ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。付き合ってからしばらくしての話。
スティーブ目線。0721の日ネタ。
スティーブがバッキーを思って0721しちゃってます。 ※何でも許せる人向け。
急いで書き上げたんで所々おかしいかも
です😅😅😅優しい目で見てください。 2520
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。18話(ラスト)告白後のはなし。エピローグ的な?
(これだけでも読めます)
どうしようもない気持ち。寮の部屋に戻ってくるなり、バッキーがドアを閉めたその瞬間だった。
スティーブにそっと後ろから抱きしめられた。
「……!」
一瞬、呼吸が止まった。
背中越しに感じる体温。高くて広い胸板。
声に出さなくても、それが誰のものかなんて分かりきっている。
(……スティーブ、背ぇ伸びたよな)
そんなことをぼんやり思いながらも、心臓は激しく跳ねていた。
その距離、その静けさに、バッキーの身体がこわばる。
(あ……キス、くるか?)
さっきまで求められていたワケだし……
自然と喉が鳴る。
しかし、数秒後。
スティーブの唇から出てきたのは、まったく予想していなかった言葉だった。
「……今日はありがとう」
それだけを言って、彼の腕がすっと離れた。
1683スティーブにそっと後ろから抱きしめられた。
「……!」
一瞬、呼吸が止まった。
背中越しに感じる体温。高くて広い胸板。
声に出さなくても、それが誰のものかなんて分かりきっている。
(……スティーブ、背ぇ伸びたよな)
そんなことをぼんやり思いながらも、心臓は激しく跳ねていた。
その距離、その静けさに、バッキーの身体がこわばる。
(あ……キス、くるか?)
さっきまで求められていたワケだし……
自然と喉が鳴る。
しかし、数秒後。
スティーブの唇から出てきたのは、まったく予想していなかった言葉だった。
「……今日はありがとう」
それだけを言って、彼の腕がすっと離れた。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。17話片思いスティーブ×無自覚バッキー
やっと、やっとスティーブ告白します!!!
なかなか進まなかった2人が遂に!!!!おめでとう( ´•̥̥̥ω•̥̥̥`)
”親友”以上の気持ちバッキーは店の会計を終え、レシートをポケットに突っ込んだ。
ドアの外に出ると、冷たい夜風が二人の間を通り抜けた。
「バック、ご馳走様。」
「……もう、次から"割り勘"な……」
片眉を上げて睨むように言うと、スティーブは笑いながら肩をすくめた。
「え?俺そんなに食べてた?」
「完全に調子乗ってただろ、お前。ったく、何ピース食ったんだよ…」
「んーー……4か5?」
「おい、正直に答えるな。」
バッキーは、呆れつつも笑いながらスティーブの肩を軽く小突いた。
「バッキー、あの公園通り抜けて帰ろうか。そっちの方が近道だし」
スティーブは大通りに面した公園を指した。
「あぁ、構わない。」
寮までの帰り道、いくつかルートはあるが、大通りを避けて公園を抜けるのが一番早い。
3597ドアの外に出ると、冷たい夜風が二人の間を通り抜けた。
「バック、ご馳走様。」
「……もう、次から"割り勘"な……」
片眉を上げて睨むように言うと、スティーブは笑いながら肩をすくめた。
「え?俺そんなに食べてた?」
「完全に調子乗ってただろ、お前。ったく、何ピース食ったんだよ…」
「んーー……4か5?」
「おい、正直に答えるな。」
バッキーは、呆れつつも笑いながらスティーブの肩を軽く小突いた。
「バッキー、あの公園通り抜けて帰ろうか。そっちの方が近道だし」
スティーブは大通りに面した公園を指した。
「あぁ、構わない。」
寮までの帰り道、いくつかルートはあるが、大通りを避けて公園を抜けるのが一番早い。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。16話 SS片思いスティーブ×無自覚バッキー
【2人がピザ食べてるだけ】
香ばしい香り店の扉を開けた瞬間、チーズの香ばしい香りと、ほんのり甘いトマトソースの匂いが鼻をくすぐった。
赤い革張りのソファ、白と赤のチェック模様のテーブルクロス。まさに、アメリカの「ザ・ピザ屋」。
「お、空いてるな。奥のボックス席、行こう」
スティーブの声に、バッキーは無言で頷いて後を追う。
いつものように向かい合って腰を下ろすと、スティーブはさっそくメニューに目を走らせた。
ピザやドリンクなど、注文を済ませたふたりは、ぼんやりと店内を眺めて時間を潰す。
やがて届いた大皿のピザは、チーズがとろとろに溶けて、ペパロニがジュウっと音を立てていた。
「……うわ、ピーマン入っていやがる……」
ピザの皿を前にして、バッキーが少しだけ顔をしかめる。
1017赤い革張りのソファ、白と赤のチェック模様のテーブルクロス。まさに、アメリカの「ザ・ピザ屋」。
「お、空いてるな。奥のボックス席、行こう」
スティーブの声に、バッキーは無言で頷いて後を追う。
いつものように向かい合って腰を下ろすと、スティーブはさっそくメニューに目を走らせた。
ピザやドリンクなど、注文を済ませたふたりは、ぼんやりと店内を眺めて時間を潰す。
やがて届いた大皿のピザは、チーズがとろとろに溶けて、ペパロニがジュウっと音を立てていた。
「……うわ、ピーマン入っていやがる……」
ピザの皿を前にして、バッキーが少しだけ顔をしかめる。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。15話。片思いスティーブ×無自覚バッキー
(途中からでも読めます。)
【映画デートするはなし】
心地の良い存在。館内の明かりが落ち、スクリーンに映画のタイトルが映し出される。
隣に座るスティーブの気配が、いつもよりも近くに感じられて、バッキーは思わず背筋を正した。
(くそ、さっきの“デート”って言葉が……)
冗談だとわかってる。あの場の流れでの軽口だった。
けれど、頭の中にはその一言がこびりついて離れない。
別に、深い意味なんかない。スティーブにとってはただの言葉遊びのつもりだったはずだ。
――なのに、なんで変に意識してんだ、俺。
映画が進むにつれ、スクリーンの中では登場人物たちの関係や物語が動いているというのに、バッキーの集中は一向に定まらなかった。
時折、ポップコーンの袋がカサリと鳴る。スティーブが何気なく飲み物を口に運ぶ仕草にも、妙に神経が向いてしまう。
1607隣に座るスティーブの気配が、いつもよりも近くに感じられて、バッキーは思わず背筋を正した。
(くそ、さっきの“デート”って言葉が……)
冗談だとわかってる。あの場の流れでの軽口だった。
けれど、頭の中にはその一言がこびりついて離れない。
別に、深い意味なんかない。スティーブにとってはただの言葉遊びのつもりだったはずだ。
――なのに、なんで変に意識してんだ、俺。
映画が進むにつれ、スクリーンの中では登場人物たちの関係や物語が動いているというのに、バッキーの集中は一向に定まらなかった。
時折、ポップコーンの袋がカサリと鳴る。スティーブが何気なく飲み物を口に運ぶ仕草にも、妙に神経が向いてしまう。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。14話片思いスティーブ×無自覚バッキー
(途中からでも読めます。)
【映画の前にカフェに立寄る二人】
味のしないコーヒー映画の上映は夕方からだったけど、待ち合わせは少し早めに駅前。
スティーブの提案だった。
「上映前にどっかでコーヒーでも飲もう」って。
別に断る理由もなかったし、正直、自分でもこの日をちょっと楽しみにしていた。
冬休みが終わって、また寮に戻ってきて。
毎日顔を合わせて話してるのに――
なんだろうな、この気持ち。
(ただ親友と、映画観に行くだけだろ)
心の中で何度目かの自己ツッコミをしてから、集合場所へと足を運ぶ。
すると――
「あっ、バッキー!」
駅前で手を振って待っていたスティーブは、優しげなキャラメル色をしたコートを着ていて、首にはあの日、自分が贈ったマフラーを巻いていた。
(……気に入ってくれて本当によかった)
胸の奥が、少しだけ、ほんの少しだけあったかくなる。
1860スティーブの提案だった。
「上映前にどっかでコーヒーでも飲もう」って。
別に断る理由もなかったし、正直、自分でもこの日をちょっと楽しみにしていた。
冬休みが終わって、また寮に戻ってきて。
毎日顔を合わせて話してるのに――
なんだろうな、この気持ち。
(ただ親友と、映画観に行くだけだろ)
心の中で何度目かの自己ツッコミをしてから、集合場所へと足を運ぶ。
すると――
「あっ、バッキー!」
駅前で手を振って待っていたスティーブは、優しげなキャラメル色をしたコートを着ていて、首にはあの日、自分が贈ったマフラーを巻いていた。
(……気に入ってくれて本当によかった)
胸の奥が、少しだけ、ほんの少しだけあったかくなる。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第13話片思いスティーブ×無自覚バッキー
冬休み明けの話。SS三本立て。
すれ違う廊下冬休みが終わり、雪がまだ残る校舎の裏庭を抜け、スティーブとバッキーは並んで寮へと戻ってきた。
手にはそれぞれ、実家から持ち帰った荷物。少し重たいけれど、肩を並べて歩くこの時間が、楽しくもあった。
ドアを開けると、二人の部屋は数週間前と変わらずそこにあった。
スティーブがバッグをベッドに置きながらちらりと視線を向けると、バッキーの手元の鍵にふと目が留まる。
黒革に《B》の刻印が入った、あのキーチェーン。
スティーブが年末、少し緊張しながら渡したプレゼントだった。
「……ちゃんと、つけてくれてるんだ。」
思わずこぼれた言葉は、自分でも気づかないくらい小さな声だった。
けれど、すぐそばにいたバッキーには、しっかりと届いていたようで。
2277手にはそれぞれ、実家から持ち帰った荷物。少し重たいけれど、肩を並べて歩くこの時間が、楽しくもあった。
ドアを開けると、二人の部屋は数週間前と変わらずそこにあった。
スティーブがバッグをベッドに置きながらちらりと視線を向けると、バッキーの手元の鍵にふと目が留まる。
黒革に《B》の刻印が入った、あのキーチェーン。
スティーブが年末、少し緊張しながら渡したプレゼントだった。
「……ちゃんと、つけてくれてるんだ。」
思わずこぼれた言葉は、自分でも気づかないくらい小さな声だった。
けれど、すぐそばにいたバッキーには、しっかりと届いていたようで。
ちまき
MOURNINGステバキ。学園パロ。11話片思いスティーブ×無自覚バッキー
付き合うまでの馴れ初め。
季節外れだけど、クリスマスネタ。
誰か宛のプレゼント。十二月。街が浮足立つようにきらめき始めた頃――。
ここ最近、バッキーは妙な違和感を覚えていた。
それはスティーブの態度が「冷たくなった」とか、そういう分かりやすいものではない。むしろ逆だった。
「バック、また手袋忘れた?」
授業終わり、ロッカー前で声をかけられたと思ったら、スティーブは新品の手袋を手にしていた。
「これ、予備にって買っといた。前に貸してくれたし、返すつもりで」
――そんなこと、あったっけ?
その日だけじゃない。
バッキーの好物のスナック菓子を購買部帰りに差し出したり、風邪をひかないようにとポケットティッシュを放り投げてきたり、カバンの中にこっそりカイロが入っていた日もあった。
(なんなんだ、最近のスティーブ……やけに気が利くっていうか)
778ここ最近、バッキーは妙な違和感を覚えていた。
それはスティーブの態度が「冷たくなった」とか、そういう分かりやすいものではない。むしろ逆だった。
「バック、また手袋忘れた?」
授業終わり、ロッカー前で声をかけられたと思ったら、スティーブは新品の手袋を手にしていた。
「これ、予備にって買っといた。前に貸してくれたし、返すつもりで」
――そんなこと、あったっけ?
その日だけじゃない。
バッキーの好物のスナック菓子を購買部帰りに差し出したり、風邪をひかないようにとポケットティッシュを放り投げてきたり、カバンの中にこっそりカイロが入っていた日もあった。
(なんなんだ、最近のスティーブ……やけに気が利くっていうか)
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第10.5話片思いスティーブ×無自覚バッキー
【休日、二人で映画を見に行く話。ssエピローグ】
また今度…寮の部屋に戻った二人は、それぞれの棚に荷物を置くと、自然と明日の授業の準備に取り掛かっていた。
ふと、教科書を鞄にしまいながら、バッキーがぽつりとこぼした。
「……また映画、行こうな」
視線は教科書のページに落としたまま。
でもその声は、どこかほんの少しだけ、照れくさそうで。
そんなバッキーの何気ないひと言。けれどそれは、確かな“希望”だった。
期待してもいいのかな、なんて。
そんな気持ちが、胸の奥で小さく灯る。
(また――君と過ごせる時間があるなら)
少しだけ、前を向ける気がした。
その夜、スティーブは眠りにつくまで、バッキーの無邪気な笑顔を思い出しては、ひとりで何度も頬をゆるめていた。
312ふと、教科書を鞄にしまいながら、バッキーがぽつりとこぼした。
「……また映画、行こうな」
視線は教科書のページに落としたまま。
でもその声は、どこかほんの少しだけ、照れくさそうで。
そんなバッキーの何気ないひと言。けれどそれは、確かな“希望”だった。
期待してもいいのかな、なんて。
そんな気持ちが、胸の奥で小さく灯る。
(また――君と過ごせる時間があるなら)
少しだけ、前を向ける気がした。
その夜、スティーブは眠りにつくまで、バッキーの無邪気な笑顔を思い出しては、ひとりで何度も頬をゆるめていた。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第10話片思いスティーブ×無自覚バッキー
【休日、二人で映画を見に行く話。その3】
ちょい長め。
ポップコーンペアセット、コーラ2つでアップルパイを食べ終えカフェを後にしたふたりは自然と並んで歩き出す。さっきまでの軽口も落ち着き、ちょっとした沈黙が心地いい。
「映画館、こっちで合ってたっけ?」とバッキーが尋ねれば、スティーブが少し得意げにうなずく。
「うん。ほら、あそこにポスター見えてきた」
遠目にも分かるほど大きく貼り出されたクラシック映画のポスターに、バッキーはふっと笑った。
「授業で観たとき、途中ちょっと寝てたよな。俺」
「うん。でも今日の君は、ちゃんと最後まで起きててくれそうだ」
「どうだろな、途中で寝たら肩貸してくれよ?」
冗談混じりに言ったバッキーに、スティーブは少しだけ頬を赤らめながら、
「……いいけど、君が先に俺の肩に寄りかかっても、起こさないからな」
1366「映画館、こっちで合ってたっけ?」とバッキーが尋ねれば、スティーブが少し得意げにうなずく。
「うん。ほら、あそこにポスター見えてきた」
遠目にも分かるほど大きく貼り出されたクラシック映画のポスターに、バッキーはふっと笑った。
「授業で観たとき、途中ちょっと寝てたよな。俺」
「うん。でも今日の君は、ちゃんと最後まで起きててくれそうだ」
「どうだろな、途中で寝たら肩貸してくれよ?」
冗談混じりに言ったバッキーに、スティーブは少しだけ頬を赤らめながら、
「……いいけど、君が先に俺の肩に寄りかかっても、起こさないからな」
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第9話片思いスティーブ×無自覚バッキー
【休日、二人で映画を見に行く話。その2】
よりどりみどり道中迷うことなく着いたカフェに足を踏み入れると、ほんのりと甘いシナモンの香りが鼻先をくすぐった。
木の温もりを感じる店内は、落ち着いた照明と秋らしい装飾で包まれていて、席に着いたふたりの間にもどこかやわらかな空気が流れる。
「ほら、これがアップルパイのメニュー」
スティーブが渡してきたメニューには、シンプルなクラシックタイプのほかに、クリームチーズ入り、紅茶の茶葉が練り込まれたもの、ラム酒風味の大人向けまで、バリエーション豊かに並んでいた。
「…悩むな、これ」
思わず声が漏れるバッキー。
スティーブも眉をひそめて「なあ、アップルパイってこんなに種類あるもんだったか?」とメニューとにらめっこしている。
「どれにする?」
1097木の温もりを感じる店内は、落ち着いた照明と秋らしい装飾で包まれていて、席に着いたふたりの間にもどこかやわらかな空気が流れる。
「ほら、これがアップルパイのメニュー」
スティーブが渡してきたメニューには、シンプルなクラシックタイプのほかに、クリームチーズ入り、紅茶の茶葉が練り込まれたもの、ラム酒風味の大人向けまで、バリエーション豊かに並んでいた。
「…悩むな、これ」
思わず声が漏れるバッキー。
スティーブも眉をひそめて「なあ、アップルパイってこんなに種類あるもんだったか?」とメニューとにらめっこしている。
「どれにする?」
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第8話片思いスティーブ×無自覚バッキー
【休日、二人で映画を見に行く話。その1】
懐かしいアップルパイ秋も中頃、街路樹の葉はところどころ色づき始めていた。
風邪をひいたあの日から少しずつ、季節と一緒に何となく空気も少しずつ変わってきた気がした――そんなある日。
放課後、なにげない会話を交わしながら並んで歩く二人。
そんな時、バッキーがふとスマホを見て声を上げる。
「お、見てみろよスティーブ。この前、授業で観た映画――週末にリバイバル上映だってさ」
「ほんとだ…すごい偶然だな」
画面を覗き込んだスティーブが、どこか懐かしそうに笑う。
バッキーは少し冷たい風に軽く肩をすくめて、ポケットに手を突っ込みながら言った。
「あの時、せんせーには真面目に観ろって言われてたけど、正直あんま頭に入ってなかったんだよな。…せっかくだし、観に行くか?」
790風邪をひいたあの日から少しずつ、季節と一緒に何となく空気も少しずつ変わってきた気がした――そんなある日。
放課後、なにげない会話を交わしながら並んで歩く二人。
そんな時、バッキーがふとスマホを見て声を上げる。
「お、見てみろよスティーブ。この前、授業で観た映画――週末にリバイバル上映だってさ」
「ほんとだ…すごい偶然だな」
画面を覗き込んだスティーブが、どこか懐かしそうに笑う。
バッキーは少し冷たい風に軽く肩をすくめて、ポケットに手を突っ込みながら言った。
「あの時、せんせーには真面目に観ろって言われてたけど、正直あんま頭に入ってなかったんだよな。…せっかくだし、観に行くか?」
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第7話片想いスティーブ×無自覚バッキー。
【スティーブが風邪引く話。】
風邪引きスティーヴィ季節は初秋。
日中はまだ暖かいが、朝晩の空気には少しずつ冷たさが混じり始めていた。
そんなある日、スティーブは授業中から明らかに調子が悪そうだった。顔色が優れず、咳も出ている。
「おいおい、顔真っ白じゃねぇか。まさかまた病弱キャラに逆戻りか?」
放課後、部屋に戻って来たスティーブに、バッキーはそう茶化しながらも、どこか本気で心配そうな顔をしていた。
「大丈夫だよ……ちょっと寒かっただけで……」
ふらつくスティーブをベッドに押し倒すように寝かせると、バッキーは「やれやれ」と呟いて毛布を引き寄せる。
「もやし野郎はやっぱもやし野郎だな。ったく、俺が見ててやんなきゃダメだな」
翌朝、スティーブの熱は少し下がっていたが、まだ本調子には程遠い。
1194日中はまだ暖かいが、朝晩の空気には少しずつ冷たさが混じり始めていた。
そんなある日、スティーブは授業中から明らかに調子が悪そうだった。顔色が優れず、咳も出ている。
「おいおい、顔真っ白じゃねぇか。まさかまた病弱キャラに逆戻りか?」
放課後、部屋に戻って来たスティーブに、バッキーはそう茶化しながらも、どこか本気で心配そうな顔をしていた。
「大丈夫だよ……ちょっと寒かっただけで……」
ふらつくスティーブをベッドに押し倒すように寝かせると、バッキーは「やれやれ」と呟いて毛布を引き寄せる。
「もやし野郎はやっぱもやし野郎だな。ったく、俺が見ててやんなきゃダメだな」
翌朝、スティーブの熱は少し下がっていたが、まだ本調子には程遠い。
ちまき
MOURNINGステバキ。学園パロ。第6話片思いスティーブ×無自覚バッキー。
【ホームパーティーあとの話。】
今回が最後の話。なんで、ちょっとだけ長いかも…
僕が知らない過去寮に帰宅すると、スティーブは迷うことなくバッキーのベッドにバスタオルを敷き、水を差し出し、毛布をきちんと整えた。
「熱はないけど……気分はどう?」と真剣な表情で覗き込んでくる様子は、もはや過保護の域を超えている。
「……おい、スティーブ! ちょっと落ち着けよ」
とバッキーは呆れ顔で笑う。
「俺は病人か?」
「今夜はそうだよ」と、真顔で返すスティーブ。
そのやりとりが妙に可笑しくて、ふたりの間にふっと柔らかい空気が流れる。
少し落ち着いた頃、バッキーが布団に身を沈めたままぽつりと聞いた。
「今日は、楽しかったか?」
スティーブが転校してきてから、こういう大人数での集まりに参加するのは初めてだった。しぶしぶだったとはいえ、楽しめていたのか、馴染めていたのか――バッキーは気にしていた。
1598「熱はないけど……気分はどう?」と真剣な表情で覗き込んでくる様子は、もはや過保護の域を超えている。
「……おい、スティーブ! ちょっと落ち着けよ」
とバッキーは呆れ顔で笑う。
「俺は病人か?」
「今夜はそうだよ」と、真顔で返すスティーブ。
そのやりとりが妙に可笑しくて、ふたりの間にふっと柔らかい空気が流れる。
少し落ち着いた頃、バッキーが布団に身を沈めたままぽつりと聞いた。
「今日は、楽しかったか?」
スティーブが転校してきてから、こういう大人数での集まりに参加するのは初めてだった。しぶしぶだったとはいえ、楽しめていたのか、馴染めていたのか――バッキーは気にしていた。
ちまき
MOURNINGステバキ。学パロ。第5話片思いスティーブ×無自覚バッキー。
【クラスメイトのホームパーティに参加した話】
チョコなんて食べなきゃよかった「今日はパパもママも出かけてるから、気兼ねなく楽しんでー」
休日の午後、クラスメイトの家に集まったのは、男女あわせて10人ほど。広めのリビングで音楽を流しながら、ボードゲームやおしゃべりを楽しむカジュアルなホームパーティ。どこかアメリカの郊外らしい、自由で気取らない空気が流れていた。
スティーブは、少し離れた場所で女の子たちに囲まれていた。生徒会のメンバーで、学業優秀、まっすぐで誠実なスティーブは自然と注目の的になる。
一方、バッキーはソファに深く腰を下ろし、飲み物を手にしながらその様子を見つめていた。
(…アイツ、モテモテじゃねぇか)
口元を歪めて笑ってみせるけれど、心の奥がじんわりとざわついているのが分かった。プライベートな顔をほとんど見せないスティーブ。だけど、バッキーは知っている。寮での素のスティーブ、くだらないことで拗ねるときの顔、真面目すぎて冗談が通じないところ――
1231休日の午後、クラスメイトの家に集まったのは、男女あわせて10人ほど。広めのリビングで音楽を流しながら、ボードゲームやおしゃべりを楽しむカジュアルなホームパーティ。どこかアメリカの郊外らしい、自由で気取らない空気が流れていた。
スティーブは、少し離れた場所で女の子たちに囲まれていた。生徒会のメンバーで、学業優秀、まっすぐで誠実なスティーブは自然と注目の的になる。
一方、バッキーはソファに深く腰を下ろし、飲み物を手にしながらその様子を見つめていた。
(…アイツ、モテモテじゃねぇか)
口元を歪めて笑ってみせるけれど、心の奥がじんわりとざわついているのが分かった。プライベートな顔をほとんど見せないスティーブ。だけど、バッキーは知っている。寮での素のスティーブ、くだらないことで拗ねるときの顔、真面目すぎて冗談が通じないところ――
ちまき
MOURNINGステバキ、学パロ。第4話片思いスティーブ×無自覚バッキー
【普段プレイボーイなバッキーが、スティーブが転入してきたことにより、周りとあまりつるまなくなってきた頃―
クラスメイトのホームパーティーに誘われる話。】
無自覚な独占欲スティーブが転校してきてから数ヶ月後、
ある昼休み、校庭のベンチでバッキーは女子たちに囲まれていた。
「ねぇバッキー、最近キャップとばっかじゃん。私たちとも遊ぼうよー!」
「そうそう、付き合い悪いぞー!」
キャップ――スティーブのことを、クラスではそう呼んでいる。
生徒会の手伝いに加え、真面目で優しいその姿勢から、いつの間にかあだ名が定着していた。
「悪い悪い。埋め合わせはするって」
バッキーは軽く受け流していたが、次のひと言に、体が反応した。
「じゃあさ、今度のホームパーティー、キャップも一緒に連れてきてよ。彼、あんまりプライベート話さないし、遊んでみたくなっちゃった」
「えー、私も! !キャップって結構タイプかも〜!」
809ある昼休み、校庭のベンチでバッキーは女子たちに囲まれていた。
「ねぇバッキー、最近キャップとばっかじゃん。私たちとも遊ぼうよー!」
「そうそう、付き合い悪いぞー!」
キャップ――スティーブのことを、クラスではそう呼んでいる。
生徒会の手伝いに加え、真面目で優しいその姿勢から、いつの間にかあだ名が定着していた。
「悪い悪い。埋め合わせはするって」
バッキーは軽く受け流していたが、次のひと言に、体が反応した。
「じゃあさ、今度のホームパーティー、キャップも一緒に連れてきてよ。彼、あんまりプライベート話さないし、遊んでみたくなっちゃった」
「えー、私も! !キャップって結構タイプかも〜!」
ちまき
MEMOステバキ、学パロのつづき。第3話。寮生活、その②
※軽い下ネタ含む
予想外な寮生活 ②「……で、修理完了は未定と」
新しい連絡表を見ながら、スティーブはため息をついた。
バッキーの部屋に移ってから、すでに1週間が過ぎようとしている。
その夜。ベッドで横になっていたスティーブに、バッキーが何気なく言った。
「なあスティーブ、もうこのままでよくね?」
「えっ?」
「いや、正直、ひとりよりふたりの方が楽しいし。別に不便もないだろ? お前の荷物も、こっちの部屋に完全に馴染んでるしな」
スティーブは思わず顔を赤らめた。
嬉しさと、突然の提案に胸がバクバクする。
「それとも……ゆっくりマスかけないのが心配か??」
バッキーがふざけたようにニヤリと笑う。
「な、なに言ってんだよ……ッ!!」
スティーブは顔を真っ赤にして跳ね起きた。
455新しい連絡表を見ながら、スティーブはため息をついた。
バッキーの部屋に移ってから、すでに1週間が過ぎようとしている。
その夜。ベッドで横になっていたスティーブに、バッキーが何気なく言った。
「なあスティーブ、もうこのままでよくね?」
「えっ?」
「いや、正直、ひとりよりふたりの方が楽しいし。別に不便もないだろ? お前の荷物も、こっちの部屋に完全に馴染んでるしな」
スティーブは思わず顔を赤らめた。
嬉しさと、突然の提案に胸がバクバクする。
「それとも……ゆっくりマスかけないのが心配か??」
バッキーがふざけたようにニヤリと笑う。
「な、なに言ってんだよ……ッ!!」
スティーブは顔を真っ赤にして跳ね起きた。
ちまき
MEMOステバキ、学パロつづき。寮生活にて━━━
予想外な寮生活転校初日から、まさかのトラブルだった。
「……え、マジで?部屋使えないの?」
寮の事務所前で、肩を落としたスティーブに、寮母は苦笑いで頷いた。
「初日からほんとごめんなさいね…。今日の午後から天井の水漏れがひどくなってね。工事が終わるまで、しばらく別の部屋に移ってもらうしかないのよー。」
「で、どこに?」
「んー、えーと……そう!バーンズくんの部屋に空きがあるのよ。彼に聞いたら“別にいい”って返事だったわよ」
*
「まじで来んのかよ、お前が」
数分後、バッキーは部屋の前で腕を組んでいた。
口調はぶっきらぼうだけど、スティーブが荷物を持って立っているのを見ると、どこか口元が緩んでいた。
「急でごめん。でも、しばらくの間だけだから」
817「……え、マジで?部屋使えないの?」
寮の事務所前で、肩を落としたスティーブに、寮母は苦笑いで頷いた。
「初日からほんとごめんなさいね…。今日の午後から天井の水漏れがひどくなってね。工事が終わるまで、しばらく別の部屋に移ってもらうしかないのよー。」
「で、どこに?」
「んー、えーと……そう!バーンズくんの部屋に空きがあるのよ。彼に聞いたら“別にいい”って返事だったわよ」
*
「まじで来んのかよ、お前が」
数分後、バッキーは部屋の前で腕を組んでいた。
口調はぶっきらぼうだけど、スティーブが荷物を持って立っているのを見ると、どこか口元が緩んでいた。
「急でごめん。でも、しばらくの間だけだから」
ちまき
MEMO※注意 必読※ステバキの学園パロ。AU。
(スティーブ→→→→→→バッキー)
内容はフライデー(Ai)に手伝ってもらいながら作成。
何でもokな人だけどうぞ。
再会《高校2年の春、スティーブが突然編入してくる。数年前に家の事情でブルックリンを離れ、遠くの街で静かに暮らしていたが、母の転勤をきっかけに、彼は再び生まれ育ったブルックリンの地に戻る。
転校先は、かつての親友バッキー・バーンズが通う高校だった――》
─── ただいま ───
ニューヨークの空は、少し曇っていた。
でもスティーブ・ロジャースの胸は、確かに晴れ晴れとしていた。
数年ぶりに戻ってきた故郷。
そして、今日から通うことになるマーベルアカデミー。
懐かしい町の通学路を歩きながら、彼は何度も深呼吸をした。
ここには再会するはずの人がいる。ずっと心に残っていた人。
――ジェームズ・ブキャナン・バーンズ。
校門をくぐって、まだ少しだけ頼りない足取りで廊下を歩いていた時のことだった。
1029転校先は、かつての親友バッキー・バーンズが通う高校だった――》
─── ただいま ───
ニューヨークの空は、少し曇っていた。
でもスティーブ・ロジャースの胸は、確かに晴れ晴れとしていた。
数年ぶりに戻ってきた故郷。
そして、今日から通うことになるマーベルアカデミー。
懐かしい町の通学路を歩きながら、彼は何度も深呼吸をした。
ここには再会するはずの人がいる。ずっと心に残っていた人。
――ジェームズ・ブキャナン・バーンズ。
校門をくぐって、まだ少しだけ頼りない足取りで廊下を歩いていた時のことだった。
K0_natu
MOURNINGステバキ/当て馬の猛追/没案何となく書き直したら枝分かれしちゃったので没にしたラスト。勿体無いのでUP。
急激に話が動きすぎたかな〜と思ったら思わなかったり。
当て馬の猛追(没案)」
「好きな人がいる、とか?」
「あっ──あぁ、うん、そう……そうなんだ、それで……」
ドキリ、核心を突かれて心臓が大きく跳ねる。
「だから──」
「好きな人がいるから、おれの部屋には入れない?」
「……ていうわけじゃないけど……うん……そうだね、そんな感じかな。安易に入るべきじゃないと思うんだ」
部屋に入って、バッキーと二人っきりで、何もしない自信はない。
今頃になって回ってきたアルコールは自制心や理性を溶かしているし、酔っ払ったバッキーは最高に可愛くて。普段なら決してない甘えた素振りと上目遣いが、すっかり腑抜けた恋心をダイレクトに刺激する。
『悪い男』の呪縛が解けた今、暴走を制御する自信はなかった。
「…………べつに、何もしないのに……」
1562「好きな人がいる、とか?」
「あっ──あぁ、うん、そう……そうなんだ、それで……」
ドキリ、核心を突かれて心臓が大きく跳ねる。
「だから──」
「好きな人がいるから、おれの部屋には入れない?」
「……ていうわけじゃないけど……うん……そうだね、そんな感じかな。安易に入るべきじゃないと思うんだ」
部屋に入って、バッキーと二人っきりで、何もしない自信はない。
今頃になって回ってきたアルコールは自制心や理性を溶かしているし、酔っ払ったバッキーは最高に可愛くて。普段なら決してない甘えた素振りと上目遣いが、すっかり腑抜けた恋心をダイレクトに刺激する。
『悪い男』の呪縛が解けた今、暴走を制御する自信はなかった。
「…………べつに、何もしないのに……」