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    友情

    桜庭🌸

    PAST💎さん、お誕生日おめでとうッ!
    ということで(?)💎さん友情出演のお話です😎
    杏千 / 大正軸
    杏千プチ開催記念のアンソロジーに寄稿させていただいた小説の再録です
    (公開許可いただいています)
    酔いのようには醒めなくて「まぁ、一杯やろうや」
     酒を勧めたのは、宇髄のほうだった。
     共同任務の作戦会議後、宇髄が煉獄家に一晩泊まると言い出したのがはじまりだった。難色を示す杏寿郎の肩を気安く抱いて、「土産にうまい酒でも買っていこうぜ」と店じまいを始めた商店街に彼を連れ込んだ。「おい、宇髄」なおも抵抗する同僚に、「大丈夫、大丈夫」とけんもほろろに返す。もし拒絶されれば、酒を妻への土産にすればいい。そう考えていたのだ。
     結局のところ、家長は不在だった。「昔お世話になった人のご葬儀だそうです。さきほどまでいらっしゃったのですが、ふらりと出ていかれました」そう説明する次男は、何でもないことのようにてきぱきと夕食を用意している。鎹鴉から宇髄同伴の帰宅を聞いてすぐに炊き始めたのだろう、釜戸から漂う湯気とともに柔らかな米の匂いが立ち上ってきた。たすき掛けをした袖口からのぞく生白い細腕を見て、杏寿郎は「千寿郎を一人にするなんて」と顔を顰めた。しかし、それも一瞬のことだった。父が留守にしたのは、自分が珍しく夕方に戻ると鎹鴉からの伝達があったからだろうと納得したのだ。不器用ながらも千寿郎に一人で夜を過ごさせんとする父の心の内を想像して、杏寿郎はやっと眉を下げた。
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    jojk_mokko

    DOODLE🎃Happy Halloween2023🎃
    全てがふんわり世界線。
    ようじょりーんちゃんがほんのり出ます。友情出演的な感じです。感謝。
    この家族は全員一分の隙もなく幸せです。
    あたり役「さあ、君の衣装だ」
     花京院が手渡してきたのは、灰色の毛皮だった。
     もちろん本物ではない。しかしフェイクなりにもかなり獣のそれに近い手触りのするものだった。広げてみる。頭からすっぽりと被るようにできているらしい。
    「おれの、とはどういうことだ」
     衣装だと言われれば、当然着用するものであることは理解できた。しかしながら、それを着る理由が理解できない。
     花京院は決して意味のないことはしない。どんな場面においても、彼のすることには意味があり、主張がある。しかしごくたまに、花京院にとっては意味も意義もあることが、承太郎にとってはあまり重要と思えないこともある。理性的で先々を考えて動くところのある彼は、どうも一人で考えて結論を出そうとする節がある。「君の意見を聞こう」そう言ってくれることが大半ではあるが、彼は彼にしかわからない部分で、一人で結論を出したがる。そして、それは大体が、誰にとって何が相応しいかを決めつけてしまうことに由来しているようであった。
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    住めば都

    DONE #aknk版深夜の創作一本勝負 よりお題をお借りしました
    使用お題「スイーツ」。メインはロノと主様、友情出演でハナマル、ユーハンという感じ。夢要素は香る程度。
    今年のパレスはさつまいもがやたらと豊作。処理に困っているロノに、主様がアドバイスをしたようです。
    パレスの日常の一部を切り取るようなつもりで書きました。
    秋の味覚の楽しみ方 本日のおやつであるスイートポテトを前に、デビルズパレスの女主人は目を瞬かせた。
     昨日はさつまいものマフィンで、一昨日は食後のデザートがさつまいものモンブランだった。その前の日は、確か夕食にさつまいものサラダが出たし、さらにその前はポタージュだったか。さすがに三日以上前ともなると記憶が怪しい。
     彼女はさつまいもが大好きなので、連日でも全く構わない。だがいくら旬の食材とはいえ、こうも同じ食材を使ったメニューが続くと、台所事情が気になってしまう。
    「最近、さつまいもの料理やスイーツが続くね。旬だから?」
    「……やっぱ、気づきますよね?」
    「まあ、これだけ続けばさすがにね」
    「だよなあ……」
     訊ねた女に、厨房の主であるロノは渋い顔になった。どうやらさつまいもメニューが続いていることを気にしていたらしい。
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    pagupagu14

    DONE泣かせない約束/ビラルル(ワンド)
    2ビラールエンドから少し経ってからの未来に戻ってきてくっついたビラルル+エストのお話。エストはルルに対する感情は友情のみです。それでもこういうお節介焼いてくれるのはエストかアルバロしか思いつかなかったよ。ビラールエンドエピローグor2fdに行くまでの過程の話書きてぇ〜〜〜〜
    泣かせない約束 「エスト!」
    突然、エストの姿を見つけたルルはそのまま駆けていき…エストの手を握った。
    「ルル!?」
    「エストのおかげで本当に助かっちゃった!ありがとう!」
    「…ああ、この間の。ということはあるべきところに収まったようですね、ルル。ビラール。」
    「ええ」
    「…まあな。」
    「では、これは僕からの選別です。レーナ・アンブラー……ーー」
    「っ!?」
    エストが唱えた瞬間、私の体に重力がのしかかり私は立っていられなくなってしまう。
    「ビラール!?」
    「お灸ですよ、ルル。止めないでください」
    「で、でも…っ」
    「大丈夫だ、ルル…止めなくていい」
    それでもルルの不安そうな顔は変わらず私は苦笑いを浮かべた。
    「ラギに聞きました。まあ、ラギに聞かなくても分かることですか…ルルを泣かせ、悲しませたのだと。その理由がビラールなのだと」
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