それに集中して近々対峙することになる現実から目を背けようとしてみるが、
もうスターレス以外に居場所のない僕は
そんな簡単に現実逃避を許されなかった。
それに、僕だけでなく、真珠だって行き場所がなくなってしまう。
きっと彼なら、どんな仕事でもこなせると思う。
1198赤字になったら、
そのうちお店は存続できなくなる。
そしたら、僕はどこに行けばいい?
こんなに汚れた体でどこに行けるというのだろう。
雨がビニール傘を叩く音が耳障りだが、
それよりも事務所で黒曜が呟いた言葉の方が鼓膜を煩く叩いている。
僕達には苦労を見せないようにしているけど、
事態は相当深刻なようで聞き手に回っていたシンも
眉間に深い皺を作っていた。
ザーザーと降る雨が煩わしい。
それに集中して近々対峙することになる現実から目を背けようとしてみるが、
もうスターレス以外に居場所のない僕は
そんな簡単に現実逃避を許されなかった。
それに、僕だけでなく、真珠だって行き場所がなくなってしまう。
きっと彼なら、どんな仕事でもこなせると思う。
凛花(おがわ)
MOURNING■初期に書いたお話です。この頃のリンドウの描写は、割と弱気というか殊勝な感じですね。<作品メモ>
2012年遙かなる時空の中で5風花記が発売された直後のイベントで出した「はじめから恋だった」という小説同人誌に収録しているお話です。本のタイトルは【確かに恋だった(http://have-a.chew.jp/on_me/top.html)】様のお題をお借りしたものです。
掌の上なら懇願のキスクロスを敷かれたテーブルを挟んで、向側に座っているのは誰だったかしら?
ふと、そんなことを考えた。
広大な公園の中にある天井と壁の大半がガラス張りのティールームはゆったりと開放感のある空間で、存分に射し込む陽光は、まばらに置かれた観葉植物の葉をきらきらと光らせる。テーブル上でほんのりと汗をかくガラスの水差しの中は、まるで星屑を詰め込んだように大小の輝きで満たされていた。
向かいの人物は、スッと伸びた脚を組み、手にした本を繰っている。指はほっそりと長く器用そうに見える。細い黒縁の眼鏡越しに見える瞳は長い睫毛が縁取っていた。
第二ボタンまで緩めたシャツに紺のジャケットが良く似合って居る。
少し見える鎖骨がいやらしくなることなく清潔感を保っているのは、育ちの良さが見てとれる姿勢とか、どこか洗練された所作のせいかもしれない。
4810ふと、そんなことを考えた。
広大な公園の中にある天井と壁の大半がガラス張りのティールームはゆったりと開放感のある空間で、存分に射し込む陽光は、まばらに置かれた観葉植物の葉をきらきらと光らせる。テーブル上でほんのりと汗をかくガラスの水差しの中は、まるで星屑を詰め込んだように大小の輝きで満たされていた。
向かいの人物は、スッと伸びた脚を組み、手にした本を繰っている。指はほっそりと長く器用そうに見える。細い黒縁の眼鏡越しに見える瞳は長い睫毛が縁取っていた。
第二ボタンまで緩めたシャツに紺のジャケットが良く似合って居る。
少し見える鎖骨がいやらしくなることなく清潔感を保っているのは、育ちの良さが見てとれる姿勢とか、どこか洗練された所作のせいかもしれない。
凛花(おがわ)
MOURNING■成人したゆきちゃんへ、リンドウさんからのプレゼントって何が良いかな〜と考えて書きました。<作品メモ>
2014年→2015年の年末年始にWebサイトで公開したお話です。
君に捧げる■君に捧げる
君と僕とが出会ったのは、冬の最中、12月のこと。
初めて言葉を交わし、初めて手をつないだ。
そして、君と心を通わせて共に歩むことを決めた初めの月。
有り体に言えば、記念日ならぬ記念月といったところだろうか。僕と、そして君にとって大切な月として記憶されていたら嬉しい。
月日は経って、あの江戸での日々から今は遠く。
僕はこの世界に彼女とやってきて、すっかり現代人らしい生活も板に付いてきた頃。再びこの月が巡ってきた。
「うん。今日も綺麗だ」
広めのバルコニーの片隅で声を掛けメモを取る。
お披露目の日を前に咲き誇る姿に口元がほころんだ。
これでも僕には特技が沢山あって、例えば自虐的なものでいうと草木を枯らす……というのも上げられる。
2167君と僕とが出会ったのは、冬の最中、12月のこと。
初めて言葉を交わし、初めて手をつないだ。
そして、君と心を通わせて共に歩むことを決めた初めの月。
有り体に言えば、記念日ならぬ記念月といったところだろうか。僕と、そして君にとって大切な月として記憶されていたら嬉しい。
月日は経って、あの江戸での日々から今は遠く。
僕はこの世界に彼女とやってきて、すっかり現代人らしい生活も板に付いてきた頃。再びこの月が巡ってきた。
「うん。今日も綺麗だ」
広めのバルコニーの片隅で声を掛けメモを取る。
お披露目の日を前に咲き誇る姿に口元がほころんだ。
これでも僕には特技が沢山あって、例えば自虐的なものでいうと草木を枯らす……というのも上げられる。
凛花(おがわ)
MOURNING※リンドウ+慶くんです※■リンドウさんの「大切なものを壊してしまう」とはどういうことだろうと考えて書いたお話です。リンドウ→神子前提、慶くん視点。
<作品メモ>
2012年3月にWebサイトで公開したお話です。
みんなみんな君のため 欲しいものが手に入らないなどということは無くて、望めば両の手に納めきれぬ程に与えられた。
ただ傲慢に、この世に得られぬものは無いと信じられたらどれ程良かっただろう。
それが例えば、人ひとりの運命だったとしても。
『二条の御曹司ともあろう方が。あのようなもの、他に良きものは幾らでもありましょうに』
邸の奥へ案内される途中、呆れとも憤りとも取れる声音が漏れ聞こえた。
主の身の上に相応しく、常なら粗相など考えられぬゆき届いた家人しか居ないこの邸にしては珍しいことだ。
案内の先に立つ、古参の女中が小さく詫びを言った。
取り立てて気にすることもなく、客人、江戸幕府奉行職を賜る小栗忠慶はただ嘆息する。
さてはまた、主の悪い癖が出たらしい。
3024ただ傲慢に、この世に得られぬものは無いと信じられたらどれ程良かっただろう。
それが例えば、人ひとりの運命だったとしても。
『二条の御曹司ともあろう方が。あのようなもの、他に良きものは幾らでもありましょうに』
邸の奥へ案内される途中、呆れとも憤りとも取れる声音が漏れ聞こえた。
主の身の上に相応しく、常なら粗相など考えられぬゆき届いた家人しか居ないこの邸にしては珍しいことだ。
案内の先に立つ、古参の女中が小さく詫びを言った。
取り立てて気にすることもなく、客人、江戸幕府奉行職を賜る小栗忠慶はただ嘆息する。
さてはまた、主の悪い癖が出たらしい。
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DONEリンドウ×ケイ前の再掲2つ。新しくなにか書きたい今日このごろ。何となく…この二人にはデートさせたいね
あなたは白子のリンケイの
・通話するとき、どちらから掛けるか
・相手が何を考えているか読めなくなる瞬間
・朝が苦手で起きてこない相手の起こし方
について語ってください。
#shindanmaker
https://shindanmaker.com/983150
・通話するとき、どちらから掛けるか
ケ「何かあった時の為に連絡先は交換したが、通話はしたことはない」
リ「グループチャットも業務連絡でしか使ったこたないですね。スターレスにいればそこで話せば良いので」
ケ「うん? 仮にするとしたら? 用事があるものがかける」
リ「ケイ、恐らく個人的な時のことを聞いているかと」
ケ「そちらのことか。個人的な時があるか分からぬが、先程と同じく必要などちらかが必要な時にするだろう」
1887・通話するとき、どちらから掛けるか
・相手が何を考えているか読めなくなる瞬間
・朝が苦手で起きてこない相手の起こし方
について語ってください。
#shindanmaker
https://shindanmaker.com/983150
・通話するとき、どちらから掛けるか
ケ「何かあった時の為に連絡先は交換したが、通話はしたことはない」
リ「グループチャットも業務連絡でしか使ったこたないですね。スターレスにいればそこで話せば良いので」
ケ「うん? 仮にするとしたら? 用事があるものがかける」
リ「ケイ、恐らく個人的な時のことを聞いているかと」
ケ「そちらのことか。個人的な時があるか分からぬが、先程と同じく必要などちらかが必要な時にするだろう」
凛花(おがわ)
MOURNING■神子江戸残留捏造ルートのお話です。この辺りから調子に乗ってリンドウさんの兄姉を好き勝手に書いています。リンゆきですが、リンドウさんの悲観的な考え方を反映した少し仄暗いお話です。<作品メモ>
2012年10月に発行した「もしもの話」というコピー誌に収録されているお話です。
籠の中の鳥は 江戸に龍神の神子がやってきて、怨霊騒ぎだとか何だとか。その裏では攘夷だの倒幕だの。
嵐のような日々が過ぎ、一旦は一橋慶喜が将軍となり落ち着いたかと見えた政局はこれまた一気に覆された。
其れというのも、その一橋慶喜——
第十五代将軍 徳川慶喜
そのひとが、一年も経たずに政権返上を今上帝へ奏上したことに端を発する。
色々と思惑はあったのだろうけれど、あらゆる思惑が入り乱れ、周囲が画策する倒幕の算段に時代の波が重なって日本は大きく変わることになった。
その後、幕府の廃止が正式に宣言され、政治は新しい主体者達の手に渡った。
将軍職を退いた慶くんは勿論、幼い天皇陛下の摂政を務めていた我が兄上も、職の廃止ともに一線を退き、今は比較的穏やかな日々を送っている。
4793嵐のような日々が過ぎ、一旦は一橋慶喜が将軍となり落ち着いたかと見えた政局はこれまた一気に覆された。
其れというのも、その一橋慶喜——
第十五代将軍 徳川慶喜
そのひとが、一年も経たずに政権返上を今上帝へ奏上したことに端を発する。
色々と思惑はあったのだろうけれど、あらゆる思惑が入り乱れ、周囲が画策する倒幕の算段に時代の波が重なって日本は大きく変わることになった。
その後、幕府の廃止が正式に宣言され、政治は新しい主体者達の手に渡った。
将軍職を退いた慶くんは勿論、幼い天皇陛下の摂政を務めていた我が兄上も、職の廃止ともに一線を退き、今は比較的穏やかな日々を送っている。
凛花(おがわ)
MOURNING※リンドウ+慶くんです※■ゲーム中では断片的にしか語られないリンドウさんと慶くんの関係を深読みしたお話です。ゲームオープニングのあのシーンに繋がるまで何があったのかを勝手に捏造しています。恋愛要素はないバディのお話ですが個人的に気に入っている作品です。
<作品メモ>
2013年に発行した「背中合わせの君」という小説同人誌に収録しているお話です。
背中合わせの君 その日、僕は邸の広間で正座していた。
目の前には兄が居て、さも重大事だと言いたげに厳かに告げる。
「斉基、江戸の一橋公が我らの従兄弟君であらせられるのは知っていよう」
何を今さらと、言葉を返すのも億劫で黙礼で肯定する。
常なら僕の態度に逐一小言を言う兄が、気にかける様子もない。そのまま話を続けた。きっと、これから命じることに比べたら瑣末ごとなのだろう。
何となく予想はついていた。
「知っての通り、一橋家は公方の御身内の立場。家臣をもたれない。謀臣もなく大変心許ない思いをなされていると言う。なれば……」
——きた。
と、心のなかで呟く。
「斉基。下向して公に御仕えしなさい。重大事であるゆえ、京に残す役目諸々、心配せずとも私が引き受ける。そなたは、直ぐに支度をしなさい」
5210目の前には兄が居て、さも重大事だと言いたげに厳かに告げる。
「斉基、江戸の一橋公が我らの従兄弟君であらせられるのは知っていよう」
何を今さらと、言葉を返すのも億劫で黙礼で肯定する。
常なら僕の態度に逐一小言を言う兄が、気にかける様子もない。そのまま話を続けた。きっと、これから命じることに比べたら瑣末ごとなのだろう。
何となく予想はついていた。
「知っての通り、一橋家は公方の御身内の立場。家臣をもたれない。謀臣もなく大変心許ない思いをなされていると言う。なれば……」
——きた。
と、心のなかで呟く。
「斉基。下向して公に御仕えしなさい。重大事であるゆえ、京に残す役目諸々、心配せずとも私が引き受ける。そなたは、直ぐに支度をしなさい」
凛花(おがわ)
MOURNING■リンゆき記念すべき第1作目でした。まだリンドウさんの性格を掴み切れていない頃の試行錯誤が見える。<作品メモ>
2012年遙かなる時空の中で5風花記が発売された直後のイベントで出した「はじめから恋だった」という小説同人誌に収録しているお話です。本のタイトルは【確かに恋だった(http://have-a.chew.jp/on_me/top.html)】様のお題をお借りしたものです。
困った人 総ての決着をつけ、現代へ還って来てしばらく。平穏無事な日々が続いていた。
ゆきは、日本の高校に通い始め、江戸から現代へ連れたってやってきたリンドウも、龍神の加護か配慮か、何らかの職を得て生活は安泰のようである。
だが、そのリンドウについてゆきは気になることがあった。
晴れて恋人同士となってからは、彼の度を過ぎた愛情もそれ程苦になることもなく、週に二、三度の逢瀬を楽しんでいた。
ところが最近のこと。リンドウの部屋を訪ねたゆきは、和紙の長い紙束……手紙だろうか、を眺めて苦笑する彼の姿を見つけた。
その顔は、眉根を下げて困ったようにしているのに優しい微笑みを浮かべているのだ。
ゆきは、その顔に覚えがあった。
3061ゆきは、日本の高校に通い始め、江戸から現代へ連れたってやってきたリンドウも、龍神の加護か配慮か、何らかの職を得て生活は安泰のようである。
だが、そのリンドウについてゆきは気になることがあった。
晴れて恋人同士となってからは、彼の度を過ぎた愛情もそれ程苦になることもなく、週に二、三度の逢瀬を楽しんでいた。
ところが最近のこと。リンドウの部屋を訪ねたゆきは、和紙の長い紙束……手紙だろうか、を眺めて苦笑する彼の姿を見つけた。
その顔は、眉根を下げて困ったようにしているのに優しい微笑みを浮かべているのだ。
ゆきは、その顔に覚えがあった。
限界羊小屋
DONE死神ゲーム非経由で二人の対話が進んでいない世界線の話ダラダラ連み続けた2年生の夏休み、ピアスの穴を増やすリンドウ君の話
誘惑する青空 休日の屋上公園を吹き抜ける熱風は湿ったアスファルトの匂いを孕んでいる。隣に腰掛けた友人の前髪が、風に嬲られてぶわりと持ち上げられている。それを見て、今朝から纏わりついていた違和感の正体に初めて思い至った。前髪に隠れていた右耳に銀の点がひとつ、増えている。
普段学校に来る際は律儀にピアスを外しているから、こうして休日を共にする間柄でもなければ彼のフル装備を目にする機会はない。定点観測しているのは自分くらいかもしれない。彼と連み始めた頃、それは確かに耳たぶの一点だけだった。けれど、梅雨に入る頃には両耳の上側に増え、夏休みの始めにまた増え、少し置いて冬にまた一つ増えた。
そして今日また一つ、右耳の頬に近い部分に真新しいスタッドが光り、根本が少し赤くなっている。
6478普段学校に来る際は律儀にピアスを外しているから、こうして休日を共にする間柄でもなければ彼のフル装備を目にする機会はない。定点観測しているのは自分くらいかもしれない。彼と連み始めた頃、それは確かに耳たぶの一点だけだった。けれど、梅雨に入る頃には両耳の上側に増え、夏休みの始めにまた増え、少し置いて冬にまた一つ増えた。
そして今日また一つ、右耳の頬に近い部分に真新しいスタッドが光り、根本が少し赤くなっている。
限界羊小屋
DONE鍵竜軟禁していたリンドウの言葉をきっかけに「寂しい」という感情を知るミカギさんの話
「さびしい」 通い慣れた「死せる神の部屋」の一角、薄暗い間接照明にスマートフォンの光が煌々と輝いている。画面を覗き込むリンドウに「ただいま」と声をかけると、彼は目を上げないままで「おかえりなさい、ミカギさん」と無感情の答えを返した。
このところ彼の機嫌は低空飛行を続けていた。原因は分からない。再会して1ヶ月ほどは週末ごとに宇田川町で落ち合い、渋谷中のカフェや服飾店を巡ったり、彼が熱を上げているアプリ・ゲームについて夢中で話すのに耳を傾けたりしたものだった。この部屋に招き入れたばかりの頃もこんな風ではなかった。彼はガラス張りの床や低い音で唸るピンボールマシンに目を輝かせて、「こんな豪華な部屋に住んでるんですか」と、興奮に少し声を上擦らせていた。足元に戯れつく光の魚を珍しく思ったのか、コツコツと高く足音を響かせながら、ソファやテーブルの間を歩き回ってはしゃぐ新鮮な姿を見せてくれた。
10201このところ彼の機嫌は低空飛行を続けていた。原因は分からない。再会して1ヶ月ほどは週末ごとに宇田川町で落ち合い、渋谷中のカフェや服飾店を巡ったり、彼が熱を上げているアプリ・ゲームについて夢中で話すのに耳を傾けたりしたものだった。この部屋に招き入れたばかりの頃もこんな風ではなかった。彼はガラス張りの床や低い音で唸るピンボールマシンに目を輝かせて、「こんな豪華な部屋に住んでるんですか」と、興奮に少し声を上擦らせていた。足元に戯れつく光の魚を珍しく思ったのか、コツコツと高く足音を響かせながら、ソファやテーブルの間を歩き回ってはしゃぐ新鮮な姿を見せてくれた。
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DONEBGM:溺れるほど愛した花ドラコルル(+パピとロコロコ)が、両親の墓参りをする話です。
作中の架空の【ピイナの花】は、
リンドウ(正義)・スターチス(変わらぬ心)・カモミール(あなたを癒やす)を合わせた花として書いています。
※おまけで副官との後日談を書くかも知れません。
ドラコルルの墓参り墓石、墓石、墓石。
見渡す限りに、墓石が無機質に並列された、芝生墓地。
冬の寒さがしんと満ち、枯草ばかり一面に広がり、荒涼感を掻き立てる。
男が、無感情に立っていた。
ぴんと整然に、軍服に身を包む男は、まるで人間らしさを感じない。
どんよりとした曇天の下、底知れない冷たさを、影のように湛えていた。
「ご両親にか?ドラコルル」
小さな少年が、男を監視するように、後ろから問う。
口調と声色には、小さな身体には不釣り合いなほど、知性・育ちの良さが満ちている。
大きく、透き通った、翡翠色の目には、強い責任感と善性の光が宿っていた。
「どうせ、お調べになったのでしょう?『パピ大統領閣下』」
低く、抑揚のない声で、皮肉交じりに返す。
5128見渡す限りに、墓石が無機質に並列された、芝生墓地。
冬の寒さがしんと満ち、枯草ばかり一面に広がり、荒涼感を掻き立てる。
男が、無感情に立っていた。
ぴんと整然に、軍服に身を包む男は、まるで人間らしさを感じない。
どんよりとした曇天の下、底知れない冷たさを、影のように湛えていた。
「ご両親にか?ドラコルル」
小さな少年が、男を監視するように、後ろから問う。
口調と声色には、小さな身体には不釣り合いなほど、知性・育ちの良さが満ちている。
大きく、透き通った、翡翠色の目には、強い責任感と善性の光が宿っていた。
「どうせ、お調べになったのでしょう?『パピ大統領閣下』」
低く、抑揚のない声で、皮肉交じりに返す。
限界羊小屋
DONEフレリン ホワイトデー🍪じわモテリンドウに嫉妬するフレの話
ビー・マイ・スイート・ダーリン 親友兼恋人という関係になってから改めて気付かされた。
奏竜胆はモテる。
彼の惚れられ方には決まったパターンがある。最初は涼しげな目元と物静かな雰囲気が目を引く。リンドウから誰かに積極的に話しかけに行くことは少ないので、すぐその後に発展するのはなかなか難しい。物静かなこともあり、どこか高嶺の花めいても見える。しかし、その物腰は意外に柔らかく、頼まれごとをされれば案外付き合ってくれる面倒見の良さもある。グループワークを共にしたり、日直や委員会で同じ担当に当たったり — そんな些細な出来事がきっかけに彼の柔らかな内面が覗き、見る者の心にほんのりとした火を灯すのだ。
その気持ちは分かる気がする。いや、分かるんだけどそれだけにマズい。
6269奏竜胆はモテる。
彼の惚れられ方には決まったパターンがある。最初は涼しげな目元と物静かな雰囲気が目を引く。リンドウから誰かに積極的に話しかけに行くことは少ないので、すぐその後に発展するのはなかなか難しい。物静かなこともあり、どこか高嶺の花めいても見える。しかし、その物腰は意外に柔らかく、頼まれごとをされれば案外付き合ってくれる面倒見の良さもある。グループワークを共にしたり、日直や委員会で同じ担当に当たったり — そんな些細な出来事がきっかけに彼の柔らかな内面が覗き、見る者の心にほんのりとした火を灯すのだ。
その気持ちは分かる気がする。いや、分かるんだけどそれだけにマズい。
限界羊小屋
DONEリンフレ(フェニックス×フレ?)注意:
リンドウがヤンデレめいている
鳥人間リンドウという強い幻覚
鳳凰は微睡む急に影が落ちた。
頭上に何かがあるのが分かる。自分を押し潰すに足る重い何かが。多分、もう間に合わない、助からない。それを理解したフレットの脳は早くも16年分の走馬灯を上映し始めた。脳内をいくつもの思い出が巡る。家族と行った海外旅行、初めて自分で選んだ服、中学時代に親友と登校した風景。それなりに楽しい人生だったかな、などと諦め混じりの思いでそれをただ見つめていた。
脈絡のない追想の最後に浮かんだのは、ついさっきまで共に真昼の渋谷を歩いていた親友 — リンドウの姿。
流行のバッジを二人分手に入れて、一緒にカレーを食べてスクランブル交差点に戻って。そしてその後、SF映画の撮影会かフラッシュモブのようなイベントに巻き込まれて、それで……。
4159頭上に何かがあるのが分かる。自分を押し潰すに足る重い何かが。多分、もう間に合わない、助からない。それを理解したフレットの脳は早くも16年分の走馬灯を上映し始めた。脳内をいくつもの思い出が巡る。家族と行った海外旅行、初めて自分で選んだ服、中学時代に親友と登校した風景。それなりに楽しい人生だったかな、などと諦め混じりの思いでそれをただ見つめていた。
脈絡のない追想の最後に浮かんだのは、ついさっきまで共に真昼の渋谷を歩いていた親友 — リンドウの姿。
流行のバッジを二人分手に入れて、一緒にカレーを食べてスクランブル交差点に戻って。そしてその後、SF映画の撮影会かフラッシュモブのようなイベントに巻き込まれて、それで……。
限界羊小屋
DONEフレ<-リン FinalDay''のif【概要】仲間を失った辛さから幻覚に遊ぶようになったリンドウの話
ななや様よりタイトルを寄贈いただきました。
メリーメリーメランコリー**********
メリーデイズ
**********
オレンジティーソーダは夕暮れと同じ色をしている。炭酸水の中に放課後のカフェの活気が映り込み、オレンジ色がその中に染み込んでいる。柑橘の大きな塊がいくつも浮かんだ、黄昏色のそれをそっと啜ると、優しい甘みとともに口の中がパチパチと弾けた。その爽やかさを楽しみながら、目の前で繰り広げられる賑やかな会話を聞き流している。
学校でも家でもない隙間のような時間。この時間が好きだった。
『コレかぁ?MKNって奴の新作』
『さっぱり分からないな』
『ふむぅ……現代アート、理解するのは難しそうですな』
『……悪くねぇ』
かつて「ツイスターズ」で仲間だった6人と俺で、ベンチ際のテーブルを占拠している。テーブルの向こうの4人はビイトさんのスマホを覗き込み、ワイワイと賑やかに騒いでいる。見るともなく見ていると、目の前でひらひらと片手が振られた。その主である友人を見やる。いつもの人懐っこい笑顔でニカっと笑いかけてきた。
19652メリーデイズ
**********
オレンジティーソーダは夕暮れと同じ色をしている。炭酸水の中に放課後のカフェの活気が映り込み、オレンジ色がその中に染み込んでいる。柑橘の大きな塊がいくつも浮かんだ、黄昏色のそれをそっと啜ると、優しい甘みとともに口の中がパチパチと弾けた。その爽やかさを楽しみながら、目の前で繰り広げられる賑やかな会話を聞き流している。
学校でも家でもない隙間のような時間。この時間が好きだった。
『コレかぁ?MKNって奴の新作』
『さっぱり分からないな』
『ふむぅ……現代アート、理解するのは難しそうですな』
『……悪くねぇ』
かつて「ツイスターズ」で仲間だった6人と俺で、ベンチ際のテーブルを占拠している。テーブルの向こうの4人はビイトさんのスマホを覗き込み、ワイワイと賑やかに騒いでいる。見るともなく見ていると、目の前でひらひらと片手が振られた。その主である友人を見やる。いつもの人懐っこい笑顔でニカっと笑いかけてきた。