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    卒業

    iduha_dkz

    DONE綾と桃吾の高校での卒業式の話です。
    前半は1年時、後半は3年時。
    3年一緒に過ごすうちに色々理解して仲良くなり情も湧いたけど、それでも桃吾の一番は円なので綾の一番にはなれないことを最後に突きつける、一番のために他の大事なもの切る痛みを伴う別れが100通り見たくて書きました。
    最後の日を迎えて卒業式で久しぶりに会った二つ上の先輩は、綾瀬川と桃吾が二人で花束を持ってきたのを見て、はじめは落第点しか取れていなかった学生が百点満点を取った時の教師のような顔で微笑んだ。
    「二人一緒に来るとは思ってなかった」
    「元主将を心配させるなって、二年の先輩たちが二人で行けゆうてくれはったんです」
    「桃吾、それ言っちゃったら不安にさせるやつじゃない?」
    「大丈夫だよ綾瀬川。雛がどうしても俺に渡したかったって言えない照れ隠しなのはわかってるから」
    「主将ぉ!」
    「あ、ならよかったです」
    抗議の声を出した桃吾を綾瀬川はまったく気遣わず「ほら渡すんでしょ」と花束を差し出すように促す。長持ちすることを考慮してドライフラワーで作られた花束を二人から受け取り、鮮やかな花束に一度視線を落とした後、彼は自分より身長の高い後輩二人を見上げた。
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    yoshida0144

    DONE忘バワンドロライ
    お題「卒業」書かせていただきました
    地元商店街から応援される中3こくとくん
    お題「卒業」 見える景色はいつも同じだった。
     駅前の古い商店街の通りに入ってすぐ右手にあるのが私の店、「やおすえ」。果物を中心に生鮮食品とほんの少しの生活雑貨を揃える、私の母の時代から続く古いこの店には今日も近所のじーさんばーさんがちょろちょろ彷徨いている。彼らは買い物に…まあ来てはいるのでしょうけど、一番の目的は「顔を見せること」である。じいさんばあさんにスマホといったハイテク機器はない。三日来なければ病気を噂され、一週間も顔を見なければ孤独死を疑う。この店は、いやこの寂れた商店街はいわば町の生存確認の場でもあるのだ。
     そんな店の入り口から少し入った場所に置いてあるパイプ椅子が私の定位置だ。ここから見える景色は一年中同じ。じじいとばばあと店の前の乾物屋で、乾物屋のじじいもあっちから私をじっと見ていた。じじい、歳をとったな。ウン十年前は同じ小学校に通い「てっちん」と呼んでいたけど、彼を最後ににそう呼んだのはいつだろう。最近はもっぱらじじいよばわりしてる。あっちもばばあよばわりだし別にいいだろう。
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    ka2chahan

    MEMO高校生トワと新任教師ブレな現パロを妄想してたら「卒業祝いに合鍵をもらう」という萌え設定をいただいたので勢いで出会いから妄想した産物です
    高校生トワと新任教師ブレのトワブレ高校生トワ(18)と新任教師ブレ(23)のトワブレの設定あれこれ

    トワが3年生の時にブレが新任で赴任してくる。教科は数学かな。トワのクラスの数学の担当になる。トワは数学が苦手なので最初のうちはブレの教え方が難しくてわかんなくて、数学面白くないしブレ先生の授業わけわかんねえとサボりがちに。ブレの教え方は実際難しくて厳しくて、ブレ自身が小柄で童顔なこともあって、生徒から舐められたり「アイツの教え方わかんねえし」と一部から評判がよくない。新任なんだからまだ教え方なんてわからないし生徒と付き合うためのノウハウもないしで、生徒達から(特に男子生徒から)嫌われてるけど、ブレは全然気にしてない。トワも最初のうちはブレの授業が気に入らなかったけど、クラスメイトみたいに文句を言ったりわざと嫌な態度を取ったりするのは反対で、ある日クラスメイトが授業中にブレに対して反抗して悪態をついてる時に「そーいうのやめろよ!」とキレてしまう。クラスメイトからは「トワどうしたんだよ〜」「トワだってコイツの授業イヤだろ?」「お前数学できねえくせにコイツの肩持つのかよ。もっとマシなセンセいるだろ」と茶化されて、それも腹が立って悔しくて、うるせえよ!!と机バンッて叩いて授業中なのに出ていってしまう。休み時間になって教室に戻らなきゃと思うもののさっきの出来事をクラスメイトにまた茶化されたらまたイライラしてしまう…と、次の授業もサボって屋上で一人で過ごしてたら、ブレが上がってくる。授業中に自分をかばってくれたのに出て行ってしまい、しかも次の授業も入っていないと聞いて、自分のせいだな…とトワを探しにきたブレ。小柄な若い新任教師だしで生徒たちから標的にされるのは仕方ないと諦めてはいるものの上手く生徒たちをあしらえなくて、そのせいでトワに迷惑をかけたことを謝るブレ。突然ブレに謝られて、「え、何でセンセが謝るんだよ。悪いのはアイツらだろ」と困惑するトワ。そこからしばらくブレから見た普段のトワの話になって、「クラスのムードメーカーのような立場に見える」とか「誰とでも仲良くしているのを見かける」とかトワに対する印象をブレが話すのだけど、トワが「……そんな風にやっぱ見えんのか」とちょっと辛そうな顔をする。ブレがトワが落ち込み気味な顔をしたのを察して理由を聞くと、「ひとりになるのが嫌なんだよ」とか「俺家族がいなくて施設で暮ら
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    kotyou

    PROGRESS卒業式の日に告白したいと思っている出久と、そんな出久の気持ちを察しているかっちゃんのところに、未来の出久がやってくる話。の前編です。死ネタや、後編ではR18シーンもありますのでご注意ください。webオンリーにて全編展示予定。お楽しみいただけましたら幸いです。
    卒業式の日、桜の木の下で【出勝】前編ヒーローコスチュームのマスクを外した途端に、凍てつく大気に鼻の奥がツンと痛んだ。日はすっかり暮れ落ちて、お腹はいつからかぐぅぐぅと煩く鳴っている。報告書は、チームアップを主導した事務所がまとめてやってくれると言っていた。つまり、この後の用事は、何も無い。たぶん、たった今「寒い!」と言って、出久からマントを強奪した、勝己にも。
    「ねぇ、かっちゃん。良かったらさ、ラーメンでも食べに行かない?」
    「ぁ゙あ゙?」
    「いや、だって、寒いし、ね。温かいものが食べたいだろ。着替えて、寮に帰って、作るっていうのも大変だし。もうお腹ペコペコだし。この近くに、辛くて美味しいラーメン屋があるって教えてもらったし」
    不機嫌に眉を寄せる勝己が、ハッキリと断ってくる前にと、出久は慌てて言葉を重ねる。教えてもらった、なんて口にしてしまったのは、失敗だったかもしれない。勝己を誘うために事前に情報を仕入れていたのが、バレてしまうかもしれない。
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